槌矢さんちの草花をご覧いただきながら、昨日書いた「地球カレンダー」の続きを書こうと思います。
カテゴリーが違うので話の続きということではなくて、昨日書いたことから浮かんだ違う話を書こうと思います。



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1週間か2週間前だったか、
最近のことです。たぶんラジオ番組のパーソナリティーだったと思うんですけど、こんな趣旨のことを言っていました。

「京都会議の時点で、私たちは目を覚ます必要がありました。でもそれが出来ないまま眠り続けていました。それは今の暮らしがあまりにも寝心地が良かったから。でもあの震災で目が覚めました。私は目が覚めたと思っているんですが、周りを見ると、まだ目ている人がほとんどのような気がして戸惑っています。油断すると、二度寝してしまいそうです。」



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そうですよねえ。京都会議、京都議定書のことなど、テレビでもほとんど取り上げなかったし、まったく盛り上がらないままでしたよね。まさしくぼくらは寝ていました。
1997年12月に京都で行われたあの会議、正式には「第3回気候変動枠組条約締約国会議(地球温暖化防止京都会議、COP3)」。世界が地球の温暖化から人類を防衛するために集まった、いわば国際人類防衛軍の会議です。
そこで日本が世界に約束したCO2削減量は6%でした。
ところが昨日書いた通りで、人類を防衛するためには60%以上の削減を実施する必要がある、それが現実。



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何も声高らかにCO2削減を叫ぶことが必要だというのではありません。すでにそのやり方が功を奏さないことは知っています。
今最大の力を発揮しているのはアンケートの数字です。民意。
声に出さない、多くの人が持っているやわらかい意向が世の中を動かし始めています。
たぶんこれって、歴史上初めてのことなんですよね。これまではリーダーが引っぱる世の中でしたから。
うまくしたもので、リーダーらしきリーダーが見当たらないままの状態が、もう何年も続いていますし、そろそろリーダーに期待するという意識も薄らいできました。

ようやく、「世の中を動かすリーダーは、無口な民衆の柔らかい心」という時代がやってきました。



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ハッキリしてきたことがあります。
ぼくらが柔らかく持ち続けることが出来ること、利害や思想にかかわらず、すべての人が異議なくそれを持ちたいと思うことが、たったひとつだけあります。

すべての人が同意するたったひとつのこと、それは「幸せな人生を送りたい」ということ。

その当たり前なことを、ぼくもあなたも、大事に持ち続けていればいいんです。
オレがオレが!で幸せなわけじゃないし、あれが食べたいこれが着たいということも、それで幸せになるわけではありません。みんなそんなことは気付いています。だからものが売れないし、何の企業でも、成長が鈍っているわけです。



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2011年3月11日の衝撃で、これまで続けてきた「発展し、成長し続ける」ことで生み出されてきた幸せの熱病から、多くの人が目が覚めました。もうそれじゃダメな気がすると、そこまでは気付きました。

じゃあどうするか。

もう成長では幸せを生み出せません。発展を前提とした幸福感などねずみ講みたいなもので、論理的にもいつか破綻します。なぜなら、地球は大きくならないんですから。もっと切実に言えば、森が転換してくれる酸素の量は増えていかないのですから。しかもその森は、加速度的に砂漠化を続けているのです。

小学校で習ったこと。みんなすっかり忘れちゃってますけど。

地球上で、人間が放出しているCO2を引き受けてくれるのは、唯一、植物だけ。



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次に大きな戦争が起こるとすれば、酸素と水の奪い合いかなあって思います。
でも、お互いに抱えている同じ危機に際して争いを始めるようなら、「サヨナラ愛しのプラネット」と、地球に別れを告げて消え去るのみです。
そうならないために持ち続けておきたいのが「幸せな人生を送りたい」ということ。
何が幸せなのか、何が心を満たしてくれるのか、何を美しいと感じるのか。
そう、美しいということ。
美的感受性を無くさないようにしたいものです。



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リーダー待望論は捨てて、幸せな人生を願う柔らかい心を持ち続けて、次に投票する機会があったら美的感受性で一票を投じるってのもいいと思います。リーダーじゃなくて、美しい人を選ぶのです。美しい言葉を使って、美しく思考する人、その人自身がしっかりとした美的感受性を持っている人を選ぶ。
あなたが美しい顔だなあ、様子がいいなあと感じられる人に一票。
・・・そういう政治家がなかなか見当たらないから困っちゃうんですけどね。知ってますか、美しい政治家。
ぼくは中西けんじさんの顔、抜群に好きですけどね。とはいっても、政策とかは一切知りませんけど。この人の顔が左右比対称になっていかないといいなあって思いながら、密かに注目している人です。顔に。



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でもまあ、政治よりも大事なことは、あなたが今日を幸せに過ごすこと。何が幸せなのかを見失わずに、幸せな人生を築いていくことです。

あなたが本当の幸せを追求することで、経済も、環境も、人類の未来も、すべての問題は解決へと向かいます。



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異議なし!でしょ。
じゃ、庭に出て、本当の幸せって何かを考えることから始めてください。
争わなくても、会社の業績が伸びなくても、原発を再稼働させなくても、あなたは幸せを獲得できます。

「そうは言っても、売り上げ伸びないと給料増えないし。」
いやいや、全く違うんですって。
大丈夫、ちゃんと売り上げは伸びるんですよ。あなたの仕事が、世の中の人の本当の幸せに寄与するものであれば。
それともうひとつ付け加えるなら、給料上がっても、それで幸せになれるなんてことは絶対に有り得ません。
現に、お金で幸せが買えると思っている人は、ただの一人も(ぼくが考える)ステキな庭を実現できていないのですから。ほんとですよこれ。






いやあ、なんだか今日のは1年生議員の街頭演説みたいになっちゃったなあ。
いかんいかん。ぼくはただひたすらに「幸せな庭」をイメージすることが、ぼくの幸せなのでした。
さっ、設計設計!