古澤さんちの樹木を並べます。

道路沿いの2本です。
ハナミズキとシマトネリコ。ハナミズキは最初から植わっていた木で、シマトネリコは今回植えました。



ハナミズキ
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シマトネリコ
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落葉樹(ハナミズキ)に常緑樹(シマトネリコ)を添えることで、風景が和みます。
特に冬、枝だけになる落葉樹だけだと、寒々と感じられるものです。そこに常緑樹が入ることで、冬であっても日だまりの温もりが感じられるようになります。


レンガ塀の表側にブルーベリーを数株植えました。
この木(灌木)も冬の風景を和ませてくれます。



ブルーベリー
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ブルーベリーというと、まず実の収穫をイメージしますが、晩秋から冬、この赤く色づく葉も大きな魅力です。
昨日庭の打合せで千葉へ行き、花見川区ののどかな風景の中にブルーベリー畑を発見しました。畑一面が燃えているように赤くて、周辺の冬枯れの林とのコントラストがすごかった。強烈な存在感。
枯れ色の中で冬の日を反射して赤く輝くブルーベリー畑、気持ちがパーッと明るくなりました。 



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冬の沈んだ風景の中に原色の輝きを出現させる植物ということでは、柑橘類もそうです。

大人気のレモンです。



レモン
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もうすぐ完熟します。
枝で熟したレモンの旨さ、ほろ苦さ、甘酸っぱさは、高村光太郎の「レモン哀歌」を思い出させます。


レモン哀歌

そんなにもあなたはレモンを待つてゐた
かなしく白くあかるい死の床で
わたしの手からとつた一つのレモンを
あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
トパアズいろの香気が立つ
その数滴の天のものなるレモンの汁は
ぱつとあなたの意識を正常にした
あなたの青く澄んだ眼がかすかに笑ふ
わたしの手を握るあなたの力の健康さよ
あなたの咽喉に嵐はあるが
かういふ命の瀬戸ぎはに
智恵子はもとの智恵子となり
生涯の愛を一瞬にかたむけた
それからひと時
昔山巓でしたやうな深呼吸を一つして
あなたの機関はそれなり止まつた
写真の前に插した桜の花かげに
すずしく光るレモンを今日も置かう



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庭にいると、冬には冬の輝きがあることに気付きます。


「冬は寒いし、花は少ないし、庭はひと休み」と思わずに、庭に出てみてください。
シマトネリコのつやつや光る葉っぱ、ブルーベリーの赤、レモンの黄色とそれをかじったときに頭にパーッと広がる世界。
こんなふうに、植物は人にちょっかいを出し、話しかけてきます。それもけっこうな大声で。






今日は昼から、完成した庭の撮影です。遠足の朝みたいにうれしくて早く目が覚めました。
天気は薄曇り、最高です!光が柔らかく行き渡って、こういう日にファインダーを覗いていると、ドップリとその庭に入って、庭と濃密な時間を過ごせます。楽しみです。