夏の終わりというのは園芸店の花鉢の切り替え時期で、そうでなくても夏は花が少なくて庭の仕上げである草花の植え込みには苦労する時期なのに、一段と花の種類が少なくて困ってしまいます。そのせいもあって、撮影してみるとリーフ系が多くて、で、以外とそれがいい感じだったので、今日はそれをご覧ください。アイビーとコリウスいろいろです。

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 蝶野さんちの打合せ段階で、庭とは関係ないことですが、少し考えたことがあったので、その話を。

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 私の仕事はお客さまと会って話すことと、ひとり引きこもってデザインすることが交互にやってきます。店で設計作業している時はその2つを同時に行うわけで、最初の頃はなかなか設計に集中できなかったりしましたが、今ではなれてしまって、一日に何度設計と接客のスイッチを切り替えてもすぐに没頭できるようになりました。進化です。ダーウィンの進化論『適合せよ、さもなくば滅びよ』滅びないために進化したのです。

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 お客さまが気軽に声をかけてくださるように 恐くないですよオーラ を出しつつ、頭の中は鬼のように設計のことが駆け回っている状態。考えたらデザイン系の仕事をしている人で、同時に接客モードを維持しなければならないというこういう状況はすごく稀なことです。まあ状況云々よりも、デザイン系の人種は概して人付き合いが苦手で接客には向かないというのが一般的ですね。うちに面接に来る美大や設計の専門学校を出たデザイン系の若者の大半は、そのことでアウトになっています。終始笑顔が無い、言葉がスムーズに出てこないなど、いわゆるコミュニケーションスキルが低いのですねえ。

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 この設計と接客が両方できなくてはダメというのは、うちが小さい会社だという事情だけではなくて、ガーデンデザインを生業にしようとするならば絶対に身に付けなければならないことであるというのが私の持論。なぜなら、庭はそこで暮らす家族のための場所だからです。それぞれに家族構成やいろんな事情も違い、庭に対する思いも様々なお客さまのニーズに対応するためには、打合せ中に自然と双方笑顔になるような空気が理想です。お隣との目隠しが必要だから物質的に目隠しを施すというようなことだけでは庭にはならなくて、夢が広がり、楽しみが増え、幸福感が増す提案をしなければガーデンデザインではないと思っているので、デザインに関する知識や力量だけではそれを実現してお客さまによろこんでいただくのはむずかしい。ですから、今ガーデンデザイナーを目指して勉強中の生徒さんたちは、話すことや任天堂DSの『顔トレーニング』を使って笑顔の訓練も怠りなきように。

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 なんでこんなことを考えたのかといいますと、蝶野さんちの奥様がとびきり笑顔がすてきな方でして、たまたまその日に疲れが溜まっていて表情が乏しくなっていた私を、一瞬にしてハッと我に帰してくれたという、そういうことがあったからです。出会う人をその人本来の笑顔にしてしまう、最強の笑顔。「あぁ、あの才能が自分にあったら、もっといい仕事ができるだろうなあ」と思いながら店に帰って、その日一日は終始笑顔で過ごしました。そして帰宅後に、ガーデンデザインと笑顔についてあれこれ考えたというわけです。

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 明日も引続きつらつらとこの話題でいきます。

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