ウッドデッキの解説をします。
 広さは幅3.5m、奥行き2.7mで9.45平方メートルです。一般的なお宅の庭ではいつも3m×3m(9.0平方メートル)の正方形を基準にして考えるようにしています。条件的に奥行きが2.5mしか確保できなければ、その分幅を広くして3.6mにすれば3×3と同じ9.0平方メートルになります。なぜ9.0平方メートルを基準にしているかといいますと、これまで200ケ所近く施工してみて、経験的にそれが家族でゆったり過ごすために必要な最低限の広さだと感じているからです。もちろん庭の構成上もっと広いデッキもつくりますが、“限られたスペースでどこまで楽しめるか”ということが命題となるファミリーガーデンの場合は、実現したいシーンが複数ある場合がほとんどで、必然的に適正なminimumを追求しながらパズルのようにゾーニングするという努力が必要になるのです。それをくり返した結果たどり着いた数値が3m×3mの9.0平方メートルなのです。

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材はレッドシダーを使いました。アイアンウッド(ウリン)や南洋材のイペ、バンキライといったメンテナンスフリーの硬い木材も注目されていますが、実際に使って見ると“硬すぎて”風合いに欠けるというか、アルミ製品のデッキみたいな感じで・・・。まあTPOで選択すべきだと考えています。今回の場合は、写真のように卓袱台を出して板の間的に使うイメージでしたから迷わずレッドシダーを選択しました。柔らかくて木の風合いがあり、なおかつ腐りづらい材なのです。
 ただし、手入れは必要です。屋外の木材専用塗料であるキシラデコールやオスモカラーなどで2年に一回程度の塗装をお願いしています。「面倒だったら連絡してください、うちのスタッフが半日でやっちゃいますから」とお伝えしておくのですが、ほとんどその依頼はありません。それどころか「デッキに塗る塗料は何でしたっけ?」という問い合わせが、特にゴールデンウィークに次々。デッキができると外で過ごすことが楽しくなってペンキ塗りも休日の楽しみになるようです。中にはまだ塗る必要の無い時期なのにはりきって塗装して、コテコテの仕上がりになってしまったお客様もいらっしゃいましたが、それもまた楽しいことです。
 施工上の注意点としてすべての材を塗装してから組み立てる。一般的には作業がしづらいこともあって、組み上げてから塗れるところだけ塗るというやり方です。デッキの基礎や裏部分は二度と塗れないわけですから、事前にしっかりと塗装してから組むべきです。丁寧な職人さんはツガやパイン材に防腐剤を加圧注入したもので基礎部分を施行しますが、この加圧注入もいろいろで、表面だけに色がついているものの中まで薬剤が入っていないという防腐効果があまり期待できないものも多く出回っていますので、理想的には加圧中入材であっても手間を惜しまずにしっかりと塗装してから使うのがよいでしょう。
 もう一点の注意点は風通しよくつくるということです。デッキ材を5ミリ程度の隙間をもたせて張ることと、デッキの側面を完全に塞いでしまわないようにすることが大切です。縁の下に湿気がこもると材の腐食、そしてシロアリの心配もありますので、くれぐれも通気性を考慮した施工を心掛けなくてはなりません。

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 デッキの最も大きいメリットは、リビングから段差なく屋外に出られるということです。リビングが外に広がった感じ、あるいは屋根のない部屋がひと部屋増えた感じになります。“日常的に屋外が生活空間になる”、このことを最も効果的に実現し体感できるのがウッドデッキなのです。
 さらにもう一点、リビングから見た庭の奥行きが狭い(1.5m~2.5m)場合に、庭に出るための階段を作るとさらに狭くなってしまって過ごす場所の確保が困難になります。そういうときにウッドデッキなら庭の高さを持ち上げることになるので階段が不要になり、スペースいっぱいに過ごす場所をつくれます。
 このように、ファミリーガーデンを考えるときに必ず検討事項としたい人気のウッドデッキですが、実はデッキ単独では“快適さ”を実現出来ません。ウッドデッキとセットで考えるべきこと、それが目隠しです。明日はそのことについて。



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 走る走る走る