2012年05月

有り難いことです( 森邸 19)

日中の撮影を終え、森さんご一家が、まるでリビングにいるように、庭でくつろぎの時間を過ごしていることがうれしくて、満ち足りた気持ちで会社に戻りました。
帰社後すぐに設計作業開始。その日の設計はことのほかはかどりました。もうスイスイと、考えれば考えただけワクワクが増していくような時間。
森さんちの設計をしていたときにイメージしていたシーンが、そのイメージ以上の輝きを持って現実のものになっていることで感じた高揚感のままで、また次の設計に向かうという、あの日のあの時間の感じを、ぼくは大事に記憶しておこうと思いました。



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できあがった庭での幸せな光景が、次に庭を生み出す良質なエネルギーになります。



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そして再び夜の部の撮影に行くと、そこには日中と変わらない笑顔のままで、暗くなった庭で過ごすご家族の姿がありました。

子どもたちはまだまだ遊び足りないようで、縁側から庭に出てはしゃぎまわっています。
それにつられてお父さんとお母さんも庭に出て来ました。



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これですよこれ。室内と同じに、夜も庭が「家族の居場所」になっているということのうれしさ。
夜庭に出ること、そこで時間を過ごすということに、何の抵抗も気負いもない。それが別に特別なことではない、ごくごく普通のことになっているという感じ。これなんです。

昼も夜も、部屋にいるのと変わらない感覚で庭にいるというのが理想。それが「庭を暮らしの場所にする」ということです。



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こうして、庭がある暮らしを実現したご家族を、次々と目撃できることの幸せ。
それはぼくにとって、お気に入りの本を何冊か同時並行で読んでいるのと似ています。
本の中のドラマチックなストーリー展開にわくわくするとか、一行の言葉によって背筋がピンと伸びたり、感動したらり、心の底から清々しい気持ちになれたり、そういう言霊からのエナジーチャージに似ています。
本を読むってそういうことですよね。言葉が与えてくれるパワーで、イキイキできることがうれしいから読む。勉強だと思ったら、暗記しなければと思ったら、そんなに本に没頭できるものではありません。疲れますしね。
ということは、ぼくにとって読書も仕事も、自分がイキイキできることがうれしくて夢中になっているということ。いいでしょこれ、この状態。

庭を設計し生み出すという自分の仕事を、好きな読書と同列に感じられていることの幸せ。



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これから庭をつくろうと思っている人たちとの会話からも、ぼくはエナジーチャージします。
一緒に、その方、そのご家族の理想の庭を思い描くとき、そこに幸せいっぱいのシーンをイメージして瞳を輝かせるお客様から、やはり、本に没頭しているときの異次元を漂う浮遊間みたいな感覚を得ることができます。それもまた次の設計の原動力になります。



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幸せな庭をイメージして、それができあがって、そこで幸せに過ごす人たちの姿にパワーをもらって、また幸せな庭をイメージできる。幸せの自転車操業。

ありがたいことです。
自分の仕事が誰かを幸せにしていると思えるってこと、ありがたいですよね。ありがたいは「有り難い」、有り得ないこと、なかなかないこと、ということになりますが、ぼくはどんな仕事であっても、それが誰かの幸福に寄与しているものだと、そう思っています。
昨晩、妻とワインを飲みながら、「俺たちってさ、今の仕事してなくても、例えば豆腐屋やってたとしても、きっと同じようなこと考えながら仕事してるよな」と話しました。
妻はキッパリと言いました、「あったりまえじゃない。そうじゃなかったらわたしの人生は意味がないわよ」と。



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ウ〜ン、さすがもと左翼活動家(今は家庭内左翼)。
誰かの役に立ちたい、多くの人の幸せに寄与する人生にしたい、これがぼくと妻との数少ない共通意識です。

左翼の妻と歩む人生、・・・有り難いことです。









枝廣淳子さんの言葉( 森邸 18)

昨日は、「自然は守られたいなんて思っていない」という白石康次郎さんの言葉から、あれこれと考えました。
今日は森さんちの夕方の様子をご覧いただきながら、環境ジャーナリスト枝廣淳子さんが、数字を使って二酸化炭素排出量についてわかりやすく解説しているので、それをもとにして、「だったらぼくらはどうすればいいのか」ということを突き詰めていきたいと思います。
枝廣淳子さんは、「地球のためにわたしができること」他、著種多数。アル・ゴアの「不都合な真実」の翻訳をされた方です。


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日本が世界と約束しているCO2削減目標は6%です。
では、地球の温暖化を止めるには世界でどれくらいの二酸化炭素の排出量を減らせばいいのかというと、こういう数字になります。


枝廣淳子さんは、とてもおだやかな語り口で、いつもやさしく微笑みながら話すタイプの女性です。
でもそんな彼女から、その柔らかい印象とは真逆の、タフな数字が並べられていきます。
軽く微笑みながら、グサッと核心を突いてくるって。あなたが男性なら、そういう女性の恐ろしさって、知っていますよね。心して読み進んでください。



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今世界で人類が排出している二酸化炭素の量は年間72億t。それに対して、森林や海、自然が吸収できる二酸化炭素の量は31億tです。31億tまでは地球が消してくれますけど、それ以上の排出は、環境を破壊してゆくということになります。
つまり60%減らさないと、今の環境を維持することもできないし、環境を改善してゆくためには70〜80%の削減を実現しなければなりません。


男の学者はなかなかこういうことをストレートに言いません。政治家も同じくです。それはそこに利害を意識するからです。
「本当のことはわかっているけど、でもわざわざそれを自分で言うことはない。うっかり本当のことを言ったら、不利益を被る人たちから非難を浴びたり、炎上して社会的評価を落としかねないし、仕事をなくしてしまうかもしれない」と、そういう思考が根底にあるからです。
女性は自らの研究や発言を利害意識によって変えることをしません。いつもストレートです。



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それにしても、60%減らして現状維持、70〜80%減らさないと環境は回復してゆかないとは・・・。そんな現実を百も承知で、日本政府が打ち出している削減目標が6%って、どう思いますか?だめですよねそれじゃ。

6%減らそうと思ったときには、こまめに電気を消すとか、冷暖房の設定温度を変えるとか、そういう小さな積み重ねをみんなで頑張れば何とかなるんですよ。でも、60%ですからね。
ダイエットを考えても、6%体重を落とすことはできても、60%減らそうと思ったら根本的に違うやり方を考えなければなりません。


あなたはどう思いますか、これ。体重を60%減らさないと病気が進行してしまうとしたら、あなたならどんな方法をとるでしょうか。いやいやそれ以前に、絶望的な気持になって呆然としてしてしまいますよね。



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呆然としているこちらを察知するように、枝廣さんは続けます。

そんなの無理って思うでしょ。でも世界はその方向に向かっているんです。
イギリスは60%削減の法案を議会に提出していますし、この問題では遅れていると言われてきたアメリカでも、2050年までに70%減らすと、共和党、民主党の両方が打ち出しています。さらに、ノルウェーは、2050年までに二酸化炭素排出をゼロにすると言っています。
世界はそういうふうに、必要な方向へと動き始めています。

さて、私たちはどうしたらいいのでしょうか。とにかく、絶対的な現実は、36億tに削減するまで温暖化は進み続けるということです。


知ってましたか、そんなことになっているって。
ぼくは知りませんでした。京都議定書に批准して6%削減を目指せばいいんだと、そう思っていました。



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さあてと、どうしますかね。体重60%減のダイエットを成功させないと、温暖化は加速し続けるのです。

白石康次郎さんの「自然は守られたいなんて思っていませんよ」という言葉の通りで、温暖化による悲劇は人類に降り掛かってきます。
中学生レベルの学力があれば、このままでいると人類がどうなるかを予想できますよね。とんでもない規模の自然災害に痛めつけられながら、地獄のような悲劇を繰り返しながら、人類は滅んでいくのです。

で、そうはなりたくないので、じゃあどうしますかね。
6%を努力目標にしていてはダメなことはわかりますよね。まったくダメですよね。
じゃあどうするか。
ぼくは思います、まずイメージすることだと。庭と同じです。すばらしい世界、庭のある幸福な暮らしをイメージできた人だけがそこにいけるのですから。



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まずは、イギリス、アメリカ、ノルウェーのように、現実的に60%以上の削減が必要なんだと、そこがスタートラインなんだということをイメージすることです。
そうなるためには具体的にどうするかということは後回しにして、削減が実現して、地球が産業革命以前の安らぎの星になって、そこで、人類が、美しい環境と豊かな自然の恩恵の中で、笑顔で幸福に暮らしている様子をイメージするのです。その理想郷を思い描くイマジネーションが、必ず問題を解決へと向かわせる知恵を生み出します。



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これ、きれいごとのように感じるかもしれません。そんなこと言ってたって、60%は無理だって。
ぼくは、きれいごとが大事だと思っているんです。
庭と同じないなんですよ。きれいごとのような理想郷をイメージできない人には、幸福感に満ちた理想の庭は、一生実現できないのです。いくらお金をかけても、どんなに美しく仕立て上げても、そこが人生に幸せをもたらす庭になるかどうかは、その人のイマジネーションにかかっています。まったく同じことです。

「とにかく、絶対的な現実は、36億tに削減するまで温暖化は進み続けるということです。」



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60%減のダイエットを始めましょう。
まずはダイエットが成功した日の、美しい自分をイメージすることから始めましょう。
もう待った無しです。



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ぼくは思うんですけど、こういうこと考えてると、暮らしの中のいろんなことがありがたく思えてきて、豊かな気持ちになります。電気も、食料も、花咲く庭があることも、もっと言えば朝目が覚めることも、やたらとありがたく感じてきます。
二酸化炭素削減ダイエットを目指せば目指すほど豊かな気持になるように、地球か神様か、そういう存在の誰かが仕組んでいる、ということも感じるのです。
母なる地球から、正しい行いをした子どもへのご褒美として。






海洋冒険家の言葉( 森邸 17)

ゴールデンウィーク恒例の「お庭の相談会」にたくさんの方が来てくださって、連日お客様と一緒に、庭のことを考え、お話しすることができました。
最終日の最後の最後まで、実り多い時間を過ごさせていただいて、昨晩の充実感たるやもう。ご来場くださった皆さんに、感謝のひと言です。

一夜明けて、今朝もその充実した気持ちのままで、またまた目の前に積み上がった設計の山と対峙しています。
プランをお待ちのみなさま、ひとつひとつを丹念に設計しますので、どうか時間がかかることをご了承ください。この山が平らになるまで、コンディションを整えつつ、いい感じに波動を上げながら頑張ります。
ひとつひとつの庭が、そこで暮らす人たちにとって理想的な場所、至福のときを積み重ねていける最高の場所になるように、そんな思いを込めて、また設計の日々を始めます。


では昨日に引き続いて、森さんちの草花をご覧いただきながら、今日はある人のある言葉から始めます。



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自然保護とかいうでしょ。でも自然は守られたいなんて思っていませんよ。自然保護だなんて、おこがましいですよ。

どう思いますこれ。
ぼくは一瞬エッ!?と思って、この言葉をどう受け取っていいのか解決がつかないままに、とりあえず手帳を引っぱり出してメモしました。3年前のラジオのトーク番組です。



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とりあえずメモして、番組を聴き終えたときにはその言葉はぼくの中ですっかり消化されていました。「そうだよなあ」って。
その後3年間、この言葉は、ぼくの中に残りつづけました。
「自然は守られたいなんて思っていませんよ」。
どうでしょう、あなたはこの言葉をそのまま受け取れるでしょうか。



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これは、海洋冒険家の白石康次郎さんの言葉です。
白石さんは、たったひとりで18メートルのヨットで地球一周レースに出場し、世界2位になったという、とんでもなくすごい人です。
ひとりですよひとり。ひとりっきりで4ヶ月近くの時間をかけて、風だけを頼りにして地球を一周するって、ちょっと想像できない世界ですよね。それ以前に、そんなことに挑戦しようと思うこと、それを実行してしまうことが、すでにぼくには想像を超えた世界の話です。



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その4ヶ月間、白石さんは熟睡することがないと言います。日に何度かの1時間程度の仮眠で、24時間態勢でセイルと舵を操っているそうです。ひとりっきりですからね、それもレースをしているわけですから、必然的にそうなります。
熟睡することもないままに(これだけでもぼくには無理)、ハリケーンにもみくちゃにされ、氷山の脇を命からがらすり抜け、無風の凪では海流に流されるままになりながら、たったひとりで地球を一周するって、ね、すごすぎますよね。



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「自然は守られたいなんて思っていませんよ」のあとに、こう言葉が続きました。

しぜんが破壊させれることで困るのは人間です。自然は何も困りません。

・・・ですよねえ。そういわれると、そうですよね。でしょ。それどころか、環境破壊によって人間が困って数が減るとか、もっと進んで人類が絶滅したとしても、自然は何も困りませんよね。・・・もしかしたら、よろこぶかもしれません。



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白石さんは続けます。

ひとりで海にいて、ぼくにできることは限られています。やれるだけのことをやったら、あとは運命に任身をゆだねるしかありません。ベストを尽くして、あとは神のみぞ知るです。
自然界に人間界は持ち込んではいけないし、人間界に自然界を持ち込むこともできません。自然の中では自然の掟に従うのです。


どうでしょうか、冒頭の白石さんの言葉、納得でしょ。「自然は守られたいなんて思っていませんよ。自然保護だなんて、おこがましいですよ。」納得できますよね。



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自然界に人間界を持ち込むとは、つまり、むやみな宅地造成や、二酸化炭素を出しつづけながら成立しているぼくたちの暮らし方ということです。
自然を破壊しながら発展することへの自然からのしっぺ返しに、もう誰でも気がついていると思います。
昨日の竜巻も、そういうことです。
地球温暖化、ヒートアイランド現象、海面上昇、森林の砂漠化、食料問題、新型インフルエンザもまた環境問題から派生したことです。



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数年前から言われ始めたことにゲリラ豪雨があります。白石さんは、あれの雲の形や雨の降り方は、赤道付近の気候と同じだと言います。それが東京で起こるようになってしまったと。
そしてついに、日本人は竜巻にも備えなければならなくなりました。竜巻ですよ。そんなことはアメリカ大陸に起こることだと思っていたのに。ほんの一瞬であの被害、中学生の命も奪われてしまいました。
自然のしっぺ返しは、まったく容赦ありません。



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急激に、ときに無慈悲に、地球が人間へのシグナルを発していることを、もうあなたも否定しませんよね。
否定するどころか、すでに待ったなしの危機的状況にあるんです。
そのことを環境ジャーナリストの枝廣淳子さんが、数字を使ってわかりやすく解説していたので、明日はそのことを書きます。



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もうすでに、危機的状況にまで来ている。危機的なのは地球ではなくて、もちろん、人類がです。






白石康次郎さんの「自然は守られたいなんて思っていませんよ」という言葉は、その後、ぼくの庭に対する考え方を、側面から支えてくれました。

圧倒的に大きな存在、自然。
自然は母なる存在であり、人間が、その母が産んで育てている子どもの中の、とても手に負えないわがまま放題の放蕩息子になってしまっているということを、気付かせてくれる言葉でもありました。

これまで、その母に、何度も何度も叱られてきたわけですが、ぼくらはそろそろ目を覚まさなければなりません。
「母ちゃんごめん!」と謝って、自然に生かされているのだということを気持ちの中心に置いて、分をわきまえて、自然に感謝しながら、奇跡的に与えられた命を美しく燃焼させることを約束しましょう。

白石さんの言葉に支えられ導かれながら、3年後、ぼくは庭に出て、庭の声を聞いて、それに従って生きるようになりました。



なんとなんと、その貴重な言葉の主、尊敬する白石康次郎さんとお会いできる機会を得ました。前回のテミヤンライブでのことです。



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いやあ、大興奮しました。たったひとりで地球を回った(3周したそうです)人は、イメージしていた以上に、圧倒的な、そして心地よい波動に包まれていました。
あの白石康次郎さんに会えるなんて、・・・こういうことが起こるんだよなあ。

巡り会わせてくださった北原照久さんに感謝です。 





昨年の今頃のこと( 森邸 16)

ゴールデンウィーク最終日です。森さんちの草花をご覧いただきながら、昨年の相談会の頃のことを思い起こして書いてみたいと思います。



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たまたま昨年の手帳を開くことがあって、そこに書いてある当時のことが、とても懐かしいような、でも懐かしさだけで閉じるのではなくて、もう一度引っぱり出しておきたいことだなあと思ったものですから。



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昨年の相談会は震災後だったこともあって、はたして皆さんの意識が庭へと向くだろうかと、そんな気持ちでの開催でした。
ぼくとしては、「とにかく元気を出さなければ」と思っていました。こちらが元気じゃなければ、被災地の皆さんの何かの助けになることなど到底無理なことですからね。
具体的な支援以前に、ぼくはぼくの持ち場でパワーを発揮すること、庭屋は庭を生み出すことが先だというような思いを持って、例年通りに相談会を開催しました。

反応は、すごかったです。連日盛況で、いろんな庭のことを考え、話し、描きつづけました。



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たくさんの方が来てくださったのには、行楽の自粛ムードという理由もありました。遠出しないで、近間のイベントに行ったり自宅で過ごす方が多く、それで相談会にも足が向いたということだったと思います。
そんな理由もあったとはいえ、とにかくたくさんの方が来てくださったことがうれしく、相談会終了後には、ちょっとした興奮状態で、ある感慨を持ちました。



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大丈夫だ。庭に意識が行く、家族と庭で過ごすことに価値を感じている人たちが、こんなにたくさんいるんだから、大丈夫だ。

何が大丈夫なのかというと、被災地の復興、被災者のみなさん一人一人の未来、被災地だけじゃなく、日本人が大丈夫だということでした。



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庭に意識が行くこと、もうひとつ踏み込んで言うと、家族の幸福な日常を築いていこうということに意識が行くということは 、ものすごく基本的なことでありながら、同時にとても高度なことです。
普段そこに思いが行かないままに、幸せを築けないままに過ごしている人もたくさんいますが、でもぼくは、人が窮地に陥ったときに、必ずその高度な能力のスイッチが入るのだと思っています。
不条理な出来事に見舞われたときに、誰もがその辛さに、もう二度と立ち上がれないような気持ちになります。
でも、ちゃんと、立ち上がりますよね。スイッチオンして。
時間はかかりますけど、1年も2年も、10年かかることもありますが、でもちゃんと立ち上がる。
幸せに暮らしていくための、基本的で、かつ高度な能力を発揮するそのスイッチは、すべての人の遺伝子の中にあります。世界的な遺伝子学の先生が言ってることですから、間違いありません。あなたにもあります。



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ぼくはこれまで、庭をきっかけにして立ち上がった人たちを、数多く目撃してきました。庭って、そういうもんで、人の心に作用して、その人のバランスを調整しながら前向きな方向へと人生を導いてくれるという、とても特殊な力を持った場所なのです。
庭で傷を癒して、そこに集う人に元気づけられて、庭を今日の気持ちの置き所にして、そうしているうちに、次には凄い展開が待っています。



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「不幸な出来事は、より大きな幸せへと向かうきっかけだった」と、庭はそう思えるところまで、導いていってくれます。
その不幸が不条理なほど、「何で私だけがこんな目に・・・」と思える不幸であるほど、庭は幸福の高みへと連れて行ってくれます。




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何かに打ちのめされて、立ち上がろうと頑張っている人に、気軽に「頑張って!」と声をかけることがはばかられることってありますよね。すでに頑張っているのに、これ以上頑張れって、ね、言えないことあります。
ぼくは思うんです、庭を整備してあげること、庭に興味を持ってもらうことでサポートしてあげたらいいって。



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雑草を引っこ抜いて、土を耕して、たくさんの花を植えて、心地よく過ごせる椅子とテーブルを置いて、できれば夜も過ごせるライトを設置して。そしてただ、一緒にいてあげられたら、それでいいんじゃないかなあ。
あとはあなたが言いたいこと、あなたの思いは、庭が上手に代弁してくれるはずです。

もの言わない庭は、言葉では解決できないことについて、やさしく語ります



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さらに庭は、やさしく語り口で、その人に、歩いて行く方向を教えてくれます。

進む方向が見えないときには、庭の言葉にしたがってみてください。
とにかくそれで、前へと進めます。




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仮設住宅に縁側を設置するというボランティアがありました。ぼくはそれを大正解だと思いました。縁側とは、つまり、人が過ごす庭、人が集う庭ということ。仮設住宅にも、庭が必要です。
ぼくの田舎の新潟もそうですけど、東北の人たちにとって、縁側であれ畑であれ坪庭であれ、庭は暮らしの中で欠かせない場所として機能してきたんですからね。



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と、ここまでが昨年の今頃の手帳を読み返しながら思ったことです。
1年前、ぼくは悲壮感の中に立ちながら、いろんなことが頭を駆けめぐっていたんですよね。
昨年の今頃って、みんなそうでしたよね。

復興はまだまだ道半ば。それと同時に、ぼくら自身が考え、選び、変えていくべき課題がハッキリしてきました。

正解がわからなくても、このままではいけないと思うことは、とにかく変えることです。庭もそう、変化させ続けるということ自体が、実は正解なのです。

ぼくは庭に訊きながら、考え、選んで、変えていこうと思っています。







さあてと、今日が最終日です。



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楽しみまくった連休の締めくくりに、庭のことをイメージしてみましょう。
また明日から始まる日常に、大きな楽しみが加わると思いますよ。 





庭は家族を映します( 森邸 15)

ゴールデンウィーク恒例の「お庭の相談会」も今日と明日になりました。連日たくさんの方と庭のことを話せるこのイベントが大好きで、後半に入っただけで、すでに面白い本のエンディング手前みたいな気分になっています。



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相談に来られる方以外にも、以前に庭をやらせていただいたお客様が遊びにきてくださって、その後の庭の様子やご家族の話で盛り上がれるのも、大きな楽しみです。
連休中に、芝生の手入れやウッドデッキのペンキ塗り、花や野菜を植える人が多く、その話でも盛り上がっています。

昨日までは雨が多かったものの、今日と明日は晴天の予報です。
晴れやかな気分で、一緒に、あなたの理想の庭、夢のような庭をイメージしましょう。

まずイメージすること。それも、思いっきり楽しくイメージすること。ワクワクしながらイメージすること。幸せな気持ちでクラクラするほど、徹底的にイメージすること。
そこまで行けたら、そこからがドラマの始まりです。


庭をそんなふうにイメージしたことがないというあなた、ぼくがクラクラさせてみせますよ。得意なんですそういうこと。何せそれが仕事ですから。
イマジネーションをかき立てつつ、具体的にいろいろ考えながら組み立てることで、どんな条件の庭でも、そこを幸せいっぱいの場所にすることができます。
大丈夫、人生が変わるほど、あなたの庭は楽しくなります。何の問題もありません。





では、森さんちです。
今日は庭で過ごしている様子をご覧いただきながら、「子どもにとっての庭、大人にとっての庭」ということを書きたいと思います。

以前ご紹介した古澤さんちの、施工前の庭をご覧ください。



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この何の手もかけていない雑草の庭が、古澤さんちの3人の子どもたちにとって、何年にも渡って最高の遊び場だったということがありました。
土を掘ってダムをつくり、虫をつかまえ、植物を育てたり引っこ抜いてすりつぶしたりして、思う存分好き放題に庭を楽しんで、3人は傍目にもうらやましいほど、元気で気だてが良くて、とてもいい感じに育っていました。

子どもって、別にウッドデッキがなくても、雑草だらけであっても、ただ自由に遊べる場所があればいいんですよね。スペースがあって、そこで自由にさせてもらえる時間があれば、それだけでいくらでも遊びを開発できるし、何時間でも夢中で遊びつづけることができます。
だから「子どもが小さいうちは、庭は土のまんまにしておきたい」という親御さんには大賛成します。大賛成しますけど、ただ・・・。

「ワンちゃんを庭で遊ばせたいから、庭は土のままにしておきたい」という方もいらっしゃいます。これもぼくは大賛成です。大賛成ですけど、ただ・・・。

「・・・」には、「それであなたが楽しいのなら」が入ります。あるいは「あなたも一緒に遊ぶなら」が入ります。

古澤さんご夫婦はその雑草だらけの庭で、子どもたちと一緒に、思いっきり楽しい時間を過ごしていたので、その庭が子どもたちのスペシャルな場所になっていたのです。

ワンちゃんだって、人間が庭で楽しい時間を過ごしているからこそ、庭が大好きになるのです。ただ庭に出しておいても、ワンちゃんはよろこびはしません。涼しい場所を探して、ただ寝ているだけです。

ぼくは思います、まず大人が庭を楽しむことが必要だと。
子どもは、大人が楽しい時間を過ごしていることで、そこを安心できる楽しい場所であると認識して、そこが大好きになるんですから。

まず大人が楽しむこと。その姿が、子どもの心に安心と楽しさを生み出します。

庭だけじゃないですね、家庭そのものが、大人にとって楽しい場所であることが、もしかしたら子育ての最重要課題かもしれません。



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まずは大人が庭に出て過ごす。ごく当たり前のこととして、キッチンからリビングへの移動のように、気軽に庭に出て、そこでの時間を楽しむ。



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その庭が心地よく仕立ててあれば、そこはリビングと同じく、家族が集う場所になります。
もし庭がそうなっていなかったら、すぐに仕立て直しましょう。
お子さんは、あっという間に大きくなってしまいますから。それと、大人も、けっこうあっという間に、ね、だから、早いところ、庭を家族が集う場所に仕立て直しましょう。



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ぼくは時々思います、庭を楽しみながら暮らしているご夫婦って、優れているなあと。
もし夫婦仲が良くなかったら、長い冷戦が続いているとか、そこまで行かなくても「そう言えば最近連れ合いが大笑いしている顔を見ていないな」というようだったら、なかなか庭へは意識が行きませんからね。

庭を楽しむ暮らし、楽しさがあふれている庭、そこからは夫婦の良好な関係が見えてきます。

逆説的に言うと、庭を楽しんでいれば、良好な関係を保ちやすくなります。これはたくさんのご夫婦と知り合って、またぼくら夫婦を振り返って、実感としてそう思っています。

大人にとって庭は、暮らしが良好であるからこそ楽しめる場所。
子どもにとって庭は、幸せに包まれながら、安心して、夢中で遊べる場所。




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庭は家族を映すと、ぼくはそう思っています。

庭に出て、あなたの庭を眺めてみてください。それがあなたであり、あなたの家族の状態と言えるかもしれません。
花、たくさん咲いていますか? 












 

庭をつくる人

北原照久さんから、ある日、一冊の本をちょうだいしました。

旅先で見つけて、ぼくにと買い求めてくださったとのこと。テレビ番組の出張鑑定や講演会などで全国各地を飛び回っている、その旅先の本屋さんで、ぼくのことを気にかけてくださったことに感激しました。

北原さんのそういうところというのは天性のものなのか、あるいは、あのおもちゃコレクターという独自な人生の組み立て方をするうちに身に付いたことなのか、いずれにしても、北原照久という希代の賢人を成立させている、大きな柱であると感じています。

常にとてもたくさんの人たちのことを、一人一人、丹念に気にかけ、思いやって日々を過ごしていらっしゃいます。


ぼくが出会ってからの数年間の、中身の濃いお付き合いは、偶然とか、たまたま気が合ったとか、そういうことではなくて、北原さんがそのようにしてくださったことです。まるで優秀な兄が、内気で出来のよくない弟を面倒見るように、ぼくを導き、励まし、いろんなこところに連れて行ってくれたような、そんなお付き合いが続いています。

この濃密な関係を、北原さんは数百人、もしかしたら数千人と成立させているのですから、驚くべきことです。
 

見ようによっては、朝から晩まで、周囲の人への心配りをするために生きているようにすら感じます。気配り、心配り、そして波動を同調させつつ相手をすてきな世界へと引っぱり上げる。それが楽しくてしかたないといった様子です。

ギブ・アンド・ギブ、そう、常に与え続ける人。毎日人に揉まれるようにして、たくさんの人とふれ合いながら暮らしていても、そういう人にはなかなかお目にかかれません。

北原さんの周辺にいる人たち、何らかのかかわりを持った人たちは、きっと全員、ぼくと同じ感慨を持っていることと思います。


そんな北原さんからいただいた本ですから、ぼくはありがたくて、帰宅後すぐにカバーをかけ、丁寧に読みふけりました。

その本のタイトルは「庭をつくる人」。文豪、室生犀星の随筆、エッセイ集です。




庭をつくる人 表紙
ウェッジ文庫




庭と植物ことをはじめとして、俳句、焼き物、風物、茶、人物評、鳥や昆虫のこと、そして小品集と、その中身は多岐に渡り、つまりは室生犀星の文学作品とは別にある世界、犀星の日常的な内面を言葉にしたものです。それも、自分で自分の重箱の隅々まで、丹念に引っ掻いてかき出したような、そういう本です。


北原さんはきっと、その「庭をつくる人」というタイトルからぼくにと思ってくださったのでしょう。その気持通りに、一読してぼくの中に引っかかったのは庭に関するいくつかの章でした。中でもこの一説。


「石について」


わたくしは世に石ほど憂鬱なものはないと思うている。ああいう寂しいものを何故人間は愛で慕うのであるか。

ーーー石が寂しい姿と色を持っているから人間は好きになれるのだが、反対のものであったら誰も石好きにならないであろう。

ーーー人間はその成長の途中で石を最初におもちゃにするようであるが、また最後におもちゃにするのも石のようである。

ーーーわたくしは幼児川原に遊んで遠くに石を投げてみて、何秒かの後に始めて戛然たる石が石を相打つを聞き、世の幽寂の最初に触手した感じを抱いたものであった。


ここから延々と、犀星は石について語っていきます。庭石の歴史や様式、そして石を見つめることから見えてくる、世の中と自己の内側を掘り下げていきます。


ぼくはこれを読んだときに、救われた気持ちになりました。

「石を眺めながら、こんなことを考える人が居たんだ」と思ったのです。そんな愚にもつかないことに時間と思考を費やしている人が、自分以外にもいた。驚きであり、大きな救いになりました。

石が人間の最初のおもちゃであり、最後もまた石をおもちゃにするということを、ぼくも面白いなあと感じつつ知っていました。その手の話は山ほどあるのです。
しかしそんな話ばかりをしていると、自分と社会との距離が開いていくような気がして。
だからブログに書くにとどめて、あまり面と向かってそういうことを話さないようにしてきました。何となくですけど、変人扱いされかねないなあと、そんな危惧があったのです。一般的に言ったら変でしょ、石がどうしたこうしたって面白そうに話す人って。 


けっこうそうやって、変わった人にならないように気を使いながらやって来たつもりでも、自分が庭について深く入って行けば行くほど、世の中の平均値から遠くなることを感じ始めていました。

「庭は家族の幸せのためにある」とか、ぼくがそのことを本気で話せば話すほどに相手が引いていくのを感じたり、反面、ものすごくこちら側に関心を持ってくれて、ぼくが提案する以上に庭を楽しんでみせてくれる人もたくさん現れました。

世の中の平均的な感覚での「普通の庭」と、ぼくが思い描く「理想の庭」とが、年数が経つごとに違うものになっていくことの戸惑い。ある種の人たちに取って、とても大きな価値を生み出せるようになればなるほど、その他大勢の人との距離が生まれてしまうことの戸惑いです。


「ガーデンデザイナーのいわふちと申します」という挨拶をした後の、先方の軽く困惑した様子、「ガーデンデザイナーって、つまりこの人はお花を植える人なのかな。いろんな仕事があるもんだなあ。大の男がいい年して、園芸のことで食べていけるって、気楽な商売もあるもんだなあ。まあうちは自分で花植えてるから関係ないか。ガーデンデザイナーかあ・・・ちょっと怪しそうだから気をつけよう」と、そんなニュアンスが伝わってきます。
よくあることです。というか、常にそういう微妙な空気になるので、もうすっかり慣れっこになっています。
だから名刺交換しながら、「ガーデンデザイナーと言っても、園芸家とか造園家ではないんですよ。そうじゃなくて、ぼくは家族の庭を・・・」という説明も、しないようになりました。縁があればそのうち理解していただけることだと、そう思うようになったのです。
そう考えるようになったものの、気持ちのどこかで、業界や世の平均値的な世界で、自分の異端ぶりがだんだん大きくなって行くことを、自分自身がどう解決して、自分の中でどう納めて行こうかと考えていました。


そんなときに北原さんから頂いたこの本で、ぼくの頭の中は一変しました。確信を持って「いいんだ!」って、そう思えたのです。

室生犀星だって、こんなにクドクドと庭や人や世の中のことを掘り下げているんだから、ぼくが自分の仕事である庭のことを、クドクドネチネチやりながら、人の幸福に寄与するものとして確立させようとすることは、いたって真っ当なことであると、そう思えました。

世の中の人は何とも言わば言え・・・、坂本龍馬を気取るのではありませんが、きっと何十年かしたら、ぼくが言っていることや思い描いている庭世界は、幸福に暮らすために欠かせない、日本中の家族に取ってなくてはならないものになります。テレビやエアコンのように、あって当たり前のものとなっていると、ぼくはそう思っています。
 

これを読んでくれているあなたを、あなたの周囲のあなたが大切に思っている人たちを、早いところそっちの世界へお連れするために、ぼくは迷うことなく、この異端の世界を掘り下げて行くことにします。世の中を見渡しても、ここを掘っている同業者はほとんど見当たりませんから、これがぼくに与えられたことなのかなあと、そう感じているのです。
ぼくが深く掘れば掘るほど、「庭の100匹目のサル現象」が起こったときに、多くの人が、一気に、幸せの高みへと行ける庭を手に入れることができるのです。

幸いにして、ぼくは飛び抜けて自己評価が高いタイプなので、自分の仕事を、そういうものであると信じることができています。


何か新しい世界を生み出すときには、当然最初は少数派であり、それを異端とも呼びます。少数派が少数派のままで、異端が異端のままで、やがて力つきて消えていくことの方が多いわけですが、ぼくは自分がやっていること、考えていることが、時代のあだ花(実を結ぶことなく散り行く花)ではないことを、「庭ができあがって、人生が変わりました」とよろこんでくださる、多くのお客様の声から確信しています。


とは言うものの、ぼくが実際に生み出せる庭の数には限りがあります。毎日設計しつづけていても、無限に広がる住宅地の中に点々と、そんなふうにしか庭は完成していきません。

そこで、ぼくが思い描く庭の元になっていることがら、ぼく自身が日々何を思い、何を感じながら設計しているのかを書き出しておこうと考えました。
 

何事も基本、核になる思考が大事なのです。もしそれがあなたに伝わったとしたら、その基本を元にして、あなたはあなたの理想の庭を思い描き、出現させることができますから。そしてその庭は、ぼくの生み出す庭とカタチは違っていても、そこで生まれる幸福感に違いはないはずなのです。

ぼくがこの世から消えてからでも、ぼく以外にぼくのような庭屋が現れなくても、これを読めば大丈夫。あなたは庭を「家族の幸せを育む外の部屋」として、そこを楽しみながら、幸せを実現しながら暮らしていくことができます。


ぼくがインスパイアされた本「庭をつくる人」を書いた室生犀星に敬意を表して、旅先で買い求め、ぼくに贈ってくださった北原照久さんに感謝を込めて、新カテゴリのタイトルを「庭をつくる人」とします。

犀星がそうしたように、庭で感じたこと、庭を通して見えてくる自分と世の中のこと、幸福ということ、庭を設計しつくりながら出会った人や事柄などを、ひとつひとつ掘り下げながら、重箱の隅をつつきながら、並べていこうと思います。

庭をつくる人、いわふちひでとしが感じ考えたことから抽出されるエッセンスが、あなたへのギブになればいいなあと思っています。


北原照久さんのギブ・アンド・ギブ精神に倣って。





港南台店の「お庭の相談会」、あと3日です。
連日たくさんの方と庭のことを話せて、しかも皆さんがよろこんでくださるものですから、夜のビールがうまいうまい!相談会に備えて体調を整えるべく、体重を5キロ絞って臨んだのに、すでに3キロ戻っています。あっという間のリバウンドですよね。
いかんいかん、また少し絞ります。




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相談会で話しまくっている分、設計がまた滞っているわけですが、プランをお待ちのみなさま、どうかご辛抱を。
いろんな方と庭のことを話していることで、イマジネーションもエネルギーもフルまで充電されています。描きはじめたら一気に、すばらしいプランができる予感がしています。








 

お父さんご帰還( 森邸 14)

早朝からバイクを走らせに行っていたお父さんが帰ってきました。



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この日はさわやかに晴れて、陽射しがすっかり春めいていました。休日の朝のひとっ走り、 さぞや気持ちよかっただろうなあと、バイクに乗らないぼくでもうらやましくなりました。



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お父さんが帰ってきて、子どもたちはすごくうれしそうです。これもうらやましい。
帰宅して子どもたちがよろこんではしゃぎ回るなんて、ね、子どもが大きくなった今となっては、幻のような気がします。
ぼくが帰宅すると、大よろこびで玄関まで出迎えにきてくれるのはノアさんだけ。ノアはこれまで、歓喜の出迎えを一度も欠かしたことがありません。あ、いや、愚痴じゃなくて、子どもが大きくなったらそんなもんですよね。
妻も「ああ帰ってきたの」みたいな素っ気なさ、時には「もう帰ってきたの」と言われる始末。
「ああ」とか「もう」とか、・・・いやいや愚痴じゃなくて、そんなもんですよ。
いいなあ、家族が帰宅をよろこんでくれるって。どの家族のヒストリーにもあるそんな季節、幸せが満ちていますね。 



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もう大はしゃぎです。



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またご主人も奥さんも、いい顔してますよね。両親がこんな楽しい表情してたら、子どもとしては、もうどこまでも楽しい気持ちを膨らませていくことができますよね。
・・・そうか、ぼくは家で、こんな顔してないなあ。
あなたはどうですか、家で、大笑いできているでしょうか。柔らかくおだやかな笑顔もいいけど、森さんちみたいに、大笑いできる家、家族でありたいですね。

破顔一笑、呵々大笑、ビッグスマイル、家族なんだから。

そのイメージ、子どもが大きくなっても、なくしたくないものです。



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庭に3台の愛車。男の子にとって、お父さんが憧れの対象であることのうれしさったらもう。
これは自慢話ですけど、うちの男の子が「尊敬する人は?」というテーマの宿題に「父です」って書いたと聞いたときのうれしさは、きっと生涯忘れられません。こんな父親でもそう言ってくれるなんてね、親孝行なひと言でした。

尊敬する人は?父です。一回でもそう言ってもらえたら、一生父親として頑張れます。

奥様もきっと、ご主人を尊敬しているんでしょうね。庭の打合せをしながらそう感じました。
我が家は・・・、ぼくは女房を尊敬していますよ。うん、心から尊敬しています。・・・それでいいんです。

あなたってすごいわね。そのひと言で、一生亭主として頑張れます。

奥樣方、男って、そんなもんなんですよ。

森さんちを見ていると、どうしても自分ちと比較してしまいます。それだけ、そこに「理想の家族」を感じるのです。こうありたいものだなあって。



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庭の椅子をどかして、バイクがガレージに入っていきました。庭をバイクが通れること、これが今回の設計の最大のポイントでした。
設計時に思い浮かべていたシーンが、大きな笑顔付きで実現していることのうれしさ。ぼくとしては最高の瞬間です。

そしてバイクを運び入れたそのガレージは、お父さんのホビールームになっています。



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こんなふうにして、夢をカタチにしていくって、いいなあ、すてきだなあ。
大笑いできる家族、家、庭。
もう一回あの写真を。



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大きく笑える家族であること、夢を実現してゆくコツなんですね。

森さんちのように暮らしたい。
これはうらやんでいるというよりも、「そうありたい」という決心のような気持ちです。軌道修正。
昨日のトマト苗の新婚さんもそうだったし、最近多いんですよ、こうして年若いご夫婦のきらめきに導かれていくこと。






庭っていいでしょう。庭のことを考えるってのは、家族のことを考えるってことです。ガーデンデザインは、庭をデザインするというよりも、家族の幸せな時間の舞台となる場所、幸せなシーンをデザインすることなのです。 
だから、幸せなご家族と次々出会えるし、幸せなシーンにたくさん出会えます。
今日も港南台店で、新たな幸せなシーンをイメージします。



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あいにくの雨ですけど、雨音を聞きながら庭のことを考えるのもいいものですよ。
庭の写真か建築図面をお持ちいただければ、お話をうかがいながら、一緒に、あなたの理想の庭を絵にします。
他にも、木や草花のこと、土作りのこと、照明器具やガーデンファニッチャーのことなど、庭のことならなんでもお任せください。 





 

GW 中休み/トマト苗の話

昨日今日は平日、連休の中休みです。相談会に来られる方も、ガーデンリフォームや新築外構の相談よりも、芝生や野菜や咲き始めたバラのことなど、植物に関することが多くなります。



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ミニトマトの苗を手にした若いご夫婦がやってきました。
「育て方を教えてほしんですけど」。
ぼくは、苗ひとつに対して掃除に使うバケツ一杯ほどの土と支柱が必要であること、土の選び方、水のやり方などを話しました。



トマト花



その話を、おふたりはとても新鮮な驚きを持って聞いてくれたようです。土の量や水のやり方など、イメージしていたのとは大きく違っていたそうです。
おふたりは大喜びで「実が付いたら写真とって見せにきます!」と言って帰っていきました。



トマト1



いいなあ、ほんとにいいなあって思いました。
トマト苗299円×2、野菜用プランター1290円、有機培養土499円×3、トマト用支柱549円×2、合計4483円。
若いふたりは、5千円弱の買い物で、これから秋までの間にものすごく大きな楽しみを手に入れました。その楽しみ、幸福な時間の総量は、きっとハワイ旅行に匹敵するんじゃないかなあって思いました。
トマトを植えたら誰でもハワイ旅行並の幸福感を味わえるってことではありません。人それぞれ、ある種の人たちに取ってだけ、そう感じられるのです。

ミニトマトを育てる喜びがハワイ旅行に匹敵する人たちがいる。



トマト2



表情や聴き方、反応のしかたです。ぼくの話を興味津々で、前のめりになりながら聞く。「傾聴」って言いますけど、まさにそれ、こちらに傾いて聞き入るんです。
ぼくは思いました、「この人たちは絶対にうまく生きていけるなあ」って。



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ものごとに対して、おもしろがって入っていく人は得をする。

こちらの話に、瞳を輝かせながら聞き入ってくれる人には、誰でも一生懸命になりますよね。ついつい乗せられちゃう形で、相手のためにと真剣に考えて、その思いを精一杯の言葉で伝えようとします。
見倣いたいなあって思いました。



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坂本龍馬がそういう人だったと言います。なんの話題にでも「たまるか!」と、ワクワクした表情で前のめりになって聞き入ったそうです。それと、何か頂き物をすると、子どものように小躍りしてよろこんだそうです。よろこび上手。
そういう性格と言うか才能が、浪人にして天下を動かす大事業を成せた原資だったんだと思います。

聞き上手、よろこび上手は天下をも動かす。



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話を若いご夫婦に戻しましょう。
雰囲気から、たぶん新婚さんで、お子さんはまだのような気がしました。
新婚さんが、ベランダでトマトを育ててみようと、ふたりでホームセンターに買い物にくるっていいですよねえ。そういう時期ってね、眩しいですよね。



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ぼくはおふたりに、水やりの話をしました。
「毎日水をいやってたら、なかなかうまく成長しません。水は土が乾くまで待って、やるときには鉢底から流れ出るまでタップリとやるのがコツです。可愛がるあまり毎日水やりしていたら、根っこはいつも手が届くところに水があるので、伸びる必要がなくなります。ミニトマトだけじゃなく、ハーブもバラも、飢餓状態と満腹状態を繰り返すことで根っこが伸びます。根が伸びると、それに比例して地上部分の茎が伸びる。つまり、どうやって根っこをたくましく伸ばさせるかが、草花や野菜を大きく元気に育てることにつながるのです」。
という根っこの話を、おふたりはきっと、メタファーとして受け取ってくれていた気がします。



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水分不足だからこそ、根っこは伸びる。
根っこが伸びれば茎も葉っぱも伸びる。
不足があるから、元気にたくましく成長できるのです。


そう、ぼくはトマトのことを話しながら、眩しく輝くおふたりが、上手にたくましい根っこを育てていってほしいなあという、そんな思いを込めて話していました。



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子育てだけじゃない、夫婦も、夫婦として成長し続けることが大事なんです。そういうことなんだって、成長し続けることが大事なだって、知っていることが大事なんです。いろんなご夫婦と知り合って、ぼくはこのことの重要性を、とても強く感じています。

連れ合いの存在が、空気のようになってしまっては、夫婦の根っこの成長が止まってしまいます。

新婚時代の、ベランダにプランターでガーデニングしようって思ったときの、幸福な関係、幸福に満ちた気持ちを、花や野菜を育てながら思い出したいですね。



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根っこを育てることで茎も葉も茂って、見事な花を咲かせ、やがてたくさんの大きな実を収穫できる。
この植物の生長の仕組みを知って、それを観察しながら、実感しながら暮らしていけたら。そんなこと考えもしないで漫然と暮らすよりも、数百倍すばらしい人生になるんじゃないかなあって思います。
トマト苗で、ハワイ旅行に匹敵する幸福感を味わえるって、そういう人たちのことなのです。

ガーデニングを楽しむ人は、植物から、幸福に暮らすヒントをもらいながら暮らしています。



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そういうことなんですよ、ガーデニングって。
花いっぱいの暮らしをしている人って、そうじゃない人よりも、明らかに幸せ指数が高いって感じますよね。



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明日から4連休です。花と野菜を植えましょう。

花の数と幸せの量は比例する。

まちがいないんですから。







芝生の庭の皆さん、芝ドクター(肥料)を撒いてください。この発芽の時期に勢いをつけておくと、盛大に茂って、夏の芝刈りが存分に楽しめます。
2週間ごとに3〜4回、梅雨入りまでが施肥のタイミングです。




 

ホッとしました。

昨晩、ノアさんの出産が無事に完了しました。破水から18時間の超難産にもかかわらず、本人も子どもたちもいたって元気です。



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ホッとしました。



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妻共々、歓声を上げるほどにうれしく感動的な夜。



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感動とともに、いろんなことに感心もしました。

まず何といっても、獣医さんのすばらしい対応に感心でした。
難産だったので、妻が電話でアドバイスを受けながらの出産でした。獣医さんは、そのつどそのつどこちらの不安を解消しながら、冷静に的確に判断してゆくのです。プロだなあって思いました。

その獣医さんはマニアックなところがあって、もちろん動物が大好きなんですけど、それ以上に自分の仕事が大好きなんだということがわかる人です。いつも目が興味津々です。そしていつも、口角が大きく上を向いています。
瞳を輝かせて、大きな笑顔で診察し、冷静にベストな診断を下してゆく獣医さん、かっこいいです。

お医者さんが笑ってるって、大事だなあ。

不安を安心に変えてもらいながら過ごした者の実感です。
 
他にも感心することだらけでした。
ノアさんの(おだやかな)強さに感心し、出産のメカニズムに感心し、母親の本能に感心し、我が妻の自分が出産するかのような様子に感心し、生まれたての子どもの愛くるしさに感心し、そういうたくさんの感心が積み重なって、大きな感動になりました。

そして無事生まれて、妻と、和泉さんが届けてくれたワインで祝杯をあげて、前日ほぼ徹夜だったノアさんもぼくらも爆睡して、朝目が覚めた瞬間にこみ上げてきた感情は大きな大きな「感謝」でした。
ありがたい、とにかくありがたいなあって。

目覚めた瞬間に感謝でいっぱいになっている自分。その幸せに、ただただ感謝です。

きっと妻も同じだったのでしょう。出がけに「先生と看護婦さんたちにお礼したいから、ブルージュで(港南台で評判のケーキ屋さん)焼き菓子たくさん買ってきて」と。



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「こんなに幸せな日が来ることを、昨日のぼくは知らない」って、「前を向くカレンダー」だったかな。

いいことあるなあ。ほんと、いいことあるなあ。


さあてと、今日も「お庭の相談会」で、あの獣医さんみたいに仕事をします。



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2012年4月30日、4匹誕生。毎年誕生日には、今朝の気持ちを思い出せます。






 
 
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