レイチェル・カーソンは海洋生物学者で、自然保護と環境問題の先駆的存在の人です。
農薬の環境汚染を研究調査した「沈黙の春」執筆中に、深刻な癌宣告を受けた彼女は、その後闘病しながらこう考えたそうです。



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自分の命が終わってしまう前に、自分が生涯を通して感じ取った「かけがえのないもの」を次世代に残したい。



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命の終わりを知ったときに、人から発せられる言葉が持つ、チカラ、重み、輝きってありますよね。辞世の句、遺言、愛する人に伝えようと、必死で、振り絞るように紡がれる言葉。



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そうやって書かれたこの本「センス・オブ・ワンダー」には、レイチェルが1歳8ヶ月甥っ子のロジャーを毛布にくるんで、嵐の夜に海辺に向かうところから始まります。そしてロジャーが4歳になるまで、ふたりで、家のまわりの森や海を冒険しながら、自然から受け取ったさまざまな事柄が淡々と綴られていきます。



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本文から、レイチェルの思いが詰まった一節を書き写します。

もしもわたしが、すべての子どもの成長を見守る善良な妖精に話しかける力をもっているとしたら。世界中の子どもに、生涯消えることのない「センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに眼を見はる感性」を授けてほしいとたのむでしょう。
この感性は、やがて大人になるとやってくる倦怠と幻滅、わたしたちが自然という力の源泉から遠ざかること、つまらない人工的なものに夢中になることなどに対する、かわらぬ解毒剤になるのです。

この本を、子育て中のすべての人に、手元に置いてほしいです。



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最近立て続けに、育児に疲れぎみの若いお母さんと出会いました。みなさん庭の相談に来られたんですけど、ぼくは庭のことをいっしょに考えながら、それよりもこの本のエッセンスを伝えたいと思いながら話しました。
ぼくがレオチェルと、声を揃えて伝えたいこと、そんな部分を書き写します。

わたしは、子どもにとっても、どのようにして子どもを教育すべきか頭をなやませている親にとっても、「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと固く信じています。



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この本と出会って、ぼくはいよいよ庭の重要性を感じています。



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虫が嫌いなお母さん、土に触れないお母さん、雑草だらけの庭を見るのがいやでカーテンを閉め切っているお母さん、せめて、子どもを庭で放ったらかしてあげてください。お腹がすくまで、疲れて眠くなるまで、庭で遊ばせてあげてください。



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庭はワンダーがあふれています。子どもにとって、庭は不思議の国です。



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庭で目を輝かせる子どもの姿を確認したら、あなたも庭に出て、しゃがんで、いっしょに不思議の国の冒険に出かけてください。
あなたの遺伝子にある「センス・オブ・ワンダー」のスイッチが入って、きっと、あなた自身が、その冒険に夢中になりますよ。
レイチェルとロジャーのように、子どもといっしょに冒険に出かける。それは子育てというより、あなたが輝くことになるのです。

となりで、お母さんがいつも元気に輝いている。それが最高の子育てです。

がんばりましょう!