森さんちの照明器具です。
いつもの船舶ライトを玄関の枕木に1灯、庭の目隠しフェンスの柱に2灯設置しました。



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この3灯の明りで、夜はこうなります。



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庭をイメージするときに、なかなか夜のことまでは考える人は少ないのが現状です。
夜の庭って、いいんですけどねえ。

相談会でも、けっこう夜の庭についてのお話しをします。
今日はい夜の庭の写真を並べながら、そのことを書きます。



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ぼく自身が毎晩庭で過ごしているので、夜の庭抜きの暮らしは、ちょっと考えられなくなっています。
きっかけは昨年の計画停電です。部屋でロウソクを灯して妻と山小屋気分を味わっていたら、外の方が明るいことに気付いて、ふたりで庭に出ました。
驚き!満月の明かりで、芝生にふたりの影が、まるで昼間の陽射しのようにクッキリと落ちていたのです。
子どものころを思い出しました。数十年ぶりに月の明るさに気付いた瞬間。ぼくはそれを、月に導かれて庭に出た、「月からの啓示の瞬間」と名付けて、それ以来ぼくはいち日も欠かさずに、夕食後に庭に出て、本を読んだりパソコンを叩いたりしているのです。



一柳邸
一柳邸



と、これが表向きの理由。月からの啓示って、ちょっとすてきでしょ。
今日は真実をお話ししましょう。いやいや表向きの理由も真実なんですけどね。でも、何事にも複層的な理由が存在するものなのです。



古澤邸
古澤邸



ぼくが毎晩庭に出る理由、それは「妻からの脱出」なのです。
それは別に、ぼくが恐妻家だからじゃないんですよ。家庭内別居とか仮面夫婦とか、そういうことでもありません。いたって仲のいい、さすがにラブラブとまでは言いませんけど、ちゃんとした良き夫婦です。
ではなぜ、ぼくが毎晩庭へと脱出しなければならないのかというと、・・・妻が・・・関西人のB型だから。



荒武邸
荒武邸



関西人ってのは、越後人のぼくからすると、異常と思えるほど良くしゃべります。妻は朝起きてから寝るまで、ほとんど切れ目なくしゃべりつづけています。
しかもB型ですから、まったく一方的に、何の脈絡もなく、何を伝えるためにしゃべっているのか意味不明なまま、延々としゃべっているように思えることもあるのです。
明るくていいんですけどね。うん、無口な妻よりも100倍いいんでけど、それを受け取る側のぼくの容積が小さいことが問題なのかもしれません。



高橋邸
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吉本的に、切れ目無く話し続ける妻が、ぼくとしてはちょっとキツく感じることがあります。
疲れがたまっているときなどには、できるだけ優しい言い方で、「ごめん、ちょっとだけ黙っててくれる」と言ったりします。
すると妻は「そんなこと言ったって、私がしゃべるのは呼吸なんだから、しゃべらなくなったときは死んでるってことなんだからね。あなたは頷いていればいいのよ」と。



高野邸
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そのねえ、ただうなづいていることが、A型のぼくにはできなくて。言葉は言葉なので意味を持っていますからね。妻の呼吸にいちいち同意したり反論したりしてしまって、それで疲れてしまうのです。
まあ、これも修行です。いつも明るく元気に、音声付きの呼吸をしている妻の存在がありがたいんですからね。



門馬邸
 門馬邸



そんな我が家なので、ぼくは、夕食終わってから、スッと庭に出ます。



石井邸
石井邸



静寂。
夜風、夜空、遠くに光る江ノ島灯台の灯り、ライトに浮かび上がる草花。
ぼくはパソコンを開いて、カタカタカタとやり始め、5分もすると、ひとりの世界にのめり込んでいきます。



片桐邸
片桐邸



いったん台所に戻って、ワインを注いでまた庭に出ます。今度は本を持って。
睡眠ホルモンのメラトニンの分泌が始まってウトウトするまで、庭で本に没頭します。



藤井邸
藤井邸



このことが習慣化して、ぼくはこれまでの人生で最も多くの本を読みました。それと、夜の庭に一人いて考えたこと、感じたこと、思いついたことが積み重なって、それが庭の設計に反映されていきました。



日置邸
日置邸



きっかけは「月からの啓示」、「妻からの脱出」、どちらにしても、もうそれは関係ありません。
夜庭に出ることで得られる、気持ちよさ、安らぎ、瞑想にも似たひとりの時間、いいですよこれ。パソコンや本に没頭できる集中力も生まれるし、人生が濃く深くなる時間として習慣化しています。



畑邸
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お客様からうかがった、夜の庭のエピソードをふたつ。

毎晩終電まで働いているご主人が、ヘトヘトになって家にたどり着くと、玄関から入らずに庭に回るんだそうです。そこでのリラックスタイムが、満ち足りた気持ちになれるんだそうです。そしてそれから家に入る。
わかるなあその気持ち。



飯高邸
飯高邸



お母様の介護と、お子さんたちの世話と、ご自分の仕事とで、目が回るような毎日を過ごしている奥様は、ガーデンリフォームでできあがった「夜の庭」に出るのが楽しみになったそうです。
真夜中に目が覚めると、庭に出て「ラジオ深夜便」を流しながら本を読むそうです。その時間だけが自分の時間だと。
これも、わかりますねえ。



天野邸
天野邸



忙しい人ほど本よ読むと言います。庭も似ていて、忙しい人ほど庭を楽しむのです。

夜の庭は、忙しくて亡くしてしまいそうな心を、取り戻す場所。



本間邸
本間邸3



一人庭に出て過ごす夜、宇宙と交信していることに気付いたりもするんですよ。「月からの啓示」って、ほんとなんです。



小湊邸
小湊邸



夜の庭と言えばバーベキュー、これもすばらしいですよ。
バーベキューじゃなくても「今日は晩ご飯、外ですよー」という声に歓声が上がる、いいと思いませんかそういうの。
夜の庭、ひとりも良し、家族や仲間と一緒も良し。
あなたの庭も、夜バージョンの楽しみをイメージして組み立てれば、そんな暮らしが実現します。



和泉邸



「お庭の相談会」で、ぼくと一緒に、夜の庭をイメージしてみましょう 。