今年の春にオープンした『Garden Friend』をご紹介します。といっても正式にはグレースランドの店舗ではなくていわゆる販売応援です。もともとあったエクステリア売り場が荒れ果てた状態でほとんど機能していなかったため、依頼を受けてグレースランドスタイルの店舗に改装し、週に何度か『お庭の相談会』みたいな感じで私やうちのスタッフが行っているという、ちょっと中途半端な感じでの営業をしています。
まずはサンプルガーデン。これもうちがつくったのではなく、数年前にホームズスタッフと出入り業者の手によるものです。少々ごちゃごちゃしているものの、迷路みたいな構成が楽しくて、よく小さい子たちが駆け回っています。

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この販売応援の打診があったときに、私には不思議な感慨がありました。今日はその話を。

今から8年前、東京の中野区で暮らしていたときのことです。仕事は今と同じくガーデンデザインと、そのころは施工もほとんど自分一人でやっていました。店舗はなくて、いろいろな住宅メーカーの営業さんから業界内の口コミみたいな感じで仕事がまわってくるというスタイル。「こだわりのあるお客様はグレースランドにまかせれば大丈夫」というありがたい
評判をいただいて、じっくり打ち合わせしてじっくり設計し、こつこつとひとりで現場を仕上げていくという、今から思うと私にとって最高に楽しく充実した日々でした。雑誌の取材やテレビ出演なんかもあって「あぁ、これが天職なんだなあ」とやや有頂天に。ところが好事魔多しでして、いきなり、プライベートでいろいろときついことが続きまして、その内容は思い出すのもきついのではぶきますけど、一時期立ち上がれないほど心身ともに疲弊した状態に、天国から地獄ですね。そんなフラフラのある日、資材の仕入れで中野の島忠ホームズに行きました。その店内で、突然神の(レノンかな?)啓示がありまして・・・いやほんとに、だれかがエコーのかかった声で私に言うのです、「ここにいるたくさんの家族連れがおまえの力を必要としているのだよ。幸せになるために」。・・・ほんとなんですって。人間追い込まれるとスピリチュアルの扉が開くものなのです。雷にうたれたように立ち尽くしました。それで事務所に帰ってやったことは、タウンページを開いて東京埼玉神奈川の全てのホームセンターをリストアップしまして、全店の店長宛にお手紙を。人間追い込まれると思考が単純になるものです。で、その手紙に書いたことは、自己紹介と庭への思いと、これからはホームセンターに来ている幸せな家族が時代的なエリートになるのだという予感と、あとはこんな私に何かできること、お店のお役に立てることはありませんでしょうか、という何ともトンチンカンな内容。それを見ていた妻は「・・・」今度はいったい何を始めたんだろうという感じでした。ちなみにその頃妻カオリは高校の教科書や法律書の編集を仕事にしていまして、締め切り間近で忙しく、私の突飛な行動にかまっている暇はありませんでした。もし妻が暇だったら「そんなことしたって無駄だからやめなさい」と賢明な判断で止められていたことでしょう。私はひとり黙々と、数日かけて宛名を書いた封筒の束を抱えて郵便局へGO!
その後の展開はまた明日ということで。