徐々に暗くなってゆく庭をご覧いただきながら。



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人にはいろんなタイプがありますよね。豪快な人、優しい人、明るい人、暗めな人、理知的な人、感覚的な人、活動的な人、物静かな人・・・。それぞれに、そのタイプならではの能力を持っていて、同時に違うタイプの人との関係性によって、世の中がバランスよく回っている、そういうものだと思います。



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中には内向的な自分にコンプレックスを持ちながらの思春期を経験したという人もいると思いますが、社会に出てある程度の経験を積むと、そのコンプレックスは、まったく無意味なことだったと気がつくはず。たいがいそういう人は、内向的だからこそ評価されるような仕事に能力を発揮しています。
世の中は、違うタイプの人間同士が折り合いを付けながら、 凸凹をカバーし合ってできあがっている、ということに気づいたときが、社会人になったときなのかもしれませんね。



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また、タイプが違うから惹かれるということもあります。
自分と違うタイプの人と会ったり話したりすると、その考え方や暮らし方に新鮮な刺激を受けて、毎日がとてもイキイキとしてきます。違うタイプであっても、その人の長所を取り入れたり、うらやましいなあと思うだけでも、自分の思考に幅が生まれます。だからだと思うんですけど、長くいい関係を続けている友人というのは、たいがい自分とはタイプが違いますよね。
ジョンとポールのように、陰と陽、強と弱、凸と凹。だから惹かれる。



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今回の石井さんちの仕事で、ぼくは奥様に強く惹かれました。ぼくとは違う、ぼくが持ち合わせていない個性に、強烈な魅力を感じたのです。
それはひと言でいうと「パワフル」ということ。奥様が発し続ける陽のパワーが半端じゃありません。



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この庭はぼくの設計ではありますが、ぼくだけでは生み出すことはできませんでした。
奥様の、まるで太陽のような圧倒的なパワーに魅了され、そのパワーに押されまくったり引っ張られたりしながら設計変更を繰り返していった結果、できあがった庭なのです。



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毎朝4時半に起きて、お子さんたちのお弁当づくりから始まって、一日中目まぐるしく動き回っている奥様。常に「もっと美味しいものは・・・」「もっと楽しいことは・・・」「もっと美しいのは・・・」と、いろんなことへの興味と意欲が尽きなくて、片っ端からそれらに向かって突っ込んでいく感じです。ボーッとしている時間がほとんどありません。
「子ども5人、犬5匹、夫とおばあちゃんと、もうほんと、大変なんだから」と言いながら、実のところ義務感で動いているのではないことがわかります。愛情なのです。
あふれる愛情と尽きない好奇心。結果的にいち日を隙間なく使っているという感じです。



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奥様のような人並みはずれてエネルギー値が高い人、その源泉が愛情と好奇心という、そういうタイプの人に出会うと、つられるように、こちらもフルパワーで対応することになります。それがものすごく心地よくて、いい相性だなあと感じながらの仕事でした。



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タイプでいうと奥様が太陽で、ぼくは月。
とてもありがたい、うれしく楽しい出会いだったなあ。






今朝は最高に気持ちのいい天気です。光、風、温度、湿度、これぞ秋晴れ!(まだ8月か。でも間違いなくこの感じは秋晴れ)
稲刈り、ぶどう狩り、運動会・・・、空気感から楽しい思い出がよみがえってきて、とてもいい気分で出勤しました。
今日は家の中にいたらもったいないです。いやほんと、もったいない。
とにかく外に出て、思いっきり気持ちのいい休日を楽しみましょうね。