ビフォー・アフターの続きです。

Before 5
5785c07e.jpg

After 5
1a1495cc.jpg

4efc96c8.jpg


オーナーの「ありきたりな外構ならグレースランドにはたのまない」といううれしいプレッシャーを受けて、まず最初に考えたのがフェンスを無くしてしまうことでした。

よーく見てくださいね。既存のメッシュフェンスを無くすことで、グッと 前庭感 が出るのです。

Before 6
969bcdf5.jpg

After 6
8725d699.jpg

36f6a97f.jpg


一般の戸建てでも同じことが言えるんですけど、住宅メーカーの外構では決まり事のようにフェンスと、そしてコンクリートブロックが使用されます。
でもよくよく考えてみると必要のないフェンス(今回がそうです)やブロック塀がかなりあって、そこを見直すことだけでもその家の外構イメージや、街並の美しさがアップするのです。
一度、そういう視点で観察しながら散歩してみてください。どこの住宅地でも「この塀は必要ないんじゃないか」とか「このフェンスは意味がないんじゃないか」ということの連続だと気がつくはずです。

Before 7
285ec04e.jpg

After 7
6341bcad.jpg

93e528bc.jpg


以前MXテレビのアジア電子台という番組に「ここが変だよ日本の庭と街並」というテーマでゲストで呼んでくださった、東海大学の葉千栄(ようせんえい)教授が「世界中の住宅地の中で、これほどコンクリートブロックとアルミフェンスを使っているのは日本だけだ。その風景は決して豊かだとは思えない」とおっしゃっていました。ぼくもそう思います。

庭は住む人を映す鏡。そして街並は、その地域の人々の暮らしを映し出します。
コンクリートやアルミ製品を排除する必要はありませんが、せめて、必要のないところにまで使うのは避けたいものです。

あなたの家には意味のない(それがなくても困らない)ブロック塀やアルミフェンスはありませんか?もしそのことに気がついたら、取り壊すのも大変なので、そこにプランターを吊るしたり植物をからめたりして、風景からその無機質な物体を消してみてください。きっと、ひとつ豊かさが増す景色ができあがりますよ。


住宅地にズラッと並ぶブロックやフェンスのように、あってあたりまえと思って疑問に思わないでいたことでも、よーく考えると必要ないものって、身の回りにあふれているんですよね。
庭の物置の中身を全部出してみてください。たいがいはその大半が必要のない、先々捨てられる物です。それらが何かしらのコレクションなら別ですけど、突き詰めれば「立って半畳寝て一畳」ですし、引っ越しをするたびに、いかに不必要なものに埋もれて暮らしているかに気がつきますよね。

ジュピターの作詞者である吉元由美さんは、著書の中で「ひとつ買ったらふたつ捨てる」と書いていますけど、それくらいの感覚で丁度いいのかもしれません。
実際、幸せを手に入れている人たちの共通点ですからね、思考も暮らしも調シンプル