ぎっくり腰になってしまいました。いやあ痛くて痛くて、這いつくばるようにして店までたどり着きました。
体に痛みがあると気分が落ちるもんですけど、起き抜けにすごくいいことがあって、気分は上々のままで腰だけが痛いという妙な状態にあります。
その、腰痛をも凌駕するそのいいこととは、今朝の天気です。
霧雨に朝日が差していて、カーテンを開けたとたんに、庭が光り輝いていました。

激痛が走る腰に手をやりながら、100歳のおじいさんのような恰好で庭に出て、何枚か撮影しているうちに、ファインダーの中で輝く花の世界に引き込まれていきました。



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気持ちがググッと上向きました。



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腰は痛いんですよ。猛烈に痛いんだけど、それはただの痛みで、気持ちは痛くも何ともなくて、身支度をして、早く仕事に行きたくてしかたなくなっている自分がおもしろかったです。



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痛みを上回るうれしさや楽しさってあるんだなあ。



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しかもそれが、ただ花が雨に濡れて美しく輝いていたということなんですから、不思議ですねえ。宝くじに当たったとかそんなんじゃなくて、ただ植物が濡れていた、それだけのことなんですから。



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花に不思議な力があるのか、それともそんなふうに感じるぼくが不思議な状態にあるのか、どっちでしょうね。



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そういえば、雨の日って、ぼくはけっこう気分がいいんですよね。以前はそうじゃなかったのに、これもまた不思議な変化です。
数年前は、まだ降り出す前から、空気が湿ってきただけで気分が落ち込んだりしたもんなんですが、今は雨に濡れた風景や雨音が、すごくいい具合に気持ちを上向かせてくれます。
台風の日に気持ちが高揚するってあるでしょ。あれと似ていて、雨が降ると活性化します。



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何が変わったんでしょうかねえ。
まあ、うれしい変化です。



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痛てえのは、生きてる証拠だ。切って治るんだったらいっくらでも切ってくれって、医者にそう言っといた。

これは祖父が最後に入院したときに言っていた言葉です。92歳、入院の前日まで脚立にのぼって庭木の手入れをしていた祖父のことが、腰の痛みで思い出されました。
元気で、働き者で、いつも上機嫌で、一時もじっとしていることがない人でした。
「ひでとし、仕事はあるか。そうかそうか、仕事してればそれでいい」と、いつもそう言っていたなあ。




さて、では、腰の痛みを味わい深く感じながら、森さんちのご紹介です。

メインの庭スペースの構成を解説します。

まず地面は、石の平板を使いました。バイクが通り抜けることを考えると、いつも使うタイルだとちょっと頼りない気がしてそうしました。滑りやすいとか、強度的にとか、そういうことです。



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男の子がふたりなので、遊び方もけっこう激しいかなということも、タイルではなく石にした理由です。
これなら思存分暴れまくり、汚しまくっても平気です。

次に、目隠しとして板塀を設置しました。



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施工前はご覧の通りで、何の遮蔽物もない場所です。



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そこに、目隠しを、どこからどこまで、どの高さで、どのくらいの強さで施すかが、場の居心地を決定づける大事なポイントです。



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1、部屋のカーテンを明けっ放しにできるためには・・・。2、周囲を気にせず庭で過ごすには・・・。この2点をクリアーする目隠しを、キッチリとやり切らなくてはいけません。これが中途半端だと、結局は庭のある暮らしを楽しむことはできないのです。



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ちょっと細かいことですけど、今回とてもうまくいったことがありましたので、書いておこうと思います。
目隠しの塀を、横桟をサンドイッチするようにして、道路側と庭側に交互に張りました。
その結果、よーくご覧ください、斜め方向だと塀の後ろのクルマが見えますが、正面からだと見えませんよね。斜め方向は透けて、正面は透けない、この具合が、すごくいい。

目隠しの、上下左右の範囲と、隠す強さを入念に検討すること、大事ですよ。

目隠しは目隠しとして、それとは別に、「立体構成で居心地をよくする」ということがあります。
目隠しが必要ない場合でも、場に厚みを持たせる、自分よりも高い構成物があることで落ち着く、部屋っぽくする、という効果をねらって、木を植えたり、パーゴラを取り付けたりします。今回も、そうしました。



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パーゴラと樹木。上の写真から、あなたのイマジネーションでそのふたつを消してみて下さい。

・・・ね、ずいぶんと違うものでしょ。立体構成の効果はすごいのです。
 
そしていつもの、昼寝ができるサイズのベンチを取り付けて、椅子・テーブルを置いて、



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これでメインの庭の完成です。



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目隠しや立体構成のことを考えて、それをキッチリとやり切ることで、「何となく楽しめていない庭」が、見違えるほどすてきに、この上なく楽しい場所になる可能性があります。
あなたの庭に、このふたつのことを当てはめてイメージしてみて下さい。





こ、こ、腰が、い、い、痛い。姿勢を変えると脂汗が出るほど痛みます。
でも、腰以外は絶好調!

痛いのは生きてる証拠。そう思えば気分は上向く。痛いことが、ありがたくさえ思えてくる。

あ、いや、これ、強がりじゃないんですよ。イテテテテ・・・・。