2019年03月

庭のつれづれ

蝶のように舞い、蜂のように働く日々。

昨日は早朝に施工中の現場打ち合わせで藤沢へ行き、昼からは中区の弘明寺で次に設計する庭の測量をし、その後港南台に戻って「目隠し塀を設置したい」というお宅を拝見に。こうして庭から庭へと花を求める蝶のように移動しつつ、どこへ行っても春爛漫で心地よく、出会う人出会う人は機嫌よく、移動途中に見つけた畑の脇の空き地に車を停めてのもぐもぐタイムは、BGMをNHKの「昼の憩い」にチューニングしてのどかなるひと時を味わい、ついでに10分ほど昼寝をし、気合一発覚醒して車を降りたら足元にはホトケノザとペンペングサが盛大に。



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「レリゴーレリゴーもう寒くないわ」と仏様、「そだねー、そだねー」とペンペングサ。この人たちとぼくらはほぼ同じ遺伝子を持つ地球上生命体であるのだなあ、などと思うと、春の空気と陽射しを存分に浴びて、庭を楽しむホモ・サピエンスもまた、この季節に咲き誇れと思うのでありました。



 

春はあけぼの

春はあけぼの やうやう白くなりゆく山際
少し明かりて 紫立ちたる雲の細くなびきたる


春は夜明けの頃がすばらしい。山際がだんだんと白くなってきて、ほんのりと明るくなって、紫がかった雲が細くたなびいている様子はいいものですね。
夏は夜がすばらしい。月が出ていればなおさらのこと、月の無い闇夜でもたくさんの蛍が飛び交っていたり、また一つ二つの蛍がほのかに光って飛んでいくのもいいし、雨もまた。
秋は夕暮れが素晴らしい。夕陽が差してきて今にも山の境に沈もうとする頃、寝所へと向かう鳥が三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐのも味わいがあります。
冬は早朝がいい。雪が降った時は言うまでもありません。霜がとても白いのも、またそうでなくても、寒い時に火など急いで起こして、炭を持って廊下を通っていくのも。



自然と歩調を合わせて暮らすことなど簡単至極。
植物たちがそうしているように、
昆虫たちがそうであるように、
太陽の位置を確認しながら過ごせばいいのです。

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日が昇った事に気付かず、
夕焼けにも気付かず暮らしたら
不調をきたすのは至極当然。

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快調とは自然であること。

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愛情、安らぎ、美しさ、
幸福とは自然であること。

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春はあけぼの。
まずは早起きをして庭に出ることから。



教科書でもおなじみの、たおやかにして優雅な枕草子の第一段。これを読んで、千年の時を経て、ぼくらの自然を感じる能力は退化してしまったのではないかと嘆く御仁もおありでしょうが、それは違います。千年前に、この清少納言によるリア充ツイートが人気を博して拡散されたのは、取りも直さず当時も「季節を感じ自然を愛でる」ことは憧れであり、つまりは多くの人が生活に追われていて、自然どころではなかったということなのですから。
平安時代、庭は庶民とは無縁の雅な世界でした。今は庶民が家を建てると、求めなくても庭スペースは付いてきます。千年かけて、せっかく、ようやく、そんな時代になったというのに、そこを扱いかねているようではもったいないのです。

思い起こせば平成時代最後のあの春に、この庭のある暮らしの新芽が吹き出したのだと回想できるかも。あなたにそんな日がくることのお手伝いができたらいいなと願いを込めて、今日も庭を思い描きます。


 

コノハナサクヤヒメ

富士山の起源となる最初の噴火は数十万年前にさかのぼるそうな。そしてほぼ今の美しきフォルムになったのは1万年前とのこと。
1万年前とは石器時代から縄文時代へ移る頃で、長かった氷河期が終わり、反動のようにやってきた急速な温暖化でマンモスなどの大型動物が絶滅し、木の実や小動物が人類の主食になりました。人々は庭(住居の外)に集い、火を囲んでクルミを砕き、ウサギやタヌキやキジを捕まえてはさばいて、土器で煮炊きしていたことでしょう。
縄文人とぼくら現代人の生活様式は大きく違いますが、マインドはさほど変わっていないと思われます。自然を畏怖し、家族で身を寄せ合い、愛し合い、笑い合い、悲しみを分かち合いながら幸福な人生を願い目指して生きていた。子育てに悩み、病に苦しみ、亭主の浮気ぐせを嘆き、嫁姑の揉め事も今と変わらずあったはずで、そんな日常の背景には、はるかに白い煙を上げる富士の山。現在ではゴルフやキャンプを楽しむリゾート地のランドマーク的に捉えられているその姿は、長らく人々の暮らしを見守り何かしらの啓示を与える、人智を超える神秘の存在だったことは、こうしてはるかに目をやれば実感を伴って疑う余地なし。
近所に古墳があるので、港南台にも多くの縄文人が住んでいたようです。その頃と地形はさほど変わっていないと思われますから、自分が立っているこの同じ場所から、朝に夕に富士山を見つめていた人がいたんだろうなあ、何を思っていたのかなあな、その人は幸せな人生をつかめたのかなあ、などとあれこれ想像しては、さてさてわが人生はいかがであるかと問うてみることもしばしば。

1万年変わらぬ姿、その裾野で泣き笑いし、咲いては枯れてを繰り返してきたホモ・サピエンスの群れ。その中の1匹が、またもや生き延び本日59歳となりました。驚くことに富士に在わすコノハナサクヤヒメより粋なバースデイプレゼント、ラジオ局からお声がかかり、庭を語りに行ってまいります。いやあ楽しみ楽しみ。


港南台からの富嶽四景

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葛飾北斎は晩年「画狂老人」を名乗りました。アラーキーは写狂老人と呼ばれています。しかして我は、残り時間を庭に狂うことといたしましょう。


 



 

庭のことだま

そよ風の誘惑。

暮らしに変化をつけようと、今朝はすっかり明るくなってから庭に出ました。
おお、なんと素敵な風。
パパッと支度を済ませて金沢文庫の散歩道へ。



揺れる葉先にピントを合わせ、
息を細めて一瞬の静止を待つ。
その時脳内にそよ風が。

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非の打ち所なき大気の流れよ、ああ、サウイフモノニワタシハナリタイと思いつつ、店に戻って設計となるとつい論理の風が吹き荒れそうになり、コーヒーブレイクでの調整を繰り返す。 
鎮魂から前進、そよ風のまま庭を描きたし。



というわけで、今日はオリビアを聴きながら。

 


  

夢の途中

8回目の3月11日です。やれやれ、と、途方に暮れています。夜中に目が覚め、少し迷ってから録画してあった「被災者のその後」みたいな番組を再生したら、ああ、もう・・・。庭の書斎に出たらバシャバシャと雨。365日の内、1日だけは途方に暮れるしかない日があり、当たり前ですけどそれはぼくだけではなく、むやみに早く目覚めてしまい、今、この雨音に打たれている人が、きっと何万人か。
昨年はどうだったんだろうと辿ってみたら、やはりそうでした。何を考え、どう考え、一体全体何をしたらいいのかと途方に暮れた頭を雑巾絞りして、滴った言葉を、一応の体裁を整えて書いている。解なし、つまりは進歩なしのような、あるいは進む必要のない、むやみに進んではならない課題なのかもしれないと、今更ながら、これは自分の課題なんだと、やはり堂々巡りで途方に暮れてしまうばかり。いやはや。
又吉先生によれば、宮沢賢治は「幸いとは何か」という問いに、「わからない」とだけ答えることにしていたそうな。カンパネルラにそう言わせている。 だったらぼくもわからない、としていいのではないかと逃げを打つことにして、途方に暮れながら昨年の文章と写真を、「7年」を「8年」にしてそのまま綴ります。



夕食がすむと、おもむろにパソコンとグラスを持って庭へ行く。もう8年繰り返していることなので、食事や入浴と同じくすっかり普通の行動になっている。「庭の書斎」と名付けている机に向かい、パソコンを立ち上げ、YouTubeでBGMを決め、翌朝にアップするブログを書き込み何枚かの写真を貼り付け、次にFacebookをチェックする。ここまでが夜の庭の一時限目。キッチンに戻って、空になったグラスに夏ならビールを、他の季節はそれぞれにふさわしいアルコールを注いで再び庭へ。さあ、お楽しみの始まりだ。BGMを歌のないものに切り替えてから本を開く。
30分か、長くても1時間ほどでメラトニンが効き始めて現世から意識が遠のいて行く。心地よく目を閉じる。そのまま頭の重さで首の後ろが痛くなって覚醒するまでの夢見心地、実のところ、本を読むこと以上に、このうつらうつらする時間が楽しみなのだ。



植物は雨が好きです。
ぼくも好きです。
今朝はことさらに。
ひと雨ごとに雪の嵩が減り、菜の花、つくし、ふきのとう、
こぶし咲くあの丘、北国の春はもう間近。
「春の雨はやさしはずなのに」と歌った小椋佳は、春以上に春の人。
そう思う凡人のぼくは、凡庸に春に照準を合わせて、
せっかくのこの奇跡のような季節を
希望という概念に重ね合わせたいタイプなのです。
春来りなば、不可能に、希望を宿すは春めくやさしさなり。

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ひとつ不思議に思っていることがある。そのレム睡眠時に脳内で繰り広げられる浅い夢に、悪夢の類いはこれまで一度もなかったということだ。よく臨死体験者がお花畑にいたと証言するのに似ているかもしれないな、と思ったりもする。あらゆるケースの臨終がそういうものであるなら、神様はなかなか素敵なお方だと思う。



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あの日から8年が経った。あなたのこの8年間はどんなものだっただろう。ぼくは、いいことなのかどうかわからないがぼーっとした性質なので、振り返ると、浅い夢を見ているようで、庭に出続けてきたこと以外、あの出来事に対して具体的にどうこうということがあまり思い出せないでいる。



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たくさんの無念は安らかな場所に行き着けただろうか。その無念を引き受けて現世で奮闘した人たちは、悪夢から解放され穏やかな泣き笑いの日常を取り戻せているだろうか。8年の時間が功を奏していたら良いのだが。避難、除染、防潮堤、移住。きずな、負けない、忘れない、頑張れ。出来事と言葉が過去の方角に散らかっているように見える気もする。



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「ぼくはぼくの持ち場で」と8年前に書いた通りに、あの月明かり夜の、再び会うまでの遠い約束を果たすべく庭に出ることを続ける。庭で見る夢にまだ一度も悪夢がやってこない不思議を探求するためにも、まだこの夢の途中に居続ける。
きずな、負けない、忘れない、頑張れ。庭にいると言葉は濁ることなく、ねじれることもなく、その言葉通りの意味で響くというこの不思議も、ぼくの持ち場における探求課題のひとつだ。



・・・・

 

屋上庭園(横浜市 港南区)その2

各エリアを解説します。

設計段階で空白になっていた部分は、奥様の「ハーブに囲まれて過ごしたら素敵でしょうねえ」というお言葉でこのように。



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大型木製プランターにラティスを固定して囲い、地面は人工芝を敷きました。



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入り口にはワンちゃんが出ないように門扉をつけて、来客を迎え入れるイメージでアーチを設置。



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ゆったりくつろげるファニチャーとパラソルを置いて、ハーブが香るガーデンルームの出来上がり。



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さっそく奥様が苗を購入してきて、あっという間に植え込み作業を完了。いやはや手際がいいといいますか、楽しみへの馬力がものすごいなあと感心しました。


レモングラス

レモングラス


ルッコラ

ルッコラ


ブッシュバジル

ブッシュバジル


チャイブ

チャイブ


スペアミント

スペアミント


ステビア

ステビア


スープセロリ

スープセロリ


シソ

シソ


スイートバジル

スイートバジル


レモンバーム

レモンバーム



続いてバーベキューコーナーから芝生広場へ。
レンガを2段積んで排水層と土を入れました。高麗芝は根が横に伸びるので、このようにすればコンクリートの上に芝生を育てることができます。



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バーベキューコーナーは腰掛けた時に目が当たる高さのレンガ塀を設置しました。
広い庭での居場所には、立ったら見通せて座ったら隠れる遮蔽物が居心地を生み出します。これはヒトが草原の動物ではなく森に暮らす猿である、というところに起因する心理効果で、ぼくらは身を隠しつつ周囲の状況を察知できる場所に安心感を得るようにできている。これを知っていると、庭だけでなく暮らしの中に安らぎ空間を創り出せますからご参考まで。



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その先が芝生広場。ここは大勢集まった時のパーティー会場であり、普段はワンちゃんたちの運動場です。



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外周には目隠し塀と、その手前に植え込みがあります。レンガで高さを出して土を入れたので、ふんだんに樹木を植えることができました。



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スカイロケット

スカイロケット


ブルーエンジェル

ブルーエンジェル


ジューンベリー

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フェイジョア

フェイジョア1

フェイジョア2


レモン

レモン


カキ

カキ


オリーブ

オリーブ



他にも鉢植えで何種類か。



ゲッケイジュ

ゲッケイジュ


ストレチア

ストレチア


ドラセナ

ドラセナ



草花もたっぷりと。



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ここで再度ビフォーアフターをご覧ください。



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母屋の脇に立つガレージの屋上に出現した空中庭園は、あの手この手で地上の庭よりも魅惑的な場所になりました。



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狭くても、広くても、コンクリートの場所でも「庭が欲しい」と念ずればそれは手に入ると、改めてそう実感し確信したしだいです。


その3へ続きます。





 

ロハスの終焉

ひと雨ごとに近づく春の足音を感じ悦に入っていたのに気づけば梅の花吹雪、ミモザも咲いてすっかり春のど真ん中。こうなると例年通りに庭の相談が激増するのです。



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雑草が・・・芝生が・・・狭いから・・・ウッドデッキが傷んできたので・・・使っていない庭をつぶして駐車場にしたいんですけど・・・と、これまで繰り返されてきた問い合わせにすっかりクリシェとなった定型文で回答する、つもりでいたのが、おやおや今年は少し違います。これはもしかしたらスマホ効果なのか、みなさん事前にけっこう庭のことを勉強されていて、相談の中身が積極的に庭を楽しむ方向に。例えば「カーテンを開けて暮らしたいんですけど、かといってぐるっと塀で囲むのもどうかと思って」という、以前ならこちらから提案しない限り出てこないようなプラス領域でのお悩みが持ち込またりして、ぼくとしては我が意を得たりを通り越し、ああ気づけばぼくが浦島太郎になったような。



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これはですね、ロハスについてもそうでして、お若い相談者はロハスなどという言葉をご存知ない。それもそのはずで、有機野菜と賢く穏やかな暮らしの中で成長したマーク・レスターとトレーシー・ハイドは思考も暮らしもすっかりロハスなので、それは空気みたいなことなので、「ロハス( Lifestyles of Health and Sustainability /健康的で持続可能性がある暮らし方)」は、「呼吸をしながら暮らしましょう」みたいな言わずもがなも甚だしいことなので、言葉が意味を失っているのでした。



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う〜んマンダム、う〜んいい傾向。そうとなれば浦島太郎は庭の桃太郎に役替えをし鬼退治、金太郎になって熊にまたがりお馬の稽古、ついにはウルトラマンタロウに変身して庭のお悩みを片っぱしから解決して進ぜましょう。



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早くそんな時代がやってこないかなあと30年前から思っていたら、どうやらイーハトーブの足音は確実に近づきつつあるような。春と同じく気づけばその只中にいるといいなあ。時代の変化とはそういうもので、そ、そ、ソクラテスもプラトンも、みーんな悩んで幸せを実現してゆくんですよねえ。そしてある日突然ふたりだまった目の前に100匹目の猿が現れて、庭を楽しむ暮らしはごくごく当たり前な、意識せずとも、悩まずとも手に入る空気や水のような事柄になり、庭革命は意味を失いぼくは失職し、おさびし山に移住してスナフキン的タオイストとなる。う〜んフリーダム、う〜んなかなかいいではないか。



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この妄想が実現するまでどのくらいかかるのか、できれば息があるうちにと願いつつ、今のところは積み上がった設計をひとつづつ、画狂老人葛飾北斎に倣い庭狂老人となるべく、熱く、丹念に、劇的に仕上げてまいります。



ロハスの終焉は
長く明けなかった庭に差し込む春の陽射しなり。



平成の次に来る新時代に、
健全に成長した若者たちが花咲きますように。
豊かさとは平和で穏やかに微笑み、
家族で庭を楽しむ暮らしなのだと、
前のめりで血眼が癖になってしまった人老たちに
「ほら、こうすればいいんだよ」と、
幸福な営みを見せてくれますように。


 

 

庭のことだま

お楽しみはこれからだ。

これは1927年、アメリカで世界初のトーキー映画として公開された『ジャズ・シンガー』の中で 語られる台詞「ちょっと待ってくれ、お楽しみはこれからだ(直訳:君はまだ何も聴いていないんだぜ)」。
天にましますぼくのシナリオライターは、幸いなことに、ハッピーエンドに向かって物語を展開しているようで、その結末をドラマティックにするために幾多の試練を課してくるという、アメリカン・ニューシネマ的な手法がお気に入りのご様子。
ライター様、異存はございません。お気に召すまま、どうぞそのまま物語を展開してくださいませ。ぼくはただただ役に徹しますので。



今朝方近所の公園でユキヤナギが開花。
ということは、
あと1週間でサクラサク。

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どうやら花見の頃に二人目の孫が登場する模様。キャスティングの妙なり。





 

家族の庭のつくり方 66

見つめる

庭に出たら、流れる雲、風に揺れる花、日に光る葉っぱ、鳥や昆虫、何かに視線を向けてそこに意識を集中してみてください。



静かな雨に色さえるボケの花

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見つめるという瞑想。



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自然物に見入ると、ミラーニューロンによって自分が自然と同化してゆくことが感じられるはず。庭をメディテーションの場と捉えれば、毎日に出ることが習慣になります。





空海が伝えた密教修行に「阿字観」という瞑想法があります。
それはゆったりと座して、ただ目の前の梵字(サンスクリット語)の阿の字を見つめるというもの。



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「阿」は損得や美醜に一喜一憂することのない、心静かな時に見えてくる真理を表しているそうな。





屋上庭園(横浜市 港南区)その1

母屋の隣に大きなガレージがあり、その屋上を庭として活用したいという連絡をいただきました。さっそく現地を拝見すると、そこはテニスコートほどの広さがあって、主に物干し場として使われていたようです。



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さてさて、どうしましょう。どんな庭をご希望ですか?と尋ねたら、「どんな庭って・・・庭にしたいけど何をどう考えたらいいのか皆目見当がつかなくて」というご返事。では、もしもここがわが家だったら、というプランを描きますからそれを叩き台にしてイメージしてゆきましょう、ということに。



Plan A

Plan A 平面
Plan A 立面


Plan B

Plan B 平面
Plan B 立面



Plan A は左側にデッキ、中央はボードウォークの中にレンガ塀で囲ったバーベキューコーナーと植栽スペース、左側はタイル張りのガーデンリビング 。Plan B は左が植栽と芝生、中央にシンボリックな円形花壇、右は石張りのフリースペースとレンガのバーベキューコーナー。どちらも間取りを考えるようにエリアを区分けして、樹木や塀やパーゴラで立体感を出し居心地をよくしています。
このふたつをご覧いただいたところ、奥様の漠然としていた庭へのイマジネーションが具体的に花開き出してご要望が次々と。芝生のドッグラン、花壇、樹木、パーゴラ、レンガ塀、バーベキュー、犬たちのスペース、ガーデンシンク、夜も楽しめるように、大勢でガーデンパーティー、屋上じゃなくて地面にいる感じ、季節感のある植物、ハーブや野菜を育てたい、もうとめどなく溢れてきました。それらを整理整頓しつつ、 相変わらず「もしも自分ちだったら」というワクワクも込みで出来上がったのが次の Plan C です。



Plan C

Plan C


左から三分割します。

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プラン完成後も奥様のイマジネーションは泉のごとしで、ぼくのワクワクも止むことなく、このようなビフォー・アフターとなりました。



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我田引水・自画自賛、いやあ見事ですよね。コンクリートの広い屋上に出現した空中庭園は、ご夫婦、お子さんたち、おばあちゃま、ワンちゃんたちに「庭のある暮らし」をもたらしました。
では入り口から順にひと回りしてみましょう。



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撮影をしていたら奥様が朝ごはんを用意してくださいました。



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リゾート気分でご馳走になりながら、最初にここを訪れた時からプランニング、そして工事中のことが思い出され、印象的だったことを手帳にメモしてあるますのでそれを転記します。

奥様は見るからに強運の持ち主。ずっと笑顔で何事も肯定的。イマジネーション豊か。発想にブレーキをかけない。ほめ上手。あらゆることを「家族のために」と考える。「あのお、すいません、爪の垢を少し頂戴したいのですが」と言ったら笑われた。



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この素晴らしい性格は天性のものなのか、あるいは艱難辛苦をくぐり抜けて到達した境地なのかはわかりませんが、何が起ころうとも絶対に転けないような、転けたら転けたでそれが次の幸運につながるような感じがして、こういう女性と暮らしたら家内安全商売繁盛だろうなあと思った次第です。


その2へつづく。 



 

家族の庭のつくり方 65

耳を澄ます

庭に出たら目を閉じて、しばし自然の音や生活音に聞き入ってください。



音で記憶が蘇る。

祭囃子

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潮騒

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風鈴

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雨音

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耳をすますと見えてくる情景がある。



蝉時雨

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花火

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ポール

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お好み焼きの音

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音の感じ方で心身のチェックもできます。近所の犬の声や車の騒音さえも心地よく感じられるなら健康状態は万全。

道路を挟んだお隣りが幼稚園で、そこから響いてくる子どもたちの歓声が嫌で嫌で、庭に防音壁を設置できないだろうかという相談を受けたことがありました。事態は深刻、厚いカーテンを閉め切ったまま何年も庭に出ることなく過ごしていたそうです。ぼくは「きっと受け入れてもらえないだろうなあ」と思いつつも、防音壁ではなく「過ごす庭」を提案。すると事態は180度変わりました。
庭が完成して半年後、その奥様は「何であんなに子どもの声が気になっていたのか不思議で不思議で。今では庭に出ない暮らしは考えられません」と、園児たちに見えるようにと花をいっぱい咲かせているのでした。
あれから数年が経ち、そのお宅はご近所でも評判のバラ屋敷になっています。めでたしめでたし。庭と奥様の変貌をよろこんだご主人から頂戴した、「いわふちさん、やるね」のひと言が、うれしい宝物となっています。

 
 
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