2022年08月

火の鳥が舞う

 8月は祈りの季節。NHKで放映される戦争関連の番組を気が滅入らない程度にチェックし、しかし気が滅入らない戦争報道番組などないわけで、その回復のために、録画でため込んであるプレバトやチコちゃんと代わりばんこで。だいたいは夜中から明け方にそんなことをして過ごします。そして夜明け前に庭に出るか、仕事へ向かうかしてセロトニン分泌の調子を上げる日々。猛暑日が続き、ひと雨あるとほっと生き返るような気持ちになって、さらに仕事への気合が入る。気がつけばお盆休みも終わって、シーンとしていたホームセンターに再びマスク姿のにぎわいが戻ってきました。何年振りかの帰郷で満ち足りた時間を過ごしてこられ方も多いのでしょう、売り場の雰囲気がおだやかで、やさしく平和な空気が満ちているような。つまり、なんだかんだ言って、いい夏ですね。



誰が植えたか向日葵は、平和を誓う夏花火。
ああ夏休み夏休み。
今年の夏はいつもの夏より長くなりそうな、そんな気がして。
とっても、とっても暑くて、い〜い夏ですなあ。


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 戦争番組の憂鬱さは、当時、狂気が狂気ではなく、狂気じみた指令を出す上官と、それに従い死んでいった実働部隊のその両方が、清く正しく美しく、勇気ある人物であったという設定から来ます。その結果、軍人と民間人合わせて310万人の死者を出しました。その310万人には親がいて、子がいて、連れ合いや恋人がいて、そういった近親者が5人いるとすれば悲しみに打ちひしがれ、呆然と泣き、人生のどん底を味わった人の数は1千550万人。戦後、その償いもケアもなく、人々は自力で正気を取り戻して立ち上がりました。必死で働き、ついに奇跡の復興を遂げた。それがぼくらの親世代です。そしてぼくらは戦争を知らない子供たちとしてあの戦争をどう伝えていくべきなのか。ぼくは、そしてぼくら世代は子どもの頃から、「戦争の悲惨を子や孫に伝承せよ」という課題を背負わされて育ちました。でも、ぼくは、ですけど、そんなことを具体的にやった記憶がない。ただなるべく、戦争を知っている大人たちの声を記憶しておかねばならないという、そのくらいが関の山。



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 どう伝えていくべきなのか。記憶しておかねばならない 。べきなのか、ねばならない。毎年そう思いながら過ごしている8月という季節に、今年初めて違う思考が出てきました。果たしてそれが良い考えなのか悪きことなのかはジャッジできないままに、一応書き留めておこうと思った次第。その思考とはですね、ぼくらが語り継ぐことよりも、戦争の記憶を持たない世代にお任せするというか、その方がいいのでは、ということ。ぼくら世代には未だに、戦闘に命を散らせた人たちへの賛美めいた気持ちが残っています。NHKの番組でも悲惨さを伝えつつ、そこでの死への決断、祖国や家族を思い泣き叫びながら突撃していった者の心情を描写するし、アニメや映画でも反戦を歌いながらもその苦難を耐えた人々の姿をドラマティックに描いているしで、誰ひとり「戦争なんて狂った人間の愚行だよ」と、歴史を袈裟斬りにする人はいない。どう思います?ぼくには戦争を起こした人、巻き込まれた人、殺した人も殺された人も、全員狂っていたんじゃないかって、そこに結論を持っていかない限り、戦争反対は全学連のシュプレヒコール並みに無力に感じてしまうのです。



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 狂気、狂人、気狂いが、今日も家族を殺し、知り合いを殺し、無関係の人を殺している。その狂気は、もしかしたらですけど、戦争を人の狂気という基準で総括できない世の中の態度から発しているのではないか。狂った人は狂ったように持論を展開して凶行に至る。しかしその真の原因は愛情に恵まれない生育期にあったり、家庭不和の嵐の中で育ったことにあったり、あるいはカルトに騙され家庭が崩壊した末のことだったり。そういった狂気の種を、ぼくら世代は全員持っている。では戦争を知らない子どもたちよりのさらに若い、戦争のことは学校で習ったから知っています、という世代はどうでしょう。庭を通して、ぼくが知る限り、若い人はあの戦争と昨今の凶悪狂人殺人事件とを同レベルで捉えている気がするのです。戦争についてはぼくらより浅く、殺人事件はぼくらより深く、両方共に人は狂ったら平気で人を殺す生き物なのだ。だから狂ってはいけない。絶対に狂ってはいけない。親たちのように夫婦でいがみ合い、なじり合い、子供に当たり、闘争するかの如く仕事をし、隣近所とはなるべく関わらないように、そんな敵陣で暮らしているような人生は送るまい、と、押し並べて、不文律としてそう誓っている気がして。



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 ここ数年、意外なほど若い夫婦が見事な庭を実現しています。家族が集い、笑い、語り合い、花いっぱいの庭での自然を感じながらの暮らしを、ぼくがアピールするまでもなく求めている。対して中高年は・・・。つまりですね、老兵は死なず、ただ消え去るのみ。これを若者の立場から言えば、老人はあの狂気じみた戦争を聖戦であったと懐かしみながら、せいぜい長生きしてちょうだい。でも、そんなの関係ねぇ、そんなの関係ねぇ、はい、オッパッピー。ぼくらは狂いませんから。だって話は簡単で、妻を愛しているし、子供を愛しているし、自然も地球も愛している。だから狂わない。あなたたちみたいには絶対にならないしなるわけがない、と、きっとそんなふうなんですよ。我らの親世代には酷なことかもしれないけど、ぼくらは本当の意味で戦争に走ってしまったことを、同じ民族として検証し、反省し、鬼畜の行為をしてしまったアジアの人たちにはちゃんと非を認めて頭を下げ、それをぼくら世代で終えておくことが大事だと思います。その証として、最低限、夫婦仲良く家庭円満な暮らしぶりを子や孫に見せなければならない。そんなことを思いつつ、今日もせっせと幸福なる仮想庭を思い描いています。



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 簡単な話、単純な話、家庭が円満じゃないとしたら登場人物の誰かが狂っているから。厄介なことに、その狂っている本人が最も強烈に自分は狂っていないと言い張るし思い込んでいる。狂気は誰の中にも燻っているわけで、だから自分の正常さを疑って常にチェックする人が正常な人。では一体正常の基準とはどこにあるのか。美の基準、幸福の基準とも一致するその基準とは、自然です。自然の営みに則した暮らしから、健全さも、美しさも、幸せも成立するし、自然から離れた不自然な暮らしが殺人や、ひいては戦争を引き起こす、あるいは巻き込まれてしまう。庭はそうならないために欠かせない場所であると、庭のことを考え続けて幾星霜の老兵は思うのであります。簡単な話、単純に、庭にストレスを感じているようじゃあ家庭円満には辿り着けないわけで、逆に、庭があるから毎日健全に暮らせているんだという感謝に似た実感を持てるなら、あなたは大丈夫。今のところ、ですが、あなたは正常です。さっ、仕事仕事。積み上がった設計の山に向かって一歩ずつ着実に。この歩みは世界平和への長く曲がりくねった道也。
 ああ、ああ、いかん、ぼくの狂気が蠢き出して止まらない。誠に不自然である。まあいいでしょ、毒を以て毒を制する。アルコール等の依存症治療には、他の依存対象をつくるというやり方があるように、狂気は傍迷惑にならない範疇で吐き出して正常化を図る、という方法もある。そもそも気に食わないのはロシアとウクライナだ。なんだあれは、ごっこ遊びみたいな戦争をダラダラと続けやがって。プーチンなんかどうせすぐに死んでしまうスターリンコンプレックスのろくでなしなんだから、アメリカは変に人道ぶらないで、使えもしない核に尻込みせずに、アルカイダみたいに速攻叩き潰せばいいじゃないか。ウクライナも変だよ。まともに狂人の相手をして抵抗するんじゃなくて、攻めてきたら即座に降伏すればよかったんじゃないのかな、今更だけど。民族が無事に生きてさえいれば、その後のことはどうにでもなる。報復の応酬なんて起こりっこないよ、人類は確かに平和へと進化しているんだから。それでも世界大戦が起こるとしたら、それは遅かれ早かれ下されるアホな猿への天罰としか言いようながい。何せこれだけ好き勝手やって、生態系にダメージを与えているのだからそれはやむなしであろう。それはそれ、髪の差配に従わざるを得ないとして、要注意、気狂いに翻弄されて気が狂う、ということはよくあること。それを昔の越後の人は、囲炉裏ばたで「共気狂いになるな」と諌めたものだ。簡単に、単純に、国のリーダーの仕事は民を幸福へと導くこと。だったら軍事じゃなくて、民に希望を与え、感動を生み出し、家庭円満を補強する、そうだなあ、例えば演劇や音楽や、クール・ジャパンのアニメみたいに人々の心を揺さぶる芸術作品が国力となる、というのが正解でしょうが。戦争?古臭いよ、そんなの。岸田首相が夏休み用に購入したという『サピエンス全史』を、冒頭部分だけでも読めばそのことがわかるはず。戦争をなくす唯一の方法はこれ、全ての家族が自然に倣い、庭を楽しみ、自他の狂気から逃れながら生きること。これ、正解だと思うんですけどねえ。だめ?お呼びじゃない。こりゃまた失礼致しました〜っと。さ、仕事だ仕事だ。平和に必要なのは感動だよ感動。そうだ、三年ぶりに火の鳥が天空を舞った、あの夜みたいに。


今年もたくさんの人が鎮魂の花火に感動しました。
戦争の悲惨からの復興を祈念する行事で、
その意図を遥かに超える感動に涙する、戦争を知らない子供たち。



悔いよりも、悲しみから立ち上がる気力よりも、
疲れた心に明日への清々しい希望を湧き起こす音と光のファンタジー。
ジュピターは故郷の、末代まで歌い継がれる民謡になりました。

中越地震後のフェニックスが打ち上げられた最初の年、
長岡祭りの翌日に田舎の母から電話がありまして、
「お前、ジュピターって曲知ってるか。
おらあ花火見ながら泣けたて」と。
毎年思うけど、由美さん、素晴らしいですよ。



 


 

闘争からの逃走

 7月半ば、作業場で育てている植物から発信された「今年はいい夏になリますよ」というささやきが的中いたしまして、それはそれは夏らしい夏の真っ盛り、これぞ盛夏。暦の上ではこないだの日曜日に立秋、秋がすっくと立ち上がりましたから、夏の元気なご挨拶は、残暑お見舞い申し上げ候。候、ソーロー、ソー・ロング、どうかお元気で、あた逢う日までは阿久悠&筒美京平による昭和歌謡の金字塔。ふたりでドアをしめて、ふたりで名前消して、その時心は何かを話すだろう、と、夏は別れの季節なり。



夕立が行き、淡く色めく芙蓉花。
レンズ越しに、暑さで血走った目が癒されました。
昨夜読んだ『海馬/脳は疲れない(池谷裕二・糸井重里共著)』
によれば、
脳の疲れと感じていることの大半は、実際には眼精疲労だそうです。
脳はちょっとやそっとじゃ疲れないだけのキャパを持っているとのこと。
そうとわかれば目薬差して、夜の庭にて読書とか、脳を使って暑気払い。


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 広島、長崎、そして終戦の日、お盆もあるし、16日はエルヴィスの命日だし、何故この灼熱の、アドレナリンが沸騰して情熱の嵐荒れ狂う季節に膨大なお別れの日が重なるのでしょう。単純に、暑いから心身が狂ってしまうのか、はたまた神による、生態系維持に伴う整理整頓作業なのでありましょうか。ああ、神様お願いだ、罪なき人へのご無体だけはお許しください。え、いちいち調査し選別してたら効率が悪い?ふむふむなあるほど。たとえ神様であろうとも、神々がおわすその世界は権力争いが絶えない社会ですから、そうか、そうですよね、闘争に勝ち上がって玉座に君臨するためにはコスパ重視もやむを得ないわけですね。いやはや。



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 そうか、そもそもどの神様も、弱者を導く強者、神乱立する社会でのし上がり権力を得たリーダーで、迷える子羊たちに「良いか、徳を積むのだぞ。徳を積むとは、収入の1割を教会に献上することですぞ」と扇動する。「さらに徳を積むためにこの壺を買いなさい。さすれば未来永劫末代まで、邪悪な霊から逃れることができるのだ」と洗脳をする。羊の脳内にあった、悲しみ、悦び、恐れ、希望、恨み、愛情、ぼーっとすること、そういった諸々の感情がトータルとしての人格を保ち、絶妙のバランスで咲く百花繚乱の脳内フローラを形成しているわけで、そこに洪水を起こして何もかにも洗い流して泥田にしてしまうのが宗教のやり口。「ご安心なさい、これで美しいハスの花が咲きますよ。あ、肥料が必要だから更なる献金をお願いしますね」と洗脳された羊はネギを背負わされ、哀れな鴨にされるのでありました。



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 もうやめちゃった方がいいんじゃないでしょうか、強いものに導かれるシステム。権力欲なんてえのは一種の心の病なわけでして、そのウィルスにやられると、アドルフしかり、プーチンしかり、いやいや日本でも過去何度も権力欲パンデミックがあったんですよ、はるか昔から。鎌倉殿、信長・秀吉・家康の三英傑、明治期には西郷どん、東條英機、近々ではですね、暗殺されてしまった元総理もまた権力ウィルスに蝕まれていた人でした。ただし、これらの人たちは歴史上では全員耀き英雄です。つまりはそういう時代だったのです。戦争は政治家の大事な仕事でした。軍人ともなればなおのこと、正義のために人を殺す者は正当かつ賞賛に値する偉人であり、子供たちは憧れ、大人たちは熱狂の賞賛を浴びせた。だからですね、つまりですね、何と申しましょうか、もうそういう価値観を消し去って、正義は己が内に向け、成功者や権力者ではなく自然界の営みに導かれて暮らす、というのが正解だと思うんですけどねえ。日本人はそれができる。やればできる。なんつったって天照の神話に基づき八百万の神という概念を持っている稀有なる民族なのですから。



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 ロシア人が無闇に戦争好きなのは古代から変わらないこと。日本とも何度もやり合って、西郷さんなんかは「近いうちにロシア軍が侵略してくる。その危機に、我が勇猛なる薩摩軍が先陣を切って突撃をし、ロシアを打ち払う」そんな日を夢想しながら自決したそうな。実際ロシアの進撃に抗することから日本は軍事国家となり世界大戦に突っ込んでゆくわけで、そこで出来上がった、今思えば狂った価値観でハワイの真珠湾を奇襲空爆。その後は年配の方ならご存知の通りで地獄の戦火が続き、鬼畜米英に対して一億火の玉。実際は火だるまになった。沖縄の悲惨、東京大空襲、特攻隊、最後は原爆ふたつ落とされてようやく終戦という出口に辿り着いたわけで、そう、きっかけはロシアなんです。言うならばウクライナはかつての日本と似た道を辿っている。ロシアですよ、ロシア。ロシア人(当時はソビエト人)に対して「ロスケ」などという蔑称が、ぼくが子どもの頃にはまだ普通に使われていました。



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 ロシア、ロシア、ロシア。何でしょうかねえ、あの国。暗いですよね。音楽でもバレエなどの演劇でも、名作名演に感動しつつも、何となく、歴史の窓からレースのカーテンを揺らして入る風と木漏れ日が、どこか気分が重苦しくなるような。それがロシア芸術の持つ重みなんでしょうけど、でも、もういい加減に、もう、いいかなって気にもなっています。闘争か逃走か。ぼくら人類はこの対岸の戦争を最後に、闘争に軸を置く古臭くて絶望的な価値観から逃走を図らなければならない。ああ、こんな時に、アメリカがタリバンの主導者を殺害したとのこと。そういうのも、もうこれを最後にしないとね、親愛なるバイデン様。それよりも銃規制と核の廃絶を。一度には無理であっても、この機に最低限、そっち方向に舵を切ってほしいものです。



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 縄文時代は一万年以上続いたそうで、その間には戦争が起こった形跡がないそうな。小さな争いごとはあったに違いなく、家庭内でも、お隣同士でも、部族間でも揉め事は繰り返された。しかし世の中にはまだ戦争にまで至るだけの大きな組織(国家)が存在せず、基本は天空と動植物、自然の営みをトーテムとした信仰めいた思考に従って、家族、町内会などの最小単位の安定(幸福)のためにだけ命を使っていたのです。そこに立ち返ればいいんじゃないですかね。国とか、領土とか、リーダーとか、権力者に憧れ導かれる構造、そんなものでは罪なき人の命は守れないということに気づいたのですから。いやあまったく、自称賢い人ホモ・サピエンスよ、ぼーっと生きてんじゃねえよ。ぼくらは今意識を変えないと、戦争による自滅だけでなく、自然破壊、原発、食糧危機、感染症など、絶滅へのカウントダウンに入ってしまう。ぼくやあなたはそう長くはないからいいけど、子や孫の世代に大きな苦しみを置いて行かないために、マジで、変わらなければ。何十年後か後のお盆にね、孫の美空から「じいじ君、なんてことしてくれたんだ」って言われたら、悲しすぎます。


とどのつまり、つまり、
音楽とは不幸のどん底から幸福を想起させるものであってほしいのだ。
夏はことに。
そして間違いなく、核抑止の議論や国連決議よりも、
音楽の方がはるかに平和の維持の役に立つ。
例えば、だが、
もしもジョンがいなかったら今回のことで、今頃人類は消えている。
世界中の猿が自爆の熱線に焼かれて溶けて、
ビルも公園もスマホも、文明と呼んでいたものは全部瓦礫となり、
黒い雲によって太陽光が遮断され、あらゆる動植物も道連れにして。

この人もまた、この曲の人種を越えたヒットが人類を延命させたのだから、
それだけで素晴らしき人生だったと思う。
当人にはキツい人生だっただろうけど、ありがとう、ぼくは感謝しています。




母さん 母さん
沢山の人が涙を流しているんだ
兄よ 弟よ
沢山の人が命を落としているんだ
僕たちは助かる道を見つけなきゃならない
今日ここに愛をもたらす方法を

父さん 父さん
これ以上のたたかいはゴメンだよ
わかるよね 戦争が答えじゃないんだ
だって愛だけが憎しみを克服するんだ
僕たちは助かる道を見つけなきゃならない
今日ここに愛をもたらす方法を

デモ行進 そして プラカード
暴力で罰することはやめてくれ
話してみよう
そしたらわかるはずだ
ああ いったい何が起こってるんだ?
ねえ 何が起きてるの?
この国はどうしちゃったんだ?

もうしばらくなんだ
がんばれ
そのまま
持ちこたえるんだ

母さん 母さん
誰もが「間違ってる」って思ってる
ああ でも誰が裁断を下すというのか
僕たちの髪が長いというだけのことを
ああ 僕たちが助かる道を見つけなくては
今日ここで理解しあえる方法を

デモ行進 そして プラカード
暴力では物事は解決しない
会話しよう
そしたら大切なことがわかる
ああ いったい何が起こってるんだ?
ねえ 何が起きてるの?
僕たちはどうしちゃったんだ?
がんばれ    ベイビー
もう少しだ ベイビー
 

  

夏の夜のお楽しみ

ルドベキア

花言葉

『正義』『公正』『正しい選択』・・・花名の由来となったスウェーデンの植物学者オロフ・ルドベックが公平に研究を評価する性格だったことに由来する。

あなたを見つめる・・・花の様子が目のように見えるから。

『強い精神力』『立派』・・・灼熱の炎天下で元気に咲く姿から。

ひと雨降って、ほっとしているルドベキア。
公園に自生し雑草と化した園芸品種は、
夏を謳歌している。
ぼくもまた、雑草化した園芸品種なり。
毎日情熱をたぎらせないと、心身が気候について行けなくなる季節。
10日ほども続いただろうか、
あの灼熱も、ひと雨降れば過去のこと。
強い陽射しにアフォードされて、本気モードをキープし続けるこの感じ。
やっぱり、夏はいいですなあ。

 
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 この頃の夜明けは4時半〜5時。まだ薄暗いうちに家を出て、カメラ担いで里山がある大きめな公園をひと巡りしました。早くも数種類の蝉が賑やかに鳴き競い、日向の気温は30度に近い感じで、少し歩いただけで汗が流れます。それでも早朝の空気は爽快で、ぼくと同じく起き抜けに家を出てきた人影があちらこちらに。驚いたのは、30分ほどのほっつき歩きですれ違った十数人、その全員が80歳前後の方達で、ぼくが一番若い。犬に引っ張られて早歩きをする人、杖をつきながらゆっくり進む人、お孫さんのコーディネートなのか派手なスポーツウェアでジョギングをする人、農民の格好で畑に向かう人。皆さん総じて機嫌がよく、笑顔で挨拶を交わしました。



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 一年中こうして朝の散歩を楽しむ人はいて、コロナが始まってからはテレワークの運動不足を解消するためか、若者のジョガーが増えたものの、今朝はひとりも見当たらない。きっと前日の疲労を癒すためにゆっくりと睡眠をとっているのでしょう。若いうちは睡眠で疲労を回復できる。歳をとるとそんなに長く寝ていられないし、睡眠だけでは疲労回復を果たせなくなるんだろうなあと、我が身に照らしてそう思いました。疲労が単に身体の疲れならのんびり寝ていれば良いわけで、しかしある程度の年齢に達すると、体よりも、頭の疲労を重大なこととして捉えるようになります。



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 残り時間を考えるんです。だからいち日いち日のクオリティーを上げて暮らしたいし、今日を悔い無く、健康に、上機嫌で過ごしたいと、大真面目にそのことが人生上の課題の最上位に来るわけで、だから心のコンディションを整えるため、早朝に自然の中を歩き回るわけです。これは若い人にはピンと来ないであろう自然巡礼で、庭も同じ役割を果たすんだよなあと思った次第。もちろん若者には、若者にとって意義ある庭の存在が幸福実現に有効ですから、そういう設計を積み重ねています。ことに子育て中の夫婦が円満な日々を送る、笑顔が溢れる庭、日々自然を浴び、健康に親としての成長を遂げられるエネルギッシュな庭とか、それぞれのご家庭に幸多かれと思いを込めて。そして老人の域にまで辿り着いた強運の者には、人生の仕上げを彩るような庭を、などとイメージを巡らせてきました。



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 人生の仕上げを彩る庭。人それぞれながら、終盤に差し掛かるといろんなことが不足してきます。たくさんの幸福な時間があったにもかかわらず、それらは過ぎ去り、気がつけばポツンと一軒家、ポツンとひとりきりになっている。子や孫と同居していたとしても同じことで、家庭での役回りは、かつて自分が戦い勝ち抜いてきた試合を、外野席から静かに観戦しているみたいな。求められるのは言葉少なに微笑んでいる老人像。それが賢く生きる高齢者がたどり着く家庭内でのニッチなわけで、それこそが賢者の証しなのでしょう。自分はこれから、やはりそこを目指すのか?・・・多分違うんですよね。どう考えても賢者の部類ではないし、一生現役が理想だし、自分の祖父もそうだったし、父も少々ボケてきたとはいえ地道に家業を続けているし。



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 弟は実家で整骨院を、妹は実家近くに家を構えて福祉の仕事とお好み焼き屋、そして長男のぼくは家出をして、流れ着いた横浜で自営業。我らは三代目自営ソールブラザース。気がつけばそれぞれが同等に歳を重ねて中高年となりました。たまに連絡が来て、父ちゃんがボケてきた、母ちゃんがまた被害妄想みたいなことを言って困っている、と、元気ながら周囲を手こずらせている話ばかり。こうして故郷を離れて好き勝手をしている長男坊としては、いいじゃないか、それが幸せってことだよと言いたいけど、
多少の負い目があるからそうも言えず、ひたすら「そりゃあ大変だねえ、よろしく頼むよ」とグチ聞き係。実際幸せなことですよ、高齢となった両親の面倒を見ながら暮らすってのは。その苦労も、心配も、生きてるうちの華なのだから。



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 さてと、現場も設計もいい調子。この好調をキープするために、季節とがっちり並走することを心がけ、明日も薄暗いうちに家を出て、散歩か、あるいは仕事をしましょうか。どっちも楽しいので、どちらでもいいのだ。そうそう、この頃ハマっているのがセブンのざる蕎麦。蕎麦を食うと田舎の夏を思い出す。近隣農家の親父たちは『朝飯前』と言って、薄暗いうちに田んぼの水を調整に行く。それが済んだら前日の残りの冷や飯と味噌汁で作った雑炊を丼一杯かき込んで、梅干しの握り飯と水筒を持って畑に行く。シンプルな食生活。夏はこれがいいのですよ、蕎麦とか素麺とかおにぎりとかが。水分補給は井戸水がベスト。毎朝立ち寄るコンビニには井戸水は売っていないが、ボルヴィックを買ってサーモスに移す。あれはですねえ、微妙に井戸水っぽい味がするのです。


今宵の庭は、江ノ島方向からの涼風が期待できます。
沸騰したアドレナリンをクールダウンする、
夏の夜のお楽しみ。
BGMは、こんな感じで。




 ビールは一杯だけにして、
あとはよく冷やしたカベルネだな。
なんか、そんな感じで。
早くも晩夏のイメージで。 

 
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