今日はバラ以外の草花をご覧いただきながら、関西人について考えてみたいと思います。というのも、こちらのご夫婦は関西出身で、お二人との出合いは私の中の『関西人観』を変える出来事だったからです。

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 それまでの私にとっての関西人は妻とその両親、この一族、とにかくしゃべる。朝から晩までしゃべくり倒すのです。その明るさとパワーが大きな魅力なわけですが、かくいう私は越後の豪雪地帯で生れ育ったので寡黙というか無口というかで、東京に出てきてからよく先輩に「言葉が足らない」としかられたものです。そんなふたりが夫婦をやっているのですから、進化論に従って、私は年々ノイズ耐性が高まり、妻はついに虚空に向かってしゃべるクセが・・・、それは(半分ぐらい)冗談ですけど、このおしゃべりと無口の折り合いを何処でつけるかが、もう長いこと我が家の良好な夫婦関係を維持するための主な課題になっています。それほど妻はよくしゃべる。

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 でも仲野さんちはそうではありません。奥様が明るくてご主人はおとなしめというところはうちと同じですが、仲野さんの奥様はガーガーベチャベチャと攻撃的というか吉本的にしゃべくることがないのです。楽しく、和やかに、かわいらしく、あくまでも上品にといいますか、優雅に話します。これが私には衝撃的で、「関西人もいろいろなんだ~」と思ったしだいです。

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 越後の人間にとって関西は未知の世界、といいますか、10代の私は『鬼が住んでいる怖いところ』だと思っていました。遥かに遠くて、文化的にも完全に異文化だと捉えていたのです。田舎の同級生はほぼ全員、就職や進学で都会に出るのですが、外国に行ったやつはいますが、関西に出たのは一人もいなかったんじゃないかと、それくらい馴染みにくい場所だという認識なのです。そんな越後出身の私も関西の姫路でとれた妻カオリと暮らすうち、関西恐怖症はほぼ完治し、テレビから流れる亀田兄弟のパフォーマンスも「可愛いぼくちゃんがワーワーさわいでいる」と聞くことが出来ています。以前だったらあの河内弁(かな?)で震え上がるか、さもなければ異次元の話として聞き流してしまうか、どちらかだったでしょう。

 このように、上京して22年でようやく関西なれした私が、先日、関西の魅力に唸った出来事がありました。明日はその話を。