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さらに復習を続けます。少し数学的になりますがご辛抱を。
画用紙の上下2分の1、ちょうど真ん中に水平線があって、左右の中心、画面の真んまん中に舟が浮かんでいたら絵としてはとても変な感じになります。水平線は上下の中央よりやや上か下にあり、舟も左右どちらかにあった方が構図として落ち着きます。この水平線と船の位置をどこまでずらすと絵的に美しく落ち着いて見えるのか、それを数値化したのが黄金分割というわけです。そしてこの黄金分割はフィボナッチ数列から算出し、導きだされます。さあいいでしょうか、算数です。
フィボナッチ数列、1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144、233・・・・。わかるでしょうか、前の2つを足した数字が次に来る、この連続です。1+1=2、2+1=3、3+2=5、5+3=8、8+5=13、13+8=21ということです。この数列の隣り合った数字、大きい方を小さい数字で割ると限り無く1:1.618に近づいていきます。3÷2=1.5、5÷3=1.666、8÷5=1.6、13÷8=1.625、21÷13=1.615、34÷21=1.619、55÷34=1.617、89÷55=1.618、144÷89=1.618、233÷144=1.618・・・・。電卓でやってみて下さい、割り切れないまま1.618に近づいていきます。不思議でしょ。この数値、1対1.618が、美しさの鍵を握る値千金の比率、『黄金分割』だというのです。復習終わり。ご理解頂けたでしょうか。

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美しさとか心地よさという感覚を小数点以下まで数値化するというルネッサンス的試みに、少なからず強引さ、違和感を覚えてしまうことも確かなのですが、私は中学の美術部入部から今日まで、趣味も仕事も美術系といいますか、クリエイティブなことをやってきましたので、この比率は常に頭にあり、随分重宝に活用してきました。オーバーではなく生活の一部として組み込まれた数字でした。でもまあ一般的には、暮らしにはあまり役立ちそうにない黄金分割ですが、じつは最近、もしかしたらそうでもないんじゃないか、この割り切れない微妙な数字がいろんな問題を解決するヒントなんじゃないか、そんなふうにも感じているのです。明日はそのことを。

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