明日はテミヤンライブ。
今回のゲストはカントリーの女王、宮前ユキさん。盛り上がること間違いなしです。

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カントリーって、ひとつの時代の音楽ですよね、イキというかなんというか。
例えば失恋や別離でも、とにかく笑い飛ばしてしまえというような、飲んで歌って忘れてしまえみたいなあの感じにものすごく惹かれます。健康のことなど一切気にしないのに超健康で、酒もタバコもガンガン行って、ガハハと笑うあの感じ。
いやあ、楽しみです。



ではまいりましょう、北原照久コレクション。今日は「小林麻耶の本に会いたい」という番組に出演したときの北原さんの言葉です。
麻耶さんがインタビューするかたちで、北原さんがこれまで影響を受けた3冊の本について語るという内容なのですが、驚いたのは麻耶さんがものすごく聞き上手だということ。話している相手への興味が溢れ出しそうなキラキラした瞳で「へぇ〜!」とか「それはすごいですねー!キャッキャッキャッ(笑い声)」と、身を乗り出しながら話を引き出していくのです。才能だなあ、プロってこういうことなんだなあと感じ、とても勉強になりました。

そんな小林麻耶さんに、本好きの北原さんが、いつもにも増して熱く語った3冊の本のこと。とても中身の濃い、興味深い話が聞けました。

〈 原宿ゴールドラッシュ 〉

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1985年、男は資産28億円の成功者の生活に退屈を覚えた。

この本に出会ったのはぼくが32、3歳の頃。ぼくは父が始めたスポーツ店を兄とやってたんですけど、うちの父だって一から始めたわけだし、ぼくはこの本を読んで「だったらこのぼくも自分でできるんじゃないかな」って。
この人は、ほんとに、何もないところから来てますから。


1974年、男は250万円の自己資金で初めての店を原宿に作った。

その初めての店を僕は知っているわけですよ。そこからこの本に出てくる店、僕はみんな知っている。だからこの本を読んで、お金がなくたって、人脈がなくたって、ノウハウがなくたって、ほんとのやる気と、それから、自分ひとりじゃない、誰かが応援してくれたら夢は実現できるんだなって。

1978年の暮れ、「ガレージパラダイス東京」のレジが鳴り止まない、という噂が原宿に流れた。

「レジが鳴り止まない」っていうことは、商売やっている人にとっては天使のささやきじゃないけど、ものすごくときめく言葉なんですね。それで「ぼくもやろう」って。そしてその本の最終ページには、大きな文字で「つづく」って書いてある。

これは完璧に後押しされましたね、ようしやるぞ!って。ちょうどいいや、何もないからって。それこそお金もないし、人脈もないし、ノウハウもないし。でもこの本に背中を押されて、そしてゼロから、ブリキのおもちゃ博物館に向かってスタートしました。



〈 教科書でおぼえた名詩 〉

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世界は一冊の本/長田 弘

本を読もう もっと本を読もう もっともっと本を読もう
書かれた文字だけが本ではない
陽の光 星の輝き 鳥の声 川の音だって本なのだ

本でないものはない
世界というのは開かれた本で その本は見えない言葉で書かれている
人生という本を 人は胸に抱いている
一個の人間は 一冊の本なのだ

人間っていうのは本を読むことによって、楽しいなとか、面白いなあとか、気持いいなあって、きれいだなあって、思える瞬間、それを感じられることが一番大事なんですよね。

もしかしたら人生の中で今が一番勉強好きかもしれません。

詩というのは短い言葉の中に、元気が出たりやる気がわいたりする言葉がたくさんある。だからぼくは詩を読んだり、書くことも大事だし、それから俳句だとかね、そういうことに興味を持つと、人生はもっともっと豊かになりますよって、よく言ってます。

今が大事なんです。今こうして話している今が大事。今を大切にできなければ、この先も大切にできないんです。

だからぼくはよく「3カン王」って言うんですね。感心、感動、感謝。いつも物事に関心を持って、感動する気持をいつも持って、そして、感謝する気持を忘れない。これが一番大事なことなんじゃないかな。
 


〈 君は加山雄三になれるか 〉

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1981年に出版された、デビュー20周年当時の加山雄三さんの半生記。まずタイトルが気に入ったんです。君は加山雄三になれるか。


日本人ほど年齢にこだわる国民はいないのではないか。

僕はいつだって、大きな夢を持っているよ。


僕は憧れたわけです、すべてに。
この本からぼくが一番学んだことは、加山雄三さんの考え方です。

加山雄三さんはおばあちゃん子なんです。おばあちゃんから教えてもらったこと、「荷物がおもたいのではない。お前の力が足りないのだ」っていうね。加山雄三さんはおばあちゃんからその言葉をもらって、それを実践してんですよ。倒産する。借金の問題もあって、そして大けが。スキー場で、生きてるのが不思議なぐらいのけがをして、でも、その度にたちあがってくるっていうね。

商売やってればいい時ばっかりじゃなくて、どっちかというと悪い時の方が多いくらい。今、博物館を7軒やってるけど、でも12軒止めてるんですよ。だから、あきらめないっていうことですよ。

加山さんは絵を描き始めたのが59歳から。陶芸は60代後半から。ぼくはギターを51から始めました。この本から学んだおかげで50を過ぎてエレキギターを始めました。56からサーフィンを始めました。それから、ゴルフを始めました。小型船舶の免許を取ったり、ピアノ、ダイビングも始めました。

それは加山さんが身を持ってやってることなんですよ。加山さんはいつも新しいことにチャレンジしている。大切なのはあきらめないことと、挑戦し続けること。



「君は加山雄三になれるか」を読んで、今北原さんは、加山雄三さんに、なれてますか?

なれるわけないじゃないですか(笑)!なれるわけないけど、本からちょっとしたヒントや生きる勇気をもらえるんですよ。だからぼくは本が好きなんです。

ぼくは人が大好きだし、本が大好きだし、勉強することがほんとに大好きです。その勉強したことを、ただ自分だけで思っているんじゃなくて、人に伝えたいっていう気持があるんですよ。



今日お話をうかがって、「おもちゃ」だけではなく「ことば」も集めて、そしてわたしたちに見せてくれる。北原さんたちの時代だけではなくて、その前の歴史、もっともっと前の歴史を、今の世代の人たち、さらには本というかたちで次世代に残してゆくという共通点を見させていただきました。

おもちゃもね、どれだけの人がそれに思いを込めて、こだわって作られ、使われてきたことか。本もそうです。これだけたくさんの本が出版されている中で出会う本。本との出会いを大切にしながら、そこでぼくが感じたことを伝えてきたいなって、常に思っているんです。いい本との出会い。

コレクションだけじゃなくて、言葉、音楽、そういうものを集めて伝えていく使命、役割を与えられたのかなって思っています。
100年後、すごく楽しみですよ。ぼくが集めたものたちが100年後にどういうふうに見られているのかなって。それが今、すごく楽しみです。



北原さんは超速読みだそうです。新幹線に乗ると名古屋までで一冊読み終えると言います。それは常に、本からの刺激をエネルギーに変換しながら暮らしているということなのでしょう。もっともっとと薪を焼べて、全速力で車輪をまわし続けるような。
読書好き、勉強好きとは、そういうことかもしれませんね。

いやあ、楽しい番組でした!
本との出会い、言葉との出会い、人との出会い、それをパワーに変えて突っ走る3カン王。
超遅読みのぼくは、そんな北原さんの言葉を拾い集めて、じっくりと味わい尽くしていきたいと思っています。