今回は典型的なフロントヤード・ガーデンをご紹介します。
 
 建物の道路側にリビングがあって、その外に庭スペース、駐車場、玄関アプローチをどう配置するか。裏庭とちがって庭と外構の要素が混在するため、フロントヤードならではの考えるべきことがいくつかあります。そしてそのことをどう考えどう設計するかによって、庭やアプローチの快適さと、それ以上に、リビングの居心地、室内の暮らしやすさが大きく左右されるのです。例えばリビングの前に駐車スペースがあったらどうなるでしょうか。また、道路からリビングが丸見えだったら。残念なことに多くの外構業者はこういうことすら考えないで設計する(それでは設計とは言えないのですが)のが実状なので、新築される場合、住む方がフロントヤードのことをよく理解して、建築業者にきちっと要望を出さなくてはならないものなのだと考えたほうがいいでしょう。
 まずは一般的にフロントヤード・ガーデンに必要な機能を列挙してみます。

◇ 表札・ポスト・インターホン・アプローチ灯
◇ 門扉、塀、フェンス(オープンスタイルの場合は必要なし)
◇ 道路から玄関ポーチまでの通路
◇ 駐車場(ご要望があれば来客用のサブ駐車スペース)
◇ 庭(スタイルによっては庭の目隠し)
◇ リビングの目隠し

 だいたいこんなところです。
 次に、設計上注意したいこと、考えるべきこと、よく使うテクニックを。

◆ リビングのカーテンを開けて生活できるように目隠しを設置する。
◆ 道路と宅盤の高低差をどの位置でどう処理するか、階段や土留め、土羽、スロープも含めて柔軟に考える。
◆ 街並を引き立て、且つ個性的、印象的なデザイン。
◆ 住む人の人柄を偲ばせるような小物や樹木の選定。
◆ 素材数を極力少なくする(むやみに多くの素材を使って、まとまりがなく荒れた印象になっている外構があまりに多い)
◆ 建物のデザインと波長を合わせる。
◆ 駐車場はできれば土間コンクリートを使わないで、使う場合は極力必要最小限のスペースに止め(タイヤが乗らない部分は植栽スペースにするなど)フロントヤード全体に前庭感が出るようにする。
◆ 駐車場は前の道路幅を考慮し、切り返しや車輪の軌跡も考えながら設計する。また、出し入れのときの見通しなどの安全性も考えなくてはならない。
◆ 来客用のサブ駐車スペースは、普段は庭として楽しめるように工夫する。
◆ できるだけ劣化素材(アルミ、樹脂、コンクリート製品など)を使わずに、古美る(ふるびる)風合い素材で構成する。

 (一部、私のデザイン志向で言い切っているところもありますが)これらがフロントヤード・ガーデンの設計での留意点です。もしこれから家を立てる人で、立地的に道路側がリビングになるという場合は、繰り返しになりますが、この内容を理解してから打合せに入ることをおすすめします。とても重要なこと、というより当たりまえに考えるべきことでありながら、、住宅メーカーや大半の外構業者からはなかなか出てこない話ですから。もしもっときちっとこれらのことを考えたいという方は、いつでもレクチャーしますのでお気軽にご連絡ください。建築の打合せで疲れきっていて、外のことまで考える元気がないという場合は、そっくり私にお任せいただければOKです。あっ、でもよそで施工する場合でもぜんぜんかまいませんので、せっかくの新築で、このことで後悔する可能性が大なのに、それを見過ごすわけにはいかないのです。

 ということで、今日からはそんなこんなを考えながら設計したフロントヤード・ガーデン、渡辺邸をご覧いただきます。今回はやや変則的で、プラン図、完成写真、そして完成から3年後の写真という構成で、その後にいつもの感じで庭細部や植物、渡辺さんちのエピソードなどをご紹介していこうと思っています。

 ではさっそく、これが、渡辺さんちのプランです。

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 小さい画像でどこまで伝わるかわかりませんけど、列挙したポイントがギッシリ入った設計内容になっています。それを逐一説明したいところですが、おっと、打合せに出かける時間となりましたので今日はこの辺で。設計を勉強中の人や興味のある人はお店に来ていただければじっくり解説いたします。好きなんですそういうの。ジャ、そういうことで、今日も張り切って仕事仕事!


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