今日ご覧いただくのは濡れ縁です。屋外に取り付けるタイプの縁側。

当初の設計ではこの部分は石張りのポーチでした。打ち合わせを進めるうち「ここに洗濯物を干したい」ということになって、それなら濡れ縁にして、壁に物干金具を取り付ければいいのでは、となりました。

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さらに打ち合わせが進んで、「物干し場」という実用性に加えて「縁側」ができることで、部屋が外に広がった感じになることと、縁側自体の楽しみ、腰掛けてお茶を楽しんだり昼寝をしたりというシーンまでイメージがふくらんでいきました。

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完成後、この縁側が好評でした。奥様は「物干しが楽になった」と。そしてご主人は「昼寝ができる」と。

室内からはこうです。

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日だまりの縁側、いいですよね。



ぼくは縁側で育ちました。新潟の実家の縁側は、遊び場であり、昼寝をする場所であり、夏休みの宿題をするのも縁側でした。ラジオ体操から帰ってくると「涼しいうちに縁側でやっときなさい」と言われたものです。
縁側の外の坪庭に種を飛ばしながらスイカを食べたことや、七輪で鮎を焼いたことや、大量に捕まえてきてタライで飼っていた沢ガニが、近所の猫に食べられてしまったこともありました。カエル、ヘビ、トンボ、ホタル、コオロギ、縁側は野生の王国でもありましたし、近所の人たちが、玄関ではなく縁側から入ってくる光景など、縁側の思い出は尽きることがありません。

ぼくは思います。子どもを育てるときに、縁側は欠かせないと。
家なのに外とつながっているその場所は、子どもには不思議な魅力にあふれるスペシャルな空間なのです。子どもにとって、庭は宇宙で、縁側は宇宙ステーション。子どもの情緒は縁側で育まれるのです。

完成した縁側に「便利になった」という奥様に対して、「昼寝ができる」といいながら、とても楽しい場所が手に入ったという感じでよろこんでいたご主人。きっとご主人の実家にも縁側があったに違いありません。きっとそうです。

子育て中のみなさん。お子さんに、縁側をプレゼントしましょう。