「春が蠢き出しました」を書きながら、「うごめく」に引っかかりました。

くって漢字、春の下に虫が2匹って書くんですよね。その字を見ているだけで、地面で虫が蠢いているようで、足の裏がむず痒くなってきます。
ウゴメクということを春と虫で書き表した人は、ナチュラリストですね。そして蠢くという漢字が使われ続けてきたということは、人はずっと、蠢き出す昆虫や、地面から吹き出すフキノトウやツクシから春を感じ、春の蠢きにときめいていたんだなあということがわかります。
漢字って面白いですね。

面白い漢字と言えば、書道家の武田双雲さんが最高に面白い漢字のことを話していました。それはい、という字のことです。
二すいに妻で凄い。二すいは冷たいという意味があるので、冷たい妻と書いて凄い。
昔、男たちが戦や狩りに出かけて、命がけでスゴイ相手と戦って、そして家に帰り着いたら、そこに冷たい妻がいた。・・・戦の相手よりも、猛獣よりも、機嫌が悪い妻の方がスゴイ! と感じたのに違いない、というのです。だから凄いという字になったと。

う〜ん、確かに。