お客さまからお聞きしたことです。
「男の脳みそは二つしかないが、女は五つも六つもある」
細木和子さんが言っていたことだそうでして、つまり男というのは同時にいくつものことを考える能力が無いということ。それに対して女性は複数の異なったことを複合的に考えられるというのです。妻と二人、その話にものすごく納得。というのも、私と妻のトラブルの大半はそれだからなのです。その説明で合点がいく。

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私は仕事のこと、特に設計に入ると他のことは一切頭から消えてしまいます。家にいても頭が仕事モードになっていると家事や家族のことは優先順位でいうと遥か下の方にあって、というか、ほとんど意識の中に無くて、周りから見るとぶつぶつ言いながら自分の世界を漂っている変な人になっているようです。そういうときでも妻はいろんなことを均等に捉えて、てきぱきとそれをこなしていくし、当然私にも役割分担を求めてきます。まあ役割分担というのは主に愚痴の聞き役なんですけど。次々わたしにああだこうだと話しかけてきますが、私の脳みそは仕事モードの時には仕事から、料理をしている時には料理から1ミリも動かないので、返事や相づちがいいかげんになっていって、ついには「うるさいよ!」と言って話を打ち切ってしまいます。それでも妻は「何で私だけこんなに大変な思いしなきゃなんないの」と愚痴攻撃の手を緩めない、で、喧嘩になってしまうのです。

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「男の脳みそは・・・」このことを教えて下さったお客さま(奥様)曰く「男の人は不器用にできていてかわいそうなんだから、上手に面倒見てあげなきゃ」、そのお言葉に夫婦そろって大きくうなずいていたのでした。
脳性理学的にも、女性は左右の脳を常にバランス良く働かせているのに対して、男は極端にどちらかに片寄っているそうでして、ちなみに私などは明かに右脳で生きていますし、技術系の仕事をされているご主人方は左脳、例えば庭の話でも左脳で考えますから、ご夫婦で意見が合わなくなることもしばしばなのです。

不器用な脳構造の男から世の女性の皆様に、これもその奥様との会話で出た話なんです。男は女性のひと言でものすごい力を発揮します。そのひと言とは「あなたはすばらしい才能を持っているわ、私にはわかるの」です。ボクシングのセコンドが「おまえはチャンピオンなんだ!」と叫ぶのと同じ、傷だらけで意識がもうろうとしていても、そのひとことで信じられないようなパワーが発揮できる、そういうものなのです。男はみんなロッキー・バルボアなのですよ。もしご主人が私のようにわからずやのだだっ子だった場合、そのことを嘆くより、ロッキーのセコンドをやってみるのもいいかもしれません。イタリアの種馬が世界チャンピオンになる可能性がありますよ。