2011年12月

何も変わらない場所、ありがたい。

年越しのために、横浜から新潟へ。
今年は雪が早く、故郷はすっかり雪国の風景になっていました。



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日が沈むと、雪国は静かです。



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雪景色と、堅く引き締まった空気と、静寂。関西で生まれ育った妻は、まるで別の星に来たみたいだと言います。
ぼくには違う感慨がありました。タイムマシンで40年前にワープしたような感覚です。
なんにも変わっていない。

父が晦日の大仕事であるしめ縄作りを始めました。幼い日の記憶と同じです。ただ違うのは、父が「じいちゃん」になっていること。



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孫たちは興味津々です。



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完成しました。



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今朝は暗いうちから起き出して、神棚に飾りつけをしていました。



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新潟では今日、31日の夜の「年越し」が、ありったけのごちそうを用意した盛大な宴になります。そして新年の三が日はお年始の挨拶回り以外は、コタツに集まって、ひたすらのんびりと過ごします。今夜がメインイベント。

ぼくにはこの、何十年経っても何も変わらない実家の年越しが、とてもありがたいことに思えています。
何も変わらない場所がある。ありがたい。有り難い。あ・り・が・た・い。



ぼくらは夜の宴会の前に、ちょっくらスキー場と温泉に行ってきます。

では、みなさまも、よいお年をお迎えください。



 

最終日の遠回り

今年最後の仕事を終えて「レノンの庭」からの帰り道。中原街道の進行方向に、太陽が沈むところでした。



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通いなれた道なのに、こんなに夕日が美しく輝いているのは初めてで、ときめいて、運転しながらバッグからカメラを取り出して撮影。ハンドルに固定してパシャッと。(危険なので、良い子は真似しないように)



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帰宅ルートは途中で左折して保土ヶ谷バイパスに入るんですが、あまりにきれいだったのでそのまま直進。日が沈み切るまで走り、ついに茅ヶ崎まで行ってしまいました。



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たまには遠回りもいいものです。



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運転しながら、なんだか、今年出会った人たちのことが思い起こされて・・・。



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今年もまた、たくさんのすてきな出会いがありました。



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人生は出会いで決まる。いい出会いが、人生をいい方向へと導いてくれる。

これは北原照久さんの言葉です。



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そしてこれも。

遠回りをしたから、たくさんのいい人に出会えた。



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元日本代表の監督、岡田武史さんはこう言っていました。

人は、出会うべき人に必ず出会う。ほんの少しも早からず、ほんの少しも遅からず。
しかし、ボーッとしている人はそれに気がつかない。




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2011年の最後の仕事を終えて、夕日に誘われて遠回りしての帰り道で思ったことでした。

こんなふうに、風の吹くまま気の向くままに行動したのは、今年の仕事を終えたという開放感だったのかもしれません。たまには、いいもんだなあと思いました。
もしかしたら、時間に追われて、こういう夕日に心奪われることがないままに過ごしていたのかな?
いけませんね。
日々軽やかに、ゆとりを持って、ウォーク・ドント・ランです。






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2012年、あなたにどんな出会いが待っているか、楽しみですね。出会う人出会う人が、あなたの運命を導く人だと思えば、人が大好きになります。







第2回「絆」2

今日はコンサートの様子をご覧いただきます。



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被災地に食器を送る活動「家族の食器プロジェクト」を行っている、河野和美さんからの報告。
たくさんの人が、それぞれの思いを持って、自分にできることをやっています。 

『家族の食器プロジェクト』



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前回のチャリティーでの収益金を受け取った子どもたちからの、すてきなお礼状が紹介されました。
たくさんの「ありがとう」がつまっていました。 



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NPO法人 河口湖自然楽校


そしてコンサートが始まりました。



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東田陽子さん(ソプラノ)と藤木明美さん(ピアノ)による、心にしみる曲の数々に引き込まれました。



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音楽ってすごいですね。会場のすべての人の心が優しくほぐれて、そして感動していることがわかりました。妻はアベマリアに涙が流れたと言っていました。

 

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コンサートが終了し、心地いい余韻のままで、ぼくは庭に出ました。

雨が強くなっていました。
庭も先ほどまでの部屋からの音に酔いしれていたのでしょう。雨を浴びながら輝いていました。明らかに、庭は、よろこんでいました。



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今回集まった金額は¥85,862.
被災した子どもたちを支援し続けている、清水国明さんに託すことになりました。





できることを、できる人が、できるだけ。

たくさんの人の思いが集まると温もりになる、ということを実感できました。すばらしいひとときでした。

関係者の皆さん、またやりましょうね。そして、参加してくださった皆さん、ありがとうございました。また来てくださいね。





 
 

第2回「絆」 1

12月4日に、ギャラリー赤いポスト(和泉さんち)で、ホームコンサートと展示会「絆」が開催されました。


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和泉様クリスマス2

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東日本大震災で被災された人たちの、何らかのかたちで支援になればということで、前回の「シタール演奏と朗読」に続いて2回目の開催です。

今日はそのときの様子、クリスマスムードいっぱいの庭と作品展示をご覧いただきます。



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師走の慌ただしい中、和泉さんとお仲間たちが集まり、時間をやりくりして実現へとこぎ着けたイベントでした。
わがグレースランドは庭担当で、お庭をクリスマスバージョンに飾り付けしました。



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和泉さんがお持ちだったイルミネーションや小物を全部出してきてもらって、それにうちのを追加して、そこに、妻とスタッフがこのイベント用にと市場で仕入れてきたポインセチアなどを散りばめて、完成です。



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和泉さんちのように、庭が玄関側にあると、お客様をお迎えする場として機能してくれます。

庭は、その役を十分に果たしてくれました。
ほんと、いいやつなんですよこの庭は。いつも来る人を楽しませてくれて、それを庭自身がうれしがっていることを感じます。

先日妻が、ブログで見ていたこの庭に、実際に行ってみたいという方をお連れしました。庭は張り切って、思いっきりおしゃれして、とびきりの笑顔で迎えてくれて、その方は感激し、とてもよろこんでくださったそうです。

庭にはそれぞれの性格があります。寡黙にもの思う庭、明るくにぎやかな庭、かわいらしい庭、温かい庭。
来る人をよろこばせることが大好きな庭、いいんだなあ。いいやつです。 



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雨が降り出しそうだったため、展示品は軒下と玄関に。
もし晴れていたら、陽射しが気持ちいい庭で、ゆったりとお茶しながら作品を楽しめたんですけど、ちょっと残念でした。
それでもたくさんの方にお越しいただいて、手に取り、気に入った器や絵やレース作品を購入してくださいました。



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後日、よくこのブログにコメントをくれる小笠原くんから連絡がありました。この日奥様が器を買って帰ったそうで、それが手に馴染んでとても使いやすくて気に入っているとのことでした。
わが家にも絵と器と織物がいくつかあり、日々そのいい感じを味わっています。特に100均で揃えられたうちの食器類の中で、和泉さん作のお茶碗の存在が光り輝いていて、毎日それを手にするのが楽しみになっています。食事の後にそれを丁寧に洗う時たびに、ホームコンサートの場の空気感、集まった皆さんの思いや、いい感じが蘇ります。

次回開催時にはほんと、おすすめです。作り手の気持ちがこもった作品が暮らしの中にあるって、とてもいい気分になれます。


明日はホームコンサートのもようをご覧いただきます。





さあてと、今年の営業は今日までです。夜6時から忘年会やって、っと、忘年会じゃなくて希望の望で「望年会」でした。

いやあ、がんばったがんばった。自分で自分を大絶賛!スタッフも職人さんたちも、大きく飛躍できたいち年でした。
ただ・・・、年内にプラン提出が間に合わなかったお客樣方、楽しみにしていただいているのに、本当に申し訳ありませんでした。年明け早々から、また気合い入れまくって設計しますので、どうか年またぎで、楽しみにお待ちください。

うちは妻が大酒飲みなもので、「お付きの人」のぼくは普段なかなか お酒に酔うということがありません。半年に1回あるかないか。
よっしゃ!気合いを入れて、今日は思いっきり、だらしなく酔っぱらってみましょうかねえ。
ぼくは酔うとどうなるかというと、延々庭の話をし始めます。
ということは、酔っても酔わなくても同じってことですね。
まあいいや、とにかく今日は酔っぱらいます。





 

奇跡の生命体( 浅岡邸 21)




時間が庭をデザインする。



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庭に居て、庭の声が聞こえる。これはネオテニー(幼形成熟)のなせる業です。



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庭は、人間を人間たらしめる場所。



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庭の声を聞けるのは、あなたの中に魅力的な幼児性、童心、人間らしさがある証し。



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人は庭にいるとき、本当の自分と語り合っている。



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庭は季節によって、時間帯によって、目まぐるしく表情を変えます。
表情を変えながら、おしゃべり好きな子どもみたいにこちらに話しかけてきます。



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自分なりの、自分ならではの豊かさ。これが大事な時代になる。



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思いが集うと感動が生まれる。
「思い」も「感動」も 目には見えないもの。
見えなくても確かにあるもの。



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リビングと庭が離れているときには、庭に行く理由、庭での具体的な楽しいシーンをイメージさせる仕掛けが必要。
強引に理由をつけてでも、庭に出てください。



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庭が狭くても、イメージしだいでいくらでも広く感じることができます。
広さは面積ではなく感覚です。



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「庭」と「庭っぽい場所」の違いは、そこがあなたに語りかけてくるかどうか。



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庭の声が聞こえる。



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時間軸を五百年にして考えると、今やるべきことが見えてくる。



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幸せを次に繋いでいくことが、生きてることの意味なんだよ。



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人は幸福になるべく生まれてきて、人生は幸福感を次世代へと運んでゆく航海。
 
「上書き可能」に秘密がある。

人はネガフィルムを反転させて印刷するように仕組まれているんだ。



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神様は乗り越えられない試練は与えない。



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もう大丈夫、ありったけの代価を先払いしたんだから。これからは、何から何までいいことだらけの人生になる。
強くそう信じ切ってください。
もう大丈夫。



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心が不安で揺れている、憎しみや怒りが渦巻いている状態では、庭はあなたに、ほんの少しも反応しません。

庭は、人のポジティブな気持にだけ反応する場所。



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東北の子どもたち、彼らの中から進化形の日本人が生まれる。



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大人になんてなるんじゃないよ。そもそも人類はチンパンジーのネオテニーなんだから。
幼さこそが、人間らしさなんだから。



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がんばって、がんばって、成功したい?いやいや、あなたはもう大成功していますよ。だって、毎日幸せでしょ。



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庭は人が人間らしく生きていくために必要なシェルター、自己回復装置です。



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総括します。

人も、花も、昆虫も、魚も、地球上に生息する奇跡の生命体。
そして、奇跡は循環しながら受け継がれてゆく。


地球もまた、奇跡の星です。無限の奇跡と奇跡が重なって、あなたは今存在しています。奇跡の星の奇跡的な生命として。


そんなあなたもぼくも、普段「地球以外では生息できない」などということを考えたりはしません。この当たり前で決定的な大前提のことを、地球上の生物の中で、人間だけが忘れてしまいがちです。
もうひとつ、地球上の原子の数は太古の昔から変わっていないということ。
マンモスの身体の一部だった原子があなたの中に存在する可能性があるし、あなたの一部が巡り巡って木の実になって未来人の食料として取り込まれ、健康に寄与するかもしれません。「輪廻転生」、「千の風になって」の概念は、科学的に正しいのです。
つまり、あなたもぼくも、地球と一体であり、自然はあなたの外にあるものではなく、あなたが自然の一部なのです。
そのことを忘れてはいけません。

それを忘れた人には罰として、地球からの声が聞こえないように耳を塞がれてしまいます。

地球とは、海であり、空であり、地面です。時々揺れたり、波に洗われることもありますが、ぼくらはしっかりと地(地球)に足をつけて暮らしていきましょう。

自分が立っている地面と空気と水を汚さないで、地球の声を聞きながら。


浅岡さんちの庭をご覧いただきながら、分量としては本一冊分の思考をしました。お付き合いくださったみなさま、ありがとうございました。
その最後に、うちの田んぼに水を引かせていただきます。

日々の暮らしの中で、地(地球)に足がついていることを確認し、自然(自分)と対話する場所が、庭なのです。



来年もまた、来る日も来る日も、ぼくは庭にいて、庭のことを考え続け、
庭への思考がどこまで深まるのか、何が見えてくるのか、どこにたどり着くのか、ワクワクしながら、庭を楽しみ尽くしたいと思います。


サ ウ イ フ モ ノ ニ

ワ タ シ ハ ナ リ タ イ








シェルター&自己回復装置( 浅岡邸 20)

カメラを担いでこの庭に入ったとたん、ぼくはちょっと不思議な気持ちになりました。
そのときの斜めからの光の具合なのか、完成後時間が経過して、植物が予想以上に茂っていたからなのか。急に気分が高揚して、顔は笑ってしまいました。
庭が、ぼくがやってくるのを待ちわびていたように、両手を広げて歓待してくれているように感じたのです。かつて一緒に野山を駆け回って遊んだ幼なじみと、数十年ぶりに再会して、立派に成長したそいつの笑顔が昔のままだったような。



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休みなく、たくさんの庭を生み出し続けていながら、そのときの感慨が特別だったことには、ぼく側の状況もありました。
自宅で、ひと夏を庭で過ごし、秋が深まり、さすがにそろそろ寒くなっていました。
ぼくはその「庭時間」を総括する言葉を探していました。庭に居て感じたこと、考えたこと、本やインターネットやラジオから仕入れた情報のすべてを、ひとつに繋ぐような言葉、「答え」を出したい時期にいたのです。冬が来て、庭にいることが辛くなる前に。
そんなぼくの前に、浅岡さんちの庭登場!でした。



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ぼくにはこの庭がシェルターのように感じられます。
物騒にいうと「核シェルター」、柔らかくいうと「避難所」です。
そのシェルターには、人が健康に生存するために必要な、酸素や水や光や、さらには精神を整える機能、気力や意欲といった生命エネルギーをチャージする機能が備わっている、そんなイメージです。



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庭に、そういう側面があるということはもちろん心得ていますし、それを意識した設計をしているわけですが、浅岡さんちの庭に立つと、そのあまりにすばらしいシェルター機能に感嘆したのです。
「この庭は・・・こりゃあただ事ではない」と。

そのシェルター機能の仕組みを解明すべく、タップリと時間をかけながら、ゆっくりと、ゆっくりと、シャッターを切っていきました。



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震災のこと、原発のことも含めて、ぼくらは「困難に時代」にいるなあと感じています。
経済成長と科学技術の発達の速度が上がりすぎました。その、どんどん上がるハードルのような時代的価値基準に適合して生き残るために、スキルアップを旨とし、効率主義で走り続けました。
あまりに加速して、ちょっと油断すると足が絡まって転倒してしまうような、ボーッとしてると、あっという間にはじき出されてしまうような、そんなところまできてしまっているのです。
急斜面を直滑降しているときの緊張感のようなストレスを、自分にかけ続けて大人になったぼくらの成長過程って、どうだったんでしょうかねえ。よかったのでしょうかあれで。

たぶん、「みんなががんばっていたから自分もがんばった」ってことだと思います。
そう、みんながんばっていたんです。がんばってがんばって、今の暮らしを獲得しました。ぼくらの親世代(戦争を知っている子どもたち)が、焼け野原からの奇跡の復興を遂げるためには、「がんばる」ことがすべてでした。「がんばる」は時代的に必要だったのです。
ぼくら「戦争を知らない子どもたち」は、親に倣い、がんばりました。そして復興が成って、経済大国にまでなって、そこでフッと立ち止まって吹く風を感じることができなかった。「何か変だぞ」と薄々感じながらも、そこでブレーキを踏むことができませんでした。
そして、恐ろしい加速を続けました。

その異常な速度についていけずにはじき出された人は・・・。
津波で亡くなられた人よりも多い自殺者数が、10年続いていると言います。年間3万人以上。
昭和30年代・40年代には考えられなかったような、異常な事件も増え続けて、もはやその異常さも話題にならなくなっています。
なんとかかんとかがんばってきたけど、傷つき、ほころびを縫い合わせながら、つぎはぎだらけになっている家族が、おどろくほど多いことを実感します。

「家政婦のミタ」、面白かったですよね。ハラハラし、胸打たれ、そして泣きましたよね。
よかったです、ミタさんが笑顔を取り戻すことができて。最終回の視聴率が40%だったそうです。
これってもしかして、4割の家庭がつぎはぎだらけになっているってことかもしれませんよね。
ここ数十年のこの加速って、なんだったんですかね。
いったい何のために・・・。



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震災で、日本人の本来の姿が確認できました。礼儀正しく、我慢強く、優しく、勤勉で、情緒を解し、笑顔を絶やさない日本人。
忘れてましたよねそんなこと。すばらしいことですよね。
震災で、呆然と立ち止まらざるを得なくなって、瓦礫の向こうに広がる海からの風を浴びて、気がついた自分たちのほんとの姿です。
どうですかね、スピード緩めてもいいですよね。それで何かを無くすわけじゃないんです。ちゃんと立っていられる資質、世界に誇れる心の財産があることに気付いたんですから。

がんばって、がんばって、成功したい?いやいや、あなたはもう大成功していますよ。だって、毎日幸せでしょ。

自分たちのその資質に自信を持って、胸を張って、ブータンどころじゃない、世界中の誰もたどり着いていない、争いも飢えもなく、柔らかく温かい心でつながっている社会になれるんじゃないかと、ぼくにはそんな予感と期待があります。



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ぼくは庭屋なので、庭屋として言い切ってしまいます。
ぼくらが、ぼくらの子どもたちが、そこにまでたどり着くために、今はこの浅岡さんちの庭のようなシェルターが必要です。
まず傷んだ箇所の回復を図ること。癒しとも言います。次に新鮮なエネルギーを補充して、そして元気にはつらつと歩き出す。

室内では感じられないことを感じさせてくれる庭。

リラックス、リバランス、リチャージ、リフレッシュ、そしていい笑顔に戻して、また社会へと送り出してくれる庭。

そういう「自己回復装置」のような庭が日本中にあったら、この流れ「さあ開発だ!次は何が売れるんだ!もっと速度を上げろ!成果を上げろ!早く壊して次をつくるんだ!」ということから抜け出せるんじゃないかなあと、早くそうなってほしいなあと思っています。

庭は人が人間らしく生きていくために必要なシェルター、自己回復装置です。



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もしかしたらあなたは、何を大仰なこと言ってるんだと思われるかもしれません。でもきっとあなたも、早々にそれに気付くときがやってきます。
その場面で「あぁ、このことか」と思ってください。チラッとでも「もしかしてこれ?」と感じたら、それが消えないうちに、捕まえてください。
それを捕まえることができたら、2012年、あなたは365回、庭に居て、日々庭と話し続けることになります。
もしそんな暮らしになったら、あなたは、確実に、もっと大きな幸せへと向かいます。これはたくさんのお客様によって実証済み。
だから、早いとこ気付いちゃってください。人生は、そんなには長くないはずなので。



明日は最終日。この庭のおかげで、じっくりと、深く深く思索することができた気がするこのシリーズの、エッセンスを並べます。
そして最後に、震災後、庭に居て、考え続けた事柄を総括する言葉、庭が教えてくれた答えを書きます。
庭はぼくに、とても単純で、とても大事なことを教えてくれました。





イブの夜の「オーブ現象」

昨晩、イブの夜は、例年通りに「ブロキのおもちゃ博物館」の庭でケーキとコーヒーをいただきながら、ホットな気持ちで過ごしました。



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北原照久さんは、このケーキ1000人分プレゼントを、もう25年も続けているといいます。
北原さん、ケーキ屋さん、スタッフの皆さんに、フラッと行ってゴチになる身としてはただただ感謝です。すてきな時間をありがとうございます。 



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それにしても、25年かあ。すごいことですよね。

25年前、ぼくは人生の迷路の入り口にいました。全く先が見えないままで、クルマに少しの着替えを積んで、十数万円の現金をポケットに突っ込んで、越後の山奥から江戸へと脱藩をはかった年です。ぼくの頭の中は100%自分のこと、明日からどうやって暮らそうかということでいっぱいでした。
その同じ年の暮れに、横浜山手で、北原ご夫妻はこんなすてきなことを考え、実行に移していたんだなあと思うと、ほんと、すごいことだなあと。
あてどない旅に出て、25年かかって、ぼくはこの「幸せに輝くイブの庭」と共鳴する人になりました。25年かけて、この庭にたどり着いた。・・・25年がかり。時間かかり過ぎ!でも、今、ものすごく幸せです。 
ってな気持ちにさせてくれる、すてきなすてきなイブでした。



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宇宙飛行士の山崎直子さんご一家と
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ぼくには、越後湯沢に住む超スピリチュアルな叔母がいて、時々会うたびに、ぼくに霊的指導をしてくれます。
その叔母が教えてくれた「オーブ現象」というのがあります。
次の写真の右側の女性の周辺に飛んでいる光の球体がオーブです。



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見えますか?足元に転がっている丸い光。
写真工学的には一応解明できているらしいこの光は、それだけでは説明の付かない出方をすると言います。

心霊写真の世界では、オーブは玉響(たまゆら)、宝球などと呼ばれ、幸運の光とされています。
いわく「幸福な波動の人の周辺に現れる」。いわく「 幸せが満ちた空間に飛ぶ」。
とにかく、最高にいい状態にある人や空間にしか出ない現象だそうです。

昨夜の写真は、オーブだらけでした。



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その場にいた者としては「さもありなん」。オーブ現象の真偽は横に置いといて、あれくらい幸せな空間なら、オーブくらい出ますって。


そして、昨晩最も大量のオーブに囲まれていた人の写真がこれです。



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北原旬子さん。すごいでしょ、このオーブ。いつも天使のような、北原照久さんの奥様です。
おぉ神々しい!大天使ラファエル( 強いスピリチュアルなパワーで人間や動物を癒し、魂を解放する大天使)の姿ですね。

この写真を見たとき、ぼくは叔母の言葉を思い出しました。
「 ヒデちゃん(ぼくのことをそう呼びます)、オーブを飛ばす人に付いていきなさい」。

2012年は、みんなで北原旬子さんにお賽銭を上げて、礼拝して、後をくっついていきましょう。きっと幸運な世界へと導いてくれますよ。






 

ハートコレクション


今日はイブなので、メリクリな写真をご覧いただきます。

先月の末に、打合せにうかがったお宅で、出してくださったコーヒーのカップがハートでした。



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以前、木村さんちの庭で写した、コーヒーを注ぐとハートになるカップとの再会。
木村さんが庭で話してくださった、そのカップにまつわるご家族の幸せなエピソードを思い出し、うれしくなってパシャッと撮影。

アングルを探りながらファインダーを動かしていたら、おーっと!お茶菓子の皿もハート型であることに気がつきました。



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カメラを構えて、「なんだか、・・・いいなあこういうの」ってつぶやきながら、打合せ中のご夫婦のカップを見ると、なんとなんと、取っ手がハート。 



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さらにさらに、その向こうにあるクリスマスツリーにも、たくさんのハートが飾られていました。



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「ハートコレクターですか?」とたずねると、ご夫婦は、「そういえばそうですね。あんまり意識していなかったけど、うちってハートだらけですね」と。



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無意識にハートを集めてしまうって、どんだけ幸せなんだ!って感じですよね。
実際、そのご夫婦はいつも笑いっぱなしで、家中が幸福感に満ちています。 



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庭のことでぼくに声をかけてくださる人たちは、だいたいこういうタイプの人たちです。無意識にハートを集めてしまう人たち。



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これはIKEAのツリーですね。もみの木を買って、クリスマスが過ぎてからそれを返却すると、木の代金と同じ金額の商品券がもらえるという大ヒット企画。
ツリーは実質ゼロ円でも、そこに飾るオーナメントは有料ですからね。それに、IKEAに行くとついつい買ってしまうものだらけですから、うまいこと考えたものです。
暮らしに夢と幸せを提供する、これが仕事なんだよなあ。そう、世の中のすべての仕事の本質はこれですよね。
ぼくもIKEAが大好きです。買い物客の笑顔率がとても高くて、その中にまぎれて歩いているだけで、設計への意欲とイマジネーションがチャージされるのです。
「レノンの庭」から近く、すぐ手前に旨い立ち食いそば屋があることもあって、昼食ついでの気分転換に行ったりします。



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IKEAで、ツリーの飾りを物色するおふたりの様子が目に浮かぶようでした。いつもニッコニコで、庭のことでも「夢先行型」のご夫婦です。

そんなおふたりのハートの結晶が、このボクちゃん。



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ほんと、いっつも上機嫌で、おじゃまするたびにボクちゃんをわが家に連れて帰りたくなります。



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子どもって、かわいいですよねえ。この表情、たまりません。無垢なんですよねえ。


サッシの外に見える芝生の庭が、来年、どう変身するのか楽しみです。間違いなく、その庭はハートでいっぱいになることでしょう。


お客様のことをうらやむばかりではさびしいので、さっき、わが家のツリーも撮影しました。これです!



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オーナメントは・・・リンゴと、キャンディーと、クッキーと、ケーキと・・・。



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なんてこった。わがやのは食べ物だらけのツリーでした。ハートは無し。
色気よりも食い気でした。





今夜はすてきなイブにしましょうね。一夜限りの敬虔なクリスチャンになって。

メリークリスマス。


「イブかあ、どうしようかなあ」という方は、夜6時、山手の「横浜ブリキのおもちゃ博物館」に集合。ケーキとコーヒーと、笑顔いっぱいの庭を楽しみましょう。
すごく寒い夜になりそうですけど、ハートは目一杯ホットになりますよ。


 

望年会( 浅岡邸 18)

一昨日の朝、ラジオ日本の「ヨコハマろはす」という番組で、パーソナリティーの土井里美さんがすばらしいことを言っていました。運転中だったぼくは、クルマを停車して、手帳を取り出しメモしました。いつもの習慣です。

忘年会シーズンですね。私は忘年会の忘の字を「望/のぞみ」にかえて、「望年会」にするというのを広めたいなあと思っています。新しい年に望みを託す、新年に希望を膨らませる会。

その番組には毎週水曜日に北原照久さんが登場して、いつも心にしみる名言、元気が出る言葉を話してくださるコーナーがあり楽しみにしています。「望年会」はその北原さんのお株を奪う名言だなあと、感じ入ってしまいました。
「望年会」、いいですよね。ボーッと暮らしていたらこういう言葉は出て来ません。
何の仕事をしている人でも、家にいる人、病気療養中の人でも、気持ちが前に向いている時に、自分を鼓舞する言葉が浮かんだり、周囲にあふれている言葉の中から光り輝くひと言が胸に飛び込んでくるものです。
ラジオで話す仕事の人が、そういう希望をもたらす言葉を思いついて広めようとする、希望を電波に乗せるって、すばらしいことですよね。




2011年は、忘れられない、
忘れてはいけない年になりました。だから「望年会」で、希望に満ちた、幸せあふれる2012年をイメージしましょう。ひととき酔っぱらいながら、その希望を熱く語り合いましょう。
まずイメージすること。庭と同じです。イーパトーブをイメージすること。




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というわけで、今日は2012年以降の未来のことを考えたいと思います。

このシリーズは、ぼくが震災後ずっと続けていた「夜、庭に出て過ごす」ということから、「庭の声が聞こえる」ようになり、そこで庭と話したこと、教えてもらったこと、気付かされたことを書いてきました。
その中で、目に見えないけど確かにあるもを、目を凝らして見つけて、ちゃんとそれを見る、ということが大事なんだと書きました。
それを読んでくださったあるおかあさんから、こんなうれしいコメントをいただきました。


素敵な庭を拝見するためにちょくちょくブログをのぞいています、小学生と幼稚園児の二児の母です。

庭のお話ではないですが、「自分ならではの豊かさ」に反応してしまいました。
こどもに発達障害があるのですが、私たち夫婦は、その我が子に、まさしく「自分ならではの豊かさ」を教えてもらっています。(まだ途中です)
多くの友達を必要とせず、暗黙のルールも理解しづらく、ちょっと変わった子。コミュニケーションがうまくいかず誤解されてしまうこともあります。ですが、心優しく、純粋な子なんです。
いま、まさにいわふちさんのおっしゃることを私たちも思っていて、彼の好きなこと、ワクワクすることをさせたいという視点で、道を選択しています。

そのうち、彼にも気のあう仲間ができ、彼自身で進路を選ぶ日が来ると思っています。

お庭のブログを読んでいたはずなのに、子育てについてストライクのお話が聞けたので、嬉しくてコメントしてしまいました。
ありがとうございました。



ぼくはうれしくなって、いつものように夜庭に出て、庭にそのことを話しました。

うちの庭はちょっと偏屈というか気まぐれというか、そういうところがあって、予定調和的に「それは良かったね」などとは言いません。


ツイッターってさ、地震のとき、なんだかすごく役に立ったんだってな。

おいおい、何を言い出すんだ。おかあさんからのコメントがうれしかったって話をしてるんだけど。

ツイッターがさ、すごく機能して、停電や電車の情報とか、被災地の様子とか、現地で何が足りないとか、リアルタイムで伝えたって。
今思うと、ツイッターって、温かく機能したよな。人の気持ち、思い、願いが、ツイッターに乗って駆けめぐった。


・・・うん、そういう感じがあったね。海外からの応援メッセージを訳して送り続ける人とかね。ツイッターの世界が熱を帯びていた。




人の気持ちって目に見えないだろ。その目には見えないものがさ、流行の最新技術で飛び交った。それに助けられたり励まされたりした。
あんたは嫌いだろ、ツイッターって。「何でそんなに四六時中人とつながってないと気が済まないのかね」って言ってたもんな。


いや別に、嫌いってわけじゃないけど・・・、何となくね、すんなりとはついていけないっていうか・・・。

頭かたいなあ。もっと気楽にさ、楽しく便利に使えばいいんだよ。コンピュータとかさ、ただの道具なんだから。
もしかして、2チャンネルとかイメージしてるんじゃないの?誹謗中傷の巣窟みたいな。

いや、そこまで頭かたくないんだけどね。・・・うーん、でもちょっとあるかなあ。バーチャルな世界が広がっていって、現実の世界が傷つけられ破壊されそうな恐怖とかね。うん、あるある。もっと些細なことで言うと、電子書籍のページが手あかで汚れないことに違和感があるとか。

だめだめ、感覚古過ぎ。笑われちゃうぜそんなこと言ってたら。

おっしゃる通りです。よーくわかっていますって。



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庭に言われるまでもなく、ほんとに、よくわかっているんです。ぼくの頭が固いこと、感覚が時代についていけていないこと。

庭と話しながら、直感的に、その古くてかたい頭に浮かんだことがありました。それは被災地の子どもたちのことでした。

東北の子どもたち、彼らの中から進化形の日本人が生まれる。

戦争を知る子どもたちが、戦後、奇跡と呼ばれる復興を成し遂げたように、津波を知る子どもたちが、これから50年をかけて、奇跡を起こしてくれるに違いありません。

「適合せよ、さもなくば滅びよ」、ダーウィンの進化論です。
ぼくにはまだまだ違和感があるツイッターやフェイスブックを、思いや気持ちや、そういう目に見えないものを運び広げる道具として使いこなす若者。さらにもっと幼い、大人が窮地にあっても無邪気に笑っていた子どもたちが、今後、古くてかたい頭のぼくなどには理解不能な、見事な適合をしていくに違いありません。進化です。
その進化は、心優しく、好奇心に満ちた「童心」を大事に育てながら成長することによって遂げられると。これもまた直感です。

ぼくらは「もう子どもじゃないんだから」と、「早く大人になりなさい」と言われ続けてきました。それに従い、そのようにしました。
でも、ぼくらは子どもたちに「その童心を無くすんじゃないよ」と、そんな気持ちでいたほうがいいんじゃないかなあ。



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インターネットの世界も、当初は実社会との違和がありました。匿名性、仮想空間、無秩序、そういうことから引き起こされる不健全な部分ばかりが浮き彫りにされてきました。それが今、人の思いを基盤とした「温かな道具」として使いこなされるようになっています。
それと同じことで、子どもたちの、大人からすると幼稚に思える考え方や行動の中に、次の世界を温もりあるものにする種が潜んでいるに違いないのです。

なんだかんだ言って、原子力などという化け物、消すことも
償うこともできない化け物を遺して去ってゆくぼくらには、とやかくいう資格はありません。子どもたちにはただただ謝るしかありません。
そんなぼくらが子どもたちにできることは、黙って見守ること。もしかける言葉があるとすれば、それはこういうことです。

大人になんてなるんじゃないよ。そもそも人類はチンパンジーのネオテニーなんだから。
幼さこそが、人間らしさなんだから。


昆虫を追い、ドングリにときめく気持ちを、ぼくらがはぎ取ることだけはしたくないですね。福岡ハカセが言うように、すべての子どもたちが持つ「センス・オブ・ワンダー」を、ぼくら大人が大事に育んであげたいものです。


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あとは彼らの人生に幸多きことを願いながら、ぼくらは、せっせと瓦礫を片付けましょう。
被災地の瓦礫だけじゃなくて、永田町と霞ヶ関の瓦礫も。





そうそう、ひとつ、ぼくらにできることがあります。それは子どもに「語りかけてくる庭」をプレゼントすること。
・・・このことは、我田引水になりそうなので、ここまでにしときます。




 

上書き機能と庭の存在( 浅岡邸 17)

人には上書き機能が備わっている。それはネガフィルムを反転させて印画することに似ていて、ネガティブなこと、深い悩みや苦しみが、実は鮮烈な幸福な風景を映し出すためのフィルムなんだということです。
今はデジカメなので、写真フィルムを目にする機会も減りましたが、ちょっと昔を思い出してください。写真フィルムって、透かして見ると気味悪いですよね。風景でも人の顔でも、明と暗が逆になっているので、そこはおどろおどろしい世界です。それが印画紙に焼き付けた写真に仕上がると、ウットリする風景や、はじけるような笑顔になります。 

神様は乗り越えられない試練は与えない。

この反転機能、ネガをポジに変えてしまう上書き機能があることを知っている人、それに気付いている人は、きっと乗り越えられるのです。 



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ぼくは最近「人生は短すぎる」と思うことがあります。この「上書き機能」に気付くのにずいぶんと時間を費やしてしまったなあと。
もっと早くそれに気付いていたら、もっとたくさんのいい時間を過ごせたという、ちょっとした悔しさみたいなのがあるんです。気づきが早ければ早いほど、たくさんの「語りかけてくる庭」を生み出すことができたかもしれないと。
それと同時に「気付けてよかった」とも思います。
もしこのことに気付かないままだったら、ぼくはこんなに皆さんによろこんでいただける庭を、イメージすることすらできなかっただろうと思いますし、これほど多くのすばらしい人たちとの出会いもなかっただろうなあと。
まあ、気付くのに時間がかかった分、強烈にそのことの重要さ、ありがたさに気が身にしみたのかもしれません。



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「神様は乗り越えられない試練は与えない」って書きました。これはかつてぼくが、人生がどうにもこうにもうまくいかなくて、地獄のような状態にあった時期に、友人の画家である小針くんが言ってくれた言葉でした。
ぼくはその言葉にすがりつくようにして立っていました。「いつか絶対に乗り越えられる」と、繰り返し繰り返し自分に言いながら。
一行の言葉に支えられるってこと、あるんですよね。

今日、今現在、何か重大な問題を抱えている人がたくさんいるわけです。不安で眠れない、恐怖で震えている、希望の光が見出せない・・・。東北にも、報道されないたくさんの辛さがあることは、誰でも想像できることです。
その人たちに、まだまだとてもそんな気持になれない人たちに、今は言葉面だけでもいいから、メモに書いて渡したい。

もう大丈夫。ありったけの代価を先払いしたんだから、これからは、何から何までいいことだらけの人生になる。強くそう信じ切ってください。もう大丈夫。



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庭を楽しむ人は幸いです。この世の中にそれ以上の幸せはないほど、庭に居ること、そこで過ごす満ち足りた時間は、人生の幸福そのものなのです。
なぜぼくはそう言いきれるのかというと、それはぼくが、庭が持つ特殊な性質のことを知っているからです。
これ、すごい大発見なんですよ。

心が不安で揺れている、憎しみや怒りが渦巻いている状態では、庭はあなたに、ほんの少しも反応しない。

あなたの気持ちが平静を失っていたり、後ろ向きのなっている時に、庭はあなたを無視します。あなたを誘うこともないし、何かを語りかけてくることも、プレゼントをくれることもありません。

庭は、人のポジティブな気持にだけ反応する場所。

庭とはそういう特殊な性質を持った、不思議な不思議な空間なのです。



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もしあなたの家に庭があって、その場所が庭として機能していないとしたら、庭の声なんて聞いたことがないとしたら、あまりにもったいない。
自分が今幸せの中にいるのか、懸命に代価の先払いをしている最中なのか、庭はそれを教えてくれますし、庭との会話が成立している限り、あなたはどんな試練も乗り越えていけます。

このブログを閉じたら、庭に出てみてください。
声が聞こえますか?もしかして、庭が黙り込んでいたり、庭が死んだふりしているとしたら、次の「8つのポイント」をクリックして、蘇生させてください。




庭に命を与えれば、庭があなたの現在地を教え、目的地を指し示します。日々幸せを感じること、ネガを反転させて美しくポジティブに印画するための、すばらしいコーチングをしてくれますよ。





明日は、ぼくが庭と会話しながら見えてきた、「子どもたちの未来像」のことを書きます。



デクノボーみたいな幸福感( 浅岡邸 16)

3つのバラバラの事柄が、ひとつにつながる瞬間。それは庭の声によってもたらされました。

1、人は幼子のような、好奇心に満ち、しなやかな感性を持っている、優しい生き物である。

2、
人は人間関係上の感情について、それを学習で修得することができない。

3、
人間関係は上書きが可能。



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寒くて部屋に入ろうとした瞬間、庭は言いました。

つまりさ、こういうことさ。
例えば青春ってさ、みんな悩むだろ。結婚したらしたで、苦しいことが起こるよね。子育ても、仕事も、何もかも、辛いことが付きまとうよね。
理想を追う、夢を思い描く、恋をする、ぜーんぶ苦しみの種。そんなことは親も同じことに苦しんできたことだし、ちょっと本読めば、さんざん繰り返されてきたことだってわかること。それでも、ワクワクしながら自分で苦しみの方へと歩いていってしまう。童心、幼いんだよなあ。



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自分でそうしなくたってさ、病気になったり、会社がつぶれたり、いじめにあったりさ。大雨で土砂崩れに巻き込まれたり、津波だってやってくるんだから。苦しいよねえ。
何でだと思う?何でこんなに苦しむんだろうって。

「上書き可能」にその答えがあるんだよ。

辛いこと、苦しいことのあとに、必ずその辛さ苦しさよりも大きな楽しさ、うれしさが用意されているって、気がついているかな。ネガを反転するとポジになるってこと。そしてポジの方がネガよりもリアルに鮮やかに見えるってこと。
亡くなった人のことって、嫌いだった人のことでも、いやな思い出が消え去るだろ。楽しかったこと、幸せだったポジティブな思い出だけが印刷される。

人はネガフィルムを反転させて印刷するように仕組まれているんだ。

夫婦でも、喧嘩するほど仲がいいとかって言うだろ。喧嘩して、喧嘩して、その分愛情が強固になってゆく。それが上書き機能さ。



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つまりね、
人間関係や感情のことを学習できないようにしておいて、苦しむことがわかっているのに、夢を追うとか恋するように仕組んであるんだ。通過儀礼だね。
どこに向かって通過するかというと、・・・幸せだよ。
お母さんが帰った夜、言っただろ「幸せを次に繋いでいくことが、生きてることの意味なんだよ」って。
大きな幸せを感じるために、愚かを承知で夢を追うんだ。ジョブズも言ってたじゃん「Stay hungry. Stay foolish」って。
ジョブズって、チンパンジーから最も遠い人間、つまり、子どもだったよね。子どものまんまで遊び倒した人生だった。仕事を仕事だなんて思ったことなかったんだよ。全部遊び。



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はい、つながっただろ、3つのこと。
人は、優しく好奇心にあふれて、なおかつ苦しみを回避する学習能力を与えず、全ての人に悩みや苦しみが訪れるようにプログラムされている。そのプログラムを有効なものとするために欠かせない機能として、上書き、ネガを反転する能力を持たせてある、ということさ。
だから、いろんなこと起こるけどさ、それはぜ―んぶ、大きな幸せを掴むための前振りなんだよ。苦しんで、幸せになって、それを次に繋いでいくことのために奇跡の命を与えられたんだ。
だからね、恨むな愚痴るな。
キリストくんは言ってたよね「許しなさい」って。ブッタくんは「考えるな」って言ってたし、ジョンは「イエスって言ってごらん」って言ってた。みんな同じことなんだよ。



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なんだか、突然の庭の言葉に、感動したのです。「人は幸福になるべく生まれてきて、人生は幸福感を次世代へと運んでゆく航海」ということです。苦しみや辛さはその航海の燃料ということ。



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感動しながら、これが聞こえたのは、きっと今、自分が大きな幸せの中にいるからだろうなあと思いました。理屈じゃなく、さすがに苦しみの中にいるときにはこの声は聞こえないだろうなあって。それが苦しいということですからね。
ぼくがもし、苦しみから抜けられずにもがいていたら、きっと「語りかけてくる庭」は設計できないだろうと思います。だから、幸せの中に居続けることが、ぼくの仕事の核なのです。
その幸せってね、派手じゃないんですよ。地味に見える幸せ。何気ない感じ。
朝起きて、妻が庭に居て、朝日を浴びながらバラの手入れをしている様子に、起き抜けの表情筋がゆるむとか、そういう感じ。
ぼくはおしゃべりな庭を生み出し続けたいので、何が起こっても、そんな、静かだけど確かな、小さいけれど強い、幸せを感じ続けたいと思っています。・・・デクノボーみたいな幸福感かな。





明日は「上書き機能と庭の存在」について書きます。




 
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