2019年04月

初春の令月にして気淑く風和らぎ・・・

時は奈良時代、西暦730年の正月13日に、太宰府にある老師(大伴旅人・おおとものたびと)の邸宅でガーデンパーティーがもようされたそうな。



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折しも初春の空気は清らかに澄み渡り、風はそよそよとやわらかく草木を揺らしている。おしろいのように白梅が咲き、蘭は貴婦人が漂わす香のように匂い、そればかりか早くも春に生まれた蝶が舞って、鳥は林を飛び交い、遠方に目をやれば秋に来た雁が渡りの旅に帰ってゆく。



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庭に集った者たちは皆、空を屋根として、地面を座席として、ワインを注ぎあい胸襟を開いて、今日を喜び、明日の夢を語りながら満ち足りた心地を味わっている。



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老師はマイクを持って言った。



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お集まりの皆々様、そろそろ歌会を始めましょう。 漢詩にも落梅の作品があるように、今も昔も庭の心地よさに変わりのないものです。さあ、お題は「春の庭」として、しばし歌を詠もうではありませんか。



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庭に人集い、語り、笑い、味わい、感謝し、希望を膨らませ、人生の幸福を育む時代が令和なり。
平成くんさようなら、さよなら平成くん。名残は尽きぬが、終の住処となるであろう時代へと、和みの風に帆を張って、意気揚々と歩を進める。

いやあそれにしても、これだけ「平成を振り返る番組」が立て続くと・・・。平成の大晦日、今夜はテレビを消して庭でひとり、心静かに令和を迎えようかと思っています。



2019春 相談会 表

2019春 相談会 裏-1

2019春 相談会 裏-2


 

Graceland Style『庭を生活空間に』

庭を生活空間に。

庭は暮らしの外にある風景や畑ではなく、人が暮らす場所。
寝室、リビング、キッチンと同等に、庭空間を活用しましょう。 



後藤邸

後藤邸


飯高邸

飯高邸


天野邸

天野邸


中川邸

中川邸





正月用に植えられることが多い冬の主役
ハボタンが伸び切りました。
花が咲くとこれが菜の花の類だということがわかります。

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こいつの最大の魅力は朝露で、
ぼくの早朝散歩の撮影ポイント。

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ゴールデンウィークに引っこ抜かれることが多いわけですが、
じつはこれ、多年草(二年草)でして、
 そのまま育てて、伸びた茎に新たな芽が育つ様子を
「踊りハボタン」と言うそうです。

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お試しあれ。

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ぼくんちの狭い庭では次に植えたいのがありすぎるので、
お礼を言って引っこ抜きますけど。

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2019春 相談会 表
2019春 相談会 裏-1
2019春 相談会 裏-2



 

いつ咲くか

「昨日もない、明日もない、あるのは本日ただ今の自分だけ」とは京都の坊さん尾関宗園のお言葉なり。「過去にとらわれず、明日を思い悩まず、今日やるべきことに集中してたらこうなりました」と語ったのはジャパネットの高田明。「明日命が尽きるように生き、永遠に生きるがごとく学べ」はご存知マハトマ・ガンディーの託宣。



正月を越えて粘りに粘ったアイスバーグの
最後の一輪を摘んだのが3日前。
初めてジューンベリーの花にバトンを渡し、
我ながらよく頑張ったよと、
ナイスファイトだっただろと満足げでした。

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そんな感慨に浸っていたら、あっと驚くタメゴロー、
今朝方、春のつぼみが開花。
え!も、も、もしかして休眠期なし?

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うちのバラたちは、
昨年の塩害によって性格が逞しくなったようです。

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「平成最後の〇〇祭り」にぎやかなる今日この頃、
平成最後の庭の思い出。



分譲開始から30年と年期が入った住宅地、若者は熟年となり、熟年は老年となり、たくましく成長を遂げた街路樹と対照的に、家々の庭は心なしか色を失っているような気が。歳を重ねるとは色褪せることなのかと、かつてのその街の活気を知る身なれば少々気落ちしてしまうのでした。
う〜ん、それぞれの人が、各々の家庭が様々な出来事を通り越してきたんだろうなあと、当たり前のことを思いつつ、故にいつまでも若者のパワーを保持することは難しいんだろうなあと。されど中にはかつてなど比べ物にならないほど花いっぱいに眩く光を放つ庭もあるわけで、はてさてこの違いはいかな理由によるものかと。



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悩み多き沈黙の庭が続く道を歩いていたら、遠くから何やら楽しげな女子会らしき歓声が。近づいて道路から覗いてみたら、そこは10年前に知り合ったお客様の庭でした。ガーデニング達人の奥様のもとに数人のお友達が集まって「寄せ植え教室」の真っ最中で、「あらあいわふちさん、お久しぶりー。おやまあ相変わらずお若いですねえ」と嬉しいお言葉を頂戴しました。若い?若いかなあ、よく言われるからきっとそうなのでしょう。でも、その奥さまの笑顔こそ10年前と少しも変わることなく輝いていて、そこに集った人たちの表情も春爛漫で、そんな光景に出会えた偶然によって掬い上げられた気分となりまして、天にましますシナリオライター殿に感謝した次第です。



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何を信条とし、どのように暮らせば、10年経てば10年分の成長を遂げる逞しき庭を実現できるのか。そんな幸福論的哲学論の結論は導きだけせないながら、庭の様子がその人の状態を客観的にジャッジしていることは確かなわけで、であるならお若いご夫婦への設計に、10年、20年先まで見越した幸福論的哲学的庭論を詰め込んだ設計をせねばと。ぼくが消滅した後も美しき成長を続ける庭をと、気まぐれに、戯れに年寄じみるわけではなく、それが庭設計の本分であると今更ながら。



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歳は取ってみるものですね。行く先々で、行かねばわからなかったであろうことばかりです。ジャパネットイズムに従い「今日に集中」しつつ、昨日の相談会初日は花冷えを通り越した氷雨降る静かな出だしで、おかげで設計作業がはかどりましたがやや不満というか物足りなかったというか。帰宅し庭に出たらゴージャスなるライムの花の香にうっとり、バラも始まり、わが家の庭は元気に今日を過ごしたんだなあと、その淡々と咲く様に「ありがとね」と花たちを擬人化して独り言ち。「数時間で今日は昨日になり、明日が今日になったらまた新鮮な気持ちで咲きましょう」と締めくくったところでメラトニンが噴出し、幸福なる意識不明に陥ったのでありました。



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一夜が明け、今日は連休中で最高の晴れとなる予報。では張り切って、『昨日は「咲いた」、明日は「咲け」、咲くのはいつも今日の出来事』のココロだ〜。



2019春 相談会 表

2019春 相談会 裏-1

2019春 相談会 裏-2






 

恒例『お庭の相談会』はじまりはじまり〜

さあさあ始まり始まり、超ゴールデンウィーク。史上初の10連休ということで、民の動向は三つに分かれたもよう。1、すでに行楽地へとむかっている。2、まずはのんびり自宅で朝寝坊。3、いつもと変わらず仕事仕事。ぼくは3なわけですけど、いつもとは違ってウキウキ行楽気分です。いいもんですよね、休日の雰囲気って。ラジオの渋滞情報からはそこにあるたくさんの笑顔が思い浮かんで、自分自身の記憶も相まって自然と口角が上がり気味に、目尻は下がり気味になります。
というわけで、今日から恒例の『お庭の相談会』。1の方はたっぷり楽しんでお帰りになってから、2の方はブランチを済ませてから、3の方は空き時間にでもお越しください。



2019春 相談会 表



1の方へ、観光地のリゾート気分をご自宅でも。2の方へ、自然を感じつつ暮らせる庭の実現を。3の方へ、庭が頑張っているあなたを素晴らしき人生へと導いてくれますよ。



2019春 相談会 裏-1

2019春 相談会 裏-2



ぼくと一緒にあなたの理想の庭をイメージしてみましょう。たったそれだけのことで、あなたのナビは理想郷への最短ルートを示すことでしょう。



犬たちは毎日が休日リゾート気分。

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陽が差すとすかさず庭に出てきて遊んでいます。

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一番活発なココも、ポカポカ陽気に
芽吹き始めた芝生で寝落ちしていました。

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風和む、令和間近な庭風景。 





ワクワクとウキウキとホンワカと

いよいよ始まりますねえ、スーパーゴールデンウィーク。行楽の予定にワクワクしている方も多いことでしょう。方や(へそ曲がりなワイドショーによれば)家事が増えるとか、家計のこともあり特に予定はないので、はしゃぐ子どもをどこへ連れてゆけばいいのかと、少々憂鬱を抱えている奥様方もいらっしゃるとのこと。まあどのような状況にあっても悲喜交々なわけでございます。



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嬉々として渋滞へ突入するも楽し、ノンスケジュールならそれはそれでのんびりとスタートするもまた楽し。のんびり派のみなさまにおすすめなのが円海山周辺のトレッキングです。明日は小雨の予報なのでウダウダと家で過ごし、晴天の明後日に庭でブランチを楽しんでからコンビニでサンドイッチと飲み物を買ったらさあ出発。港南台から入り瀬上池から稜線へ出て、花咲き乱れる庄戸の住宅地とゴルフ場と霊園をかすめて1時間半で峠の茶屋。そこからは緩い下り坂がいざ北鎌倉へと続いています(小学生でも2時間半の行程)。春の息吹に包まれて歩く山道、素晴らしい時間ですよ。



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そんなのも面倒くさいという場合にはお子さん連れで、あるいはチビちゃんたちは旦那に預けでグレースランドへお越しください。ぼくと一緒にゆったり気分で、戯れにでも、あなたの理想の庭を思い描いてみませんか。おっと出ました、戯れにでもってなかなかいいですよね。戯れ・・・なかなか趣深き言葉なり。連休中のコラムのネタといたしましょう。



2019春 相談会 表 送信用PDF



一応仕事とはいえ、ぼくも気分は休日モードになっているのでややボケーっとしているかもしれませんが、その辺はご容赦ご容赦。庭をイメージするのにはそのくらいの方がいいような気もしていますし。
あなたにお会いできるワクワクと、世の中に笑顔が溢れるスーパー連休のウキウキと、自分なりにホンワカ脱力しようと決めている、明日からが楽しみ楽しみ。






 

追いつ追われつ

おお、咲いた咲いたとヤエザクラを撮ったのが10日前のこと。



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設計と相談会の準備に追われているうちに写真整理は後回しとなり、気づけば花は終わってしまいました。



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季節に追われ、追い越され、毎年春は猛スピードです。



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今日は川崎へ測量に。幸い雨は明け方に上がったので、アクセルをやや強めに踏みつつ向うことといたしましょう。



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しかし焦ることもなし。ハナミズキが咲いたので、ここからヤツらはしばしスローダウンするはず。 季節のペース配分は心得ています。





 

Graceland Style『眺める庭から過ごす庭へ』

眺める庭から過ごす庭へ。

庭をゆく風は地球を隅々まで何周もしてきた空気の流れ、見上げる空は紛れもなく宇宙空間です。
それを浴びながら時を過ごせば、心身が自然の営みと同期し自然体へと整えられてゆきます。 

 荒武邸

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畑邸

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森邸

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後藤邸 

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庭で過ごしていると、
とても些細なことに心が動く感動体質になってゆきます。
光の揺らぎ、昆虫の羽ばたき、花びらの雨粒などにも。

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仏も昔は凡夫なり

春の土日は相談会さながらにいろいろな庭話が持ち込まれます。その中には成長を遂げた庭木や草花を扱いかねて、はてさてどうしたものかというものも多く、さらに進んで熟考の末に例の結論を導き出してからご来店され、木を伐採し、芝生を剥ぎ取り、庭をコンクリートで埋め尽くしたいのだが(もう手入れはうんざりだ)、という、主に中高年男性からの相談もあります。ぼくとしては、いかにすればその庭が苦労の場所から幸福なる暮らしの場所に変貌するのかをお伝えしたくて、その男性の表情をうかがいつついろんなアプローチでお話しするものの、つまるところ1ミリも伝わらないこともしばしば。ああ無力、ああ無情ジャンバルジャンビクトルユーゴー作と、懐かしきかなオールナイトニッポンの甘くほろ苦いサンバと共に鶴光のセリフが浮かぶこともしばしばなのであります。





庭っていったい・・・庭っていったい・・・持たざる者は憧れ、持つ者は持て余す庭っていったい・・・。まあやむなし仕方なし、昭和時代の庭観は「植物を育てて眺める」というもので、それが平成に入ってから「眺める」がなくなり「植物を育てる」だけが残り、つまりは暮らしのお作法として「手入れをする場所」というのがスタンダードな庭の概念だったのですから。わざわざ相談に来られるくらいだからみなさん真面目です。その真面目さゆえに、きちっと世情に乗って、目立たぬように、はしゃがぬように、平成の庭スタイルを堅持してきた結果が「庭なんぞは潰してしまえ」という結論へ至ったことを微塵も責めることなどできないのです。
さて、この悲しき口笛が聞こえてるような、悲しき雨音が響いてくるような状況は令和の世でどのように展開するのでしょう。お若い人たちは放っといても庭を楽しむ方向に行くことでしょう。それは日々実感しています。ただ気になるのはご同輩と先輩諸氏。似合わぬことは無理をせず、人の心を見つめ続ける時代遅れの男たちはお爺さんとなり、今さら庭に意欲など持てないのかもしれないなあと思ったりもします。庭は老後の楽しみだと先送りにしてきた先輩方(10000回は聞いてきた台詞)、あれは団塊団子レースを勝ち上がるために、家庭のことを二の次とせざるを得なかったゆえだったのでしょうか。
もう暮らしに余裕も生まれて、家族のことを考える時間は有り余るほどあるじゃないですか。たまにやってくる孫の顔を思いつつ花咲か爺さんになるとか、忙しさの中でさんざん憧れた田舎暮らし的に野菜づくりを楽しむとか、はたまた庭を碁会所にするとか、なんでもいいのでその場所があなたとご家族の暮らしを彩る場所になるように、どうかご再考を。植物を引っこ抜いてコンクリートで埋めてみたところで、苦労は減るでしょうけど、それによって暮らしに幸せが広がってゆくとは考えづらいですから。



目まぐるしく花が入れ替わる風景にあって、
ホトケノザの息の長さは驚きです。

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 開花の確認は正月二日の朝でした。

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冬をしのいで春となり、

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盛りを迎えたのが三月。

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GW間近となっても衰え知らずに咲き続けています。

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これぞ雑草魂なり。

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仏様は今日もしぶとい老後を送っています。



例月に和む風を感じつつ「いろいろあったが、ああ、なかなか良い人生だったではないか」と、仏の顔で開花いたしましょうぞ。「亡くなったお爺さんが、もう庭はこりごりだって言って全面コンクリートにしちゃったのよねえ。まったく、昭和生まれって発想が貧しすぎ」とか言われませぬように。
仏も昔は凡夫なり。お釈迦様だって、イエス・キリストだって、必死のパッチで冬を越え、めぐり来た季節にようやく一輪の花を咲かせたのですから。



 

Graceland Style『カーテンを開けて暮らす』

カーテンを開けて暮らす。



仲野邸

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門馬邸

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大原邸

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せっかくの庭スペースを楽しめていない場合、多くは目隠しの不備にその原因があります。カーテンを閉めておかなければ暮らせない状態である限り、庭は暮らしの外にある余剰地で、ひたすら雑草取りや手入れだけを繰り返すことになってしまいますし、庭に出ても周囲から丸見えだったらくつろいで過ごすことなどできません。どこにどのくらいの目隠しが必要なのかをじっくりと、しっかりと検討することから庭づくりを始めましょう。
庭は植物のための場所ではなく、あなたが手入れ修行をする場所でもなく、暮らす人が日々元気に、幸せを実感するための場所なのです。





平成時代も終わりに向けてのカウントダウンが始まり、10連休間近で皆様の気分もアゲアゲなご様子。園芸売り場は笑顔の賑わいで、早くもGW恒例「お庭の相談会」へのお問い合わせもちらほらと。



2019春 相談会 表 送信用PDF



「あわてない、あわてない、10日もあるんですから」と話したら即座に「ダメダメ、連休は初日の早朝から終わりまで、キャンピングカーで旅に出るの。その前でもいいんでしょ」とのご返事。キャンピングカーをお持ちとは、いやあうらやましいですなあ。なんでも家族揃って行き先を決めずに出発するとのこと。最高ですね。
ぼくがキャンピングカーを持っていたらどこへ行くだろうかと想像してみました。とりあえず山梨方面へ向かい、山岳に暮らす孤高のゲージツ家を訪ねるかな。その後は・・・やはり行き先を決めずに、ナビも使わずアクセルを踏んでみたいなあ。
旅かあ・・・



 

庭のつれづれ

働き方改革。

今月から働き方改革関連法が施行されましたね。中身はまったく知りませんけど、要するに「食べるために、自分のために働く」から問題が起こるわけで、「感動のために、他者のために働く」ようにすれば、おかみから働き方まで指導・制約される必要はないと思うのですが(共産国じゃないんだし)。
感動のために、他者のために、つまりですね、庭仕事こそが理想的な働き方なのであります。

いえね、昨日やって来た庭資材の営業さんのですね、トークの端々に「本当はこんなの売りたくないいだけど、さほど素晴らしい商品だとも思っていないんだけど、仕事だからしかたないんですよねえ」みたいなニュアンスを察知したので水を向けたら乗って来きまして、ぼくも面白くなっちゃって「じゃあ今日は愚痴大会にしませんか」となったのです。お遊びですけど、女性たちがそうしているように、男にも時々はそういうの、必要な気がするんですよね。
意外なことに、お互いに仕事の愚痴は出ませんでした。じゃあ何の愚痴かって、そんなのは決まってるじゃないですか、あれですよあれ、あれのこと。しかし男とは愚痴って終わりとはできずに常に結論を導き出して、それを次なる行動の指針としなければ気が済まない習性を持っているので、いつの間にか「世界平和と女房の幸福のために働きましょう」という生物学的見地からの見事な結論を導き出して大会は終了したのでありました。見事な結論の割に、お互いに少々情けない表情になっていましたが。



春が濃くなり、いよいよ虫たちが働き出しました。

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「食べるために、自分のために」 は焼け跡から立ち上がった昭和の御代のことなりき。男たちよ、令和となれば花のように、花とミツバチのように、ハチのムサシのように、飛べ飛べハッチのように働くべし。




 

知覚優位性の哲学

Eテレの『世界の哲学者に人生相談』に、出た!モーリス・メルロー=ポンティが登場しました。メルロー=ポンティといえば「考えながら生きるよりも感じながら生きなさい」と説いた人でして、ん!?これはどこかで聞いたセリフなり。そう、Don't think, Feel! ブルース・リーが燃えよドラゴンで少年に語った、「考えるな、感じろ」なのであります。


ポンティへのお悩み相談

あのお、先生、私どうしても面倒くさくて、仕事も家事も、もう何もかも面倒くさくて、生きているのも面倒くさいんですけどお。

これに対するポンティ先生の回答を要約すると以下の通りです。

思考からの命令で行動するのをやめてみてはいかがでしょう。あなたの脳内を占領している思考の山をちょっと端にどかして、とにかく動く、いちいち理由をつけずに動いてみてください。動けば感じる。ピアノを練習するときに最初は思考が指を動かすよう命令しているからぎこちない音になりますが、上達してくれば指が思考からの指令を待たずに動き出します。そこで奏でられる音の美しさが思考内に心地よさを生み出す。これが両義性(意識と身体は別物である)における思考と知覚の逆転現象です。やってみてください。人は本来知覚(感じること)に従って行動する方が自然な、いわば野生動物なのですから。

ふむふむ、なあるほど。つまり庭ですよね。何でもかんでも庭に結びつけるわけじゃないんですけど、庭の楽しみというか威力というか、庭とはそういう場所なのです。思考優先だったら庭仕事は義務になる。嫌ですよねえ、家にいるときくらい、せめて庭にいるときくらいは義務に縛り付けられて、思考(あるいは女房)の命令に従って時間を過ごすことは避けたい。こうしていつも庭で書いているブログやSNSだって義務化した途端に苦痛になるわけで、そうじゃなくて、とりあえずパソコンを持って庭に出て腰掛ける。すると庭の空気と光と花に心が癒されて、庭を飛び交う鳥や昆虫に刺激されて、ぼくの後を追って飛び出してくる犬猫に元気付けられて、書いておきたいことや伝えたいことが湧き出してくる。で、しばしゴージャスな庭タイムを楽しんでから、知覚優位になった身体が脳に出す指令に従って次なる行動へと移ってゆく。
そう言えば女房と出会った頃に「あなたは頭でっかちで今にも倒れそうにバランスが悪い」と指摘されたものです。今も頭でっかち気味ながら、朝晩庭に出る習慣で知覚の方も充実できているという自覚はあるのですが、女房殿、いかがでしょうか、ぼくのバランス。知覚優位の健全さを得ているでしょうか。え、ダメ、ダメですかあ。だったらなおのこと、「行動→感じる→身体から思考に命令」を強化すべく、またもやしばらくの間、物干し台と化していたワンダーコアを再開することといたしましょう。って、こういうことをグダグダ考えてから行動してしまう思考優位がいけないわけですが。



植物には目(視覚)があります。なぜなら擬態するし、
周囲の風景に歩調を合わせて咲く様子は
そうとしか思えないのです。

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聴覚もあるし、臭覚も触覚もあり、記憶力もある。

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それらを駆使して策略を練ったり交渉したりしています。

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ただし彼らには脳という臓器がありません。

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ではいかにして・・・

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これがメルロー=ポンティ言うところの知覚優位な幸福哲学。



 
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