今回初めて使った木があります。



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アメリカデイゴ。豆科の落葉高木です。

沖縄の県花で、THE BOOM の島唄に出てくるデイゴは、これと同じく豆科デイゴ属ですが違うものだそうです。こちらのアメリカデイゴは鹿児島県の県花になっています。



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まだ庭木としては見かけることがないこの木を、ぼくが初めて見たのは10年ほど前の夏でした。場所は東京ディズニーランド。
駐車場周辺の街路樹に真っ赤な花が咲いていて、それがすごく印象的で、後日調べたらこの木でした。
最近では江ノ島の参道入り口に植わっているのを発見しました。

いつか植えてみたいと思いつつ、たぶん入手が難しいんだろうなあと勝手に思い込んでいたようなところがあって、これまで設計には入れていませんでした。

そういうふうに、あまりに魅力的なものに対して、腰が引けてしまうってことがあります。
でも実際に植えてみれば、全然困難ではなく、もっと早くあちこちの庭に植えまくればよかったと思いました。

憧れが強いと、勝手にハードルを上げてしまう自分がいます。
憧れには、ストレートにアプローチしていけばいい。
案外簡単に憧れの対象を手に入れることができます。

何なんでしょうかね、自分で夢を遠ざけるような思考回路。欲しいものは素直に手中に収めればいいだけのことなのに。なんだかんだと理由を付けては夢を遠くに追いやってしまうんですよね。あるでしょ、そういうこと。

こんなことを言った人がいました。

夢はあなたから逃げない。あなたが夢から逃げているだけだ。

そういうことなんですよね。
いかんいかん、時間は限られているんだから、やりたいことは速攻やりまくる方がいいです。


話をアメリカデイゴに戻しましょう。



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豆科の木は葉っぱがやわらかくていいですね。丸くて薄緑の葉が、逆光で日に透けるときの美しさは格別です。
そしてワイルドな木肌と情熱的な真っ赤な花、言うこと無し。夏の木です。



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この木を選んだ一番の理由は塩害に強いということでした。
酒巻さんちは埋め立て工事がなされる前は海岸沿いで、今は海は見えませんが、潮風は入ってきます。
門扉を入った所に植えるメインになる木は、塩に強くて、存在感があって、季節感があって、ずっとここで成長して大木になるものがいい。そう思ってあれこれ選んでいったらこれになりました。
ディズニーランドも江ノ島も海辺ですから、きっと同じ理由で植えてあるんだと思います。塩害に強い落葉樹って、他にあんまりありないんですよね。 



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ハワイっぽいと言うか、すごくリゾート感がありますよね。



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アメリカデイゴの花言葉は「愛・夢・童心・活力」だそうです。 これもいいですね。

庭に植えたいでしょうこれ。
潮風に強いという利点が、もしかしたら「潮風がないと育たない」ということなのかもしれませんけど、・・・。ほらほら、これがいけないんですよね。勝手にハードル高くしてしまうクセ。
植えてみればいいんです。そんなこと気にしないで、いいと思ったらどんどんやってみればいい。 



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「愛・夢・童心・活力」、その花言葉の通りに、見ているだけでワクワクしてくる木です。


見る人に語りかけてくる木があります。無口で、こちらが話しかけても黙ったままニヤッとするくらいの木もあります。
庭木にはけっこう流行り廃りがあって、実感として、おしゃべりな木の方がいつも人気が出ます。
ジューンベリー、ドラセナ、シマトネリコ、オリーブ、エゴノキ、フラミンゴカエデ、そして今回のアメリカデイゴ。みんなにぎやかです。
無口な木もあります。無口だけど、時々味わい深いことを言う木。
ヤマボウシ、アオダモ、ヤマモミジ、ソヨゴ、ゲッケイジュ、キョウチクトウ、レモン。

無口な木、おしゃべりな木、そんな庭木の選び方もあります。

全員にぎやかだと疲れちゃうし、全員無口でも息が詰まりそうだし、組み合わせるのがいいんでしょうね。

陰と陽、賑わいと静けさ、派手と地味、強さと弱さ、そのバランスで、庭は味わいを増すのです。

そんなにたくさん木を植えるスペースがないときには、草花でも同じことが言えますので、ぜひそういう観点でアレンジしてみてください。








昨日の猛暑から一転、今日は涼しい風が吹いています。雨も降ってきました。
いい感じです。
「レノンの庭」の窓を全開にして、風を入れ、雨音を聴きながら、設計に没頭します。