森さんちに植えた樹木をご覧いただきながら、それぞれの木が持つ役割りを解説します。



ヤマボウシ
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玄関先に植える木は、毎日出入りするたびに目にしますので、このような落葉樹がおすすめです。
春に芽吹き、花が咲き、夏は涼やかに揺れて木陰をつくり、秋は紅葉してからハラハラと葉を落とし(落ち葉掃きもまた楽しいものです)、冬は木肌に日の温もりを溜め込みながら、春を待ちわびる。
玄関を出入りするたびに、季節季節の姿を見せてくれ、慌ただしい日常に、季節の移り変わりを知らせてくれます。

四季折々に姿を変える落葉樹は、季節を告げる四季時計。

腕時計を持たずに暮らすのは不便ですよね。四季時計を持たずに、四季時計を見ることなく暮らすことも、心にとっては不便なことなのです。



 ブルーエンジェル
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庭スペースの入り口の木製フェンスの手前に植えました。
庭の入り口を強調する、門柱のような役回りです。木に目が行くことで、風景に弾みが付き、空間に区切りがつきます。
風景に弾みがつくって、感覚的な言い方でピンとこないかもしれませんので、別の言い方をすると、「そこに木があった方が絵になる」ということです。

「そこに木があると絵になる」と感じる場所が植栽ポイントです。



シマトネリコ
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その塀の裏側には、1年中さわやかなグリーンを保ちながら、わりと早めに大振りに成長するシマトネリコを植えました。
庭の隅に当たる位置に植えたこの常緑樹が、茂れば茂るほど、庭空間は濃く大きく広がります。

常緑樹が伸びた高さまでの空中を、あなたは庭として手に入れることができます。

大きな木がある庭って、空中高くまで庭空間になるので、それで森にいるような安らぎを感じるのです。天井の高い家、吹き抜けのリビングが心地いいのと同じことです。

写真からはわからない要素ですが、この木が茂ると、キッチンから見たときに、道路方向からの視線を遮る目隠しになると言う、もうひとつの役割りも持っています。



ジューンベリー
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シマトネリコと対角線上の反対側、縁側の前に、人気のジューンベリーを植えました。
常緑樹のシマトネリコと、この落葉樹のジューンベリーが対で、庭に雑木林に居るようなナチュラルな雰囲気を演出します。

落葉樹と落葉樹を組み合わせると、お互いを引き立て合いながら、庭に雑木林の心地よさを生み出します。

もうひとつ、部屋から見て、遠くに常緑樹、近くに落葉樹という配置も意識しました。
背景に大きめの常緑樹があって、手前に小振りな落葉樹がある、森の風景です。

縁側の脇に落葉樹、というのもポイントです。
縁側と落葉樹、縁側に腰掛けて、葉色の変化や木漏れ日を感じる組み合わせです。昔で言ったら縁側のモミジですね。
 
落葉樹が、部屋から、それも手の届く位置にあることの楽しさ心地よさ。こうすると、自然の息吹や移ろいを、リビングに居ながら感じられます。

木は庭の背景として植えるだけではなく、手前の、手が届く位置にも植えましょう。



エレガンテシマ
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これが大きくなると、裏のお宅の玄関先からの目隠しになります。

キッチリと塀を立てて、面として隠した方がいい場所と、樹木で軽く隠した方がいい場所があります。
目隠しの強さが、お隣さんや道ゆく人との間合いになります。

コニファー類の中でも、最も人気が高いこのエレガンテシマは、ゴールデンウィークころに芽吹く新芽が黄金に輝きます。



レモン
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菜園の奥に植えたレモンの木。これも成長すると、お隣さんとの目隠しになります。
同時に、敷地のコーナーに常緑樹があることで、敷地全体が、立体的に庭スペースとして認識されるのです。オセロの角を取るのと同じことです。

敷地の角に常緑樹を植えることで、オセロの角を取るのと同じ効果が生まれます。敷地の空中をわがものにできるのです。

この効果をねらって植える木を「角押さえの木」と言います。

果樹の中で最近最も人気が上がってきたレモン、このくらいの木だと実はまだ数個しか生りませんが、3年くらいすると、数十個、レモン食べ放題になります。 


それぞれの木に役割を持たせて植えてあります。
こうやって、理詰めで木を植えていくことが重要で、そうでないと数年で、庭木が原因で庭を楽しめなくなることもあります。
それと、役割を与えて期待を込めて植えれば、愛着もわくし、成長を見守るのも楽しくなります。
特に落葉樹、今回だとヤマボウシとジューンベリーです。この2本は、きっと家族の一員のような存在になることと思います。



連日たくさんの方と、思いっきり楽しく庭のことを話しています。庭のことにとどまらず、いろんな話で大盛り上がりしていて、笑いっぱなしで夕方になります。
このにこやかな空気感、連休で、皆さん、超リラックスしているんですよねえ。リラックスすると、大人も子どもも、女性も男性も、誰でもかれでもにこやかになる、いいもんですね。
世の中の人がすべて、1年中ゴールデンウィークの気持ちで過ごせたらいいんですけどねえ。



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今日の森さんちは樹木のことでしたので、これまで撮りためた写真の中から、何枚か木の写真を引っぱり出して並べてみます。



アンズ
アンズ1



どれもこれも、これらはすべてお客様の庭に生えている木です。



ウメ
ウメ



こうして並べると、ひとくちに庭木と言っても、ずいぶんといろんな種類、いろんな楽しさ美しさがあるなあって思います。 



ロウバイ
ロウバイ2



普段庭をプランしながら、手入れが楽で、虫がつきにくくて、丈夫な木を選んでいます。
もちろんそれだけじゃなくて、美しく楽しい木であることも選択基準です。
さらに、今日解説したように、それぞれの木に役割りを与えますので、その場所での役割りを果たしてくれる木じゃなければいけません。 



カイドウ
カイドウ1



まあそれはそれとして、特に役割りを持たなくても、木は多い方がいいなあって思うんですね。ちょっと並べただけでも、これだけいろんな美しさがあるんですから。
でもそれを言うと、思いっきり反論されることがあるんですけどね、「木は手入れが大変だから」って。



シャラノキ
シャラノキ



たしかに、わかります。庭木の手入れも1年中お受けしているので。大きくなった木の剪定や落ち葉掃きの苦労はよーくわかっているんです。
でも、それでもです。それでも木は多い方がいいなあと思っているのです。 
例えば、庭が雑木林だったらいいなあって思うんですね、軽井沢の別荘みたいに。 



ソメイヨシノ
ソメイヨシノ



木が与えてくれることって、ぼくにはとても大きいと感じるので、そのお礼に、手入れくらいはよろこんでやります。「木さん、いつもありがとうございます。お手入れさせていただきます」って、そんな気持ちになります。
木の手入れが大変と感じている人は、その木からなんにも受け取っていないんでしょうね。敵対していることすらあります。



フラミンゴカエデ
フラミンゴ葉っぱ



そんなときには、ぼくはサラッとこう言います。「その木、切っちゃいますか? 」。



プルメリア
プルメリア2



いやほんとに、それでいいと思うんですよ、気に入らない木、ストレスになっている木は切ってしまえばいいって。 
でもそう言うと、また反論されるんですよ、「木にも命があるんだからそんなわけにはいかない」とか「亡くなったおじいさんが大事にしていた木だから切りたくない」とかね。
よくそんなやりとりをしています。 



ヤマモミジ
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ぼくはキッパリと言いたいんですね、「木の命よりも、亡くなられたおじいさまよりも、あなたの命の方が大事です」って。
・・・言いませんけど。うんそんなこと言えませんよ、それはもうその人の生き方の問題ですからね。そこまでおせっかいではありません。
言いませんけど、でも、・・・書いときましょうかねえ。



ヤエザクラ
ヤエザクラ


気に入らない木、ストレスになっている木は、さっさと切ってしまった方がいい。



エゴノキ
エゴノキ1


ぼくは、木がもたらしてくれる大きな贈りものを、日々受け取りながら暮らしていきたいのです。
もちろんあなたにも、木に美しさを感じ、木の言葉を聞き、木を愛おしいと思いながら暮らしていただきたいのです。



コブシ
コブシ


「木は手入れが大変だから」って思う人は、木と気が合わない人。
「手入れくらいよろこんで!」という人は、木に感謝している人。
木に感謝できる人って、たぶん、この世のすべてに感謝できる人。



カツラノキ
カツラノキ



木の命、亡くなられた人のことを理由にして、自分の命を美しく燃焼させようとしないのは悲しいですよね。気に入っていない、気が合わない木とは決別したらいいんですよ。
気が合わない連れ合いとは、修行だと思って添い遂げる努力をした方がいいと思いますが、気が会わない木とはさっさと別れて、あなた自身が輝ける、あなたに雄弁に話しかけてくれる木に植え替えてしまいましょう。
それでいいと思いますよ。あなたは気に入らない木のために生きているんですから。



ソテツ
ソテツ



気が合わない旦那を取っ替えるのは大変ですが、木の植え替えならすぐにできます。
お気に入りの木と暮らせば、いつのまにか旦那様とも気が会うようになります。




ブルーベリー
ブルーベリー



ほんとですよこれ。
なぜそうなるのかは、やってみればわかります。



ミモザ
ミモザ2


 
繰り返しますね、違う言葉で。

夢を諦めるための理由を並べるより、実現不可能に思える夢にときめく方がいい。
それができる人には奇跡が起こります。
実現不可能だったはずの夢が、気付いたときには実現しています。


庭に関して言えば、夢を諦める理由のベストスリーがあります。1、お金がないから。2、蚊がいるから。3、庭に出ないから。
どれもこれもぼくからすると、???理解しがたいことばかりです。3つとも、理想の庭をワクワクとイメージしない理由にはなりません。

こんな言葉もあります。経営コンサルタントの久保ひろしさんという方の言葉です。

夢はあなたから逃げない。あなたが夢から逃げているだけだ 。

って、そういうことです。
庭のことは置いとくとしても、夢を諦める理由ばかり言い続けることは、もうやめにしちゃいましょうよ。
それよりも、何の理論立ても根拠もなく、夢を見続ける人の方が、実際にはたくさんの夢を実現しているという事実を、そのまま受け入れちゃいましょう。素直に真似しちゃいましょう。それも今から。
でないと、人生がもったいないです。

理想の庭を実現することくらい、苦もなくやってしまいましょう。それは、すばらしい人生の、ほんの序の口なんですから。
いやほんとに。