デッキと一体でつくってあるウッドフェンス(木工フェンスと呼んでいます)、高さと隙間の明け具合を現場で自由にできるというメリットで、お隣との目隠しやデッキやテラスの空間構成に多用しています。

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 材はレッドシダ-の3寸角を柱に、張り板は2×4かスノコ板を使っています。それをウッドデッキと同様にキシラデコールなどを塗装してから使います。構造はご覧のとおりシンプルで、バリエーションとしては縦張りや柱の裏表(縦の場合は横桟の裏表)に交互に張るなどいろいろな施工が考えられます。

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 施工上の注意点は柱の基礎部分をコンクリートで施行することと、その基礎コンクリートを地面より高くして、将来にわたって土が柱に掛からないようにすることです。いくら腐りづらい材でも土に接していたら傷みが早くなります。材木が土に接しないように、柱の周りで植物の植え替をして土が膨らんできても大丈夫なように、地面から10センチくらいはコンクリートを立ち上げておいた方が良いでしょう。
 次に高さをどう考えるかです。設計上人の目線は地上150センチと考えます。ですから立ち位置での目隠しなら160センチ以上ないと意味がありません。この150センチを基準として、立ったときには見晴しよく、イスに座ると目隠しになる高さを検討したり、隠したい相手側が水平位置とは限りませんから向こう側の視線の位置、高さや移動を意識する必要があります。この時点の判断が快適さを大きく左右しますので、図面上ではなく、実際に現地で、ご家族を交えて決定するようにしています。
 もうひとつご家族と一緒に考えたいのが板の隙間です。実際に施行してみると2Bと3Bで大きく感じが変わります。狭くするほど目隠し効果は上がりますが、風通しが悪くなって閉息感も高まります。また、お隣の庭との境では隣家との関係性によって高さや隙間の具合が変わりますが、まあ、あまり強く遮蔽するのも考えもの。ちょうどいい距離感、風通しのいい関係性をさぐりたいものです。



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