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私自身縁側で育ったような子どもだったので、縁側、ぬれ縁には郷愁や思い入れが分厚くあります。『5th ROOM』という概念に魅力を感じるのも縁側が日本的な『5th ROOM』だからでしょう。

今回設置したぬれ縁はタカショーのユニットデッキです。既製の縁台は45センチ幅の物がほとんどで、それでは狭すぎて階段かベンチにしかならなくて。これなら座布団出してお茶が飲めます。

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いいですよねえ、縁側でお客さまにお茶を出して、そこに家族が集まってくるという風景。

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私の縁側・・・、夏休みの宿題を縁側でやって、昼寝も縁側で、スイカを食べて縁側の外のじいさん自慢の坪庭に種を飛ばしたり、沢ガニやカメを飼っていたのも縁側でした。近所の人は玄関ではなく縁側からやって来たし、大人が七輪出してきて肉や魚を焼いたりもしました。風が心地よくて、チョウチョやセミやトンボが飛び交っていました。つゆ時期には縁側からホタルがユラユラ見えて・・・。こうして思い出すと、縁側の記憶はイコール周囲の愛情にどっぷりとひたっていた時間だった気がします。その時は普通のこととして意識しませんでしたが、そういう時間が実は一生の宝物なんだと、この歳になるとそう思うのです。

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菊地さんちのお嬢ちゃんたちの記憶にこの縁側での出来事、縁側がある幸福な日常が蓄積されていく、庭屋冥利につきることです。
縁側って室内と庭を結ぶ場所であると同時に、家族とご近所さんが打ち解け合える場所で、さらに、子どもにとっては不思議な魅力を持った『お気に入り』の場所なんですよね。お嬢ちゃんたちも縁側が大好きとのこと。広々ウッドデッキもいいけど、縁側にはそれとはまた違う世界観があります。