2010年01月

庭に夢中!家族に夢中!

あと2時間で今回の相談会も終了。天気が良かったこともあって、盛況でした。二日間たくさんの方々と庭のことを話して、イヤア楽しい楽しい。一生こういうことやって過ごしたいと思うほど楽しい二日間でした。
庭について話すことは、イコールそのお宅のご家族のことを考え話すことなんですよね。だから幸せな庭をイメージすることは幸せな家族をイメージすること。楽しくないはずがありませんよね。

ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。素敵な庭で、幸せな家庭を築いていってください。もしぼくらにそのお手伝いができるなら、声をかけてください。全力で「あなたとあなたのご家族のための庭」をつくり出します。

庭に夢中!家族に夢中!

お客さま方から新たなパワーを頂戴しましたので、また明日から張り切ってがんばりますよー!

生クリームを塗った壁( 小椋邸 14)

今日明日と、レノンの庭で『お庭の何でも相談会』を開催します。
庭でバーベキューもやりますので、遊びに来てくださいね。

相談会ブログ1月545



では小椋さんちの庭です。

DSC_0094


バーベキューテラスの壁。この壁の一番の狙いは道路からの目隠しです。
ビフォーをご覧下さい。庭スペースが丸見え状態です。

ビフォー5

それがこの壁によって、

DSC_0062

こうなりました。

目隠しの他にもうひとつ役割があります。空間構成です。

DSC_0064

ベンチの背後に壁があることで、テラス全体に空間としての厚みが生まれて「さあどうぞどうぞ」と招き入れてくれる場所になりました。もしそこに壁がなくてブロックとアルミフェンスとお隣の家の壁が見えていたら、囲炉裏とベンチがあったとしても、そういう雰囲気は出せないと思います。
奥に見えるコーナーパーゴラも同じ意味があります。

壁の仕上げはジョリパットという着色モルタルです。
小椋さんちの家の外壁に合わせた小手使いで、職人さんには「ケーキ屋さんが、スポンジに生クリームを下塗りしているみたいに仕上げてください」とお願いしました。

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生クリームみたいに、新鮮で、やわらかくて、

DSC_0095

指ですくってペロッと舐めたくなるような、

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あま〜い感じに。

DSC_0173

イメージ通りに仕上がりました。


「生クリームみたいに」とか「フワッと風が吹くイメージで」とか、いつもぼくのそういうリクエストを解してくれて、おもしろがって作業してくれる職人さんに感謝です。
「何言ってんだか」という受け取り方だと設計から施工へのパスがつながらなくて、そうなるとぼくのイメージはこの世に出現しませんからね。一緒に楽しんでくれる仲間がいるってありがたいなあ。

さっ、レノンの庭に出発します。今日は設計作業はひと休みで、庭のこと、夢のある庭、幸せな家庭のつくり方、上手な焼き芋のつくり方・・・、語りまくる一日にします。遊びに来てくださいね。

昼寝ができる庭( 小椋邸 13)

今日はシエスタベンチです。
ぼくの設計するテラスやデッキには、スペース的に可能な限りこの手のベンチを入れています。昼寝ができるベンチ。

DSC_0093

海外の庭ではハンモックをよく見かけます。

ぼくが最初にハンモックを目にしたのはた、まだ白黒だったころのテレビ番組「わんぱくフリッパー」だったかな、庭の木にくくりつけられたハンモックで、男の人がストローハットを顔に乗せて昼寝をしている、そんなシーン。その様子がこの上なくかっこよくて、気持ちよさそうで、ずっと記憶にこびりついていました。

そのハンモックでの昼寝を体感したくなって行動に出たのは34歳の夏。当時まだ独身で、豊島区の東長崎で一人暮らし。雑誌ブルータスで見つけたハンモックを衝動買いしたものの、住まいは狭いワンルームだったのでそれを広げることさえできませんでした。
そこで、そのハンモックをクルマに積んで、気持ちよく寝られそうな森を探して関越動を北上。東松山で下りて、人目につかない手頃な雑木林を発見し、中に分け入っていきました。

さっそく木にハンモックのロープをくくりつけて寝てみたんですけど、これが何とも寝辛くて。色々張り具合を変えてやってみましたが、やっぱり寝心地は良くなりません。寝返りが打てないのはイメージできていたんですが、それよりも肩が動かないんですね。ネットが重力をまんべんなく受け止めて一切身動きできません。自分の体重分の圧力が逆重力のように下側から被いかぶさってくる感じ。見事に罠にかかった動物みたいになって、もがくことすらできないのです。
「誰もいない森の中で、木漏れ日を感じながらハンモックで昼寝したら気持いいだろうなあ」というイマジネーションと、間抜けな獲物のようになっている現実のギャップ。ハンモックへの憧れというか期待が大きかった分、がっかりして、続いて何だか無償に腹が立ってきて、そのメキシコ製の3万円くらいしたハンモックは、その後使うことなく捨ててしまいました。
はずかしい、衝動と挫折(大げさですけど)の想い出です。

その後何年か庭の仕事をしていて、お客様への「庭で何がしたいですか?」という問いへの答えに「昼寝」というのが多くて、それでハンモック代わりに昼寝ができるベンチをつくり始めたんですね。これが大好評で。

昼寝はいいですよ。昼食後に10分でもうとうとすると、午後の動きが違ってきます。きっと体が朝と勘違いするのかもしれません。午後を朝の勢いで始められると、いち日が2倍になったようなお得感を感じます。
ちなみに、これはラジオ番組からの情報ですけど、午後3時以降や夕方に昼寝するのはよくないそうです。体が夜と勘違いしてしまって体内時計が異常を起こし、時差ぼけのような状態になるのだそうです。
睡眠というのは、毎日のことなのになかなかうまくいきませんよね。歳取ると早く目が覚めるのは、眠る体力が衰えてくるからだそうです。眠ることにも体力が必要ってのもおもしろいものです。
それと、朝の二度寝はいいことらしいですよ。
えーっと、それからですねえ(メモを確認)、いち日に6〜7時間眠る人が長生きしているそうです。忙しくて睡眠時間を確保できなかったり、熟睡できなくて早く目が覚めてしまう人は、二度寝や昼寝でカバーするのがよくて、細切れでもいいので、合計で6〜7時間になればいいということでした。

心身の不調から睡眠障害になる人が増えていると言います。気をつけましょうね。慢性的な寝不足とか昼夜逆転の生活は危険ですよ。

庭で昼寝、昼寝ができる庭、いいでしょう!休日にはこのベンチで本を読みながらウトウトするなんてのも、リゾートフルで贅沢な時間です。


このブログではおなじみの、栄区の庭達人、後藤さんが店に遊びに来てくださいました。丹精しているバラの根っこにカナブンの幼虫が大量発生したそうで、その駆除剤を買いに来られたんだそうです。
相変わらず元気いっぱいで、日々ワクワクしながら庭に出っ放しなご様子。ご主人はご主人で自室で趣味に没頭しているとのこと。ご夫婦それぞれに、毎日を楽しみまくっているんですねえ。いいですよねえ、そういう感じ。

後藤さんちの庭は一年中オープンガーデンしているみたいなもので、しょっちゅうお友達が集まっています。いつも笑顔があふれている庭です。そうやって集うとよく言われるんだそうです「いいわねえすてきな庭で。毎日楽しそうでうらやましいわ」と。そんなとき、後藤さんは

「あら、簡単よ。楽しむコツはね、楽しいことを後回しにしないことよ。楽しみを後に取っておくんじゃなくて、すぐに楽しんじゃうのよ。そうするとまた次の楽しみが浮かんで来るから、それもすぐに楽しむ。次から次から楽しみが浮かんで来るから、一日中楽しむのに忙しくて、楽しくないことをやってる暇がなくなるのよ」

と話すそうです。
さすがです!



ぼくは、今日は港南台店で設計に没頭して、夜はテミヤンライブで、明日あさってはレノンの庭で相談会。楽しいことだらけです。OK!

相談会ブログ1月545



お知らせ

temiyan1月

昨年夏ごろからよく言われることがあります「いわふちさんて、いつも感じが良いですね」とか「いつも絶好調ですね」とか。
ほめられたら素直に喜ぶタイプなので(おだてられたらすぐ木に登ります)、そう言われるたびに、ニヤニヤ照れながらいい気になっています。

自分でもわかるんですね、調子がいいこと。そしてその原因も。
それは、波動です。波動???と思う方も多いと思いますが、まあそんな概念もあるのかなあということにしといてください。
波動については、昔からけっこうスピリチアルなことに興味があったので知識としては知っていました。弘法大師空海から入ったんですけどね。ああいかん!そっち方面の話が延々続きそうなのでここでストップ!また日をあらためて、延々やります。おもしろいですよ空海と波動の話。

とにかく、波動。良質な波動ってあるんですね。ぼくはそれを月に一回浴びて、自分の調子を整えているんです。その良質な波動のシャワーを全身に浴びる場所が「テミヤンライブ」。
マリンタワーのとなりの横浜人形の家で、明日29日の7時から(6時半開場)です。ぜひ一度行ってみてください。

波動はともかく、いつも「今日のは最高だったなあ!」と感じる素晴らしい内容のライブです。今回は北原さんのギターとテミヤンのボーカルで「朝日のあたる家」をやるという情報が入って来ました。グッときますよ。



もうひとつお知らせがあります。
旭区四季の森にあるうちの店『レノンの庭』(中原街道の、ズーラシアとららぽーとの中間地点)で、今度の土日にお庭の相談会を開催します。

相談会ブログ1月545

ぼくがふだんなかなか店にいられなくて・・・。でもこの2日間は必ずいますので、ぜひお越し下さい。庭のこと、外構のこと、上手な焼き芋のつくり方とか、なんでもOK!2日間しゃべりまくります。
囲炉裏でバーベキューもやりますので、遊びに来てくださいね。


明日は人形の家で、土日はレノンの庭でお会いしましょう。

なぜ円形なのか( 小椋邸 12)

毎度おなじみの円形の囲炉裏です。
いくつつくりましたかねえ、これ。毎月何ヶ所か施工しているので職人さんたちも上手になってきて、このごろでは円が歪むことがなくなりました。最初のころはこうはいかなかったんですよ。けっこう難しいんです、四角いレンガを丸く積み上げるって。

なぜ苦労してまで丸なのか。それは実際にこの囲炉裏でバーベキューを楽しむと実感できます。
円形だとイスの配置が制約されないので、参加者によって増やしていけるんですね。ベンチ以外に7人まで無理なく火を囲めます。だからベンチに3人並べば10人でバーベキューができるんですよ。四角い囲炉裏でもベンチに3人がけして各辺に2つずつイスを置けば9人になりますけど、全員が火を正面にして座るためにはやっぱり円形です。大人数の時の楽しさは四角よりも丸。

DSC_0091



それともうひとつ、円形だとお互いに全員の顔が見えるということ。これもいいんです。
円卓会議って言いますよね、何かいい結論を導き出すための会議をそう言います。円卓を囲んで全員の顔を見ながら話すと、コミュニケーションがスムーズなんですね。

何かの番組で「一日でパートナーの顔を見つめる時間は2分に満たない」というのがありました。そうかもしれませんよね。うちみたいに一緒に仕事していて四六時中となりにいても、2分以上顔を見ているかと言うと・・・。この囲炉裏があれば、顔を見ながら食事をしたりお酒を飲んだりしますので、その時間は格段に長くなると思います。そうすればコミュニケーションアップ間違いなし!
みなさんは、連れ合いの顔のどこにホクロがあるか把握できているでしょうか。

いつもつくっている囲炉裏がなぜ円形なのかというお話しでした。


こないだテレビで、あまり映像では紹介されないという国会の閣議室の様子が流れました。なんとなんと、閣議は円卓で行われているんですね。結構狭い部屋で、大きな丸い机でした。
ちょっと微妙な印象を持ちました。国の舵取りを議論する人たちが円卓会議というのはどういうもんなんでしょうかねえ。もちろん内閣のチームワークは重要ですが、あまり仲良しこよしというのも困ってしまいますよね。・・・と思ってしまうほど、円形は和気あいあいな場を演出するのです。

わが家の食卓は、円形です。それになれているせいか、レストランに入って円卓の席に案内されると。ちょっとうれしい気分になります。
円形はいいですよ。円は家庭円満の円。

THIS IS IT

THIS IS IT544

さっそく買ってきました!これでしばらくは、ぼくの波動は上がりっ放しです。
やっぱ凄い映画です。あの日電話で、映画館に観に行くことをすすめてくださった北原照久さんに大感謝です!

庭を「楽しい場所」にする8つのポイント( 小椋邸 11)

昨日まで、どうやったら庭が楽しい場所になるかということで、そのための設計時のポイントを解説してきました。
  • 平面に厚みを持たせる
  • 目隠しをする
  • 庭に出やすくする
  • 部屋っぽくする
  • 風合い素材で構成する
  • 平面を区分けする
  • 楽しいシーンをイメージする
  • 未来予想図を思い描く
いかがだったでしょうか。もしもあなたの庭が「一応庭になってるんだけど、楽しくないなあ」という場合、この8つのポイントをチェックしてみてください。必ずその庭は楽しさあふれる場所になって「庭があってよかったー!」と思えるようになるはずです。

解説がピンとこなかったり、こういうことをネチネチ考えるのが好きじゃない人は、ぼくに電話してくだされば、現地にうかがって即座に問題をあぶり出して解決策をお教えします。
ぼくのフィルターを通すことで、つまらなかった庭が楽しい場所になって、あなたとあなたのご家族が幸せをひとつ手に入れられるとしたら、こんなにうれしいことはありません。

明日から、引き続き小椋さんちの庭の細部を解説していきます。


数日間、港南台の店で設計していました。冬らしくない暖かい日が続いたせいでしょうか、みなさんの庭への意欲に火がついたようで来店数が急増。いろんな方と庭の話ができて、何だか満ち足りた気分になっています。

庭について考えるっていいなあ。庭のことをあれこれ考えている人は、実は庭がある暮らしとか家族のことを考えているんですよね。
そうそうこのことです。
庭を考えることは家族を考えること。
すてきな家族にはすてきな庭が存在します。そして、すてきな庭はすてきな家族を育てます。

昨日ご来店くださった新婚さん、読んでくれてるでしょうか。
庭によって家族が育つというのは、子育てのことだけじゃありませんよ。夫婦も、親子も、その関係性は成長するのです。
夫婦は結婚したら夫婦になれるわけじゃなくて、結婚は二人三脚のスタート地点。いきなり足が絡まってずっこけたり、コースを外れて道に迷ってふたりっきりで途方に暮れたりしながら、少しずつ夫婦らしくなっていきます。何たって二人三脚ですから最初はなかなか呼吸が合いません。うちなんかちょっと進んでは転び、やっと立ち上がったらまた転びの繰り返しでした(いまだにヨロヨロしています)。
親子関係も同じ。親は子どもに育てられることで親になっていきます。奥さんのお腹の赤ちゃんが、これからおふたりを親として育ててくれますよ。
ですからおふたりには、新居の庭スペースを「木や草花を育てる場所」じゃなくて「家族を育てる場所」としてイメージしていただきたいなあと。庭ってそれができるんですよ。家の中、リビングやキッチンも家族を育てますけど、庭にそういう意味を持たせたら、室内の何倍もその役割を果してくれます。
庭は家族を育てる場所。おぉ!今日は言葉が決まるなあ!
「家庭」と言うぐらいですから、庭も、家のことと同じく家族の大切な場所としてイメージしましょう。

新婚さんとお話しすると、いつも自分たちダメ夫婦ならではのうんちくを山ほど伝えたくなります。「がんばれー!」と思わずにはいられません。あまりひどく転ばないように、上手に上手に、すてきな夫婦になっていってほしいなあ。ひどい転び方すると・・・痛いですからねえ。

未来予想図を思い描く( 小椋邸 10)

昨日の「楽しいシーンをイメージする」ということに加えて、もうひとつイメージしておきたいのがその庭の未来予想図です。

まず樹木です。木は四季折々に変化しそして成長し続けますので、近い未来では夏になったらどうなって、秋、冬とどう変化するのか。遠い未来では5年後どうなって、10年後、20年後にはどんな形の大木になるのか。それをイメージした上で樹種の選択と配置を考える必要があります。

DSC_0070

樹木だけではなくて、このウッドデッキもそうです。デッキの寿命は一般的に15年と言われていますので、その間どんなふうにして楽しみまくるのかをイメージすること。限りある時間だからこそ、有意義に楽しむという気持ちがあると、ウッドデッキの価値は何倍かに膨らみます。
そしてさらに、デッキの寿命がきた後に、今度はその場所で何を楽しむのかまでイメージしましょう。「15年後かあ。子どもも大きくなって親と遊んでくれなくなって、そしたらここは畑にして夫婦で野菜づくりでもしようかなあ」とか、「15年経ったら定年が近くなるから、ガーデンハウスを建てて趣味のプラモデルに没頭できるホビールームにしたいなあ」とか、「孫が5人はできているだろうから、その子たちが夢中で遊べる庭がいいかなあ」など。そして念じるのです「みんなが元気でそんな日をむかえられるように、このデッキで、いい時間を重ねていこう」と。

DSC_0068

先々の庭をイメージすることは家族の未来予想図を描くということ。これもまた「イメージできたらできたも同然」です。幸せな未来の庭を思い描くことができたら、家族の幸せな未来も実現したようなものです。これは庭屋の実感。

DSC_0066

ウッドデッキの寿命は15年と言いましたが、最近増えて来たポストウッドデッキは「またウッドデッキ」です。塗装や補修をしながら使ってきて、さすがにもう限界かな、となったときに、再度ウッドデッキをつくる。それだけ楽しんできたということですね。
「もう一度ウッドデッキを」という依頼があるたびに、ウッドデッキ特有の魅力ってのがあるんだよなあと感じます。


ホームセンターの園芸売り場からパンジービオラが姿を消して、代わってチューリップが並べられました。春だなあ〜。
おっと、まだ1月でしたね。

今日は港南台店にいますので、遊びに来てくださいね。
そうそう、今日はロイヤルホームセンターが全品10%offだそうですよ。うちの奥さん、ちょっとはりきってました。一緒にバリバリ仕事してるのでついつい忘れがちですけど、そういうところに反応するところが、主婦だなあ〜!

楽しいシーンをイメージする( 小椋邸 9)

どうやったら庭が楽しい場所になるのか。今日のポイントは楽しいシーンをイメージするです。
これは、庭を設計する時の核になることなんですけど、提案者も依頼者もこのこと抜きに庭を考えている場合が多くて・・・。

DSC_0061



「イメージできたらできたも同然」なんですね。イメージしないことは実現しません。たとえ「楽しい庭」と百回となえても、その楽しさをシーンとして思い浮かべない限り楽しい庭は目の前に現れないのです。

では、バーベキューテラスに入って行きましょう。

DSC_0064



小椋さんちはご夫婦と小さい男の子の3人暮らしです。

シーン1:休日の朝
ゆっくり目に起きて来たご主人は、缶ビール片手にテラスに出てきて、囲炉裏に炭を熾すことから一日が始まる。

シーン2:休日の午後
朝からのビールで気持ちよくなってベンチで昼寝していると、遊んでほしいとぼくちゃんが起こしにくる。
ひとしきり遊んだところに、友人家族がやってきて、バーベキューが始まり、深夜まで楽しい時間が続く。

シーン3:平日の朝
ここでの朝食が習慣になって、家族全員早起きになった。
庭で朝食をとるようになってから、体調が良くなり気分も最高で仕事も絶好調。暑くても寒くても、庭での朝食はもう止められない。

シーン4:平日の夜
仕事から帰ったご主人がリビングを通り越してテラスのベンチに腰掛けると、そこに奥様が冷たいビールとメニューを持ってくる。クーッうまい!とビールを飲んで、つまみを注文。おつまみは有料で、その水揚げは奥様のガーデニングの資金になる。

シーン5:テラスで夕食
気候のいい時期はテラスで夕飯が普通になった。バーベキューをしなくても、外で食べると何でもごちそうに思えるし、開放的なので会話がはずし、いち日の疲れがきれいさっぱり消えてしまう。

シーン6:就寝前に
元気いっぱいで駆け回っていたぼくちゃんが、電池が切れたようにコテッと眠ったら、そこからは夫婦の時間。ふたりで庭に出て、キャンドル灯してワインで乾杯。

という具合で、その場所を舞台にしたシーンを次から次へと思い描きながら設計しています。
だから時々ニヤニヤと笑っていたり、「いいねえ!」と声を出したりで、そういうぼくの奇行を新人スタッフはいぶかしく思うようです。でも、そういうものなんですよ庭の設計って。

DSC_0065



楽しさをシーンとしてイメージする。このことを抜きに楽しい庭は実現しません。できることならカラーで、セリフも入って、風や日差しや、花の香りもイメージできるといいですね。


朝、まだ誰も歩いていない道を店へと向うときには、すでに、その日に設計する庭でのシーンが浮かんできます。もしかしたらこれって才能なのかもしれないなあなんて思うんですね。

この仕事を始める遥か前、小学生のころから始まっていた空想癖。はた目にはただボーッとしているように見えたそうですけど(いつも空を見上げてボーッとしているのでヒデボーと呼ばれていました)、本人の頭の中は映画館状態でした。目の前のスクリーンにゴジラやケムール人が大迫力で出てきたり、「もし今、地球上にぼくひとりになったら・・・」とか。タイムマシンに乗るのは定番の空想でしたし、空を飛ぶことも3回に1回は成功しました。
視線は教室の窓から見える山並と空行く雲。しかし焦点は合っていません。先生に指されるか、授業の終鈴で我に返るまでの宙に浮いているような時間。その空想世界にいるときってワクワクして、現世の100倍楽しかったなあ。

きっとぼくだけじゃなくて、小学生ってそういうもんですよね。だから、朝から設計する庭のシーンが浮かんでくるのは、特殊な才能でもなんでもなくて、ただ幼稚な頭脳のままで大人になってしまったってことかもしれません。

今日もいち日、小学生頭脳でワクワクしながら設計します。

平面を区分けする( 小椋邸 8)

今日のポイントは平面を区分けするということです。

これはガーデニングがメインの庭では特に大事なことで、歩く場所と植える場所をハッキリと分けて、土を踏まずに植物の管理ができるように、さらに庭での動きがスムーズに、庭の端から端まで手が行き届くように設定します。
これができていない庭は草花を植えれば植えるほど雑然として、ついには収拾がつかなくなってしまうんですね。雑草取りも切りがないというか、ついには、どれが雑草かもわからなくなってしまいます。

DSC_0086



当初の設計では歩く場所を天然石の乱張りで設定していましたが、コストダウンのためもあって、テラスにもともと敷いてあった平板を転用することになりました。
これですね。

BlogPaint



丁寧にはがして、組み替えて、こうなりました。

DSC_0089



次は裏の駐輪場に自転車を入れる通路です。
これも既存のまくら木を使いました。

DSC_0090



地面をその庭の用途や、庭での人の動きを考えながら区分けすることを、設計ではゾーニングと言います。
このゾーニング(平面的は区分け)と昨日まで解説して来た立体的な構成によって、庭は楽しい場所に変わってゆきます。

ガウディーは言っています「人は平面上で思考し、天使は立体的に思考する」と。
幸せな空間を追い求めて思案する人のもとに天使が舞い降りて来た時、楽しい庭、しあわせな場所はできあがるのです。


いい天気だあ!
朝から気力充実で、早く次の設計に取りかかりたくてウズウズしています。根っから好きなんですよね、この仕事。

昨日書いた武田双雲さんに倣うと「こんなに楽しい仕事をしながら暮らすことができて、ありがたいなあ」という気持ちです。

いち日に100回「ありがたいなあ」と思う。

さっそく今日からやってみます。
よしっ、今日も設計しますよ!ありがたいなあ。

風合い素材で構成する( 小椋邸 7)

前庭に戻ります。
今日はこの木工フェンスについてです。

DSC_0088



このフェンスの意味は3つあります。
  1. お隣りとの目隠し
  2. 前庭全体に厚みをもたせる
  3. 場の雰囲気をつくる
そして3番目が今日のポイントです。場の雰囲気をやわらかい、なごやかな感じにするために、風合い素材で構成するということ。

1の目隠しと2の立体構成を考えてここに塀を建てる場合、一般的にはブロック積んでアルミか樹脂の目隠しフェンスを設置してしまいます。でもぼくのヘソは少しだけ曲がっているので、ご覧のような手作りで天然板を使った木工フェンスを提案することが多いんですね。
コンクリートブロックやアルミや樹脂の製品なら、メンテナンスもいらないし、腐食の心配もしなくていい。なのになぜ手入れが必要で、日に焼けたり反ったり割れたりする材木のフェンスを提案するのかと言うと、「その方が感じがいいから」です。

DSC_0087



庭を構成する時に平面よりも立体の構成物の方が場の雰囲気を支配します。もしここがブロックとアルミのフェンスだったら・・・、とイメージしてみてください。どうでしょうか?味気ないでしょ。殺伐とした感じ、とまでは言いませんけど、コンクリートブロックとアルミでお隣りの視線を遮断して、その前でガーデニングを楽しむよりも、材木のやわらかい風合いに包まれた空間の方が数倍楽しい感じがします。

DSC_0085



それともう一点、アルミや樹脂やコンクリートは、時間が経つにつれて劣化します。材木も劣化しますけど、同時に風合いを増します。
時間が経った時に風合いを増す素材、木材、レンガ、天然石などと、劣化するばかりで風合いが出て来ない素材、コンクリート、アルミ、樹脂を適材適所で使い分けたいものです。
庭を楽しい場所、時間の経過で価値を増してゆく場所にするために、極力天然に近い風合いを増す素材で構成しましょう。

その庭がいい感じのお気に入りの場所だったら、多少の手入れは庭の楽しみのひとつになります。つまり、風合い素材で構成することは、手入れということも含めて庭の楽しさを増す選択なのです。


運気ってありますよね。
ここ数日、突然のうれしい来訪者が続いていて、何となくそういう運気なのかなあと感じています。
人に会うって楽しいです!というか、楽しい人だけがやってくるというか、そういう感じです。ちょっと怖いくらいに、ぼくが会いたいと思っている人と、特にそんなふうに思っていなくても会ってうれしく感じるタイプの人だけが目の前に現れて、楽しい時間を提供してくれます。
ありがたやありがたや。


はなし変わって、武田双雲さんのブログに「なるほどなあ」ということが書いてあったので転記しときます。

僕が1年以上続けている習慣は

・1週間に1回は嫁のマッサージをすること
・腹筋10回以上(たった10回というのがミソ)
・毎日ブログを書く
・毎日書を書く(これは仕事上、ほぼ自然にできている)
・月に10冊読書
・1日1回は大笑いすること(これは何十年もできてるかも)
・1日100回以上「ありがたい」と思うこと(これはマジですごい効果)

です。

双雲さんらしいなあ。勉強になるなあ。ほんと、素敵な方です。

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