今日はフロントヤードの駐車スペースをご覧いただきます。
2台分の駐車スペースを確保しつつ、できるだけ「駐車場」ではなく「前庭」っぽくすることを意識しての設計です。

クルマの動き、切り返しと配置を想定しつつ、玄関ポーチの周辺と建物の基礎の前に植栽スペースを設けました。



DSC_1169



土間コンクリートにスリットを入れてデザイン処理し、表面は洗い出し仕上げに。



DSC_1281



クルマ2台分となると、どうしてもコンクリートの面積が大きく、味気ない場所になってしまいますので、このように植栽を入れたり、仕上げを洗い出しにしたりしながら、なんとかそこを「駐車場」から「楽しい暮らしの場所」へと少しでも昇華させたいと考えました。

思惑通りに、さっそく子どもたちはそこで遊び回ってくれました。



DSC_1170



「いいぞいいぞ!」内心ニヤッとする瞬間です。



 DSC_1172



ぼくが子どもっぽいのか、小さな子には、いろんな意図がストレートに伝わります。



DSC_1173



いいぞいいぞ!弟くんはとても伸びやかに、ものすごくオチャメに育っています。

縁側にはお兄ちゃん。こちらも伸び伸びと、自由奔放そのものです。



DSC_1174



この写真のふたりって、ちょっと、野生動物みたいでしょ。いいんだなあこういう子どもの姿。


こうして健康に成長している子どもたちに接すると、ぼくはご両親にお礼を言いたくなります。「こんなに元気に、ハツラツと育ててくれてありがとう」って。
よその家のお子さんを見て、その親御さんにお礼を言いたくなるって、変ですけどね。でも、ほんと、「ありがとう」って言いたくなります。 

子どもを伸びやかに育てられる両親って、他のどんなことよりもすばらしい価値を持っているって、後悔だらけの子育てを終えたぼくにはそう思えます。神々しいほどです。

分子生物学の世界には「人間は、神がつくった遺伝子を、未来へと運ぶ舟である」という言い方があるそうです。
ぼくらは親から受け継いだ遺伝子を時代へとつなぐために舟をこいで生きている。ただ舟をこぐだけじゃなくて、子どもたちに手渡した遺伝子の調整をしておかなければなりません。いい状態にメンテナンスし、さらにその子が将来にわたって、必要に応じて適切で良質な遺伝子のスイッチを入れる、そのスイッチ・オンのやり方もちゃんと伝えておかなければなりません。
親の暮らし方、考え方、悩み方、楽しみ方、そういうことが、子どもにとってのスイッチ・オンのマニュアルとなりますから、ぼくらはよりよく生きてみせないといけないわけです。

いろいろあっても、ちゃんと生きてみせる。その姿が、子どもに渡した良い遺伝子を働かせるための、「スイッチ・オン」のマニュアルになる。

世界中の子どもがいい遺伝子のスイッチをオンにして健全に育てば、原発のことはもとより、拉致問題、戦争、貧困、環境破壊・・・、地球上の悩みのほとんどは、50年後には半減し、100年後には消滅しています。
でしょ、50年、100年あれば世界は変わりますよ。放射性物質みたいに半減期何万年ってことじゃなくて、今生きている人たちがちゃんといい遺伝子を働かせる「スイッチ・オン」の生き方をすれば、自分が消えて、その先の先の世代には、人類は生物的に地球に認めてもらえる(許してもらえる)存在になれるのです。

幸せな暮らしって、そういうことなんですね、地球に認めてもらえる営み。それが正しい行いであれば、地球はご褒美として、あなたに幸福感を与えてくれます。そのように導こうとしてくれています。

だから、子どもをハツラツと。伸び伸びと、豊かな気持ちに育てることができている大人は、人類を救う、地球を救う、救世主と言えます。
いやあ大きな話になりました。でもこれって、納得できるでしょ。 

震災以降、「遺伝子のスイッチを入れる」という言い方考え方を、筑波大学の村上和雄先生を筆頭とした、多くの医師や学者が語り出しました。ちょっとしたトレンドになっています。
ものすごく興味深いその世界を探索すべく、本を読みあさっています。







あんまり天気がよくて、「レノンの庭」の草花が輝いていて、おかげで頭がノリノリなので、ついでにもうひとつ。
今回の設計とは別のこととして、外構の設計をしながらいつも頭をよぎることがあります。まず駐車スペースの配置から考え始めながら、そのときに思うことです。
駐車場で自宅の土地を使うよりも、クルマに乗らないとか、他に駐車場を借りるとかしてでも、その広さを「庭」として活用した方がいいのになあと。
どう思います、これ。
かなり極端な考えですが、まあ、そんな考え方をする人もいるんだなあと、そう思っていて下さればいいです。とりあえずそうしといて下さい。
これが引っかかって頭の隅っこにいつまでも残っている人には、いつかぼくの言っている意味が、そのことの本意が伝わって、あなたの中で花開く日が来るはずです。
10年ほどすると、このことは変なことではなくて、あったり前のことになっている、・・・かもしれません。「駐車場が必要だから庭を狭くするなんて、どうかしてるよ」って。そうなっていたらいいなあと思っています。