2007年09月

区役所の回答( 仲山邸 2)

 上大岡の『四季の庭』をご覧になって、家族や友人たちと 過ごす庭 をというご要望で設計した ウッドデッキとバーベキューテラスの庭 です。

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After 1
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Before 2
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After 2
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Before 3
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After 3
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Before 4
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After 4
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 広さはそこそこあったので、部屋で言ったら二間分をゾーニングできて、私としては当時思いきって提案した(今ではほぼ毎回プランに入れています)BBQ炉とガーデンシンクも実現、うまく収まりました。
 一番の問題だったのは正面のコンクリート擁壁。隣接する区のスポーツセンターのものです。これだけの面積があるとさすがに味気ないといいますか、威圧感すらあるのです。例えば着色モルタルで土壁風に塗るとかすれば・・・、奥さんが区に交渉してみたら意外にアッサリと「好きに塗ってかまいませんよ」との返事だったそうで、それではということで四国化成の美ブロという着色モルタルをややラフな仕上げで塗りました。施工から4年が経過しているために、ほこりが溜まって苔も生えていますけど、それがまたいい感じです。
 話脱線しますけど、私としては施工直後よりもこのくらい時間の経過を感じられる庭の方が好きです。庭に出るといきなりその経過した時間の厚みに飲み込まれるような落ち着き感があって。この庭に限らず、苔むした庭で自分も苔むしていきたい、枯れ葉と一緒に朽ちていきたい、そういう衝動は、この仕事を始めるずっと以前のたぶん中学生くらいからあった気がします。ずいぶんと暗い中坊だったわけです。
 話はどんどん脱線して、中一で腎臓病で一年間の運動禁止を言い渡されて(止められた反動で身体がウズウズして走りたくてしょうがなかった。で、内緒で夜中に走ったりしてたので、一年後のマラソン大会では、毎日ランニングしている野球部の生徒より速かったのです)やむなく美術部に入って毎日デッサンしていました。12歳、思春期入り口の私がもともと好きだった絵に熱中するうち、感覚はどんどん内向的といいますか、こころの内側に広がっていって、気がつくと運動部で毎日汗を流している同級生たちとは違う世界を生きていました。一ヶ月間毎日、自分の左手をデッサンし、次の月はコップに水を入れてそれを描き続け(今そのデッサンの山を見ると、何が楽しかったんだろうと不思議になります)、青木繁の描いた『狂女』を模写したかと思えば空気や風を表現する方法を何日も考え続けていたりで、母親曰く「ほとんどしゃべらなくなっていつも何かに怒っていた」そうです。まったく扱いづらくてかわいくないガキンチョだったようです。でも今ハッキリと思うのは、その混沌と内側に向かっていた数年間のおかげで、その後の人生がずいぶんと楽しくなったということ。感受性とか、表現欲とか、感覚的なことを解析する癖だとか、そういった能力が平均より少しだけ発達したことで、今の仕事もこなせているのだと思うのです。美輪明宏さんが言うように、人生に無駄なことは何一つ無いのですなあ。

 いいかげんに話を戻してと。問題のコンクリート擁壁は土壁風に仕上がって、庭が和んだ感じになりました。さらに時間の経過で日に灼けて苔むして。庭の背景になる部分で、しかも背よりも高い壁なので、視覚的には影響大。その質感と色が庭の雰囲気を支配するため、もし区役所からダメが出ていたらと思うと・・・、いやあよかったよかった。

 明日は道路から庭までのアプローチをご覧いただきます。

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『過ごす庭』をというご要望で( 仲山邸 1)

 昨日は秋入り口の連休最終日を店で過ごしました。以前に庭をつくらせていただいた何組かのお客さまが立ち寄ってくださったり、初めてのお客さまと庭のことあれこれ話したりで、設計室にこもっていては味わえない充実感を得て気分良し。帰宅後サクサクと夕飯つくって、辻堂まで打ち合わせに行っている妻の帰宅を待っていると、窓の外は虫の声がにぎやかで、風は申し訳ないくらい気持いい。秋だなあ、平和だなあ、充実しているなあと、ひとりビールをプシュッと開けました。
 夏が猛烈に暑かったせいか、戦闘モードといいますか、前のめりで目一杯ストレス溜め込みながら仕事するという癖がついていて、このような平静な気分での充実感は久々。考えたら一年中そういう感じでいても何の不都合も生じない気がして、かえっていろんなことがもっとスムーズに進むかもしれないなあと反省ました。何かの弾みか偶然で手に入れた昨日のいい感じを忘れないように、こうして書きとめておこうと思った次第です。では本題に入ります。

 本日より新シリーズ、弘明寺の仲山邸です。いつもと違って施工からかなり時間が経っているお庭です。4年前だったかな?
 今回庭の手入れやら何やらでおじゃましたらいい感じに庭をたのしんでいらして、その使い込んでいる感じが良くって撮影させていただきました。

 仲山さんとは、うちが庭を担当した上大岡のレストラン 四季の庭 で食事をされたときにその庭が気に入られて、店のオーナーにうちを聞いて連絡をいただいたのが始まりでした。自宅の新築工事中で、庭スペースを四季の庭のように、家族や友人たちと 過ごす場所 にしたいというご希望で、私、当時は今に比べると、やや『過ごす』提案のアピール度が低かったといいますか、本当はそのことがいちばん言いたいのに、でも表現としてはたくさんある庭の考え方のひとつとしてお客さまに伝えて、あとはお客さまの反応、チョイスにまかせていた感があります。ですから仲山さんからの『過ごす庭』というリクエストがうれしくて、「我が意を得たり」で喜々としてプランしたことを憶えています。そのプランがこれです。

Plan A
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Plan B
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 検討の結果、BBQ炉とガーデンシンクがある Plan B を選択。細部を変更して着工となりました。
 明日はビフォー・アフターです。

アイアンフック

こんにちは。山 本 です。
私事ですが、最近キッチンの改造を考え中なんです。そしてキッチンの壁にエプロンやら、鍋つかみやら引っ掛けておくフックを「う~ん落ち込み」と考えていたら、うちのお店にありました!ダハハ~

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サイズ:21センチ×7センチ 材:アイアン
?3,600


次は、今日もご夫婦が「かわイイ~」と言って下さいお買い上げいただきました、これどうですか?ピーコックってところが個人的に気に入ってます!

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サイズ:22センチ×20センチ 材:アイアン
?2,980

バーの部分にかけるアイアン製のS字フックも大きさいろいろ取り揃えています。もちろんお庭など外でもご使用になれます。

お庭も小物をこだわってみるとより素敵になりますよ。


なごり蝉をパシャリ!( 蝶野邸 11)

 蝶野さんちの最終日です。いつものように(昨日に引続き)草花をご覧いただきながら。

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 奥さんの最強の笑顔に照らされながら、ご主人は飄々とした感じで生活を組み立てて行く、そんな印象のご夫婦です。さわやかです。

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 庭は友だち呼んで遊べる仕立てになったので、これからは、しょっちゅうここでにぎやかなシーンが展開されることでしょう。「ぜひ一度声をかけてくださいね、私もあの囲炉裡端で酔っぱらってみたい」

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 それから、ウッドデッキに温泉宿の広縁においてあるようなイステーブルを探してください。昼間、怪獣のように元気にはしゃぎまくっていボクちゃんが寝てから、キャンドルライトでワインなんていうシーンもイメージして設計しましたので、ぜひ。

 2007年夏、またひとつすてきな家族との出会いがあって、自らも参加して遊んでみたい庭ができあがりました。
 最後は撮影中にやってきた なごり蝉 をパシャリ!今年は6年に一度の蝉の当たり年だったそうで、近所の南公園や円海山でもすさまじい数の蝉が鳴いていました。でも今は、それが猛暑の幻だったかのように、シ~ンとしています。秋がやってきます。秋は春と同じく庭の季節。園芸店では秋野菜の苗も売り始めていますし、バーベキューもいいですねえ。忙しくなりますよ~!「忙しくって遊んでいる暇しかありません」そんな秋の庭暮らしを送りましょう。

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デザイナーは顔で選びましょう( 蝶野邸 10)

 蝶野さんちの草花をご覧いただきながら昨日の続きです。

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 月に一度JAG(ジャパン ガーデンデザイナーズ協会)の会合で東京に行っています。2時間程度の会議とその後の居酒屋での雑談というパターンで、私にとっては先輩諸氏からの貴重な話が聞ける時間であり、それぞれの情況下で庭づくりに奮闘しているその熱を受けることで、自分を鼓舞できるエネルギーチャージのひとときでもあります。

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 そしていつも思うことは、以前『ガーデンデザイナーの顔』というタイトルで紹介しましたが、理事の皆さん、良質な、とってもいい笑顔の持ち主でして、ほんと、機会があれば全員並べて世間にお披露目したいほどです。その末席に混ぜていただいている幸運に感謝しつつ、表情に乏しいわが面を鏡で見ながら「まだまだ修行が足らんぞ!」と、顔の筋肉を動かして百面相をやっているのです。

 庭の評価とそこで過ごしている人の笑顔は比例します。ガーデンデザイナーの評価も同じなので、デザイナー選びの基準にしてください。えっ、私?!だめだめ、・・・蓄積疲労と運動不足で惚けたような顔してます。

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最強の笑顔( 蝶野邸 9)

 夏の終わりというのは園芸店の花鉢の切り替え時期で、そうでなくても夏は花が少なくて庭の仕上げである草花の植え込みには苦労する時期なのに、一段と花の種類が少なくて困ってしまいます。そのせいもあって、撮影してみるとリーフ系が多くて、で、以外とそれがいい感じだったので、今日はそれをご覧ください。アイビーとコリウスいろいろです。

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 蝶野さんちの打合せ段階で、庭とは関係ないことですが、少し考えたことがあったので、その話を。

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 私の仕事はお客さまと会って話すことと、ひとり引きこもってデザインすることが交互にやってきます。店で設計作業している時はその2つを同時に行うわけで、最初の頃はなかなか設計に集中できなかったりしましたが、今ではなれてしまって、一日に何度設計と接客のスイッチを切り替えてもすぐに没頭できるようになりました。進化です。ダーウィンの進化論『適合せよ、さもなくば滅びよ』滅びないために進化したのです。

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 お客さまが気軽に声をかけてくださるように 恐くないですよオーラ を出しつつ、頭の中は鬼のように設計のことが駆け回っている状態。考えたらデザイン系の仕事をしている人で、同時に接客モードを維持しなければならないというこういう状況はすごく稀なことです。まあ状況云々よりも、デザイン系の人種は概して人付き合いが苦手で接客には向かないというのが一般的ですね。うちに面接に来る美大や設計の専門学校を出たデザイン系の若者の大半は、そのことでアウトになっています。終始笑顔が無い、言葉がスムーズに出てこないなど、いわゆるコミュニケーションスキルが低いのですねえ。

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 この設計と接客が両方できなくてはダメというのは、うちが小さい会社だという事情だけではなくて、ガーデンデザインを生業にしようとするならば絶対に身に付けなければならないことであるというのが私の持論。なぜなら、庭はそこで暮らす家族のための場所だからです。それぞれに家族構成やいろんな事情も違い、庭に対する思いも様々なお客さまのニーズに対応するためには、打合せ中に自然と双方笑顔になるような空気が理想です。お隣との目隠しが必要だから物質的に目隠しを施すというようなことだけでは庭にはならなくて、夢が広がり、楽しみが増え、幸福感が増す提案をしなければガーデンデザインではないと思っているので、デザインに関する知識や力量だけではそれを実現してお客さまによろこんでいただくのはむずかしい。ですから、今ガーデンデザイナーを目指して勉強中の生徒さんたちは、話すことや任天堂DSの『顔トレーニング』を使って笑顔の訓練も怠りなきように。

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 なんでこんなことを考えたのかといいますと、蝶野さんちの奥様がとびきり笑顔がすてきな方でして、たまたまその日に疲れが溜まっていて表情が乏しくなっていた私を、一瞬にしてハッと我に帰してくれたという、そういうことがあったからです。出会う人をその人本来の笑顔にしてしまう、最強の笑顔。「あぁ、あの才能が自分にあったら、もっといい仕事ができるだろうなあ」と思いながら店に帰って、その日一日は終始笑顔で過ごしました。そして帰宅後に、ガーデンデザインと笑顔についてあれこれ考えたというわけです。

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 明日も引続きつらつらとこの話題でいきます。

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いい感じのベンチ( 蝶野邸 8)

 今日は照明器具です。さすがに最近「ワンパターンかなあ」という気持にもなりますけど、やっぱり いいものはいい ので、現在設計中の庭にも入れている船舶ライトです。

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 光の演出上、必要に応じてLEDや蛍光灯も使いますが、地灯りとしてはこの手の温かくて、ロウソクのような情緒のあるこのライトを使いたくて、なかなか他に行けないまま使い続けています。

 話変わって、庭の打合せ段階から気になっていたベンチです。

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 このタイプはたいがい一年くらいで壊れてしまうので、お客さまにはおすすめしていません。でも聞くと、もう3年も使っているそうでして、しかも全く壊れていなくて。購入時にご主人が材木用の塗料を塗ったために寿命が格段に延びたようです。

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 何でも手入れをすると長持ちするのだなあとつくづく。しかも購入直後に丁寧にペンキ塗りをするというところがすばらしい。ご主人の弟さんだったかなあ、能登で漆の作家をやっていると聞きました。そういうことも影響しているのか、とても丁寧な仕事ぶりです。
 新築して、庭に芝生を張って、コニファーを植えて、ベンチを買って来てそれにペンキを塗っているときの、ご主人の さわやかな気負い みたいのが乗り移っている感じがして、ただのベンチではない、ある意味家族の歴史をスタートした頃の記念品のように感じました。

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予定されていなかったデザイン( 蝶野邸 7)

 庭の立水栓は、まくら木やレンガの柱に蛇口が付いているのが一般的です。うちでもそういう提案がほとんどなんですが、でも今回は、壁を立ててその壁面に蛇口が付いている壁栓というつくり方にしました。なぜそうなったのか、理由はこうです。

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 この庭のメインである囲炉裡を、デッキにあぐらをかいて炉端焼きのお店みたいにイメージしたときに、どうしても目の前に壁が欲しかった。それもレンガや木じゃなくて土壁風の感じで、長く使ううちにすすけていくような壁です。火ばしや火吹き竹やゴトクをぶらさげてもいいし、ガバイばあちゃんの家のかまどの背景にある壁みたいな感じ。そんなことをイメージして囲炉裡は壁付きにしたのです。ところがその壁がそこだけだと妙に目立って浮いた感じになってしまって、庭の別の場所にも同じような壁をつくりたかった。で、それを立水栓に組み入れたというわけです。

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 デザイン的なつじつま合わせによって生まれた壁栓。最初からイメージしていたわけではなくて設計中に何らかの都合やひらめきで出てくるカタチが、プラン全体の何割かを占めるというのは常に起こっていることでして、不思議とそういうことがないままでまとまってしまうと、どこか力の入らない、しまらない設計になってしまうのです。こういう予定されていなかった要素が重なって、それを使って紡ぎ出す感じ。これはガーデンデザインだけではなくて世の中の全てのデザイン作業で起こっていることで、こうしてあらためて解説すると
ある種いいかげんで行き当たりばったりなふうに感じるかもしれませんけど、極論を言えばここがデザインのキモといいますか、これこそがデザイン作業なのです。デザイナーのひらめきやつじつまを合わせる執念(時にはつじつまを合わせない執念・・・話が深~くなるので今回は解説無し)がそれまで世の中に存在していないデザインを生み出すのです。そうそう、パッとひらめく力とヘビのような執念なのですよ。このどちらが欠けてもダメで、ひらめき力の無いデザインは退屈で何も語りかけてこないし、執念の欠如したデザインは薄っぺらで見る人使う人に迫ってくる迫力が無いものです。身の回りにあるほとんど全てのものがデザインという過程を経ています。そんな視点で見つめ直してみてください。どこのどなたかわからないけど、このデザイナーはすごいよ!と唸ってしまうコップやイスや醤油差しやCDジャケットや・・・。マニュアルやセオリーの、さらに向こうにあるひらめきと執念が生み出した傑作がいっぱいです。数十年前のブルータスで『いいデザインしか欲しくない』という特集がありましたが、まさにそうです。無数のひらめきと執念に埋め尽くされて暮らしたいのです。

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 立水栓からえらく大きな話になってしまいました。いや、でもほんとに、デザインが持っているパワーってすごいですよ。例えば愛用のニコンのD-80、フォルムがニコンらしくて、伝説のF、名器F-2フォトミック、あこがれだったF-3からぶれること無く継承された何かを感じます。D-80を手にすると、そこからいろんな伝説やドラマや空気感を伴った記憶が湧き出てきて、気分はすっかり土門拳になって、「リアリズムだ~!絶対非演出なのだ~!」というパワーがみなぎってくるのです。キャノンやミノルタではダメなのですよ。

 何だかよくわからない話になってしまいましたが、まあいつものことです。デザインには教科書に載っていない、ひらめく力と執念が必要だということと、そうやって生み出された上質のデザインに囲まれて暮らしたいなあ、そういうお話でした。

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目隠しと開放感のバランス( 蝶野邸 6)

 今日はデッキゾーンの日にも少しやりましたが、目隠しの話です。
 リフォーム前はコニファー(ヨーロッパゴールド)が茂っていて、全く中の様子がわからなかった庭が、全体的に開放的な感じになりました。

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 でも隠すべきところ、ウッドデッキの前は木工フェンスできっちり目隠ししてあります。

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 囲炉裡の前の塀はデッキに座って火を囲んだときに落ち着くためと、この庭の主役である囲炉裡をフォーカルポイントとして際立たせるために設置しました。

 問題は囲炉裡の芝生側です。壁をたてると強すぎて庭が二分されてしまうし、何もなしでは落ち着かない。で、まくら木で連杭にしました。外側から見るとこういう感じです。

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 内側からはこうです。

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 実際に囲炉裡端にあぐらをかいて撮影した写真がこれ。ほとんど外を気にしないで一杯やれます。

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 こういう時にまくら木は便利です。隙間を空けて立てても存在感が強いのでその向こうに意識がいきづらいのです。同じ隙間を板塀でつくったら、かえってその向こうが気になって覗いてみたくなります。素材の質感や色などの存在感でそれが視野に入ったときの心理効果が変わる、おもしろいものです。

 この庭の主役は囲炉裡で、デザイン的な勝負所は目隠しの施し方。目隠しと開放感をどう両立させるかという点で、満足感と言うか、狙いどおりに出来上がった安堵感を感じた仕上がりでした。

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囲炉裡のある庭( 蝶野邸 5)

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 現在の新潟県魚沼市、小出町がわがふるさとです。豪雪とコシヒカリと今や有名ブランドになった地酒の八海山はとなり町の、緑川はうちの町の酒です。それから世界の渡辺謙。彼は同級生で、家は私の実家と数十メートルの距離です。いろいろあった謙がテレビでインタビューに答えている時に感じる誠実さというか実直さというか、「こいつは嘘つないし、がんばってるなあ。応援したいなあ」という雰囲気は、公民館で祭りの準備をしているときに交わされる町内の人たちの話し振りそのもので、彼の持ち味のベースに魚沼人気質があることを、地元民はみんな感じていて、だから今でも「羽根川(町内の名称)の謙がテレビでてるぞ」てなかんじで、『世界の』というイメージはありません。

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 そういうタイプの人間を育てる(私は少し外れましたが)土地柄というか風土を持ったふるさとの原風景が囲炉裡端です。今は少なくなりましたが、小さい頃は母親の実家や近所の家に囲炉裡があって、年寄りからとんとん昔(「とんとんむかしがあったてや」で始まるむかし話)を聞いたり、夏は鮎を焼き、冬はけんちん汁を煮て、いつも家族が集う場所でした。そういえば、そこにテレビはなかったなあ。テレビは舞台の緞帳みたいなカバーをたらして客間にあった気がします。囲炉裡にはテレビは似合わないですよね。まあ余談ですが。

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 自分自身の中で幼い日の囲炉裡端での記憶が、重要な、重大なものであることを、歳を重ねるほどに強く感じるようになりまして、で、設計に囲炉裡を入れることが多くなっているのです。ですから単にバーベキューを楽しむ設備としてではなくて、そこで過ごす大人たち、そこで育つ子どもたちへのいろんな願いや思いが集約された場所、私が今感謝しながら振り返ることができる魚沼の風土と人々の営みをそっくり持ってきた、そんな感覚での囲炉裡の提案なのです。何だか大げさな解説になってしまいましたけど、実際プランに囲炉裡を入れるたび、囲炉裡端のシーンと、そこから端を発してさまざまな幼い日の記憶が音や香りや感触までよみがえって、しばし至福の時間旅行を楽しんでいます。

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 今回のはいつものバーベキューテラスではなくて、デッキにあぐらをかいて火を囲むという、まさに板の間にゴザしいて座った囲炉裡端のイメージで、いつか自分でも実現したい仕立てです。そしてこうなるとバーベキューというよりは炉端焼きで、ホッケや厚揚げをあぶって八海山をなめながらウダウダと、朝青龍問題なんかを論じる・・・いいなあそういう休日。軽く酔っぱらったところでそばをスルスルッとやって、満腹でそのままごゴロンと昼寝に入る。いやあ~夢ですね~そういうの。

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 現在の建築では室内に囲炉裡というのはなかなか困難です。だったら庭に、囲炉裡コーナーを。火には人が集い、和ませ、気持ちを素直にさせる不思議な力があります。囲炉裡のある庭、いいもんですよ。

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ウッドデッキと目隠し( 蝶野邸 4)

 今日はウッドデッキゾーンです。
 開放的な芝生ゾーンと対照的に、こちらはきっちりと目隠しをしてあります。

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 今さら言うのも何なんですけど、ウッドデッキは家族が過ごす外の部屋。特に今回のように道路側に庭がある場合は、目隠しをどこにどの程度施すかがとても大事で、もしこのデッキが道路から丸見えだったとしたら、デッキで楽しむこともできないばかりではなく、一年中リビングのカーテンを開けられない生活になってしまいます。

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 そうかといって、あまり閉鎖的になってもいけない。適度な高さと幅と隙間の具合をイメージしながら設計するようにしています。例えば高さは、リビングのソファーに腰掛けると外の視線を遮れて、立ち上がると見通しが利くように。板の隙間は、向こう側で人が動くと気配はわかって、でも外からは何をしているかは分からない、気にせずに通り過ぎるという感じを狙っています。

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 それから塗装の色。これも選択によって庭とリビングの雰囲気が大きく変わります。今回はリビングの明るい内装に合わせて床面はラーチ(オスモカラー)で、木工フェンスの柱は薄めのグリーン、板はアンティークホワイトにして湘南テイストを演出しました。
 もっと濃い茶色でまとめるとアジアンな感じになりますし、明るめの茶色にするとカントリー調に、黒に近くなるとモダン和風になります。

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 新しい分譲地に相変わらずつくり続けられている、道路から丸見えのウッドデッキ。もったいないというか残念というか、「目隠ししませんか~」と一声かけたくなることがしばしばです。もしお宅のデッキがそういう感じだったら、一度リビングと道路、両方から眺めてみて、目隠しができたらどういう感じになるかをイメージしてみて下さい。洗濯物も干せなかった場所が、家族の特等席になるかもしれません。

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