レンガ道の長いアプローチの奥が駐車スペースです。普通の土間コンクリートだと味気ないので仕上げを洗い出しにしました。造園でいう洗い出し仕上げは、玉砂利を練り込んでもっと繊細に骨材(コンクリートの中の砂利)を研ぎ出すやり方、この場合は普通の生コンを打設した後に翌日表面のセメントを薬剤と高圧洗浄機を使って洗い流すというものです。ですからまあ『洗い出し風』といったところでしょうか。

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仕上げ方とともにコンクリートの味気なさを消すための手法として、スリットを入れて化粧砂利(色のついた砂利)を敷き込んであります。これは広い面積をコンクリート仕上げする際の割れ防止にもなります。

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そしてその奥、アプローチを入ってきた時のアイストップとしてのコニファーガーデン。その手前側にはスリットに入れたのと同じ化粧砂利を敷き込んで雑草押さえにしています。

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この砂利のスペースにはもうひとつ意味があって、それはここも空間的には駐車スペースだということ。タイヤは土間の部分まででも、車体はこの砂利の上まで入り込める。一般的にはクルマの大きさを考えてそのエリア全てをコンクリートにするところだと思うのですが、使い勝手を変えないで極力コンクリートの面積を少なくしようとするとこういう発想になるのです。

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コニファーガーデンはアイストップとしての駐車場側からの見え方とともに、庭(ウッドデッキ)側からの見え方も意識してあります。この風景です。その理由は数日前に書いた通りで、このコニファーガーデンのもうひとつの役割、デッキから眺めた時に奥が深い(構成的に)庭を感じていただくためです。

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もう一度最初の写真に戻ってみていただきたいんですけど。どうでしょうか、コンクリートがけっこう面積広いのに味気ない感じしないでしょ。それと撮影前に数日雨が続いたのでうっすらと苔が生えて緑色になっています。これもまた良し。えっ、苔はいやですか、そうかなあ、私はいいと思うんですけど。山手や鎌倉に点在している洋館、苔だらけですよ。まあそれが気になる方は洗い出し風仕上げにしなければ大丈夫。普通に仕上げれば苔はほとんど生えません。


 

気持いい冬晴れ。さっ、いろいろあるけど(皆さんもそうでしょうけど、けっこういろいろありますよね、毎日)グッと飲み込んで、今日も張り切っていきましょう!設計設計!とにかく設計!またもや設計作業に絶好調の波がやってきています。