2019年06月

庭のつれづれ

夏の気配きざす。

仕事中、首タオルが欠かせない季節になりました。
花たちも徐々に夏めいて、梅雨の晴れ間にさざなむ高揚感。



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春を待つ気持ちと似て非なる
微妙にして絶妙なニュアンスの庭時間。


 
近づくワクワクを受け流し気味に、
今は静かに柔軟剤の香りを楽しみつつ、
ひとつひとつを丁寧に。




 

メンテナンス

店で設計に没頭していたら、女房から「夕方5時に赤澤さんとこ予約しといたから行ってください」とメールあり。赤澤さんは綿棒を使った独特のマッサージで全身のリンパを流し、心身の不調を改善してくれるわが家行きつけの整体師というか、友人というか、犬仲間というか、もともとは庭をやらせていただいたのがきっかけとなり長年お世話になっています。 



わが家の健康を支えてくれる整体師、赤澤さん。
競走馬も整えます。
 
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Plan
 
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以前は月2回ペースで通っていたのが、まあまあいい感じの日々となったのでしばらくご無沙汰。そろそろ行ったほうがいいのでは、と女房が連絡を取ったら「すぐに来てもらって」となったそうな。



Before

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After

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Before

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After

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Before

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After

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はい、じゃあ左を上にして横になってくださいね、いきますよ。久しぶりだからちょっと痛いかもしれないけど頑張りましょう。

はい、よろしくお願いします。
イ、イタタタタ!


でっしょう。相変わらず根を詰めるタイプですね、末端の血流が滞っちゃってます。すぐ終わるから我慢してくださいね、痛いですよ、痛いですよ、痛いですよ。

イタ、イタ、イタタタ・・・



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ひと通り全身の施術が済んで立ち上がったら驚きの感覚が。自分の手足が脳と繋がりました。施術前の自分と比較すると身体が倍にデカくなった感じ。そしていつものことながら姿勢は伸びやかになって思考はポジポジに、さらにこれもいつもの通りに食欲が強まって「さあて今夜は何を食べようか」とメニューが次々浮かんでくるのでした。空腹感、ぼくの場合これぞ心身が整った証拠です。



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「うちの庭って気がいいんだと思うんだけど、草花とか、いっつもいい感じなのよね」とおっしゃる通りに生き生きと花が咲く庭をぐるっと眺めてから帰宅し、ぼくの不調に気づき予約を入れてくれた女房殿にお礼を言いました。



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一夜が明け、手足は脳と繋がったままのデカいわふち。驚くことに血圧は20ほど下がって平常値に。血流って大事なんですね。
何でも血管の99%は毛細血管だそうで、全ての細胞から手の届く綿密さで全身に行き渡っているそうな。アンチエイジングのカリスマ根来秀行教授が「血流を良くすれば健康でいられます」と断言するくらいですから、ゆっくりと入浴し、ストレッチを行い、良く歩き、血液サラサラ食材を摂取し、体を冷やさず、ということを心がけたほうが良さそうです。



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庭の手入れと同じく自分の手入れも大事ですね。それでは、と、今日からウォーキングとストレッチを入念に行おうと、101回目の決心をしたしだいです。



赤澤さんちの庭の詳細はホームページでご覧ください。
 

 


 

家族の庭のつくり方 73

花がらを摘む

咲き終えた花をちぎる作業を「花がら摘み」と言います。



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目をかけ、手をかければ応えてくれる。



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摘んだ箇所からいくつかの新たな花芽が出て、どんどん花数が増してゆきます。




草花の反応を知ると花がら摘みが日課になり、
庭へ出る回数が増えます。 

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ぼくの後を追って猫も犬も庭へ。

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ミーは昆虫と爬虫類を見つけてかまうのが楽しみで。

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ノアたちはテーブルで干しているさつまいもチップスが、
風で散らばるのを楽しみに。

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こないだは出来立てのチャーシューを
冷まして締めようと置いといたら、肉の匂いに大興奮。

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味が染みていない中心部分を少しだけあげました。
 
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楽しきかな庭のある暮らし。
花がら摘みの成果か、
まだ数種類のビオラが咲いているわが家の庭。 

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時期が終わった花も咲いているうちは可愛がり、
そこに次の季節のを植えたしてゆくという、
鬼嫁の意外な一面が見えてきます。 




庭のつれづれ

オクラの株分け。

夏に実家へ行った時、母が丹精している畑を見てビックリ仰天。背丈を越えるまで育ったオクラが生垣風に仕立ててあり、上下に満遍なく花が咲き実がぶら下がっているではあーりませんか。

かあ、どうやったらこんげでっかくなるんだろか?うちのは膝丈だども。 

おめえ株分けしねかったろ。

株分け?

そだよ。苗買って来たら1本ずつにして植えればでっかくなるども、そのまんまんしたら伸びねえこて。

はあ〜知らんかった。

というわけで、女房が植えた苗を株分け作業。



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オクラ納豆、オクライカ納豆、オクラ梅納豆、オクラ鰹節生卵落とし納豆七味たっぷり、オクラ山芋千六本納豆刻み海苔乗せワサビ添え・・・2ヶ月後が楽しみ楽しみ。

そうそう、例の「令月にして淑く風和らぎ」の作者は山上憶良と言われているそうな。 




 

長靴履いて出発

朝日が早くなりました。庭へ出たら昨日の雨は夢幻のごときなり、天気晴朗なれど風強し。こりゃあ里山日和じゃわい、ということでウォーキングを1時間ほど。



散歩コースのいちばん奥に、お目当のめネムノキが。

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予想的中。

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強風と無風を繰り返すサイクルが、
まるで山が呼吸をしているようでいとをかし。 

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止み間を待ってはシャッターを切る。

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花は少ないながら木々も雑草も緑がツヤツヤと、足元はグシュグシュとして、森は夏に備えて貯水に励んでいる様子でした。

さてと、どろどろになった長靴を洗って、店を掃除して。今日も楽しみな設計時間のはじまりはじまり。




庭のことだま

洗練。

洗練とは、洗って練って、硬いものを柔らかくきめ細かに仕上げるの意。
神様はさざれ石が巌となる時間をかけて、巌を浜の白砂に、恐竜の前足を翼に、マグノリアをビヨウヤナギに洗練させたのでありました。
アマテラスはしなやかさがお好きなようで、さればこの猿、その意にそって。


水つぶてにも折れぬ糸。

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ソフィスティケート&エレガント。




 

トマセロの進化論

われらホモ・サピエンスが落ち込んだ気持ちを回復させる方法は、200万年前の旧石器時代より決まっています。音楽などの芸術、他者との触れ合い、運動、睡眠、食事、そして自然に包まれること。中でも自然は他の方法を包括しているので、つまりヒトを健全な精神状態へといざなう刺激となるのは自然な芸術、自然な触れ合い、自然な運動、自然な睡眠、自然な食事ですから、つまりは自然を浴びてその世界と同調することが、健やかなる人生に欠かせないものなのであります。
だからもしもあなたが気分転換を必要とする不自然な状態に陥ったら、森へ、海へ、リゾート地へ、近所の緑濃い大きな公園へと向かってください。あるいは小さな庭があるなら、いち日の締め括りにお気に入りの飲み物と本を持ってそこへ行き、ゆったりと腰掛けて、静寂という自然の音に浸ってしばしの時をお過ごしいただければ、あなたは石器時代から縄文時代という、歴史上ヒトの心が最も豊かであった頃のご先祖様によって(継承されてきた遺伝子によって)、ドロドロとした窮地の沼から掬い上げられることでしょう。



夜の山下公園がすごいことになっていました。
 
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さすがは横浜、日本有数の観光地。

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まるで絢爛豪華なガーデンウェディング会場ようです。

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ため息とともに、当時は暮らしが不安定でまともな式を挙げていないぼくらに、
神様が粋なはからいで会場を提供してくださったのかと都合よく妄想し、
女房と二人、人影まばらなヴァージンロードをそぞろ歩き。
 
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さすがに腕を組むことはなく、バラを見ながらばらばらに。
でも脳内には高らかに、厳かに、パパパパーンと、
メンデルスゾーンの結婚行進曲が鳴り響く。

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まあ、歩きながらずうっと仕事の電話をしていた、
新婦の脳内を測り知ることはできませんでしたが。



昨晩は、梅雨らしく湿った風を楽しみながら、庭の書斎で数年間つまみ読みのを繰り返していた、人類史学系&行動心理学系数冊を並べて気の向くままにペラペラと。いやあ、はまったはまった。本とは面白いもので、音楽と同じで必要な時に開くページはドンピシャリのドンジャラホイで、点々繋がり線となってひとつの世界が立ち上がってくるんですよね。その結果と言いますか、思いがけずと申しましょうか、長いこと喉の奥の方に引っかかっていたイワシの小骨が物の見事に外れたのであります。
外してくれたのは、ご存知、夜の庭でのわが友であり師と仰ぐチャールズ・ダーウィンと、もうひとり、自分的に「今週のスポッッッッットライト!」で突然浮かび上がった、アメリカの霊長類学者であり発達心理学者であり認知心理学者であるところの、つまりこの3つを専門分野とすれば必然的に導き出される、「人類はいかにして言語を獲得したのか」というテーマで高名なマイケル・トマセロ博士でありました。
なんとなんと、トマセロくんは挨拶もそこそこに、ぼくの親愛なるダーウィンが唱えし偉大なる進化論、その核となっているかの有名な言葉「適応せよ。さもなくば亡びよ」を、疲れを知らない子どものように、恐れを知らない大人となって否定し始めたのであります。

いやいやダーウィン、そんなに厳しい理念を持って生きていた人類なんていなかっただろうよ。いたとしてもだよ、それは今でいう未熟にして異様に潔癖な純粋まっすぐ君の青年病者みたいなもので、そのように偏って、傾いたまま力んでいるような病人が進化を生んだなどということはありえないって。

おいおい新参者、何を言うか。進化とは、変化に対する適応力に違いないのだ。環境変化による不足に適応したからこそキリンの首は伸び、オタマジャクシはカエルになり、女性は美しくなり、男性はたくましくなったのだ。異論を挟む余地はない。

ほら、すでにおかしなことを言っている。女性は美しくなったかな?まして男性がたくましくなったなどというのはギリシャ神話かおとぎ話か、現実と乖離した幻想としか思えないのだが。つまりだな、ヒトを神に近い特別な存在だと、あなたの論を否定しまくった宗教界と同じフィールドにあなたも立って物事を捉えているからいるからそうなるわけで、見てみなさい、地上の最大勢力である昆虫を魅了する花の美しき進化はヒトの女性の比ではない。ヒトが魅了できる昆虫はヤブ蚊くらいのものだ。それに男たちはどうだ。弱い、あまりに軟弱な精神と思考で家庭環境の変化に適応できず喘いでいるではないか。弱き者、汝の名は男だ。その辺をうろつくゴキブリの方がヒトのオスよりはるかにたくましい。オスはその発生から現在に至るまでゴキブリ以下のひ弱な種族のままなのだよ。

ずいぶんと卑下した悲観的な見地だな、我らがゴキブリ以下だなどと、ふん、くだらん。

ダーウィン、もう少し続けさせてくれないか。まだ本題に入るための前提、イントロダクションだ。
いいかい、ヒトは弱い存在だった。ゴキブリとは言わないまでもネズミ以下であることは間違いない。十数種類いたヒトの種族は次々滅んで、かろうじて生き延びた唯一の種であるホモ・サピエンスの運命もすでに風前の灯火であるということに、異議を唱える学者はひとりもいないのだよ。それに比べてネズミの歴史たるや、ヒトが直立する何万年も前から今日まで営々と続いている。これこそ種としてのたくましさだと思うのだが。

詭弁だな、若造。それでいったい何が言いたのか。後の世で大いなる賞賛を得た私の進化論を愚弄することは、恐れ多くも神への反逆に等しいことであるぞ。

神への反逆?う〜んまったく、爺さんは頭がガチガチで困る。あなたにこそ進化が必要ですな。その前に、カビが生えてそろそろ化石化しそうな論理に凝り固まったあなたの脳を、韓国伝来の超痛いコルギでマッサージして差し上げよう。
よいですか、ヒトは弱い種族だった。だから生き延びるために協力する必要があったし、そのためには良好なコミュニケーションが不可欠だった。何も環境の変化に適応して自らを変化させたのではなく、外的変化に怯え、震え、親子で、夫婦で、仲間で、身を寄せ合って耐えたのですよ。狩りだって大勢の協力なしにはマンモスを倒すことなでできるわけもなく、牙で突かれ、巨大な足で踏みつけられ血反吐を吐いて死んでゆく仲間の姿に涙して、涙の数だけ強くなっていったのです。強くなったといってもあなたが言うところのいさましき強さへの変化とは違う。まったく逆です。優しさを得たのです。弱者故の悲しみを慰め労わり合う優しさを得たのです。その表出が、他の種には見られないほど長期にわたって子育てをする愛情と、もうひとつが言語能力。もっともこの進化もあなたが言うところの変化に対する適応であることに間違いはないのですが、しかし「適応せよ」などという自己啓発セミナーのようなニュアンスは大間違い。それは絶対に間違っている。ネアンデルタール人をご覧なさい。われらホモ・サピエンスよりも大きい身体と勇猛な精神を持っていた彼らは、家庭や社会で繊細なコミュニケーションを維持する必要がなかった。腕力で獲物を捕らえられたし、言葉など使わずとも食べるに不自由しなかった。だがそれが仇となって内輪揉めを繰り返した挙句に、氷河期の寒さと空腹に耐えるすべを見出せず滅んだのだと言われているではないか。強さは脆いのですよ、ダーウィン先生。

んん・・・しゃくにさわるが、うん、そうかもしれん。確かに弱い者が強くなる例はあるが長続きしない。強くなるともっと強い者の標的になって滅ぶのだ。あるいは傍若無人な振る舞いによって孤立する。強者の論理はついには戦争をおっ始めて自滅するという、これも嫌という程繰り返されてきたことだしな。私の論を歪めて解釈したアドルフが優生思想を唱え、アウシュビッツで行なった卑劣な愚行についても長年嫌な気分が消えなかったのだ。愚か者は何事も愚かな受け取り方しかしないから愚か者なのではあるが、ヤツが正当な選挙で選ばれ、ドイツ国民の熱狂に支えられてあれを行なったのだから、つまりはドイツ国民も愚かだったのかと思い至ってしまうがさにあらず、多数の総意が進化となってゆくのだからして、さすればあの悲劇も適応の一過程だったと結論づけることこそ愚かであるし、いやはや、痛い小骨にずっと悩んでいたのだよ。そうか、う〜ん、若造、なかなか興味深い洞察であるぞ。

先生、恐れ入ります。

だがそれでは、進化の仕組みをどのように表現したらよいのだ。「適応せよ、さもなくば滅びよ」では君のお気に召さないわけだろう。

では、せん越ながら。

耐えよ、愛する者と身を寄せ合って耐え忍べ。

未来のために変化するなどということをヒト以外の生物は誰ひとりとして考えたことがない。一部の鳥類を除いて明日のことさえ考えない。苦難に耐え、恐怖に怯えながら、身を寄せ合い、いたわり合い、励まし合い、今日を何とかかんとかやりくりしながら眠りにつくことを繰り返すのみ、それでいいのです。そのギリギリのやりくりから発生する人間らしい優しさと、ミュータントや異端の者をも受け入れいたわる寛容な態度こそが健全なる進化を生むのだと考えています。アドルフの人格にはそれが欠落していたのだと。

おお、わかったぞトマセロ君。愛だね、愛、愛こそがすべてなんだね。そうか、そうだったのか。適応せよなどと、私は何という乱暴な物言いをしてしまったのだろう。

先生、ご理解いただけて光栄です。ではご一緒に庭へ出て、愚妻が家計をやりくりして蓄えておいてくれた上等な酒を飲み交わしましょう。ああ、バラがあんなに盛大に。花の香りと潮風のハイブリッド、今夜は何と心地いいことか。

トマセロ君、この庭はまさに愛ある世界だ。花も木も芝生も、鳥や虫たちも、光と風の祝福を受けている。何だかじわっとくるよ。弱者が育む愛情によるバランス、それが生態系なんだね。そしてぼくら人類の生き残りもそのシステムの端っこで、今日も家計や病気や介護や子育てや仕事や庭の雑草に四苦八苦しながら、それぞれに、懸命に愛ある家庭を築いている。とてもいい気分だ。さあ、大いに飲んで歌おうではないか。
ごらんよトマセロ、庭に、いつの間にかこんなにたくさんの聴衆が集っている。今宵導き出された結論に対し、偉大なるイギリスの民衆は賛同してくれているのだ。





先生、この光景は先日横浜山下埠頭で開催された横浜セントラルタウンフェスティバルY160のファイナル、クレイジー・ケン・バンドのステージのようです。

Y160?クレイジー?なんじゃそりゃ。

まあいいです、横浜をご存じない先生には説明しても伝わらないことですから。ぼくはあの夜、バラ香る埠頭を渡る風に酔いながらの興奮と感動で、『透明高速』と『GT』と『空っぽの街角』にジンと来て、ブルーライト横浜の街の灯りが滲んで仕方なかった。気になさらないでください、私的で詩的で素敵なノスタルジーです。

ふむふむ、なんとなくわかるよトマセロくん。わたしにもあったなあ、そういうこと。その曲は多分、きみを最も苦しめた最愛の女性が好きだった曲だろう。

御意、さすがは先生。

トマセロよ、きみは進化の本質を心得ておる。愛だよね、愛。

はい、やすやすとは報われないからこそ、なのかもしれませんが、間違いなく。





ということでダーウィンの進化論は、弱くて優しい猿、ホモ・サピエンスにふさわしい進化を遂げたのでありました。めでたしめでたし。





庭のつれづれ

令和元年の梅雨を海馬に記す。

空模様、なかなかいい感じじゃないですか。



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雨、曇り、晴れ、雨、曇り、晴れのサイクルがちょうどよくて、全体的にはとても静かで。
いち日いち日、オリがボトルの底に沈んでゆくような、令和元年水無月の空。
ん、6月は水無月、で、いいんですよね。なぜに?そんなことを調べたくなるゆとりのある梅雨は、何年ぶりでしょう。



 

これでいいのだ

「雨の降る日は天気が悪い、アメリカ人がそう言った」、確か天才バカボンに出てきたセリフだと思うんですけど、検索してもそのシーンが見つからないので出所はわかりません。わかりませんが、いくつかの記事から赤塚不二夫と関連があることは確認できました。かれこれ50年前にインプットされた摩訶不思議なるこのフレーズ、今でも雨降りの日には呪文のように口を衝くのです。



訪問したお庭にアジサイ五種盛りが。

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見上げればウメの実が。

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奥様は庭がお好きなんだなあと、
カメラ取り出し、梅雨の晴れ間に命の洗濯。

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旦那様は幸せ者ですなあ〜。


 
赤塚不二夫は満州で生まれ育ち、悲惨を極める引き揚げ船で妹が餓死してゆく様子を見つめた経験をお持ちの人だそうです。その壮絶な悲しみによって、少年は戦争に何の意味があるのか、人はなぜ奪い合い苦しめ合うのか、大声で主張をする人のなんといかがわしいことか、そもそも正論など当てにならないのだ、意味とは嘘の論理づけであり無意味である、と思うに至り、それ以来「雨の降る日は天気が悪い(ごく当たり前なことをあえて言う)」というようなナンセンス(意味のないこと)を描き続けたのでした。



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トキワ荘で青春を謳歌した後にフジオプロを設立し、おそ松くん、ひみつのアッコちゃん、天才バカボンとヒットを連発します。超売れっ子となった赤塚不二夫は、唐十郎、寺山修司らからたかられるままに新宿アングラ演劇のパトロンに。毎夜ゴールデン街のバー『ジャックの豆のき』にたむろするようになりまして、そこで知り合ったのが、これまた超ナンセンスなフリースタイルジャズを弾きまくっていた山下洋輔。このふたりが見出し世の表舞台に引っ張り出したのがご存知森田一義、タモリです。
ブラタモリ、面白いですよね。笑っていいとも! が終了して、さて次はどんな番組をやるのか、あるいは静かに悠々自適を楽しむのかと思っていたら、まさしく悠々自適なブラタモリ。そうか、こういうのがやりたかったのかと納得し、録画して、背景にしばしば天才・赤塚不二夫を垣間見ながら欠かさず楽しんでいます。タモリもまた意味を嫌うナンセンスの人、故にあのように先入観なしで、誰もが無意味に思っているであろう地形や地質が持つ意味を感じ取れるんでしょうね。



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庭とはないならないでなんともない場所、つまりタモリの旅先に展開されるナンセンスな風景で、そこに意味を感じるか否かはその人しだい。見出だせば幸福なる楽園となり、見えざればひたすら厄介な余剰地となる。



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そうか、わかった。そろそろブーンとやってくる蚊がいても、「庭なんだから、そりゃあ蚊もいるでしょ。これでいいのだ」とごく当たり前に蚊取り線香に着火する人は庭に遊び、「蚊がいるから無理だなのだ」とあっさり断じてしまう人はカーテン閉めて引きこもる、ということなのだ。人それぞれ、人生いろいろ、そりゃあそういう人もおるでしょう。これで〜いいのだ〜、これで〜いいのだ〜。だってね、もしも全員が庭の楽しみ方を知っちゃったら、ぼくは職を失うわけですから。
いやあそれにしてもですねえ、誰が素敵って、バカボンのパパ(41歳、本名は田中田フチオ)の奧さんにしてバカボンとハジメちゃんのママの田中田春菊さん(32歳)、最高ですよね。旦那の天才性を開花させるのは奧さんなのだ。
え、自分の凡才を人のせいにするんじゃないって。こりゃまった失礼いたしましたっと、レレレノレ〜


アメイジング・グレイスと並ぶ昭和親父のゴスペルソング。
子どもたちよ、きみらの時代に
これほどの名曲は存在しておるか。




 

「クイズ・昭和ショック」の時間です

問題は全て1問1答。1分間に12問が出題されます。ではまいりましょう、クイズ・昭和ショック!

チッチッチッ・・・
太陽の塔の作者は。  岡本太郎! ピンポーン!
チッチッチッ・・・
葛飾柴又にある団子屋の長男は。  車寅次郎! ピンポーン!
チッチッチッ・・・
次の北国行きが来たらどうする。  乗る! ピンポーン!
チッチッチッ・・・
疑惑の銃弾とフライデー襲撃、どっちが先だった。 フライデー襲撃! ブッブー!
チッチッチッ・・・
俳句集『サラダ記念日』の著者は。  俵万智! ピンポーン!
チッチッチッ・・・
ビートルズ来日は西暦何年。  1966年! ピンポーン!
チッチッチッ・・・
美しい人はより美しく、そうでない方はどう写る。  それなりに! ピンポーン!
チッチッチッ・・・
土居まさるのTVジョッキー、奇人変人コーナーの賞品は。  白いギター! ピンポーン!
チッチッチッ・・・
伊東へ行くならどこ。  ハトヤ! ピンポーン!
チッチッチッ・・・
いつか君と行った映画のタイトルは。  いちご白書をもう一度! ブッブー!
チッチッチッ・・・
シラケドリはどこへ飛んでゆく。  南の空! ピンポーン!
チッチッチッ・・・
雨音は何の調べ。  子ずれ狼! ブッブー!

ああ惜しい、9問正解。今週のチャンオピオンは10問正解の嵐山光三郎さん。

面白いなこれ。






昨日はいち日中続いたショパンの調べで設計がはかどりました。

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早めに帰宅し庭へ出て、引き続き夜の雨音を楽しんでいたら昭和のカケラが次々と。記憶の引き出しには、ガラクタみたいな宝物がたんまりと詰まっていていとをかし。



 
 

庭のことだま

満を持す。

「満を持す」とは時が満ちて溢れ出す瞬間に備え、心静かに弓を引き絞っている状態。
思いを込めて入念に仕上げた設計を携え、可愛いアイシャ、可愛い愛車BOXYにてセブンのカツ丼とカップみそ汁で昼食を摂る(これがここ数年続くゲン担ぎの勝負飯)。お客様の目からウロコがはらりと落ちる、あの瞬間を思い浮かべつつ。



通勤経路のアガパンサスも満を持す。

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こぬか雨降る御堂筋ならぬ港南台の住宅地、訪問先にはご家族の晴れやかな笑顔あり。ぼくが不器用に放った思いの塊を、名捕手ばりに受け取っていただける嬉しさよ。
店に戻ってシトシトを楽しみつつ次の設計に取り掛かる。思いを込める→カツ丼&みそ汁→笑顔→ やる気→思いを込める→カツ丼&みそ汁→笑顔→やる気→思いを込める→時々は勝烈庵のロースカツ定食→笑顔→やる気、このループが好調の証しなり。



一夜が明け庭に出たら小糠雨は盛大に。
今日は夜まで、この産声のような雨音に祝福されながら
新たな仮想庭に思いを込める。
というわけで今朝の出囃子はこれで。



なんて可愛いんだよ
ああ こんな素敵なことが起こるなんて
生まれて1分も経っていない今のこの気持ちを
いったいぜんたいどう言ったらいいんだろう
僕らの結晶がこんなにも愛おしいなんて
アイシャは天使だ 名前に込めた意味はそういうこと
ありがとう 君のおかげだよロンディ
Thats so very lovely made from love


 
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