ガーデンデザイナーのぼくが言うのは変かもしれませんが、庭って、ないならないで全然かまわない場所なんですよね。

古今東西、庭がないことで不幸になった人をぼくは知りません。
庭が荒れていることで、イライラを増大させた人はたくさん知っていますが、「庭を持っていないから私の人生は不幸である」と真剣にそう思った人と、ぼくは出会ったことがありません。

まあ、多くの人にとって、庭はさして重要視されていない場所なわけです。

でも庭は、あってもなくても別にかまわないその場所は、ないよりはあった方がいい、できることならあった方がいい場所。もしかしたらあなたの人生に、深く重大に影響を与えることになるかもしれない場所なのです。 




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あなたの憧れの人、人生の目標としている人、あなたを導いてくれる人、そういう人たちの暮らしぶりを観察してみてください。
きっと高い割合で、その人の暮らしの中に「庭」が存在しているはずです。
・・・でしょ。 

庭ってそういうもので、多くの人から慕われ、尊敬され、目標や指針とされる人たちの「庭率」は、やたらに高いのです。
庭屋のぼくとしては、そのことをとても興味深く感じています。
そこには、なにかある。



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ないならないで何も困らない場所を、手間ひまかけて、美しく楽しい場所にすることで、大きなよろこびを手に入れる人たちがいます。
そのよろこびは庭にとどまることなく、暮らし全般、人生にまで広がるよろこびになっています。

これですよこれ、庭の魅力、そして威力。

庭を楽しむ人は、人生を楽しむ人。
庭を楽しむ暮らしは、人生を幸せなものへと向かわせます。



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そのことに気付いたときから、ぼくの仕事は質を変えていきました。かれこれ20年前のことです。
「ガーデンデザインは、もしかしたら、たくさんの人の人生を幸せへと導く一助になる仕事かもしれない」と。

30才を過ぎた頃のぼくのその予感は、間違っていませんでした。

庭と幸せな暮らし、庭と充実の人生は、間違いなく強くリンクしているのです。



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庭から幸せが広がってゆく。 ぼくの仕事はそれをお手伝いし実現させていくこと。

「こんなに毎日が楽しくなるなんて思ってもみなかった」とか、「感動した」、「酔いしれた」、「人生が変わった」とまで言ってくださるお客様方の反応に、ぼくの方が感動しながら、日々設計に没頭しています。



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もしあなたが庭をお持ちなら、その庭が、あなたの人生を幸せへと導く存在に成りうるのだ、ということを記憶しておいてください。

頭の隅っこでいいのです。ほんの微かにでも、庭という場所が、そういう可能性を秘めているのだということを憶えておいてください。



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そのことを前提として、ぼくはあなたに、「幸せへの扉」を並べてお見せします。
その扉は、ぼくが発見した、庭にひそむ幸せへの入り口です。
 

読み進むうちに、徐々に、あなたは扉の存在に気付いていきます。
あなたが、あなたの庭で、あなたの扉を見つけられるようになっていきます。
そうなったとき、あなたは庭のある暮らしを楽しみながら、日々「幸せへの扉」を開き続ける人になっています

あなたがそうなってゆくことを願いながら、あなたの人生に、すばらしい庭が生まれることを信じて、書き進めていきます。






昨日の introduction に続いて、今日は introduction 2でした。明日から本編に入ります。

今日は久々の大雨。庭の木が大よろこびしています。
雨音を聴きながらの設計は、すぐに集中モードに入れてすっごくいい感じです。気温も下がるし、心身ともに、癒されるなあ。