2007年10月

自宅で野鳥観察( 仲野邸 11)

 仲野さんのご主人はかなりストレスが溜まるお仕事をされているそうで、ですからこの庭がリラクゼーションのための重要な場所になっているようです。バードウォッチングも庭での楽しみのひとつ。野鳥に関する知識も豊富です。自宅の庭で野鳥観察、いいですね~。

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 では昨日の続きです。先住民にクオリファイされないとその土地に移り住むことはできない。この当たり前のことが全く消え去ってしまっているのが東京です。東京生れの東京育ちの人には理解しにくいことかもしれませんけど、後から入ってくる人は先住民のしきたりに従うというのは世界共通の理念。侵略して住むのなら別ですけど、平和的な移住には必ず付きまとうルールです。たぶん地球上で東京だけがそれがない。

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 私は東京に出るとき(家出でした)何を考えていたかといえば、「東京に行ったら東京弁をしゃべって、江戸っ子の気質みたいなものも知っていないと仲間はずれにされるかもしれない」ということで、落語のテープを買って聞いたり、歌舞伎に関する本を探しに、新潟市(クルマで2時間)まで行ったりで、自分なりに東京に馴染むための努力から入ったものです。ところが実際に東京(船橋でしたけど)に住んでみると、私がどういう言葉でしゃべって何をしようと一切おかまい無し、誰もそんなことには興味を示しません。

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 引っ越したんだから同じアパートの人には挨拶に行かなければと、タオルを買って全ての住人を訪ねました。私にとってはごくあたりまえな行為でした。でもその後2年間、そのアパートに越して来た人で挨拶に来た人は1人もいなくて、なんだか後で考えると恥ずかしいことをしたと・・・。東京ってそうなんですよねえ。雑踏の中の孤独というのでしょうか。


 

A型魚座かな?( 仲野邸 10)

 こうして小物をアップで撮影すると センスい~! 庭で過ごしながら自らが細部に入っていく感じ、古いですけどミクロの決死隊みたいな感覚をお持ちだということがわかります。ご主人か奥様か、どちらかが細密なロマンチスト、A型の魚座なのではないかと推察いたします。

 では話の続きです。

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 松葉づえでの姫路旅行。見ず知らずの人達が声をかけてきてくれる関西の人情といいますか風土に感激したという話の続きです。なぜ関東にはそれがないのか、あるいはなぜ関西にはそれがあるのか、それというのは大変そうな他人に声をかけるという行為です。関東にも昔(三丁目の夕日の頃)はそれがあったのでしょう。サキと菊次郎を観てもそんな感じがあります。ですから関東関西関係なく、昔の日本にはそれがあったけど、今は関東にはそれがなくなってしまった、という解釈が正解なのでしょう。

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 では、そう解釈するとして、なぜ関東ではそれが消えてしまったのかといえば、関西には関西人しか住んでいないけど、関東には関西人も東北人も住んでいる。東京には沖縄の人も北海道の人も秋田や岩手の人も多く住んでいるということです。首都だからです。だから共通の作法や文化が育ちにくいし継承されづらい。となりのひとがどのような価値観や習慣で生きているか見当がつかないのでできるだけ刺激しないように、かかわりを持たずに生活する、そういう暮らし方が東京のスタイルになってしまったのです。私などは東京のそのクールな感じが心地よくてふるさとを出たクチなので、今更それを批判的に語る資格はありませんけど、この歳になって松葉づえ生活という状況になると、「関西の方が人の心は豊かだなあ」と。

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 これは関西に軸足を置いて考えるとこうなります。さっき、関西には関西人しか住んでいないといいましたが、関西に住むには関西の作法、しきたりを身に着けなければならないという感じ、不文律が昔から息づいているので、たとえ九州の人でも大阪に出てきてしばらく暮らしたら言葉も習慣も関西流になります。そうならざるを得ない。大阪で博多弁を通している人って少ないんじゃないかなあ、そんな気がします。

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 そこに住むためには先住民に許可される必要があるといいますか、受け入れられなくてはならない、クオリファイですね。話は転がってあらぬ方向へ向かいますけど、いつものことなので。明日に続きます。

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松葉づえでGO!( 仲野邸 9)

 今日は仲野さんちの庭を楽しく演出している小物をご覧いただきながら、昨日の続き、『
関西人に唸らされたこと』です。

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 みっともない話なのでブログでは内緒にしていた事件がありまして、それは一週間前の夕方、日頃の運動不足解消のために近所の公園で壁投げ(ひとりキャッチボール)をしていました。最近son優一朗が私よりいいタマを投げるようになって、それが悔しくて・・・というのが本音の壁投げなもんで、思いっきり、全力で毎日200球ほど投げては大汗かいていたのですが、その日は10球目くらいで右足ふくらはぎがブチッと音を立てて、次の瞬間激痛が。肉離れ(部分断裂)、全治一カ月だそうです。いやあ、それからがなさけない。片足を着けないだけでこれほど不自由なものかとイライラしたり落ち込んだりで、苦痛の松葉づえ生活がスタートです。

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 そんな状態で、怪我から3日目に、お医者さんの「止めたほうがいいんじゃないですかア」を右から左へ聞き流して、以前から予定されていた姫路行きを決行したのです。妻カオリの実家で祭り見物(これが凄い祭りで、後日ブログで紹介します)をするのが目的で、「行きゃあ何とかなるだろう」と出かけました。スタートからタクシーで空港へというVIP待遇といいますか、病人搬送といいますか、贅沢だけど情けない、そしてけっこうきつい旅の始まりでした。

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 羽田から神戸空港へ、そして三ノ宮から電車で姫路。ここで友人のお見舞いに行くという妻と(足手まといになるので)別れて私はひとり姫路駅周辺で時間を潰すことに。まだ慣れない松葉づえでテコテコ歩を進めていると、あちこちの人がやたらに声をかけてきます。「お兄ちゃん大丈夫か、どこまで行くねん」「あっちの方に行ったらエレベーターがあるでえ」「ンまあ、どないしたん、大変やねえ。なんか手伝うたろかあ」といった具合で、駅でもデパートでも、2時間で10回以上、知らないおじちゃんおばちゃんに声かけられたのでした。これは東京や横浜ではありえないことです。驚きとともに感謝の気持ちで胸が一杯になりました。 それくらい松葉づえでの移動は大変で、それを気遣ってくれる見ず知らずの人達の存在をありがたく感じたのです。「関西って凄い所だわ~」お見舞いから戻った妻に話しましたが、彼女には普通のことなのでしょう、ピンと来ない様子でした。

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 この関西と関東の違い、皆さんはどう感じますか。明日もこの話題でいきます。


 昨日は台風空け、晴天の日曜日。相談会には今まで施工させていただいたお客さまが大勢遊びに来てくださって、妻共々あわただしくも嬉しい一日でした。遠方からの久しぶりのご来店や、臨月でお腹の重そうな奥さん、赤ちゃんだった子がたくましい少年になっていたり、庭のこと、家族のことで盛り上がりっぱなし。夕方、妻が「うちのお客さんたちって、みんなえらいよねえ。来てくれた人全員ニッコニコだもんねえ。ああやって笑いながら暮らせるのってすごい能力なんだよねえ」。実際そうです。店内の人混みで笑顔を見つけるとそれはうちのお客さまって感じで、ですからうちのお客さまの名簿は笑顔がすてきな家族がズラッと並んでいます。びっくりしますよこれ。結局庭ってそうなんだなあと。笑顔で暮らしている人、そうしたいという思いが強い人の世界なんだということをあらためて感じたのと、同時に、そういう人たちとかかわれるこの仕事によって、我が夫婦とスタッフがプラス方向へと引っぱられていく、この感じに感謝したしだいです。
 相談会は2週間続きますので、「庭をもっと楽しみたい」という方はぜひご来場下さい。


越後人の関西人観( 仲野邸 8)

 今日はバラ以外の草花をご覧いただきながら、関西人について考えてみたいと思います。というのも、こちらのご夫婦は関西出身で、お二人との出合いは私の中の『関西人観』を変える出来事だったからです。

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 それまでの私にとっての関西人は妻とその両親、この一族、とにかくしゃべる。朝から晩までしゃべくり倒すのです。その明るさとパワーが大きな魅力なわけですが、かくいう私は越後の豪雪地帯で生れ育ったので寡黙というか無口というかで、東京に出てきてからよく先輩に「言葉が足らない」としかられたものです。そんなふたりが夫婦をやっているのですから、進化論に従って、私は年々ノイズ耐性が高まり、妻はついに虚空に向かってしゃべるクセが・・・、それは(半分ぐらい)冗談ですけど、このおしゃべりと無口の折り合いを何処でつけるかが、もう長いこと我が家の良好な夫婦関係を維持するための主な課題になっています。それほど妻はよくしゃべる。

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 でも仲野さんちはそうではありません。奥様が明るくてご主人はおとなしめというところはうちと同じですが、仲野さんの奥様はガーガーベチャベチャと攻撃的というか吉本的にしゃべくることがないのです。楽しく、和やかに、かわいらしく、あくまでも上品にといいますか、優雅に話します。これが私には衝撃的で、「関西人もいろいろなんだ~」と思ったしだいです。

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 越後の人間にとって関西は未知の世界、といいますか、10代の私は『鬼が住んでいる怖いところ』だと思っていました。遥かに遠くて、文化的にも完全に異文化だと捉えていたのです。田舎の同級生はほぼ全員、就職や進学で都会に出るのですが、外国に行ったやつはいますが、関西に出たのは一人もいなかったんじゃないかと、それくらい馴染みにくい場所だという認識なのです。そんな越後出身の私も関西の姫路でとれた妻カオリと暮らすうち、関西恐怖症はほぼ完治し、テレビから流れる亀田兄弟のパフォーマンスも「可愛いぼくちゃんがワーワーさわいでいる」と聞くことが出来ています。以前だったらあの河内弁(かな?)で震え上がるか、さもなければ異次元の話として聞き流してしまうか、どちらかだったでしょう。

 このように、上京して22年でようやく関西なれした私が、先日、関西の魅力に唸った出来事がありました。明日はその話を。

秋のバラ/家族が過ごす庭( 仲野邸 7)

 仲野さんちの秋のバラです。春は皆さん盛大に咲かせますけど、秋に咲かせるにはそれなりの手入れが必要。毎日庭に出て、室内と同じく生活の場所として庭で過ごしている仲野さんご一家ですから、そのへんは怠りなしです。

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 この、庭を室内と同じく生活空間として使う、朝はまずデッキでコーヒー飲みながら新聞に目を通すとか、普通に「今日は外でご飯よ」という感じが、ひとつの理想だと考えていまして、そういうシーンが実現できる庭を提案し続けているわけですが、こうしてその 理想の庭暮し を実現している現場に立つと、あらためてそのことの素晴らしさを実感します。エクセレント!

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 昨日まで、ガーデンリフォームの設計のポイント、空間構成や軒打ちの木のことを解説してきましたが、もっとシンプルにいうと、この庭を生活空間にしている要素は次の3つです。

1、部屋から出やすい。
2、周囲の視線が気にならない。
3、庭で過ごしたいという意識がある。

 1、はリビングから段差無しで、リビングルームとほぼ同等の広さのウッドデッキがつくられていて、室内からデッキへ自然に移動できます。さらに新築のお祝いにお母さまからいただいたというイス・テーブルが効いていて、いつ出てもすっと座れる。この、行き先に座ったり何かしらの作業(プランターの水やりや花がら摘み)が用意されていることがとても大事で、これがないかぎり人はわざわざ移動しないものなのです。まあそれはまた別な要素になるので、ここでは『部屋から出やすい』こと、段差がなくて出た先に座る場所がある、これが大事なのです。

 2、は宅地が道路から3メートルほど上がっていることと、公園側が開けていることで、もともと周囲はあまり気になりません。とは言っても隣家の窓やお向かいの2階の窓など、何ヶ所か目隠しが必要な部分はあり、それをしっかりと見極めて必要最小限の方策でそれをやっています。どんなにすてきな『過ごす場所』をつくっても、視線が気になるようではくつろげない。こんな当たり前のことですけど、しっかりとこのことを意識して庭を構成しないと、求めている庭、過ごす庭の実現はできません。このことが原因で楽しめていない庭が無数に存在しているのです。

 そして3、です。実はこれが一番必要で、仲野さんもそうですけど、幼少時代に家族と庭で過ごした人は自然とそれを求めます。そういう経験がない場合でも、海外や高原リゾートなどでバーベキュー、ガーデン・パーティーを体感した方は、「庭をどうしよう」というときに、まっしぐらに 家族で過ごす場所 へとイメージが広がっていきます。
 まずイメージすることです。『イメージできれば出来たも同然』なのです。



 今日は季節外れの台風接近で、相談会は閑散としていて、もうワヤです。これも地球温暖化のせいなのでしょうか。ここんとこ、こういう何となく感じる異常気象とまでは言えないけど何か変な気候が続いている気がして、じわじわと・・・、いや~な感じです。
 明日はカラッと晴れるらしいので、晴耕雨読、今日はコーヒーでも飲みながらブログ村散歩はいかがでしょうか。そうそう、このブログのクリック数が4万件を超えまして、ほんと、ありがとうございます。でもそのわりにランキングは伸びなくて、サブカテゴリーのガーデン・エクステリアでは4位が定位置になってしまいました。さらにたくさんの人に読んでいただきたいので、ぜひここからブログ村へ入って下さい。そうすると10ポイント入るのです。応援よろしくお願いしま~す!

軒打ちの木( 仲野邸 6)

 4年前の一期工事で奥様が最も感激してくださったのが、もともと植わっていたシャラの木を移動したことでした。庭の奥の角、はじっこに植わっていたのを掘りとって、ウッドデッキのすぐ脇、庭のほぼ中央に移植したのです。

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 これは和の庭での 軒打ちの木 という手法を応用したもので、木が過ごす場所(縁側や居間)の近くに来ることで庭に厚みと奥行きが生まれるのです。この場合はウッドデッキを居間に見立てて、そこから枝に手が届くところまで木を移動したというわけです。

 例えば芝生の庭の場合、広くて平らな芝生があって、その向こう、お隣との境界近くに樹木が横一列に並んでいるというのをよく見かけます。リビングからその庭を見たときに、人の認識は平面(芝生)とつい立て(樹木)という2面になって、『庭空間』は意識に入ってきませんから、「庭に出たい」とか「庭に居たい」という感覚が生まれにくいのです。そこで『軒打ちの木』を使う。奥に並んでいる木の一本を縁側のすぐ近くや芝生の中央に持ってくるとア~ラ不思議!平面的だった庭に厚みが生まれて、その木の木陰にイステーブルを置いてティータイムを楽しみたくなります。これはがらんと空いていた空間に木を植え、枝や葉を空中に存在させることによって今まで意識していなかった芝生の上の空間を庭として認識したために生まれた感覚なのです。

 こういうのを言葉で説明するのって難しいですねえ。興味のある方は、わたし,
だいたい相談会の会場にいますから(すいません、今日はJAGの会合で東京へGO!なので、4時までです)、声をかけてください。図解でもっとわかりやすく説明いたします。このテクニックを知っていると、庭の構成、植栽計画を考えるときなどにとても役立つと思います。

 さっ、久しぶりの雨模様ですけど元気いっぱいでいきましょう。今日は何人の人とお話しできるのか楽しみです。

予期せぬ効果( 仲野邸 5)

 コーナーパーゴラの奥に、今回、空中に突き出る形でウッドデッキを増やしました。ご近所の、やっぱりうちで庭をやらせていいただいた亀田さんちのバーベキューにお呼ばれしたときに、仲野さんご夫婦も来られていて、そこで「空中だけどうちの敷地なんで、そこを有効利用すれば庭がもっと良くなるのでは」と相談され、で、提案したものです。

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 フェンスを切って道路の際に柱を立てて、空中の奥の間ができあがりました。

 たまたまだったんですけど、コーナーパーゴラをくぐった向こう側に階段を上がってウッドデッキという構成になって、 くぐって、登って、過ごす場所 という、動きと目的(シーンを連想させる)が折り重なった、非常に奥行きと楽しさを感じる庭になりました。
 今回の予期せぬ効果は、現在設計中の庭や今後の仕事にとても役立つ、貴重な経験だったと感じています。またひとつ皆様に庭を楽しんでいただくための引き出しが増えたというわけです。

 ここで緊急告知!
 何となく予告していた お庭の相談会 を今日から開催いたします。(ほんとに急で・・・、私もついていけてないのです)場所は、横浜市港南区のホームセンター、ビッグサム港南台店、1階特設ブースです。庭のことなら何でもOK!です。庭気や芝生の手入れ方法、目隠しのアイデア、ファニチャーやバーベキュー炉のこと、そしてガーデンデザインについて。建築図面や庭の写真をお持ち頂ければ、私がその場でコンセプトメイクからラフプラン、大まかな見積りまでおつくりしますので、「庭をもっと楽しみたい」という方は、ぜひいらしてください。庭の用事がなくても、遊びにきてくださいね~。2階では早くもクリスマス用品が始まりましたし、地下はかわいいペットがいっぱいいます(外産カブ・クワもいます)。楽しい店ですよ~!ご来場お待ちしていま~す!

コーナーパーゴラで空間構成( 仲野邸 4)

 庭の空間構成を考えるときに便利なのがこのコーナーパーゴラです。これはドイツのオスモ社製のコーナーパーゴラ、4年経っても全く傷んでいません。さすがはドイツ製です。

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 最近はもう少しゴツイというかさらにしっかり感のある、タカショーのコーナーパーゴラを使用することも増えました。それもまたいい感じです。難点は価格で、オスモ社製の倍以上するので(それだけの価値はあると思いますが)コストを押さえたい場合はこのオスモ社製を採用するようにしています。

 ご覧の通りで空間を庭の角で構成できますから、庭全体に厚みを出せることと、その下で過ごすというシーンを提案できる、設計上欠かせないアイテムになっています。あなたの現在の庭にこれを使ったらどうなるか、一度イメージしてみてください。

公園からの良質な磁場( 仲野邸 3)

 ガーデンリフォーム完了の全景です。
 最初の写真の向こう側に公園があるので、空が広くていい感じです。これで電線がなかったら最高なのですが、それは日本中そうなのでしかたありませんね。でもほんと、この抜けのいい感じがこのデッキを特等席にしています。

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 で、その公園というのがとってもいい。この近所のお客様方が皆さん「あの公園があったからここに住もうと思ったの」とおっしゃいます。私も最初に見たときに逆光の西日が樹木の影を芝生に落とす感じが「アラモアナパークみたいだ!」とちょっと感激したことをおぼえています。仲野さんもお子さんが小さい頃は、よくお弁当を持って遊びに行っていたそうで、デッキから見える公園の木々が、そこで過ごした満ち足りた時間の記憶を呼び覚ましてくれることも含めて、この庭の幸福感を演出しているのでしょう。

 仲野さんと同じくその公園が大好きな清水さんというお宅(公園に面した敷地です)を現在施行中でして、そこはバーベキューテラスからその公園の空気感を満喫できるロケーション。その庭の完成は半月後にはご紹介できると思いますのでお楽しみに。で、その清水さんちは仲野さんち同様、とてもいい感じで生活を組み立てながら暮らす素敵なご一家です。他にもこのすぐ近所で名古屋さん、亀田さん、不思議ですけど皆さんとってもいい感じに暮らす庭達人ばかりでして、きっとその公園から良質の磁場というかオーラみたいな何かが発せられているからでしょう。『すてきな場所にはすてきな家族が集まって、すてきに成長していく』という街並景観の勉強で出てくることを、この近所で実体験しました。

空間構成について少々( 仲野邸 2)

 仲野さんちの4年越しのビフォー・アフターをご覧頂きながら、今日は空間構成について少々。

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 いかがでしょうか。空間を構成する(立体的に場をつくる)ことの効果を感じ取っていただけるのではないかと思います。
 庭スペースは最初はたいがい平面的です。そのまま平らな場所としてガーデンリフォームをイメージしても、画用紙に図形を描くようなアイデアしか出てきません。デザイン遊びに終わっている庭の多くはこれが原因です。プロの提案でもそうで、同業者の仕事を見て「がんばっているんだけど何かが???」と感じる場合、必要なところに目隠しがされていなかったり、庭に厚みがなくて、そこで過ごしたいという誘惑を感じられないということが多いのです。
 人間は多くの野生動物と同じで、くつろぐ時にはどこかにこもりたいのです。木陰や林の中や物陰に。安心できるんですねえそのほうが。でも開放感や見晴しも必要なので、そこを塩梅しながら場を立体的にイメージしていくことが大切なのです。
 あなたが何となくながめている庭、平面的じゃないですか?もしそうかもしれないと感じたら 庭にこもる ことをイメージしてみましょう。そこが眺める場所から過ごす場所に大変身しますよ。どうイメージすればいいのかピンとこないときは私に連絡してください。庭の写真を拝見すればアイデアの引き出しにはぎっしりとネタがつまっていますので。そうそう、近日中にビッグサムの店内で『お庭の相談会』をやる予定ですから、この機会にぜひ。開催日が決定したらすぐにこのブログでご案内しますので。

4年前のイマジネーション( 仲野邸 1)

 今日から新シリーズです。今回の仲野さんちは4年前に一度ガーデンリフォームをさせていただいて、それ以来のお友達付き合い。関西出身のご夫婦で、ご主人は優しくまじめな万年好青年という感じで、奥様はうちのと同じく関西のパキパキした感じで、とにかく明るい人でして、違うところは神戸っぽい優雅さをお持ちだということ。わが妻は優雅よりも度胸と愛嬌で勝負する漁師町出身なもんですから、東男の私としては(新潟ですけど)同じ京女でもいろいろなんだということを知った出会いでした。
 そして今回、道路側の最終枡がある空きスペース上に突き出す形でウッドデッキをつくることに。現状を楽しみつつ、いつもさらなる楽しさをイメージしているお二人に敬服しました。
 そんなわけでプラン図には今回のデッキは入っていませんが、完了写真には写っています。

 ビフォーは庭の半分がウッドデッキで、残り半分が芝生。ガーデンリフォームのベースとしてはとても考えやすい状態になっていました。あとは 空間構成 と何かしらの 楽しみ を加えればOK!

Plan A
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 Plan A は炉をつくって『週末はバーベキュー』、まくら木スタンドとコニファーでガーデンパーティーをやるときの居心地を良くしました。

 Plan B はバーベキュー限定ではなく、『ガーデニング&リラックス ティータイム』というイメージで、パーゴラや木製パネルで Plan A よりさらにしっかりと空間構成して 庭を濃く しました。


Plan B
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 家族会議の結果 Plan B を選択。4年経って振り変えると、4年間の庭を楽しにできた様子や今回のデッキ追加など、その時点で 悦楽の庭暮し がしっかりとイメージできていた選択だったのだと思いました。「イメージできれば出来たも同然」、4年前にご夫婦に生まれたイマジネーションは、この4年間をイメージ通りの豊かな日々にしたのです。その感じは後日、庭の写真をご覧頂ければそれが伝わることでしょう。庭空間がイキイキしています。

 明日はビフォー・アフターです。

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