光射す

2020年、まったくもって酷い年でしたねえ。



凍てつく朝に光射す。

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来年は必ず今年よりもいい展開が待っているはずですから、そんなイメージで庭を整えて新年を迎えましょう。



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酷い年だったけど、考えたら天候はまずまずでしたよね。ここ数年、言われ続けてきた「観測史上初」や「かつてない」、「100年に一度の」とか、そういう言葉が聞かれないまま、直撃を予想されていた台風は三回連続で逸れてくれたし、梅雨は梅雨らしく、夏は夏らしく、秋は秋らしい日々でした。



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インフルエンザの感染者数は40人で、そう言えばコロナコロナで花粉症の騒ぎもなかったし、面白いものですよね、アマテラスはいつも差し引きゼロのバランスを取ろうとしてくれる。



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『麒麟はがくる』は佳境に入って、いよいよクライマックスですね。下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり。新春に向けて、いい夢を思い描いて庭仕事。今年のマイナスをしっかり取り戻すためにも。





 

アマテラス・アフォーダンス

すっかり空気が冬となり、早朝の庭に出るのに少々の気合が必要になりました。日中は晴天で気温が上がり、夕方帰宅するとオレンジ色が庭へと誘ってくれます。気合は必要なしで、逆にドラマチックな光にアフォードされる心地よさ。



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アフォーダンス。環境によって動かされること。



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庭があってよかったなあと思うドラマチックな瞬間は、たった10分後には何事もなくなっている。だから動かされるんでしょうね。



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人だけではなく、犬も猫も西陽に誘われて庭へ飛び出してゆくんですから、これぞアマテラスの思し召なり。



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空気を感じ、光を感じ、季節を感じるとその流れの中にいる自分を感じることができるのです。



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あと少し、あと少し、春にはワクチンが行き渡るそうな。いち日、いち日、庭に歩調を合わせつつ。 





 

吾輩な猫である

犬はひたすら気を遣いながら、人の状態を察知して暮らしている。だからこちらは気を遣わせないように、穏やかで機嫌の良い表情になる。猫はひたすら人に気を使わせる。不機嫌顔と猫なで声のツンデレを駆使して、そして基本的に、鋼のようなマイペースで暮らしている。



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犬と猫、天使と悪魔のような、天使と大天使のような。



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漱石は猫に「吾輩は猫である」と語らせた。さすがに見事な表現で、あの一冊によってその後の数万匹の猫たちは、人間界での「吾輩」というアイデンティティを得た。



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気を遣う犬には気を遣わせないように気を遣い、気を遣わせようとす吾輩な猫には気を遣い、気遣いが重なって家族の絆は分厚く太くなってゆく。



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「気を遣う相手がいるのは幸せなことである」と、吾輩な大天使は庭で大あくび。 



 




 

冬に燃える

昨日、パキッと冬になりました。ワイドショーではいきなりの降雪に苦労する雪国の様子が、コロナや台風被害と同等の悲惨なこととして伝えられているものの、豪雪地帯出身者としてはまったく違う印象でして、正月前の積雪は恵みの雪。これでスキー場関係者はひと安心だし、道路や工事現場の除雪費をあてにしている業者はファイトが湧いてくるのです。それと雪国特有の連帯感、隣近所が力を合わせて、励まし合って冬を乗り切ろうという、炭ごたつみたいな温もりも発揮されるし。



日の出を待つ逗子の森、
熾火のようになったモミジに足が止まる。

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日々の暮らしで、そりゃあ朝から防寒具を着込んでスノーダンプを押すことは苦労ですけど、なあに、そのくらいの強さは子供から爺さん婆さんまで持ち合わせているのが雪国の人。いいぞいいぞ、コロナコロナで追い込まれていた越後の同級生よ、その鬱憤を、雪と一緒に流雪溝に流してしまえ。



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越後を脱出して35年、毎日晴天の横浜にて、こうして長靴を履くこともなく暮らしながらの雪への感慨は、少しの申し訳なさとともに感謝の源泉なり。あの苦労にくらべたら、マスクをしていても、仕事が遅れっぱなしでも、暗いニュースが続いても、なあに、ハワイに暮らしながらああだこうだと気に病んでいるに等しいのです。



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ありがたき横浜暮らし。まだ暗い時間にスコップ持って除雪に向かったあの生真面目が、まだ体内に残っていることに感謝感謝。



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冬来りなば冬と同期する。



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そうそう、昨日 WHO から吉報が入りました。





冬来りなば春遠からじ。ワクチン開発は順調みたいだし、元気出して頑張りましょ。





 

晩秋か初冬か

雪国ならば山が白くなれば晩秋で、里に降れば冬の始まり。横浜にいると、どこから冬が始まるのか判然とせず、捉えようによっては冬がないまま春近し、みたいな、不思議な感じがします。



殿様も静かに擬態する、秋深し。

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バラは静かに咲き続け、冬到来。

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ジングルベルを聴きたくないような、コロナの年の瀬。

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静かに、静かに。

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静かにため息が出ますねえ。 


今年も暖冬傾向の様子で、その方が助かりますよね。グラフの上昇が止まりますように。早くワクチンが行き渡りますよに。
亡くなった方の人数を見ると、なんか、とてもゆっくり押し寄せてきた巨大津波みたいで。逃げましょう、高台へ。日々いろんな提言があり、いろんな動きがあり、賛否があり。でもそれは全員が高台に逃げてからにしませんか。高台へ、高台へ、南三陸に残響する和合亮一の声。
ああ、いかんいかん、思考がマイナスに振れて設計の手が止まる。庭はプラス域の場所なれば、スイッチ切り替えて午後も仮想庭に没頭します。


スイッチに迷ったらこれ。
いつでもどこでもあの頃に戻れます。
まだ津波もコロナも来ていないあの頃に。
懐に、夢と希望と小銭しか持ち合わせていなかったあの頃に。



思い出した思い出した。
革命を志していたんだった。
へなちょこやってる場合ではな〜い。

 


一年前に奥様を亡くされて、どうしているだろうかと案じていた方が店に遊びにきてくれました。

もう平気ですか?

口をついて出たぼくの不躾な問いに、三宅一生や渡辺貞夫のような、持前の大きな笑顔が不躾さを即座に帳消しにしてくれました。

まあまあね。でも辛いもんだよ。いわふちさん、素敵な奥さんを大事にね。

はい、あの強烈なのでもいなくなったらキツすぎますから。

晩飯時が一番寂しいよ、ひとりでチャチャっと食べて片付けて。女房はいつも何品も出してくれたから。揚げたての天ぷらを次々とかさ。

それはそれは、甘やかされすぎましたねえ。

ははは、確かに。

よかったです、元気なお顔を拝見できて。

お話から察するに、どうやら庭はますます充実しているご様子。よかった、本当によかった。
一年前に来られた時、「女房はね、私は何の悔いもない、ありがとうって言ってくれたんですよ」って。その時はさすがに、笑顔が笑顔のマスクのように感じられて。でもね、人って、って言うか、その人は立ち上がれたんだとわかりました。いつも明るくておしとやかだった奥さんが、丸々ご主人に負ぶさっていることが見て取れて、見事な人生です、ほんと、おふたりとも。

今日は聖ジョン・レノンの命日。いつも残された者は、皮肉なことですけど、今更ながら何が一番大切なのかを心に刻むことになる。生きてるうちに、もっと花いっぱいの庭にしておけばよかったと思う。もっと愛情を表現すればよかったと、もっと素直に、もっと強く、もっと丁寧に、毎日毎日、とか。その思いは切りがないことながら、せめて立ち上がれぬほどの悔いは残さぬようにと、庭を行く、止まない風に。


ジョンが残した未完の曲を3人で仕上げたという、ビートルズ最後の作品を、菊地成孔による意訳で。

 

鳥のように 自由に それがその次の 最高なこと
鳥にように自由に

快適なベッドルームに 巣に戻る鳥たちのように
翼を持つ彼らのように

どうなってしまったんだよ かつてのぼくらの あの暮らしは
 本当にお互い無しで暮らせるだろうか
どこで見失ったっていうんだ あんなに大切だった 感触を
きみにいつでも ぼくはとても豊かにしてもらっていた

鳥のように 自由に それがその次の 最高なこと
鳥のように自由に

快適なベッドルームに 巣に戻る鳥たちのように
翼を持つ 彼らのように
なることを・・・

どうなってしまったんだよ かつてのぼくらの あの暮らしは
ぼくにいつでも きみはとても豊かさをくれた

自由に


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あのジョンでさえ。あのジョンだからかな。鳥のように自由に、それがその次の最高なこと。

拝啓ジョン・レノン。あなたのおかげで今日も翼は動いています。長い渡りに少々の不具合はつきものだから、庭でメンテナンスを繰り返しながら、ですが。
鳥のように自由に、それがその次の最高なこと。翼を止めずに来年の今日まで、バサバサと。

 

 

止まない風

ジョン・ウィンストン・オノ・レノン、1940年10月9日〜1980年12月8日。



年の瀬の空は劇的にして浪漫的。
雲を渡って、あの人たちがやってくる。

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明日はジョンの命日です。生きていれば80歳、篠山紀信、片岡義男、デヴィ夫人、トム・ジョーンズ、と同い年で加山雄三よりも3歳下。「もしも生きていれば」と、これほどそう思う人は少ない。
エルヴィスが亡くなった時、少年だったぼくは「召されたんだ」と思いました。神様に選ばれ、与えられた任務を見事にやり遂げて召されたのだと。だからエルヴィスのことを、もしも生きていたら、と思ったことはない。エルヴィスは苦しみから解放されて、天使となって歌い続けているから。



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ではなぜジョンは、もしも・・・と思ってしまうのか。生前、ジョンは、生まれ変われるならエルヴィス・プレスリーになりたいと話していた。そしてエルヴィスと同じような年齢で消えた(エルヴィスは享年42歳)。ジョンはエルヴィスになれたかな?一歩か二歩、足らなかった。もしかしたらあと2年あれば神様からの任務を果たせたかもしれないし、あるいはそのことが実現して世界が平和になったら人類が地球を食い潰すと、毒が蔓延すると神が判断したのか、などとも思ってしまう。人類よ愚かさを露呈し続けて自滅せよと。



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やり遂げる時間を奪われたジョンのことを、ヨーコは「止まない風」になったと表現した。その風は時々わが家の庭に吹き込んできて、ハッとさせられる。このことだけでも、同じ時空に存在できた幸運を感じるのです。すでに教科書の中にいる歴史上の人、記号のような存在になってしまったジョンを、わりとリアルにイメージできる最後の世代だから。



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そういう者の責務としても、風を感じながら暮らしていこうと思う。止まない風を感じて、今やピンと来る人も少なくなった、Love & Peace を目指して。そんな庭をひとつでも多く生み出すことが、ぼくが与えられた、ささやかな使命だと思うので。残り時間を使ってどこまでやれるか。相も変わらず、愛も変わらず待たせっぱなしの方々の、忍耐と慈悲の御心にすがりつつ。いやほんとに、申し訳ございません。


毎年イマジンというのも何なので、
今年はポールにお出ましいただきました。






 
 

借景

京都の庭などでよく見かける手法、築地塀に囲まれた園内にその塀を越える高さの木があることで、塀の向こうにある林や遥かに望む山々を庭に取り込んだような、庭が広くなったような錯覚が起こるというのがあります。これが『借景』、背景を拝借するわけです。



季節を感じ取ることが心の借景技法。
寒いけど、危機一髪には気合一発!散歩ですよ散歩。

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ではなぜ広く見せたいのか。そりゃあ狭いより広い方がいいでしょう、などと早々に断じてはチコちゃんに叱られる。日本人は、ことに風流人は、茶室、茶庭の路地、坪庭など狭い空間を好むものですよね。では何ゆえ借景か。それはですね、ぼくら人間のルーツが、猿だから。



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猿は森に棲んでいます。そして生態系の中ではウサギとかネズミのようにひ弱な存在で、肉食獣やら毒蛇やら猛禽類に怯えて暮らす生き物でした。だから遮蔽物のない草原が苦手で、茂みの中や岩陰や、敵から身を隠せる狭い場所を好み、同時に周囲を見通せることで安心感を得る習性があるのです。



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だから借景によって遠方までを意識することに安らぎのような魅力を感じ取る。その前提として、塀で目隠しを施した狭めのプライベート空間が建物であり庭、というわけ。この理屈にピンとこない、実感できない方もおりまして、それもルーツの問題で、長い歴史のどっかの段階で、 DNA にネアンデルタール人のが混ざっているのでしょう。



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ネアンデルタール人は、ひと言で言うとブルーザブロディー的な人類で、背が高く骨格ががっしりしていて、彫りが深い顔立ちで勇猛な性格。一時期ぼくらホモ・サピエンスと彼らは同じ地上に生息していたことがあり、遺伝子解析が進んだことで2種が交雑していたことがわかってきました。そのハイブリッドが欧米人で、どうやらその交雑の遺伝子がコロナ重症化の一因ではないかと、夏頃から言われている学説があります。



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【10月1日 AFP】約6万年前にヒトゲノムに挿入されたネアンデルタールの遺伝子の断片が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化リスクを高めることが分かったとする研究報告が9月30日、英科学誌ネイチャー電子版に発表された。ネアンデルタール人から受け継いだ遺伝子コードを保有する人が新型コロナに感染すると、人工呼吸器が必要となる可能性が3倍高くなるという。



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アジア人のほとんどはそれを持っていない生粋のホモ・サピエンスですから、重症化や発症数が少ない、という幸運に恵まれているというわけです。よかったですね、お互い、短足胴長鼻ぺちゃで、性格が穏やかなアジア人で。



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そう言えば薔薇もハイブリッド種は美しいが、香りが少ない。掛け合わせると互いの良い点が残るというのは、確かメンデルの法則でしたよね。それによって F1品種という種が世界中の農業に行き渡って、同じ形、同じ大きさの野菜が店頭に並んでいると、チコちゃんでもやっていました。そのことの問題・弊害は別の機会に置いとくとして、バラが美と引き換えに香りを失ってゆくように、何万年か前の人々の営みが今に祟っているとしたら、どうやら神様は交雑を嫌っているってことなんでしょうね。



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日本人はワビサビを解し、紅葉や虫の音に風情を感じる。だから借景という技法も多用されてきた。紅葉も虫の音も欧米人にはピンと来なくて、大国の宰相たる者が平気でアメリカファーストなどと叫び、国民からの拍手喝采を浴びていた。で、感染者数は日本とは桁が違う。遺伝子云々の真偽はわかりませんけど、何か、自然の感じ取り方とか、繊細さ(弱さ・やさしさ)とか、その辺りに生存の鍵があるような気がするのです。



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あ、そう言えば都知事も一時期、東京ファーストって言ってましたよね。でもあまり拍手はされず、その後あれこれ批判されたりして、そうこうしていたらコロナが始まっててんてこ舞い。今は口が裂けても東京ファーストなどとは言わないでしょう。やはりそう、神様は乱暴者が嫌いなのですよ。神様は気がやさしくて勤勉で、自然の風情を解する民を可愛がってくださる。いやあ本当によかったですよね、短足胴長鼻ぺちゃなアジア人で。



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そうそう借景です。遠方の景観を部屋なり庭に取り込むためには、手前に遠景の中にある要素のひとつを置くこと。背景が森なら木を、竹林なら竹を、山なら築山を庭に配する。すると庭景色に奥行きが出て、背景にある雄大さや自然豊かなイメージが限られた庭空間に発生する。〇〇ファーストの人は逆で、手前にある自分の特質を周辺に広げようとするわけで、つまり外に向かって侵略していこうというやり方なんですよね。これが強者である〇〇ファースト、ネアンデルタール的思考です。



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奥行きのある人はメンデルのそら豆の如く、他人の利点を取り込んで自分を変化させてゆく。借景を使って庭を広く味わい深く仕立ててゆく。いやあ本当によかったですよね、短足胴長鼻ぺちゃな純血ホモ・サピエンスで。とはいうものの、第三波のグラフ上昇は止まる気配なし。ここはひとつ、コロナ対策に成功している国の人たちを借景にして暮らすというのはいかがでしょう。ニュージーランド、台湾、アイスランド、デンマーク、フィンランドなど。



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これらの国の共通点は?それはですね、女性宰相だということ。これは偶然ではなく、危機に際して女性の方が現実の正確な把握と最良の方法を選んで進む決断力があるし、その判断の根底に母性とか、女性特有の生身な愛情がある、ゆえに良い結果を生んでいるということなのでしょう。ええっと、女性、女性・・・小池さんですかね。あと岡田晴恵さん。おふたりとも周囲の男どもに翻弄されてなかなか本領を発揮できずにいますけど、ぼくはおふたりの言うことを支持し、真剣に実行しようと思います。家庭においても庭づくりでも、女性宰相のリーダーシップが安泰をもたらすことを、常々実感していますしね。



ニュージーランドのヒット曲を検索していて見つけました。

『 Yumi Zouma - Cool For A Second 』

なかなかいい感じ。
他にも数曲聴きました。どれも、とてもリアルに人間っぽくて、
なんかいい気分になったのであります。








5倍速

犬の妊娠期間は2ヶ月、寿命は人間の5分の1。つまりぼくらの5倍速で生きている。だからぼくよりも5倍おやつを欲しがり、5倍遊びたがり、全身を使ってうれしさを5倍表現する。



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太古より、なぜヒトは彼らを相棒にしてきたのかが実感できる日々。



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相対的に捉えるなら、彼らの生き方に調子を合わせれば、ぼくらの人生は5倍に伸びる。あるいは5倍濃くなる。



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5倍ですよ5倍、1日に5日分のよろこび。幸せで幸せで、きっとクラクラしますよね。



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え、不満や嘆きや、苦悩も5倍になるんじゃないかって?そこが犬の素晴らしいところで、彼らには負の感情がとても少ない。不満は言いますけど愚痴ることはないし、根に持つことがない。なにが起ころうと、ひたすら目の前にうれしさ楽しさを嗅ぎつけながら時を過ごしている。見事な生き物であり、ありがたい存在です。



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犬に調整され、庭に調整され、自然体で暮らす健全な命に囲まれていないと、すぐに脳の調子が狂ってしまうホモ・サピエンス。人間は一本の葦に過ぎない。しかしそれは考える葦である。むやみに考え過ぎる葦である。考えるより感じることが大事なのである。感じたら動くことが大事なのである。感じて動けば感動するのである。感動したらそれを表現することが大事なのである。



さ、午後も調子を上げて仕事仕事。
5倍の表現をするディーバの歌声を聴きながら。









My Sweet Lord

庭の変化は止まらない。秋になれば夏の花は終わり、秋が深まれば芝生が茶色くなって落ち葉が積もる。年がら年中雑草が生えるし、庭仕事はエンドレスです。



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昭和の御代では「苦労は買ってでもしろ」と言いましたし、「右か左か進路に迷ったら苦労の多い方を選べ」とも言われました。今思うとそれはありがたい教えで、他には「バチが当たる」や「小人閑居して不全を成す」などの戒めによって、勤勉さ、地道な努力が暮らしの基本なのだと信じ込み、おかげで大小様々な苦難に耐えることができたと思っています。
そう思いつつも、ですけど、庭に関してはその昭和的な哲学みたいなことの後遺症なのか副作用なのか、昭和生まれの方の多くが庭仕事を苦労と捉える傾向があるようです。



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その方々にとっては苦労を積み重ねることが日々の暮らしのお作法であって、苦労の先には幸福が待っているというロジックで、苦労して苦労して、ついには苦労のための苦労を繰り返している苦労スパイラルから抜け出せなくなっている人も多い。だからひたすら我慢をしながら、つまりストレスを溜めながら雑草を抜き落ち葉を掃いている。そしてついに力尽き、もう歳だから、病気を抱えているから、主人が庭に見向きもしないから、介護が大変だから庭どころじゃないと、ゆえに草取りをしなくていい庭にしたいと。どうも違う気がするんですけどねえ。それじゃあ苦労の先には苦労が待っているのであるということを、身をもって子供や孫に証明しちゃってますよね。
苦労の先には苦労が待っているし庭は苦労の場所だ、若い人たちはこのことを親から学んでいます。だから基本、庭については楽な方を選びます。それもまた困ったもので、庭は人工芝を敷き詰めとけば楽なんだと、いかにも検索による回答を結論として庭の楽しみを失ってしまう。老いも若きも庭なんぞという厄介な場所は無用なのであるとなってしまう。いやはや、まったく、どこでこんな事態になってしまったのか。



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ただし、年齢に関係なく庭を楽しみ、幸福な庭空間を実現している人は存在するわけで、その人たちは「苦労の先に幸福が待っている」という呪縛に捉われてはいない。「幸福の前提は苦労ではなく幸福である」と思っている。正解ですよね、これ。苦労に苦労を重ねて幾星霜とうとう力及ばず、人生なんてこんなもんでしょ、と諦念の中に身を潜めて静かに終わりの時を待つ人のなんと多いことか。片や年齢が行くほどに嬉々として、感動を増す暮らしをしている。テレビ番組でポツンと一軒家ってあるでしょ。あそこに登場する老人の姿のフレッシュさ、ハツラツとした表情たるや。自分もかくありたしと、いつも羨望と尊敬の念が湧いてくるのです。



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ルビーピエールがいい感じに咲きました。
春は蕾のまま腐ることが多く、
なかなかうまいこと開いてくれなくて。
こいつは冬の花なのかもしれませんね。


幼い頃、毎週夜8時にジャンジャジャジャジャン、人生楽ありゃ苦もあるさ、涙の後には虹も出る。これを刷り込まれて育った皆様、ちょっと進路変更しませんか。そう、庭で進路変更。苦労がよろこびになる進路変更です。目指すははっきりと、きっぱりと『花咲く幸せな庭』であり、苦労が目的ではないのだと、進行方向をしっかりと幸福へ向ける。花咲く日々に向かって歩を進め始めれば、義務ではなく土もふくよかに耕すでしょうし種もまくでしょう。雑草取りなんぞは屁のかっぱ、お茶の子さいさいで、せっせと花を植えて育てる毎日となる。あれれ、おいおい、もう幸せな気持ちでいっぱいになっているって気付くことでしょう。
涙の後には虹も出る。でもね、俯いて、ぐちぐち言いながら雑草抜いている人は虹に気付くことはない。歩いてゆくんだしっかりと、自分の道を踏みしめて。その道がブレずに幸福に向いているなら、今日の一歩が実感を伴った幸せになるのです。





  ラジオ日本の番組『THE BEATLES10』で
「もしも生まれ変われるなら4人のうちの誰になりたいか」
というのがありまして、驚くことにジョージが1位でした。
昔だったらジョン、ポール、ジョージ、リンゴの順は不動だったのに。
フェンも長い人生を経て熟成されてきたのかもしれません。
『静かなビートル』と言われたジョージ・ハリスン、
彼といると、誰でも穏やかな気持ちになったそうな。 


 

A Love Supreme

サキソフォン ジョン・コルトレーン

ドラムス エルヴィン・ジョーンズ

ピアノ マッコイ・タイナー

ベース ジミー・ギャリソン


ウィキペディアより

至上の愛』(A Love Supreme) は、ジャズサクソフォーン奏者ジョン・コルトレーンスタジオ・アルバム

ローリング・ストーン誌が選ぶ『オールタイム・ベストアルバム500』に於いて、ジャズ・アルバムとしてはマイルス・デイヴィスの『カインド・オブ・ブルー』の12位に次ぐ47位にランクイン。娯楽音楽であったジャズが発展し、戦後のモダンジャズが芸術音楽化した中で到達した一つの到達点を象徴した、複雑かつ極めて独創的で創造的な歴史的作品である。








毎日起き抜けに庭に出て、今日の自分をイメージするのです。具体的なスケジュールはいつも前夜に庭で整えておいたシンプルなものなので数秒でOK!大事なのはそのシンプルな行動のクオリティー。



創造的逸脱、あるいは旅立ち。
実は並走するもうひとつの世界に遊ぶ快楽。
そんな気分でシャッターを押せる日は好調なり。
寒さ増し、舞岡公園のモミジがいよいよファンタジー。

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上質な設計時間を過ごすためには『集中力』が不可欠です。不可欠なのにその領域に入ることは至難の技であり、しかし一旦そこにたどり着いたらこっちのもので、信じられないような完備にして甘美なる世界が展開する。まず自分が図面上の仮想庭に入って行く。そこで朝昼晩、春夏秋冬、来年でも10年後でも自由自在にワープして、その時点での庭を観察したり味わったり、時にはもうすでにあの世に行ってしまった人たちを招待して、尽きない話に花を咲かせることも。



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集中域に到達する予兆はドキドキです。心拍数が上がってきます。「いいぞいいぞ、もうすぐだ」とチラッと思ってそのまま作業を続け、ついにそこに到着した時にはもうなんと言いますか、自分じゃないんですよ。まあ自分は自分なんだけど日常の自分とは別人の、そうですねえ、魔法使いとか、ウルトラマンとか、そんな感じになっていることを実感でき、至上の快楽とはこのことかと。



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ところがその至福の世界は甘く危険な香りに満ちておりまして、長くはとどまれない。胸のカラータイマーが点滅を始めてしまいます。ドキドキが増してきて血圧が上がり、頭がクラクラしてくる。あまりの楽しさに呼吸をするのを忘れているのかもしれません。で、さすがに怖くなって席を立ってコーヒー・ブレイク。そうやって現世に帰還すると、目の前には自分で描いたとは思えないクオリティーの設計が完成しています。



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現世と集中域を行ったり来たり、なんとゴージャスな仕事であるか。ジョン・コルトレーンの奇跡の一枚『至上の愛』は、ドキドキが増してクラクラが始まる時のあの感じにとても似ているのです。



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至福は至難、しかしそこが仕事場ですから、いち早く集中域に到達したい時に聴くのがこれ、ポリリズム吹き荒れる菊地成孔の『嵐が丘』。



要するにハイクオリティーな音楽によるアフォーダンスなのです。音楽とは多く場合癒しの効用を求めて聴くものですけど、仕事によってはこのように、仕事上の理想の世界へとアフォードしてくれる曲を持っていると有利ですよ。そして家に帰ったら庭で頭のメンテナンス。カーレースのコックピットみたいなもので、整備を怠ったら早々にクラッシュしてしまいますので。

では今日も、創造的逸脱、あるいは理想の庭世界への旅立ちを企てます。


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