2017年03月

庭の法則


共存すれば共栄する。

あらゆる植物は、とても慎重に周囲を気遣いながら暮らしていて、自分だけが栄えればいいという態度の者は見当たりません。地中では根の張り具合の間合いをはかり、地上では太陽光の受け方を調整しあっています。
時々は傍若無人に勢力を拡大しようとする乱暴者が出てきますが、興味深いことに、必ず何かしらの作用が働いて滅んでしまいます。
その様子は例外を許さない絶対的なもので、きっと神の差配なのでしょう。



3億5千万年前、地上が裸子植物(スギ、イチョウ、ソテツ、ヒノキなど)の森だった頃のことです。恐竜たちはその木々を片っぱしから食べ尽くしながら繁殖し、亜種を増やし、鎧をまとったり首が長かったり、翼を持つ者まで出現する多様な繁栄をしていき、地球は恐竜の星となりました。
食い荒らされて危機に瀕した植物は堪りかねて革命を起こしました。花を咲かせる被子植物へと変化することで受粉のサイクルを早めるとともに小型化し、森を草原化させて、ただただ貪り食われるだけの恐竜との縁を断ち切ったのです。
革命に勝利した植物たちは、受粉を手助けしてくれる昆虫(最初は花粉が好物のコガネムシ)との幸せな互助関係を築き、その蜜月は今も続いています。
一方、縁を切られた恐竜たちは、巨木の森が減るにつれ飢えて滅んでゆきました。細々と生き残った数種類は針葉樹の森が残る北方へと追いやられました。
そんな時期に、弱り目にたたり目。かつて繁栄にあぐらをかいた「恐竜ファースト」が過ぎたことへの天罰だったのか、直径10kmの隕石が、ドカーンと。衝撃で舞い上がった粉塵が空を覆い尽くして太陽光が遮断され、地上は氷河期のように凍てついて、1億6千万年続いた恐竜たちの歴史は幕を閉じたのでした。



今から4億年前、水の星に陸地が出現すると、
海中の藻は海岸に打ち上げられて
次第に陸地へと生息域を拡大してゆきます(シダ類)。

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その後5千万年をかけて、シダは内陸へ進出するために、
胞子を水に乗せて運ぶのでははなく
風に舞わせる方法(風媒)をあみ出し、
やがて陸地は木々で覆われました。
裸子植物(ソテツやマツなど)の森です。

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裸子植物は受粉に半年から1年もかかります。
裸子植物は恐竜たちに食い荒らされたこともあり、
もっと早く受粉する手段として
「花」を咲かせるという革命的な進化を遂げました。
それが被子植物です(数分から数時間で受粉します)。

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花に集まる昆虫に食事を振舞って花粉を運んでもらう
そのシステムから、
動植物の世界に「互助」という概念が生まれました。
そしてその幸せな営みが知恵を育んでゆき、
姿形や性質が多様化しゆきました。
そして「他者の役に立つ者は生存を許される」
という自然界の絶対的な掟が生まれたのです。

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ありとあらゆる生物がその掟に従い、
持ち場持ち場で懸命に働きながら進化を続けて、
この豊かで美しい生態系が出来上がりました。

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被子植物はコガネムシとの幸せな関係を謳歌しながら、もっとたくさんの虫を集めるために花の色や形を工夫し、さらに蜜によって鉢や蝶を呼び寄せ始めます。恐竜が滅んだ後に、こうして地球は草花と昆虫の楽園になりました。

自分を変化させることのよろこびを知った植物は、次に種子の周りに甘い果肉を添えて、それを食べた動物に遠くまで運んでもらうという戦略を立て、昆虫以外の新たなパートナーとして小さな哺乳類を指名しました。
その果物好きなネズミザルが、ぼくらの祖先というわけです。


花はギブ&テイクで成り立つ生態系の象徴であり、人間は植物の繁栄のために選ばれたことで生存を許された生物なのだ。


ぼくらが花に魅せられ特別な感情を抱くのは、花たちから昆虫と同じ役割を与えられた日から引き継がれてきたDNA内の記憶によるもの。だからぼくらが蜂や蝶と同じような暮らしをしているのもしごく当然のことなわけです。



 

庭のことだま

人生にはたくさんのどうでもいいことと、数少ない大切なことがある(青木仁志)。
どうでもいいことはどうでもいいのだが、大切なことをないがしろにすると、そのどうでもいいことに思い煩わされる日々となってしまうのだ。

数少ない大切なことに関しては絶対に妥協しないこと。一歩たりとも引かずに守り通すこと。その基本が失われた所に、どうでもいいことの集中砲火が始まります。
負のトルネードは信念なき者を一掃するエネルギー。くれぐれも、ご用心ご用心。 



裸子植物(風媒)から
被子植物(虫媒)への変化、
それは恐竜たちから
食われるだけの存在だった植物の、
生存をかけた革命でした。

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コブシは数千万年咲き続けて、
ついに恐竜を絶滅へと追いやった革命戦士。

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今日まで一億年受け継がれてきた
咲くという信念。

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信念とはそういうもので、
自分勝手な主義主張ではなく、
DNAに書き込まれている種の掟、
「命の在り方」なのです。

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人もまた、
「人としての在り方」が、
数少ない大切なこと。




私は困難を承知で、信念は貫かなければならないものだと信じている。
そうじゃなかったら、行動が意味を失ってしまうのだ。何のために、誰のために、そういう意味を持たない人生になってしまうのだ。

ドナルド・トランプ

赤ネクタイのティラノサウルスにも信念あり。はたして、行く末やいかに。 





今日は「レノンの庭」にいます。





 
 

庭のことだま

視点を下げれば世界が広がる。

花を撮るコツは、花たちの世界まで身を低くすること。子供の視点になると花の仲間入りができます。
庭に出たらしゃがんでみてください。



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ナズナ(ぺんぺん草)とホトケノザ。
春。





今日は「港南台店」にいます。





 
 

庭のことだま

喰らい続けよ。

草花は虫や動物から身を守るために、それぞれにトゲを持ったり毒や苦味や嫌な匂いを身にまとっています。その防衛策の中で、なんとか無理して食べることができるものを食料とするうちに、モンシロチョウは菜の花に、アゲハはミカンに特化して産卵するようになりました。
他の者には耐えられないが自分ならギリギリ我慢することができる場所に、ニッチ(独自の生存領域)は生まれるのです。
これをタオイズムで捉えるなら、仕事も、夫婦もまた、そういうこと。



昨年の今頃、ソレイユの丘で撮影しました。
この3連休はポカポカしそうなので、
もしかしたら。

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今日は「港南台店」にいます。





 

庭のことだま

絶滅危惧種よ生き延びよ。

かつて地球上には20種類の人類(二足歩行をする猿)が出現しては滅んでゆきました。そして最後に残ったのがぼくらホモ・サピエンスです。
神様はいつも、淘汰しようとする種に狂気を持たせます。絶滅を免れるために、ぼくらは神が仕掛けるそのトラップをかいくぐって、正気を保たなければなりません。正気とは自然の理に適った思考のことであり、「幸せってなんだっけ」という問いに、即座に「はい、こうして生きていることです」と答えられることなのです。
庭に出ましょう。



レノンの庭の花たち。

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家にも職場にも庭があることのありがたさたるや。





今日は「港南台店」にいます。




 

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「私はガーデニングが苦手で、何を植えても枯らしちゃうんですよ」という方に、ぼくはいつもとっておきの秘策を伝授します。

枯らさないために最も有効な方法は、植えないこと。

反応は笑いが60%で怪訝な顔が10%、残りの30%は呆れ顔。勝率6割なら言い続ける価値はあります。



世の中の花のほとんど全ては
誰かが植えたもの。
食料でもないのに、
人はなんと花が好きなことか。

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疲れないためには頑張らないこと。



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傷つかないためには信じないこと。



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悲しまないためには愛さないこと。



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カラーセラピーでは、
ピンクは「可愛らしさ」「愛情」「優しさ」の色であり、
同時にそれを広く放出して周囲を幸せに導く、
大胆で強い積極性を持った、天使の色。




庭にストレスを感じないためには、カーテンを閉めて暮らすこと。これはとても多くの人が実践中。





今日は「港南台店」にいます。




 

庭のことだま

背伸びは成長を促進させるのです。

社会人になりたての頃、先輩から「安い酒は飲むな」と教えられました。お酒は苦手だったので、レミーマルタンXOのような女性と結婚しました。爪先立ちで、思いっきり上を向いたその選択によって、ずいぶんと成長を遂げることができました。めでたしめでたし、と言いたいところですが、まだまだ成長を要求されているので、この調子だと10年後にはぼくの身長は3メートルを超えていることでしょう。
庭の仕立ても少々背伸びをしておくと、暮らしのクオリティーが上がってゆきます。



上へ上へ。

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上を目指すほどに、根は下へと深く張る。

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これが神様が仕組んだシステムなのです。

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本牧通りのハクモクレンも、
天に向かって咲き出しました。

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今日も元気に、上へ上へ。




今日は「レノンの庭」にいます。

 



 

庭のことだま

何事も楽しいと思えば楽しいし、苦しいと思えば苦しいもの。
時々、思考回路を掃除しとかないとね。

「苦あれば楽あり」は小学校で習うこと。「楽あれば苦あり」は社会人になって実感すること。そして熟年になると、「楽あれば楽あり」に至る人と「苦あれば苦あり」に迷い込む人に分かれるようです。 
楽しんで楽しんで楽しんで、笑い皺だらけの老人を目指しましょう。



咲くことも、実ることも大事だが、
枯れゆくことも美しくありたいのです。

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「いつまでも若く」と並行して、
老人力も鍛えねば。

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気がつけば磯野波平よりも二つ年上。

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明日にはさらにもう一つ。

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いやはや。



気の利いたエンディングは用意してあるかね。
ビリー・ワイルダー 





今日は「港南台店」にいます。





 

家族の庭のつくり方 70

家族で集う

何を植えるか相談して、役割分担をして、いっしょに過ごして、そこを家族共有の場所にしましょう。



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庭は笑顔があふれる外の部屋。



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庭好き家族の家庭は安泰です。


わが家も庭は集いの場。

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美空は水遊びと花をちぎることに夢中で
片っ端から。

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犬も集います。

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女房が買ってきたプール。

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でかすぎて歩く余地なし。
 


 

庭のことだま

自然とは外部環境のことではないのだ。
外も内も、過去も未来も、涙も笑いも、何もかもが自然を構成する微粒子なのだ。
自然に背を向けることは自分から目を背けていることであり、自然を慈しむことは自分を大切にすることとイコールなのだ。
だから美しい人の庭は美しいのだ。
庭は自分込みの自然界なのだ。
千の風は今朝も吹いているのだ。


あの日から6年が経ちました。庭は年を追って花が増え、緑は色濃く成長し、泣き笑いの思い出は濃く積み重なって、ぼくも、ぼくの設計も、いくらは濃度を増すことができました。
冥福を祈る。元気を祈る。波の痕跡の全てを覆い尽くすほどに、野の花が咲くことを祈る朝です。

散る桜 残る桜も 散る桜

持ち場持ち場で、息をのむほど鮮烈に、自分の花を咲かせましょう。



荒地を覆い尽くす仏の座

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蕎麦の花

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ススキとセイタカ

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ももいろクローバー 

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今日は「港南台店」にいます。
 




 

庭のことだま

誰のためでもなくて。

花は自分のために咲きながら、ちゃんと周辺生物の役に立っています。循環とはそういうもので、細胞レベルから生態系に至るまで自分ファーストが基本となっているのです。
家族のため、世のため人のため、のその前に、自分の花を咲かせましょう。



四季の森公園のサンシュユ(ヤマグミ)が
朝日を受けて金色に輝いていました。

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別名 春黄金花(ハルコガネバナ)。

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秋にはこうなります。 

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今日は「港南台店」にいます。





 
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