2年ぶりのご依頼をいただいた前田さんの奥様のすばらしい暮らしぶりに触発されて“ 美しく暮らす ”について考えることにしました。ではさっそく始めましょう。

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 長年庭の仕事をしていて思うことに、庭は生活を写すということがあります。そして現在まで、千件近い庭を拝見し、そのご家族と知り合いました。その経験から、庭を通して家庭や家族の生活状況を考えた時にふたつの領域ということを感じています。ひとつはマイナスからプラマイゼロまでのマイナス域、もうひとつはプラス域です。東京での仕事は主にマイナス域でのヒーリングガーデン(癒しの庭)や園芸療法でした。それに対して横浜に来てからはプラス域でのファミリーガーデンのプランニングが圧倒的です。

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 マイナス域とプラス域についてもう少し説明すると、マイナス域というのは、平静で安定した状態よりも疲れていたり病んでいたり、何らかの問題をかかえている状態で、プラス域というのは積極的に、より楽しく、より充実した時間を目指してそれを実現している状態ということです。これを職業で考えた場合、プラス域の市場で成立しているのはケーキ屋さん、ディズニーランド、旅行代理店などです。ニコニコ・ワクワクしながらやってきたお客さまの笑顔を増幅することがサービスの基本となる仕事です。それに対してマイナス域で成立しているのが医者、弁護士、そして暴力団。お医者さんと暴力団を並べてはいけませんけど、共通点は困っている人、弱っている人が市場を形成しているということです。暴力団の場合は積極的に人を困らせて市場拡大を図るのでやっかいなのですが、お医者さん、弁護士さんは辛い状況にある人の苦痛をやわらげる、問題を解決することによって報酬を得る、これがマイナス域での仕事です。

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 本題の“ 美しく暮らす ”を考えた時に、最初に現実的な問題として“ 片付かない ”ということが出てきます。どうしても片付かない、慢性的に散らかっているというときに気おつけなくてはならないのは、気付かないままマイナス域で日々を送っていないかということです。特別気が滅入るような何か具体的な問題が無くても、熱帯夜で睡眠不足、食事のバランスが崩れている、そんなことでも簡単にマイナス域に入ってしまうものです。人がマイナス域に入っている時、必ず散らかります。部屋も庭も雑然としてきて、しかもそれに気付かない状態、これがマイナス域の入口なのです。さらに散らかっていることは分かっていて、それを不快に思いつつ片付ける意欲が湧いてこないのでさらに無気力状態になる、こうなると負のスパイラルです。そんな時はいくらもがいても一瞬だけ奮起しても無駄なようです。すぐに誰か他の人の力を借りて、その状態からの脱出をはかってください。
 なぜこんな話をするのかといいますと、このマイナス域からの脱出のためのガーデンリフォームを相談に来られる方が大勢いらっしゃるからです。庭をお持ちの方、決意して相談に来られる方は幸いです。つくづくそう思います。そこに至らずに悲劇に見舞われるという様々なケースを見てきましたので。しつこいようですが、生活空間が散らかってしまっている方は、方法はいろいろあると思いますので、まずは“ マイナス域からの脱出 ”をはかりましょう。

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 マイナス域の話から転じて、明日はプラス域で美しい暮らしを実現するために不可欠な“ 表現欲 ”について考えます。




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