相談会でお聞きする庭の悩みで「花を育てるのが苦手で・・・」というのがあります。

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だいたい2つに分けられるんですね、その原因。

ひとつは花に意識が行かないケース。
例えばせっかくプランターに花を植え込んでも、その鉢がふだんの暮らしから見えない場所、全く近づかない場所に置いてあったら、ハナガラ摘みも水やりも滞ってしまいます。毎朝通る玄関先に置くとか、庭に地植えにするんでもリビングから見える位置に植えればいいのです。

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もうひとつは、熱心にかまいすぎることで上手く育たないというケース。初めてガーデニングにトライする人の多くが陥りやすい失敗です。
水のやりすぎなんですね。量じゃなくて頻度の問題です。几帳面に毎日水をやってると花は育ちません。なぜなら、いつも充分な水分が与えられると根が伸びない。手を伸ばさなくても水分が得られるんですから伸びる必要がないんですね。そして、ほとんどすべての植物に共通することなんですが、地中の根が伸びないと地上部分も成長しません。「たすけてくれー!」というくらいの水不足と充分な水やりの繰り返しによって、草花は健康に勢いよく育つのです。

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いつも丁度いい水分が得られると根っこは伸びません。そして根が伸びないと葉も茂らないし花も咲きません。

んっ!子育てと似てますよね。そうなんです。ちょっとずぼらなくらいで丁度いいんじゃないでしょうかねえ。

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かまわなくてもいけないし、かまいすぎても上手く育たないし・・・。でもしばらくガーデニングを楽しむと、そのコツはつかめるようになりますよ。花が教えてくれるのです。これほんと。

そうそうそれともうひとつ、庭を花だらけにしている達人たちの共通点があります。それは「枯れても気にしないで次を植える」ということ。
意外に思うかもしれませんけど、そうなんです。草花に対してあまり執着しないんですね。もちろん植えた花に愛着を持って育てるんですが、ぼくが知る限り、達人達には「枯らしちゃったらお花がかわいそう」とひとみを潤ませるタイプの人はいません。それどころか時期が過ぎるとまだ咲いていても引っこ抜いて次の季節の花に植え替えるし、葉や根を食べるいも虫を見つけたら平気で踏みつぶすんですよ(これだけは真似できません)。
最初は土に触ることさえ嫌がっていた線の細ーい奥様が、庭をやるうちにそういうたくましい女性になっていったケースを何人も知っています。子育てと同じで、庭は女性を強くするのです。

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妻の実家の姫路まで、クルマで往復しました。行きは9時間、帰りはスイスイと7時間半。長距離ドライブって楽しいですよね。
朝は播州弁の世界にいたのに、高速をひとっ走りで夕方にはいつもの横浜で、(到着早々)設計していることの不思議な感じ。

ドライブ中はオリンピックのラジオ中継を聴いてたんですけど、いいですよねえオリンピック。ラジオで聴くっていうのも妙に感動するもんです。
国籍とか順位とか、そういうこととは別に「本気」なことから受ける感動。勝った選手も負けた選手も本気なんですよねえ!だから感動するんですよね。

「本気」に触れると、自分自身が活性化します。行きよりも帰りの方が時間がかからなかったのは、道路が空いてたこともありますが、早く横浜に帰って仕事がしたかったので無意識にアクセルを余計に踏み込んでいたのかもしれません。