2018年02月

バルトークピチカート

ぼくは気に入ったことを繰り返す。気に入った本は三回読むし、気に入ったラジオ番組のいくつかは二十年以上聴き続けているし、テレビではここ数年、小さな旅と探偵ナイトスクープとホンマでっか!?TVを欠かさない。朝晩庭に出て過ごすことはもうすぐ七年、友人に半ば強引に勧められて始めたこのブログはいち日も欠かさずとうとう十二年だ。
冷めない、なかなか冷めない、どころか、繰り返すほどに熱を帯びてくる。しかしそれは執念深いわけではない。根性があるとか、そういう類いのものとも違う気がする。執念も根性もどちらかといえば薄い方なので、幼な子が同じ絵本を何度も読んで欲しがるような、単にそういう性格か、あるいはまさしく幼いのかもしれない。頑固という人もあるがそれとも違う。なんというか、反復が楽しいのだ。




早朝の山陰でススキが凍りついていた。

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なんと冷たい試練であろうかと足が止まったが、
立ち尽くす頑固ジジイにも朝日が射してきて、
みるみる溶けて和らいで行った。

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何を思うか枯れススキ。

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やむなくばったり倒れるその時までは、
武蔵坊の気概で立ち続けよとエールを送る。

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さすればその頑固成分が、
三寒四温でシェイクされ、
この山のいい肥やしになることだろう。

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自然の冷たい試練かと思いきや、
瀬上池まで行って戻ってきたら、
すっかりご機嫌に春めく陽射しを浴びていた。



性分とは別に、宇宙には慣性の法則があり、その物理的な決まりごとが精神や思考や行動パターンにも影響している。草木や昆虫を観察すれば、それは明らかなことだ。そう結論づけると、ぼくのこの傍目には退屈そうに、あるいは粘着質に見えるかもしれない日常にはそれなりの正当性が得られるだろう。
ことに男性にはその傾向が強い気がする。ぼくの父も、女房の父も、年齢が行くほどに同じ行動を繰り返し、変わったことは避けるようになるんだなあと何度も感じてきた。だからぼくがそうなるのは自然な成り行きだ。

ただしこの習性には欠かせないことがひとつある。それは「刺激」、同じことを繰り返すために常に新鮮な刺激が必要となる。弓で弾く類いの楽器の弦を指ではじくピチカートのような意外な刺激が。
ピチカート。楽譜に記されるピチカートの記号は地図記号の果樹園に似ている。だから反復には果実が必要なのだ、と、こじつけてみる。おお、これは案外いいかもしれない。年齢が行くと、男はジューシーな果物、スイカとか洋梨とか、そういうものが無性に食べたくなることがあるのだ。ことに二度寝するしかないほど早すぎる早朝に目が覚めてしまった時などに。あるいは辛いもの、酸っぱいもの、臭いもの、やたらに甘いもの、とにかく刺激が欲しくなる。

女性の皆様におかれましては、かつては行動的にリードしてくれた男がそうでなくなっても、落胆なさらないでください。それはいたって正常な変化です。その男は長い思春期を抜けて、ようやく忌まわしい中二病を脱して、ついに人生の成熟期を迎えたのです。
だから基本、放っておいて、もしも退屈そうに見えたら弦を指でつまんでバチン!と。でないとそのまま意識が薄れてゆき、毒にも薬にもならない、影の薄いおじいさんになってしまう可能性があるので。まあいずれはそこに到達するのでしょうが、できるだけ長引かせた方が介護を先延ばしにできるでしょうし、芝生の手入れとか、天井の電球を取り換えるとか、何かしら役に立つこともあると思うので。

女性は変化を好んでどんどん活発になり、男性はルーティンと称して反復を好むようになる。そうそう、女房は乗馬を始めたらしい。そうじゃなくてもバレイだ、お芝居だ、コンサートだ、食事会だとお忙しそうなのに、その好奇心と行動力はたいしたものである。一方ぼくはといえば、庭の書斎でのひとり時間がいよいよ楽しくて仕方がない。
毎晩ジューシーフルーツや、辛いもの、酸っぱいもの、臭いもの、やたらに甘いものをつまみにお酒を舐めながら(好きなんですけど、幸いにしてとても弱いので)、音楽を楽しみ、本を楽しみ、それに加えてこの頃では沈思黙考する時間が増えてきた。その無為な時間には、気づくと女房のことを考えていたりする愛妻家である。例えば、あの暴れ馬を乗せる馬は、仕事とはいえさぞや大変であろうなどとその姿を想像したり。おっといけねえ、こんなこと書いたら指ではじかれそうなのでこのくらいに。

女性は変化を求め、男性は変化を避けるようになる。これが神の差配だとすれば、さて、そのココロは。まあいいか、お互いそれぞれに、存分に楽しいのだから。
この道を行けばどうなるものか。行けばわかることなれど、どうやら若い頃に思い描いていた、チャーミーグリーンな老夫婦とは、いくぶん様相が違ってきた。





バルトークの自分に妥協を許さぬ姿勢は、
まるで苦行者のようだったそうです。
厳格で近寄りがたく、でも時々とてもユーモラスで、
悪い人ではなかったようです。

 取っつきにくいけど、聴き出したら
どこまでも引き込まれてゆく、
これが頑固ジジイの世界なり。





今日は港南台店にいます。 



 

Free as a Bird

もしも自由が欲しいなら、両腕を横に大きく広げて上下に。
もしも自由なんかよりもここにいたいのだ、と思うなら、それは幸いなこと。 




Free as a Bird 

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鳥のように 自由に それがその次の 最高なこと
鳥にように自由に

快適なベッドルームに 巣に戻る鳥たちのように
翼を持つ彼らのように

どうなってしまったんだよ かつてのぼくらの あの暮らしは
 本当にお互い無しで暮らせるだろうか
どこで見失ったっていうんだ あんなに大切だった 感触を
きみにいつでも ぼくはとても豊かにしてもらっていた

鳥のように 自由に それがその次の 最高なこと
鳥のように自由に

快適なベッドルームに 巣に戻る鳥たちのように
翼を持つ 彼らのように
なることを・・・

どうなってしまったんだよ かつてのぼくらの あの暮らしは
ぼくにいつでも きみはとても豊かさをくれた

自由に


作詞:ジョン・レノン( 意訳:菊地成孔 )



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ジョンが残した未完の曲を他の3人で仕上げたという、このビートルズ最後の作品は、とてもジョンらしく、とてもビートルズらしいものとなった。それは4羽の鳥が月を渡って行く姿のように思える。先頭を行くのはジョンだ。
ファンは口を揃えて彼らが自由を教えてくれたと言う。ジョンはきっと、ぼくらよりも的確に、正確に、自由のことを知っていたのだろうと思う。自由な世界のことはもちろん、その先にあることも、その手前にあることも。
髪と髭を伸ばしてボロを着るのは簡単だ・・・
さて、と、ではいかに、と。それも自由だとビートルズは教えてくれたのだが。



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「良い子は真似をしてはいけないよ」と、黄泉の国からアンクルジョンは言っているような気がする。この詩を、多くの人が恋愛・失恋レベルで捉えるであろうから。
ぜんぜん違うのだと、ぼくは思っている。何せ息子を育てるために、音楽活動を休止してハウスハズバンドを選択した人なのだから。
伝説となっているあの五年間が、自由を煽動し、先導し続けたジョンにとっての最初で最後の、本当に自由な時間だったのだと思う。まだ十代だったぼくに、それはとてつもなく偉大なことに思えた。だって、そうでしょ、デモとか前衛芸術とか革命めいたことと真逆の、「家庭」に自由を見出したのだから。
だからぼくも、息子が生まれるや会社を辞めジョンを真似た。それ以来真似しっぱなしだ。いやいやぼくのことなど横に置いて、注目すべきはこの曲の原型が録音されたのが1977年、ということはショーンが2歳だから、主夫活動の合い間だというところにある。
想像するに、そうとう育児に疲れ、ヨーコともギクシャクして、かなり険悪になっていたのだろう。ヨーコはご存知の通りの女性だし。でもまあ、ジョンとヨーコであろうと、イザナギとイザナミであろうと、ヒデトシとカオリにしても、子育て中の夫婦とはそういうものなのだろうと思う。そんなふうに思って聴くと、すんなりと全部の行に納得が行く。あえて付け加えればそんなゴタゴタの痛みも込みでの大きな自由だったのだろう。そうだよね、ジョン。だよね。



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ジョンは、その後の一生分の対価とも言える孤独な気持ちを抱えて、孤児院ストロベリー・フィールズの庭から自由を求めて羽ばたき、ルーシーのいる空をどこまでもどこまでも飛び続け、ついに家庭という自由の地に降り立つことができたのだ。
ぼくはそれも真似をしようとしてきた。これからもその地を目指すことは間違いないのだが、アンクルジョンの忠告も身に沁みる。家庭を自由の地にするという革命の成功が、どれほど稀であることか。革命が成って後に、その自由を保持することも。ひとりでは成し得ぬものだという点が、最大の難関だ。
逃走か、闘争か。稀であってもそこを目的地と定めるなら、家庭からの逃走は避けられる。あとは時間内にたどり着けるかどうかなのだが、それは神のみぞ、としておくしかない。
庭は鳥が翼を休める場所であり、あるタイミングで庭に意識が行った人には翼にもなる。ことに後者の存在にぼくは急き立てられ、急き立てられる以上の意欲が湧いてくる。不思議なことにそれは10年も20年も途切れることがないのだから、きっと天職、天に命じられた役回りなのだろう。
ガーデンデザインなどというと線や形や植物の配置のことと思われがちだが、実際のところそれほど呑気な仕事ではない。どちらかというとキツい部類の作業だが、
とにかく今日も、両腕を広げて上下に動かすことにする。バタバタと、ドタバタと、ジタバタと、鳥のように、自由に。あるいは庭をきっかけにして羽ばたこうとする人たちの、自由な未来を想像しながら。






Homeopathy

ホメオパシー(同質療法:毒をもって毒を制する)。
失恋の傷は、失恋を内包した次の恋愛によって癒される。あらゆる別れの痛みは、別れを内包した新たな出会いによって癒される。



新たに植えるバラを思案中。

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女房に相談すると必ず意見が食い違うので、
今年は独断で植えます。

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まったく、咲けば大喜びするくせに、
何でいちいち反対するんでしょうね。

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いっつもね、
あんたはセンスが悪いセンスが悪いって。

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じゃあね、あなたを選んだセンスはどうなのよ。



なになに、はあ、花を枯らしたからガーデニングはもう嫌と、もうあんな思いをしたくないと、なあるほどですねえ。それでは薬局でバラの苗をお出ししますから、急いで、できれば今日中に植えてください。え、植えるとか、はい、辛いから来ているのにって、ですよねえわかりますわかります。でもねえ、これがその深刻な症状を改善させる、医学界最新にして唯一の処方箋なんですよ。はあ、でもバラは嫌、ええ、トゲが、はい、痛いですからねえ。 だけどそんなこと言ってたら治りませんよ。この症状が進行しますとね、恋もできなくなるし、ペットも飼えなくなるし、ええっと、つまり臆病病って言うんですかねえ、すべてに消極的になってしまいますから。嫌でしょ、そんなの。もっと進むと鬱とかね、併発の危険もあるし、とにかくバラが一番効果がありますから、必ず植えてくださいね。はい、はい、肥料ね、はい、オベリスクもいいですね、はい、そういうことです。ではお大事になさってください。
あ、ひとつ言い忘れていました。バラには強い副作用がありますから用法用量を守って、絶対に植えすぎないようにしてくださいね。ご存知でしょ、オーバードーズ。バラの魅力に取りつかれると幸せすぎて躁状態になったり、食費を削ってでも増やしたくなって、極度な栄養失調に陥る危険性がありますから。ええ、ええ、そういうことです。十分にお気をつけて。じゃ、お大事に。
次の方どうぞお。
はいお掛けください。で、どんな具合ですか。なに、ご主人が浮気を、はあ、帰りが遅くて、ええ、はあ、嘘ばっかりを、なるほどねえ、悔しくて眠れないでしょ。でっしょう。はあ、涙が止まらない、なあるほどお 、それはお辛いですねえ。それではバラの苗をお出ししておきますから・・・





今日は港南台店にいます。




 

庭のことだま

To be or not to be, that is the question.

悩むことと考えることは違います。
思考は前進で、悩みは足踏み。以前ですね、10年近く悩み続けた課題があったんですけど、振り返ると、ちょっと長すぎたなあと思っています。今なら同じ悩みを、夜の庭での思考によって数日でクリアすると思うんですよね。まあそれも、あの長いトンネルを通ってきたことの効用だとは思うのですが。
尽きせぬ波のざわめく音に眠れぬ夜もあるけれど、星屑なんか数えてみても涙でそれも続かないけど、それでもいつの間にか青い空がのぞいてるものなり。
だから悩み多き者たちよ、To be! 軽やかに、軽やかに。



徐々に近づいてくる足音あり。

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早咲きの梅を狙って東へ西へ。
気がづけば、
撮影していて手がかじかまなくなりました。
今朝は早出して、横須賀の田浦梅林経由で出勤します。 



To be or not to be は、一般的に「生きるべきか死ぬべきか」と解釈されていますが、ハムレットの筋立てに添えば、本来は、「復讐すべきか否か」となるそうです。つまり生きるのか死ぬのかじゃなくて、死を覚悟で、毒殺された父の復習に踏み切るかどうかを悩んでいるわけです。あ、ご存知でした?ぼくは読んだことがないので、女々しいハムレットが自殺を逡巡しているのだとばかり思っていました。シェイクスピア殿、英雄ハムレットにそのような思い違いをしていたことを、どうかお許しくだされ。
ぼくはもっとベタに「やるの、やらないの」という訳で。
迷った時にはやってみる。やってみれば正解か失敗かがはっきりして、どっちにしても次の指針になるじゃないですか。ガーデニング上達のコツは、その繰り返しなのです。









今日は金沢文庫店にいます。

 


 

声出しの効用

近ごろ、動作に掛け声がともなうことを自覚しています。さほど気合いを入れる必要がない、例えばベッドから起き上がる時などに、ヨイショ!と声が出てしまう。57歳、来月で58歳、アラ還(阿羅漢なら密教における最高位なんですけどね)どうなんだろうかと、思ったもののまあいいかと、誰に迷惑かけるわけでもないのでこの際これを利用すべく強化して、暮らしに弾みをつけようと思い立ちました。



北風吹き抜く寒い朝も
心ひとつで暖かくなる

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清らかに咲いた可憐な花を
みどりの髪にかざして

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今日も ああ

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北風の中にきこうよ春を
北風の中にきこうよ春を

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考えたら働き盛りの年齢なわけでして、かつて労働にはそれぞれに労働歌や掛け声があったわけですからね、エンヤアドットとかエッサッサとか。
ヨッシャ、ホイキタ、エンヤコラサ。ちょいと調べてみましたら「声出し」は脳にとてもいいそうですし、ホンマでっか!?の心理植木によれば、労働歌によって共同作業の効率は2〜3倍にアップするとのことなので、ここりゃあやはり積極的に取り入れたほうが良さそうだ。転けたりぎっくり腰なんかも防げそうだし、それに何だかほのぼのしますしね。
というわけで、ぼくがいちいち声を発していても笑わずに、見て見ぬ振りでお願いします。
では張り切って仕事に出かけることといたしましょう。
ヨッコイショーイチ! 



世界で最も売れた労働歌は、ブラジルの港湾労働者が
積込作業で歌ったという
ハリー・ベラフォンテのバナナボートではないでしょうか。
歌詞は「もうじき日が昇る。
オイラは辛い仕事を終えて家へ帰りたいんだ。
だから親方さん、早いとこバナナの数を数えておくれ」
というもの。
ぼくとしては、歌詞は全く違いますけど、
ゴールデンハーフのが懐かしく思い出されます。



 
昨晩、しばらくサボっていたワンダーコアをやりすぎて
腹筋がイテテイテテイテテ・・・





今日は港南台店にいます。





 

私たちの望むものは

恋ってなんだろう。愛ってなんだろう。愛と恋ってどう違うんだろう。恋愛の先に結婚があるなら、お見合い結婚はどうなんだろう。恋愛結婚の方が離婚しやすいのはなぜなんだろうか。などと小中学生はキャッキャと悩むわけです。
その後恋愛をし、失恋をし、またもや恋に落ちたり慣習に従って挙式して、3組に1組は離婚をし、離婚せずにいる2組は小中学生の頃には想像もできなかった悩み地獄を味わっていたり、何度も結婚離婚を繰り返しながら人生を深めて行ったり、もうこりごりだと頭を丸めて出家したり。
これは生物に雌雄の別ができてから、飽きもぜず、学習することもなく繰り返されてきたことなわけでして、なんでもう少し上手に、苦しむことなく呼吸をするみたいにくっついたり離れたりできないものかと思うのですが、きっとそこに、雄と雌がギクシャクすることに、何か生態系の維持に欠かせない重大事項が隠されているのでしょう。 



咲き急ぎのユキヤナギ

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咲き遅れたロウバイ

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満を持すモクレン

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その恋愛模様を見上げるニョロニョロたち


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「恋とはなんぞや」はさておいて、庭とはなんぞやということを日々考えているわけです。それは恋愛と同じで、生態系の維持に、人類の健全なる存続に欠かせない重大事項が隠されているということはわかっているものの、未だそれを誰をも納得させる言葉や、その他諸々の手段によって表現するに至っておりません。
ではここで、唐突ですが、ジョン・ケイジによる演奏を。近現代のあらゆる楽曲の中で、これぞ頂点であると(一部の好事家に)言わせしめている作品です。休日でもありますし、ゆったりした気分で心ゆくまでご堪能あれ。





あなたは何を聴いたでしょうか。退屈に思って早送りした人もいるでしょうし、瞑想にも似た時を楽しんだ人も、なんじゃこれはと思いながらも、やがて懐かしいアリアか幼い日の子守唄が流れてきたかもしれません。つまりですね、音楽とはあなたなのでありまして、庭もまた同じなのです。
もしも庭が荒れ放題なら、もしも庭が殺伐としてしていたなら、もしも、形は整っているのにそこから楽しさも意義も感じられなかったとしたら、さらに突っ込んで言うと、その庭から安らぎと感動と明日への意欲が得られていないとしたなら、それはあなた自身がそういう状態にあるということ、かもしれない、くらいの意識で庭を見つめ直してみてください。
「かもしれない」を挟んだのは、ぼくの言い方が強すぎるがために、反射的にそっぽを向いてしまう人も多いからです。だいじょうぶ、そんなことないよとおっしゃる方は、外してもう一度リピートアフタミー。もしも庭が荒れ放題なら・・・・

恋も庭も、その認識は不可解から始まるものなり。しかしその只中に身を置いてギクシャクしてみれば、誰も不可解とは思わないもの。当事者となれば、感情と欲望 vs 理想と理性の取っ組み合いが始まりそれどころではないわけでして、しらっと遠巻きに見ているから不可解に感じるのであります。
何年にも渡ってギクシャクしながら取っ組み合わない夫婦っているでしょ、体裁は何とか整えているんですけど、果たしてそれでいいのだろうかと気持ちに引っかかっちゃって、っていうか、時折しもあの気味の悪い微笑み外交みたいで、どうにもこうにも目障りで、すんなり感動に浸れずにいるのですよ。昨夜のメドベージェワの完璧なノクターンにすら。ああ、それにしてもですねぇ、艶姿ナミダ娘よ、どうせ勝負をかけるなら、もう少しマシな男はいなかったのだろうか。と、今日子に、強固に思う今日この頃。それとですね、西部先生、老いさらばえた、みっともない姿を見せるという、老兵の最後の任務を放棄したのが残念ですぜ。まあ憂国を気取る男のカッコマンブギはしかと聴きましたが、早い話が逃げの一手を指したわけで、グッとこなかったっす。その曲者な微笑みと相まって、チューニングが甘いコミックバンドみたいで、やっぱそれじゃあダメなのよ。まったくもって、どいつもこいつもカッコつければそれでよしとする風潮に、カッコ悪さのカッコ良さを誇った昭和なダンディズムは、もはや遠い日の花火なのだろうか。去って行った焼け跡派のイカした面々は、こういうのが大っ嫌いだったんだよなあ。
てなことをつらつらしつつ行く、カメラ担いで朝も早よから被写体探しの散歩道。右のポッケにゃ夢がある、左のポッケにゃチューインガムと交換レンズと交換電池と財布と携帯が入っていて重いから、態勢が左にヨレちゃって、考え方も左に寄っちゃって、そんな自分に酔っちゃって、今日はちょいと左翼側に立ってみました。って、いつものことと言われればその通りなんですがね。これも家庭内左翼過激派と化したジャンヌ・ダークの影響か。





でね、私の望むものは、男は男たれということ。どうもねえ、カッコつけるばかりで腰引けて、女房に下手を踏む男が多い気がして。女性の皆様、今日びエエカッコしいよりも、腹に一物手に荷物、重き荷を背負いながら本気であなたと取っ組み合ってくれる益荒男を探しなはれや。そういうのが見当たらない場合は、なあに、男なんぞは必要ないのですよ。あなたとの関係性にまでカッコつけて逃げ回っているようなら、そんな雄ごときにでかいツラさせとかないで、取るもの取ってさっさと叩き出してしまいましょう。でないとね、北の美女軍団みたいなもので、自分の人生を失ったお面の造形美になりにけり。ああ嫌だ嫌だ、男がダメなこのご時世。何ですかねえ、右を向いても左を見ても、馬鹿と阿呆の絡み合い。どこに男の夢がある。ほんっとにね、この頃ね、ダメ男が目についちゃって、カッコマンブギが耳についちゃって、笑って笑って、今日もポジティブで行こうぜみたいなのが鼻についちゃって、ってことは、ぼくの男力水準がアップしたのかもしれませんが。・・・すいません冗談のつもりが、なかなか否定できなんですけど。今日子、ごめんね、ぼくには家庭があるから君を救いに行けないのだよ、と左側から与太飛ばす。

庭を楽しむ美女たちよ、面白きこともなき世を面白く、するかしないか問うならば、鏡の中のその人に。
テクマクマヤコンテクマクマヤコン。





今日は金沢文庫店にいます。




 

メタモルフォーゼ

打ち合わせで男の子がいるお宅に伺うと、玄関や庭の隅に昆虫飼育用のプラケースを見かけます。カブトムシの幼虫です。
虫好き親子であるわが家も、かつて十数年に渡って飼育していたのでとても気になって、庭の話はそっちのけで幼虫の数や生育状況を確認し、上手に羽化させるためのアドバイスをあれこれとするのです。

振り返ると昆虫飼育は幸福な記憶の1ページでした。
お母様方、虫は苦手とか言っていないで
一緒に楽しんであげてくださいね。
男子社会では、虫好きなお母さんはかなりの自慢です。

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年明けのこの時期に大事なのは、ますは掃除。ケースの中がスイカの種状のフンでいっぱいになっていて、昆虫用の土(コナラやクヌギのおが屑を発酵させたもの)が残っていないことがありますので、フンを取り除いて土を足しておく必要があります(適度に湿らせて、ふかふかしないように軽く圧縮する)。次に幼虫が混み合わないように分けること。20センチのケースなら3匹程度にしてください。それ以上だと蛹室(蛹の個室。幼虫がコロコロ動きながら自分の粘液を使って壁塗りをしてつくります)の壁が薄くて壊れる可能性がありますので。あとは、衝撃で蛹室崩壊せぬように、ケースを動かさないように注意してください。
これらのことを整えてあげないと羽化できずに死んでしまいますので、幼虫だけに要注意。



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芋虫が蛹を経て全く違う姿の成虫として羽化する様子、メタモルフォーゼは、男の子にはたまらないロマンなわけです。
蛹の体内で何が起こっているかといいますと、硬い殻の中で細胞がいったんドロドロのミックスジュースのようになってから、見た目に別の生物である成虫へと再構成される。ぼくはこのことが、自身の記憶から「男子の思春期と似ているなあ」と思っています。少年が青年になるための通過儀礼、あの思い出しても辛くなる混沌と不安と悶々の日々に。



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大人は全員嘘つきに思えるし、世の中は欺瞞と堕落に満ちていると思えるし、こうなったら革命を起こすしかないのだと、わけのわからない炎を上げていたあの頃。本当に感謝するんですけど、親はぼくのその数年間を、ただ放っといてくれたんですよね。おかげで蛹室が崩れることなく羽化できました。



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女性であるお母さん方にとって、男子のメタモルフォーゼは未知なる世界であり、驚きと苦悩の連続だと思います。かさばるし、臭くなるし、反抗するし、なんだかぼーっとしていたかと思えば怒り出したり、突然走り出したりで。
それですね、銀河祭りの晩にお使いに出て、彼なりに大変な日々なので疲れ切っちゃって、途中の草原でごろっとなったらうとうとしてしまい、しばし夢の世界をさまよっているだけなのです。だから探しに行ったりせずに、目が覚めて帰ってくるのを知らん顔して待っていてください。そのうちに必ず、お使いの牛乳と、あなたの牛乳に入れてあげようと買い求めた角砂糖を持って駆けて帰ってきますから。



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ジョバンニは頂の天気輪の柱の下にきて、どかどかするからだを冷たい草に投げました。
町の灯は、暗闇の中をまるで海底の竜宮城のように灯り、子供らの歌う声や口笛、切れ切れの叫び声もかすかに聞こえてくるのでした。風が遠くで鳴り、丘の草も静かにそよぎ、汗でぬれたシャツも冷やされました。ジョバンニは町はずれから、遠く黒く広がった野原を見まわしました。
そこから汽車の音が聞こえてきました。その小さな列車の窓は一列小さく赤く見え、その中にはたくさんの旅人が、リンゴをむいたり笑ったりしているのだと考えると、ジョバンニはもう何とも言えずな悲しくなって、また眼を空に向けました。
するとどこかで不思議な声が、銀河ステーション、銀河ステーションと聞こえたかと思うと、いきなり目の前がパッと明るくなって、その眩しさに、思わず何べんも眼をこすりました。
気がついてみると、さっきからごとごとごとごと、ジョバンニの乗っている小さな列車が走り続けていたのでした。ほんとうにジョバンニは、銀河鉄道の車窓から外を見ながら座っていたのです。



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ただ経験上、男子にひとつだけはお世話をしてあげてください。それはご飯。
手に負えず理解不能だったであろうぼくに、毎日黙って弁当を持たせてくれた母に、心から感謝しています。





久しぶりに、ちょっと変化球で攻めてみました。明日はストレートの豪速球を、嫌らしく左寄りいっぱいに狙います。明後日は多分、意表を突く山なりのスローボールで(って、予告したら意表ではないんですけど)。


今日は金沢文庫店にいます。





正しい堆肥のつくり方

大きなビニール袋に庭で引っこ抜いた雑草と、かき集めた落ち葉と、市販の堆肥を入れて混ぜます。そこに台所で出た生ごみを入れ、袋の口をしっかり閉じて、揺すったりひっくり返したりしてから日向に放置。時々またひっくり返す。そのうち堆肥の微生物が活動を始め、発酵が進んで高温になり袋がパンパンに膨らみます。そのままさらにひっくり返しを続け、やがて温度が下がれば完熟堆肥のできあがりです。花壇や畑の最高の有機肥料になります。



雑草も落ち葉も森の恵みなり。

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日々大勢の人と関わると、気持ちに雑草も落ち葉もたまるもんですよね。中には気が合わない人もいるし、ずるい人も、怖い人も、時々は無礼な人も。そんな時には庭に出て、堆肥と一緒にビニール袋に入れてシャッフル。ここで大事なのは口をしっかり閉じること。うっかり閉じ忘れて愚痴や批判を撒き散らかすと、中身が発酵せずに腐敗してしまいますから。



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ビニール袋とは自分を見つめる庭時間なり。雑草は美しくない事柄、落ち葉は嫌な記憶、混ぜ込む堆肥は信念と、家族と自分への愛情です。



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発酵を促進させるために小麦粉を混ぜこむという方法もあります。小麦粉はメラトニン。睡眠中に脳内を整理整頓してくれますから早寝早起きを心がけてください。嫌な気持ちも悲しい気持ちも、いい睡眠を繰り返すうちに、優良堆肥に変化してゆきますので。



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発酵と堆肥の違いは微妙にして決定的なのです。完熟堆肥の土壌は盛大に花を咲かせ、地味豊かに野菜を太らせますが、腐った土だと何を植えても性根を腐らせてしまいます。



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正しい堆肥づくりが身につけば、雑草も枯葉もありがたい恵みであると、心穏やかに受け止めることができるようになります。と言いつつ、ぼくはまだまだその域には程遠く、イラッとしたり、落ち込んだちの繰り返し。でもできるだけ、袋の口は閉じておくように心がけてはおります。発酵の高温でパンパンになった袋が破裂しないように、この記事のように、時々針でチクっと穴を開けて適度にガス抜きをしながらですが。
ですからね、あまり真剣に読み込んで、吸い込んで、毒ガスに当たりませぬようにご注意ご注意。あらゆる毒物には一次的な快楽と、効用と、常用性がありますから。



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堆肥づくりなんぞは面倒だとおっしゃる方は市販の化成肥料のご使用を。書店に行けば自己啓発本が溢れているし、PCをチクっとすれば〇〇セミナーあいもかわらず、愛もかわらず花盛り。いきなり地道な有機農法に取り組むよりも、ビギナーには、まずは化成肥料で花咲かす成功体験が大事なりと、費用対効果も大事なりと、目標を設定したら迷わず行けよと大合唱。ただしそこは妖怪変化、魑魅魍魎もうろつく鬼ヶ島なれば、足元に気をつけて、地に足つけて行かれますように。まあまああれこれやってみれば、各種肥料成分の特性を知ることができるし、いろんなのを試すうち本物と偽物を、有効なものと毒物とを見極められるようになりますので。こないだ某番組の人生相談コーナーに「経営者向けにコーチングをやっている者なのですが、なかなか受講料を上げられずに悩んでいます。アドバイスをお願いします」というのがありまして、「将来カウンセラーになって講演やセミナーで食べて行きたいんですけど、自分に自信が持てなくて。自己肯定感を高める方法をお教えください」というのもありまして、ププッと和んだのでした。ミイラがミイラ取りをやるって、冗談が過ぎますよね。でもミイラはミイラなりに一人前のミイラ取りを目指しているのでしょうからそのまま行けよ、行けばわかるさ頭でっかちミイラくん。回答者も大したもので、つべこべ言ってないで汗水たらして働いたらどうなのよ、体をひねって鬼のうっちゃりを決めたのでした。めでたしめでたし。



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ああせいせいした。どうもからだに丁度合うほど稼いでいるくらい良いことはありませんな。

という聞き覚えのある声が、ジョバンニの隣りにしました。ついさっきカンパネルラに嘘を見抜かれ、遥か遠く去って行ったはずの鳥捕りは、もうそこで捕獲してきた鷺をきちんと揃えて、一つずつ重ね直しているのでした。

どうしてあすこから、いっぺんにここへ来たんですか。

ジョバンニは、なんだかあたりまえのような、あたりまえでないような、おかしな気がして問いました。

どうしてって、来ようと思ったから来たんです。ぜんたいあなた方は、どちらからおいでですか。

ジョバンニはすぐに返事しようと思いましたけれども、さあ、ぜんたいどこから来たのか、どうしても思いつきませんでした。カンパネルラも、顔を真っ赤にして何か思い出そうとしているのです。

ああ、遠くからですね。

鳥捕りは、わかったように造作もなくうなづきました。ジョバンニとカンパネルラは一瞬顔を見合わせ、お互いに、いかにも軽薄なその返事に呆れたことを確認しました。

鳥捕りが鳥捕り帰る鳥目の千鳥足。鳥捕りがもう少し、幾分かでも哲学的な人物であれば鳥捕り商売は成り立たないであろう、などと取りとめのない取締役は、幾分哲学遊びが過ぎるかもしれませんなと自制のブレーキを踏む。
そろそろ白鳥区もおしまいで、もうじきサウザンクロスに到着するようだ。さっ、カンパネルラ、ぼくたちも仕事に取り掛かろうか。




美空、鬼を喰らうの図。

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 鬼が出ても蛇が出ても、
平気の平左な顔つきになってきました。
しかし離乳食が苦手でして、
とてもお見せできない顔になります。

 

 

片付けのコツは自然体

幸せな人と幸せぶっている人との違いは住まいが片付いているか否か。
ぶっていると、対外的に成功とか幸福とか演じるのに忙しくて、片付けや掃除にまで手が回らないんでしょうね。それに夫婦仲も良好な外面の維持の反動で内情はゴタゴタのはずなれば、当然暮らしもゴタゴタに。庭を通してたくさんの幸せな人に出会った結果、「幸せ者の暮らしは美しい」というこの現象に確信を持っています。
ということは、いかん、わが家の散らかりようは・・・不幸のズンドコや!
さっ、掃除しよ。じゃなくて、その前に幸せの指さし確認から始めることといたします。



自然界の営みは掃除に追われずとも美しい。

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自然の循環によって余計なものは片付くのです。

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だから自然体でいれば、

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オートマチックに美しさが保たれるはず。

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ぼくらは自然の中にいながら、悲しいかな、
なかなか自然体になれない種族なんですよね。 



女房曰く「うちのコンセプトは、大きな犬小屋に人が住まわせてもらっている家」だそうで、犬用トイレが5ヶ所あり、犬たちの腰を気遣って、近々家中にタイルカーペットを敷きつめて、ソファーをロータイプのものに買い換えるそうです。
まあそれはぼくも賛成なのでいいとして、できれば全体としてもう少し美しく、リゾートホテル仕様の犬小屋にしてほしいと願っているのですが、なかなかその意図は伝わらず・・・・
などと少々の不満を募らせていたところ、今度は真顔で馬を飼いたいと言いだしまして・・・・
数年後には、大きな馬小屋に犬と一緒に住まわせてもらっているかもしれません。反対する理由も抵抗する気力もないので、まあ自然な成り行きで。





今日は金沢文庫店にいます。





庭のことだま

新鮮さが大事。

老木であっても、そこに咲く花は新鮮そのもの。



DSC03688



手入れを重ねた老木は趣があり、花数が多く、若木には太刀打ちできない魅力があります。



DSC02362



中高年の皆様、美しく咲く老人を目指して日々鍛錬、日々メンテナンス、日々フレッシュに咲きましょう。 



DSC02371





何気なく買ったオリーブオイル。
フライパンに垂らした瞬間、
い〜い香りが広がって驚きました。
真空容器の威力なんでしょうね。

DSC08455

凝り性なもので
いろんなオリーブオイルを試してきまして、
大概はお高めのを選んでいたわけですが、
これでいいなあと。
サラダに合うサラサラ感と、
少し青臭いところも気に入っています。






今日は港南台店にいます。



 

このブログで以前ご紹介した蟻川さんご夫婦が、港南台店に立ち寄ってくださいました。いつもながらお二人ともニッコニコで、園芸売り場で買い物途中のカートには山ほどの花苗と肥料が。庭を楽しむ暮らしぶりがうかがわれて、とてもうれしくなりました。
ご主人は名前に「蟻」が入っていることが作用したのか高名な生物学者でして、研究テーマは蟻ではなく蝶の色彩感覚という、これはもうぼくの興味のど真ん中に位置するものなのであります。だから庭は蝶が好む蜜を出す草花と産卵のための樹木だらけ、一風変わった楽しい空間になっています。それに加えてお二人とも人間にも興味津々なので、ぼくが提案した「集う庭」に共感してくださり、しょっちゅうお友だちや学生さんたちを招いてBBQを楽しんでいるとのことでした。
そんなチャームなご主人を引き当てた、あるいは引き当てられた奥様はどういう女性かと申しますと、これまたチャーミングなお方でして、自宅でアロマを使ったヒーリングサロンをやっているという、なんだかおしゃれな雑誌に登場するような生活をされてています。よくぞこういう組み合わせのご夫婦と知り合えたものだと、わが身の幸運をありがたく思っている次第です。

で、今日は生物の色彩感覚についてです。
蝶をはじめとする花の蜜を糧にして生きている昆虫は、人間的な感覚でいうとモノクロームの世界の中に黄色だけが際立って見えていると言われています。その理由は、黄色が、先祖代々受け継がれてきた花と昆虫との約束事の色だからです。



鳥は人間よりも視力が良く、
色の識別にも優れているそうです。
そんな鳥社会にあって
あえて純白を身にまとうとは、
なんと素敵なおしゃれさん。
あまたある色の中で
白色の美しさは際立ちますね。

DSC01780



虫が蜜を吸いに来ることによって受粉する花(虫媒花)の虫へのアプローチは、大別すると、香り、形(模様)、色の三つに分かれます。 あるいはそれらを併用することで虫を誘き寄せて受粉を成就させようとしています。その三大戦略の内で最も多く実践されているのが色。身近にある花を観察してみてください。何色の花であっても中心部分は黄色いものが多く、そうじゃない場合でも雄しべ、雌しべ、花粉は例外なく黄色系です。 



DSC01766



つまり、生存のために識別する必要がある色だけを認識するようにできているわけで、ではぼくらヒトはと申しますと、蝶と比較したら驚異的に色とりどりな世界にいます。まだ南アフリカの森にいた猿の時代に特に発達したのが赤系(血液の色)の識別能力だそうで、それは発情期を知ることと、子どもや仲間の顔色の変化から、健康状態や機嫌を知るために備わったそうです。その後もコミュニケーション上必要な、強さのアピールや愛情表現のために色を活用し、色に楽しみや幸福感を見い出し、絵を描き、器に彩色し、花を愛で、花のように着飾り、そうこうするうちにこの色彩感覚が身につきました。



DSC01740



現在ぼくらは、脳内で三色の絵の具をパレットで混ぜながら、見るものの美醜や安全か危険かを判断して暮らしていますが、進化は止まらないものでありまして、どうやら四原色を察知できる新人類が登場しつつあるようです(元々四原色を感知できたのに、昼間だけ行動するようになって、退化して三原色感知になったという説もあります)。 
四色の絵の具を使って見る世界って、さぞかし美しいんでしょうね。ちなみに四番目の色世界は紫外色だそうでして、見たことがないものは想像できないわけですが、たぶん青系の神秘的な、ピカソの青の時代とか(パブロくんは四原色の世界にいたのかも)、銀河鉄道の車窓から見える宇宙の色とか、そういう風景なんでしょうね。



DSC01775

至近距離まで近づいても逃げるそぶりなし。
蝶々相手に、葉隠の術の修行を積んだ成果なり。




色の感知は必要の賜物。春に向けてたくさんの花を植えて色彩豊かな暮らしを。

色は匂へど 散りぬるを
我が世誰そ 常ならむ
有為の奥山 今日越へて
浅き夢見じ 酔ひもせず 

うつつの時間内に幸せな風景を描き切るには、有り余るほどふんだんな絵の具が必要です。
庭ですよ、庭。




 
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