2006年08月

芝生の張り方1

 前日の疲れが取れないで寝起きが悪くても、朝から妻カオリちゃんの機嫌が悪くても、娘が終わっていない宿題を気にもしないでボケ~ッとテレビを見ていても、そのテレビから流れる事件がイヤ~ナ感じのものばかりで気が滅入っても、私は現場にさえ行けば元気が出るのです。永年の習性といいますか、レンガを積んだり、植木を剪定することが無条件に楽しいと感じます。
 そんなわけで、日常から逃げ出すかのように(新人の職人さんへの指導もかねて)今日は芝張りをやってきました。いや~、秋のさわやかな日射しで快適そのもの、このまま夕方まで現場作業していたいと思ったのですが、午後は別のスケジュールが入っていて、やむなく半日のお楽しみでした。

 新築でまだ手つかずの庭を、とりあえず芝生の庭にというひとも多いので、今日の作業風景をご覧いただきながら芝生の張り方をお教えします。
 

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 まずは下地作り、実はこの作業が一番重要なのです。狙いはシンプルで、水はけが良くて、しかも堅くて平らな土壌をつくるということです。芝生の順調な生育の絶対条件は日当たりと水はけです。下地の栄養分はあまり関係ないのです。それは高麗芝は横に根を張るからです。10年経った芝生でもスコップではぎ取れるほど根は下には伸びていません。ですから、現状の地盤の水はけが悪い場合は地表から10センチ程度をバーミキュライトや鹿沼土や川砂などを鋤き込んで耕し、それを丁寧に踏み固めながら整地します。ガチガチの真っ平らに整地しても水を撒くとスーッとしみ込んでいく感じに仕上がればOKです。ここで踏み固めが弱いと、いつまでもたっても凸凹な芝生になってしまいますので、丁寧に、丹念に、充分に踏み固めながら整地して下さい。

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 整地が完了したら次は床土です。芝生の下に根が活着するための層をつくるのです。ゴルフ場や公園などの場合は黒土を使いますが、一般家庭の庭では歩く頻度が高いので、黒土だと根がつまってしまって、よく歩くところが枯れてしまいます。それを防ぐためにうちでは目土(細かい鹿沼土や山砂などが多く入ったサラサラした芝用の土です)を床土として使います。これを1センチ位の厚みで(よく歩くところは厚めに)敷きます。ここでもできるだけ平らにするよう、板などで均すといいでしょう。

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 これで下準備完了です。設計がたまっているので(お待たせしている皆様、申し訳ありません)今日はこのへんで。続きはまた明日。



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ヒーリング・ガーデン

 「世の中には2つの領域があります」これは入社希望で面接に来た若者に必ず話すことです。

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 2つの領域、何らかの事情で痛めつけられて弱っていたり、思い通りの人生を歩めていないる不遇な状態、これがマイナス域。自身でも傍目にも幸福で、さらに楽しみや喜びを感じたい、もっと大きな幸福を実現したいと努力している、これがプラス域です。職業をこの2つの領域に分けてみると、例えば、医者、弁護士、介護福祉士などはマイナス域で成立している職業です。辛い人、苦しんでいる人の痛みを和らげ、問題を解決して、マイナスからプラマイゼロまで這い上がることをサポートする仕事です。人の苦痛を取り除く、非常に意義のあることで、その分収入も高いということになっています。職業と呼べるのか?ですが、暴力団はここにつけ込むことで高収益を上げている業界。弱い立場の人や、弱くない人を痛めつけてまでも“ 人の弱みに付け込んで ”甘い汁をすすりながら、さらなる地獄に突き落とすのです。そして医者・弁護士と暴力団の中間にあるのが新興宗教やマルチまがい商法・・・。話がややこしくなりそうなのでここでストップします。
 このマイナス域での仕事に対して、典型的なプラス域での仕事はというと、ブライダル関係、ケーキ屋さん、旅行代理店。以前千葉のケーキ屋さんに庭の打合せにうかがって、店の売り場からガラスを隔てた調理場で1時間ほど店主と話しました。その間、途切れること無く家族づれがケーキやアイスクリームを買っていきます。販売スタッフは当然笑顔なのですが、お客さまもまた、100%笑顔です。そのことを店主に話すと「考えたことも無かったけど、そういえば幸せな人しか来ない職業かもしれないなあ」とおっしゃっていました。そして、このエピソードを後日、弁護士をされているお客さまに話すと、「うちは100%不幸な人がやってきます。笑顔でやってくる人はほとんどいない、いやな職業ですよ。ケーキ屋さんかあ、お客さんが笑顔で入ってきて、ケーキを買って、もっと笑顔で帰っていくんですよねえ、いいなあ」としみじみ。

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 「では、ここで(入社希望者に)質問です。造園やガーデンデザインはどうでしょうか。プラス域、マイナス域、どちらで成立する職業だと思いますか?この質問に対する答えが、採用・不採用の大きな判断基準になります!」みんな一様に考え込みます。しばらくして様々な答えが返ってきます。先に正解を言ってしまうと、少しずるいのですが、私の答えは“ プラス域とマイナス域の両方 ”です。でも他の答えだと不採用ということではありません。正解は両方なのですからどちらでもいいのです。ではなぜこんな質問をするのかといいますと、「マイナス域だと思います」と答える人の中に癒しを求めて応募してくる人がいて、その割合がとても高いということが面接時の悩みで(時代ですねえ)そこを見極めることがこの質問の本意なのです。なぜマイナス域だと思うのかというあたりを聞いていくことで、入社希望の動機が見えてきます。「お花に触れて生活していきたいから」「庭づくりで自分も癒されたい」など。根底に“ 自分を癒す仕事 ”を求めている人は、1ヶ月ともちません、もつはずが無いのです。お客さまの癒し空間を実現するためにこちらはストレスの塊になってがんばる、そういう仕事なのですから。

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 まあ、それはさて置き、ガーデンデザインは“ プラス域とマイナス域の両方 ”だと言いましたが、現在はほぼプラス域だけで仕事をしています。現状に幸福感を十分感じながら、さらなる幸せ実現のために庭を考える、そういうお客さまが大半です。これが5年前までの東京時代は違っていました。東京と横浜の違いです。今思い起こしても、やはり東京は過酷な環境なのです。身体を病み、心を病んだ人たちを元気づけながらプラマイゼロまで這い上がることをサポートする、そんな庭づくりが必然的に多かったのです。そんな東京時代の経験からヒーリング・ガーデン(癒しの庭)や園芸療法について、けっこう多岐にわたって知識と経験を得ることが出来ました。そしてそのことが現在のプラス域での庭づくりにも、欠かすことができないものになっていると気付いたのです。マイナス域を知ったからこそ強固なプラス域をイメージし、つくり上げることが可能になっている、そんなふうに感じています。そして私のこのマイナス域でのことが、もしかしたらたくさんの人にとって意義あることなのでは?ということで、新カテゴリとして『ヒーリング・ガーデン』を追加しました。ヒーリング・ガーデンの構成要素やアロマテラピーから始まって、うつ、神経症、痴ほう、更年期障害などにも話が及びますので、時には辛気臭い内容になるかもしれませんが、あまりヘビーにならないように柔らかくやっていくつもりです。知らなくてもたいして困らないけど、知らないより知っていた方がいい、そんな感じの内容です。よろしくおつき合い下さい。



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 走る メンタルヘルスブログ、最初は気が滅入るかもしれませんが、実は切実で大切な話題が多いのです。目を背けないで、しっかり受け止めて、冷静に、しっかり消化したい問題です。

グラントシロカブト

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 毎度のことながら、庭の話からいきなり昆虫です。
 カブトではヘラクレス、コーカサスに次いで人気があるグラントシロカブト。3年前に中野のシザーズワールド(現在はありません)で、アメリカ生まれの金髪白人カブトに一目惚れして購入し、ブリードも成功!これがそのときにわが家で羽化したグラントの写真です。

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 その後累代飼育に失敗(産卵ゼロ)して、一匹もいなくなってしまいました。いつかまた飼いたいと思っていたら、先日むし社で幼虫を発見、6匹買ってきました。

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 むし社の方に昨年のブリード失敗を話すと「グラントはアリゾナの砂漠の近くに住んでいて乾燥を好むから、日本のカブトなみに湿った環境だと産卵しないですよ。それと羽化してから半年位は蛹室から出てこない。そこで無理矢理掘り出すと産卵もしないしすぐに死んでしまいますよ」。2点とも心当たりがあります。今度は慌てないで、慎重に、じっくりとブリードしてみます。またひとつ、長~い楽しみが増えました。

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 走る このブログでは、普段ニュースやワイドショーの話題をほとんど取り上げません。悲しすぎるからです。そして、どこにもぶつけることにできない怒りで、仕事も何も手に付かなくなるからです。親の子殺し、子の親殺し、拉致、テロ、戦争・・・。大人が勝手な主義主張で殺し合うのは「バカ!」とひとこと言って放っとくとして、とにかく、お願いだから子どもだけは殺さないでほしい。世界中の親の共通の願いです。一昨日も飲酒運転のアタケタ若者によって大上さんちの3人の子どもたちの命が奪われました。大好きなカブトムシを捕りにいった帰りだったとのこと。ご両親がとてもしっかりしていて、かえって、胸が痛みます。これから来る悲しみとの長い戦いを、何とか、少しでも痛みを少なく、できることなら新たなよろこびを感じられる人生に、一日も早くそうなってほしいと願うばかりです。無邪気な笑顔のまま天国に行った3人に、「ひろあきくん、ともあきくん、さあやちゃん、3人で仲良く遊ぶんだよ。ときどきはおじさんとこにムシ見においでよ」。・・・合掌。

素材について( 吉永医院 7)

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 同じゾーニング、同じ立体構成でも使う素材によって庭のイメージは大きく変わります。例えばテラスガーデンでテーマが『リゾート』だとした場合、床を素焼きタイルに白セメントの目地、壁はジョリパットなどの着色セメントでラフに仕上げると“ スパニッシュ ”になり、床を鉄平石の乱張り、壁は建仁寺垣や築地塀にしたら“ 和風 ”になります。この例は単純にその国で使われている素材を使うことで○○風に見せるということですが、自宅の庭をイングリッシュガーデンにしたいとか、プロバンス風にしたいということはごく稀で、いかにして家族で楽しめる場所にするか、あるいは更年期をうまく乗り切るための庭にしたい、というような、もっとあいまいでセンスィティブな課題をクリアーすることが望まれます。ですから、素材の発するイメージ、質感や色合いが庭のコンセプトに合っているかということを考えながら、慎重に吟味して決定していきたいと考えています。この素材の選択を間違えると、どんなに一生懸命つくってもお客さまの期待に添わない庭になってしまうのです。

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 こんなことがありました。荒れてしまった庭を今風にリフォームしたいという年配のご夫人からの依頼があり、打合せのなかで「まくら木はおしゃれでいいわよねえ」というお話があり、それではと、まくら木を多用したナチュラルでアジアンテイストの庭をご提案しました。すると奥様の反応が一変したのです。曰く「まくら木を見ていると小さい頃の辛い思い出がよみがえって、庭をそんな風にはしたくないの」と怒りと悲しみが入り交じった反応で、考えが至らなくて申し訳ありませんでしたとお詫びしたものの、結局リフォームの話は消えてしまいました。私にはまったく思いがけないアクシデントでしたが、私の提案がお客さまを不快にさせてしまったことが辛くて、忘れられません。良かれと思って多用したまくら木が、奥様の記憶の開けたくない引き出しを開けてしまったのです。まくら木からこういう展開は初めてでしたが、焼き過ぎレンガではこれと似たことが何度かありました。若い人にはエキゾチックな感じを与えるレンガが、年配の方には空襲の焼け野原を思い起こさせる素材なのです。実際、東京で庭を掘っていると、あちこちで空襲のときのレンガの瓦礫が出てきて、何とも物悲しい気持になります。逆に、まくら木が幼い日の郷愁を、レンガが新婚旅行先の風景を想起させるといったこともあるわけで、その辺を注意しながら、お客さまと対話を重ね、反応を感じ取りながら、限りなくある素材から選択していくのです。

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 吉永医院の場合、最初の提案ではレンガをメインの素材にしていましたが、やはり空襲の話になり、患者さんに高齢者が多いということから使わないことにし、そしてあれこれと検討した結果、まくら木とジュラストーンで構成することになりました。まくら木は郷愁を、ジュラストーンは柔らかさとなごみを期待しての選択です。ヒーリングガーデンや園芸療法で、この“ なごみ ”と“ 郷愁 ”はとても重要な要素で・・・。この話を始めると長~くなってしまうのでまたの機会にします。ついでに、今回選んだまくら木とジュラストーンについての施工上のポイントなどもまたいずれ。

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 もう一点、素材を選ぶときの注意点として、できるだけシンプルに、素材数を増やさないで構成することをおすすめします。デザイン的な見地から多くの素材を混ぜるというやり方もありますが、あまり深く考えずに「きれいだから」とか「予算の関係で」とか「何となく」で素材数を増やすとたいがいの場合失敗します。

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 この吉永医院、病院の庭という依頼で、私なりにずいぶんと勉強させていただきました。「患者さんのために」という院長の強い思いに引っ張られながら、また一歩前進できたことを感謝しています。



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 走る

植栽工事( 吉永医院 6)

 施工作業の仕上げ、植栽工事です。レンガや石材、まくら木などの堅いものを図面通りにつくりあげる作業も楽しく夢中になりますが、植栽はまた違った興奮を感じる作業です。例えば樹木は規格が同じでも形は全て違います。ですから仕入れの段階から、土木や建築の感性とは違う感覚、“ イマジネーション ”がフル稼働するのです。実物の木を使って絵を描いていく感じです。ほんの少し植え方を変えるだけで絵の印象が大きく違ってきますし、必ずしもイメージ通りの木が揃うものでもありません。それを現場であれこれイメージしながらベストな絵に仕上げていくのです。お客さまの目の前で巨大な生け花をしている感じで、そのときの、緊張とプレッシャーをエネルギー源にしながら右脳がギューンと唸りを上げていく感じ、途中から軽くめまいがするほど興奮してくるのです。お客さまにそんな“ 勝負 ”な感じを悟られるのも気恥ずかしいので、軽く微笑みながらのんきな雰囲気で作業をするのですが、実は人知れず緊張とイマジネーションの渦の中なのです。そんな植栽作業のビフォー・アフターをご覧下さい。


Before
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After
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Before
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After
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 まだ苗ものがほとんどで、劇的ビフォー・アフターとはいきませんけど、これから医院の皆様や患者さんたちよって木々や草花が増え、育ち、時間とともに魅力にあふれた場所に仕上がっていくとでしょう。そして、そのことがこの庭のテーマだということを、お客さまが充分に理解されていて、さっそく話題が今後のこと、手入れや植え足したい植物あれこれについて盛り上がっていたことがすごくうれしかったです。

 明日は吉永医院の締めくくりに、素材についてあれこれ。



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 走る 昨晩、コオロギとマツムシが申し合わせたように一斉に鳴き始めました。その声に追いやられたようにセミの声はゼロ。秋はある日突然やってきます。

ビフォー・アフター( 吉永医院 5)

 屋外待合室andコミュニケーションandヒーリングガーデンの完成です。

Before
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After
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Before
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After
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 明日も引続き完成写真です。



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 走る 一気に秋めいてきました。夏の疲れをケアして、意識的に体調管理しましょう。特に40代、秋にガクッとくる人多いですから要注意です。ブログ村の『健康ブログ』、セルフケアの意識が高まります。家族のためにもまずは自分を守ることです。お互いベストコンディションで秋を楽しみましょう!

マイホームデザイナー( 吉永邸医院4)

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 これが検討の結果でき上がった植物リストです。

 これで設計完了。発注した資材がそろうまで数日かかるので、新宿のソフマック(パソコン量販店)のワゴンセールで見つけた3Dソフト『マイホームデザイナー』(\9,800.)でパースにしてみました。普段は手描きなのですが、どんなものかと使ってみたらすっごく便利。テキストを読みながら一日で仕上がりました。

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 明日はビフォー・アフターです。




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 走る

ゾーニングと素材が決定!( 吉永医院 3)

Plan E
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構成素材

まくら木(スタンド、ステージ、花壇)
コンクリート平板(既存)
ジュラストーン乱張り
テラコッタプランター
ウッドベンチ
大磯砂利
生け垣
落葉中木
常緑中木
ハーブ類、草花
低木、花灌木、下草
バードバス、バードフィーダー


 プランA~Dを見ながら意見を出していたくださった皆様が、一様に納得の表情。私としてはホッとする瞬間です。すると皆様の興味は植物へ移行、これまた様々な意見や要望が出ました。とてもその場でまとめきれないと判断して、時間を置くことにしました。その間に院長ご夫妻を府中にある大きな植木販売業者の畑にご案内したり、近所の庭や公園の木を観たり。そんなふうにして後日まとまった植栽計画を、明日ご紹介します。



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走る 日中はまだ真夏ですが、朝夕にやっと秋の気配を感じるようになりました。夕べはセミに混じってマツムシ第一号が鳴いていました。お~い子どもたちよ、宿題は終わったのか~、がんばれ~!!

ゾーニングA~D( 吉永医院 2)

 プランニング初期段階での混沌から抜け出したときに、次々とアイデアが出てきてかえって収拾が付かなくなることがあります。ある程度の基本方針を決めて、いくつかのラフプランにまとめていきます。


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 この4プランのどれを選択するかということではなくて、それぞれの意図とポイントを説明しながら雑談もまじえてじっくりと打合せを行い、そこで出た要素をまとめることで次のPlan Eを導き出す、というやり方です。
 こうしてカタチになると、院長だけではなくて看護婦さんや院長のご家族、患者さんまで参加して実にいろんな意見が飛び出します。さあ、ここからが勝負です。


 明日はこのA~Dを元にして出た多くの意見を、取捨選択したり、ジグソーパズルのように組み立てたりしてでき上がった Plan E です。



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 泳ぐ ようやく、ほんの少しですが、朝が涼しくなってきました。あと少し、暑かった夏を泳ぎきりましょう!

デザインは自虐的創造作業( 吉永医院 1)

 今回ご紹介するのはファミリーガーデンではなく、病院の庭です。院長の患者さんへの思いや庭への興味が強く、そのパワーに引っ張られる感じで、かなり念入りに、じっくりと時間をかけた設計でした。今日から数日そのデザインプロセスをお楽しみ下さい。

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 これが着工前の様子です。患者さんの待合室の外にソテツが一本あるだけのさら地です。
 院長によると、皮膚科がメインの吉永医院では、お年寄りが長期に通院されるケースが多く、患者さんから自宅の庭のハーブや苗木をプレゼントされたり、草花の話で盛り上がることが多々あるとのこと。そこで、この待合室に隣接した庭を、屋外の待合所兼患者さん同士のコミュニケーションの場、プラスヒーリングガーデンとしてデザインすることになりました。
 普段の設計とコンセプトがことなる“ 患者さんのための庭 ”ということで、最初はみょうに力んでしまって、園芸療法の本を読み返したり、インターネットで医療施設の庭を拾い集める数日間でしたが、ひと通りそうしてみると気持が落ちついてきて、普段通りに、コンセプトメイク→ゾーニング→素材選び→立体構成→植栽計画・・・と、いつものペースに入ることが出来ました。これは癖なんですけど、たいがいの依頼には「任せて下さい」と返事して、実はその時点ではノーアイデア。しばらくの間、迷路の出口を探すように混乱していると、必ず出口の光が見えてくるのです。あとは夢中でそっちに突進する、そんなことを繰り返しながら、結果的に新たな知識や経験を得てきたのです。
 妻カオリちゃんは20代の政治活動時代に、よく仲間たちから「カオリのその根拠の無い自信は何!?」とよく言われたそうなのですが、この根拠は無いけど自信満々な感じが私との共通点なのです。考えたらデザインするってそういうことなのです。まずOK!大丈夫!よっしゃあ、やってやろうじゃないか!と気合いを入れて、でもその時点では紙は白紙です。最初の気合いをエネルギーにしてラビリンスをさまよいながら何かを具現化していく、そんな作業でして、この白紙に向かったときの何の保証もマニュアルも無い不安定な状態にワクワク感を感じたり、そこから抜け出したときに快感を感じたり、デザインはそういうタイプの(いささか自虐的な)人に向いた仕事なのであります。

 では、その自虐的創造作業のプロセスをご覧下さい。


Concept・Point

□ 医院待合室に併設する庭。
□ 待合室からの景観を考え、遠景には立木を、近景にハーブ類・草花を植える。
□ 診察の待ち時間を庭で過ごせるように、溜まりのスペースをつくりベンチを置く。
□ 樹木は落葉樹をメインに構成する。
□ お年寄りや長期通院の方との話題作りのために、植物にネームプレートを付ける。
□ 車椅子が通れる通路幅を確保する。





 明日はゾーニングです。



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 走る 夏休みに入ってから順位が落ちちゃって 困った 応援クリックよろしくお願いしま~す。

祈りと思いの盆帰り

 2泊3日の里帰り、コストコで買っていった甥っ子姪っ子へのおみやげを広げて、子どもチームは大騒ぎです。

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 気温37℃の魚沼の夏を、ヤナ場(地震から復興した川口ヤナ場に行ってきたのですが、途中にまだ仮設住宅があってせつない気持になりました)、温泉、ニジマス釣り、ビール園、むし捕り、花火と遊びまくりました。

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 そしてお墓参りと灯籠流しを済ませて、名残を惜しみながらお土産いっぱいで帰ってきました。

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 年に何度かの帰郷、特にお盆はいろんな思いが一度に込み上げてきます。再会のたびに少しずつしかし確実に年寄りになっていく親(まだまだ元気すぎる感はありますが)、はしゃぐ子どもたちに昔の自分を見、不況でどこまでもさびれていく街並には胸が苦しいような感じになります。数年前に他界した祖父祖母のことを考えたり、田舎の生活感に浸りながら横浜での我が暮らしの堕落ぶりを恥じたり・・・。祈りと思いが次々わき上がってきます。そして帰り際に気付いたのですが、茶の間の茶箪笥に置いてある人形が、40年前と同じ、きっと1ミリも動いていないのです。こういう感じが田舎のありがたさであり、自分が歳をとっても永遠に自分の田舎は変わらずに存在していてくれそうな、そんな気持になりました。はたしてそれがどうなのかという答えは時間を待つしかありませんが、自分の歴史や家の歴史、家族一人一人の人生にまで思いが及ぶ“ お盆 ”そして“ ふるさと ”に感謝した帰郷でした。



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