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 レンガとアンティーク蛇口でつくった立水栓です。
 市販のものや一般的なつくり方よりも蛇口を高い位置(90センチ)にしてあります。あまり屈まなくても使えるようにそうしたのですが、同時に水はねをガードするために受けのレンガも高くしました。
 こういうややボリューム感のあるデザインにしたもう一つの理由は、ガーデニングスペースの中心物としてシンボリックに見せたかったからです。狭めで、構成的にただの通路になってしまいそうな場所なので、わざとレンガを塊として見せつつ、井戸を連想させるような形で“水場”をイメージさせたかったのです。だから円形なのです。その狙いがどこまで表現できたかという判断は、つくり手にはなかなかできませんが、これが普通の立水栓だったら、あるいは別の場所にあったらとイメージすると、全く違う印象のスペースになっていただろうと感じます。何らかのいい効果が出た試みだったと思っています。

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 蛇口は群馬県の太田市にある株式会社 宝泉製作所のデザイン蛇口です。こちらの社長さんがとてもユニークな“おじいちゃん”で、数年前にふらっとグレースランドの店に営業に来られてからのお付き合いです。夢中で話す商品説明や開発秘話が軽妙で愉快で、まるで浅草の講釈師。常に開発意欲に燃えていて「もっと面白いものがつくれないか」ということ一点で生きているような人なのです。知り合って以降、ペット用のシャワー、室内に置く噴水、霧が出る水盤、水が流れる壁掛けなど、“面白い物好き”を唸らせる新作を次々商品化しています。
 宝泉製作所の出現以前はこの手の蛇口は輸入品がほとんどで、読みづらい説明書をよくよく読むと「飲料用に使用しないで下さい(有害な金属物質が溶け出すことがあります)」と書いてあり、ホースの接続金具に不具合があったり故障したりと、とてもお客様にすすめられる代物ではありませんでした。それを一挙に解決してくれた宝泉製作所のユニークな社長さんに感謝しています。
 この会社、アイデアや品質とともに、デザインでも楽しませてくれます。今回使ったのはデザイン蛇口シリーズの“こがら”です。こがらが飛び立つ寸前に全身に力をためてプクッと膨らんだ様子を表現しているそうです。他にきょろきょろと横を向きながら飛ぶ“えなが”や、凛とした風情の“きれんじゃく”、ウサギや金魚、具象、抽象、レトロなデザイン・・・。いつもどれを選ぶかで盛り上がるご家族の様子が見られて、うれしい蛇口なのです。


株式会社 宝泉製作所 http://www.the-sensui.com



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走る走る走る    走る汗