ぼくはこれまで、庭を通して数えきれない数のご夫婦とお会いしてきました。
庭についての相談をお受けしたり、新築の外構プランやガーデンリフォームの打合せをするのですが、たいがい庭のことよりも、それ以外の話題で大盛り上がります。旅行の思い出や学生時代のこと、ご家族のこと、子育ての苦労話など。
いろんな話が飛び出す中で、ぼくが最も興味深く聴き入ってしまうのが、ご夫婦のヒストリーです。
夫婦に歴史あり。
すべてのご夫婦が、すてきなドラマをお持ちです。
これがものすごく面白く、また感動的なのです。時にはぼくも一緒になって泣き笑いしながら、そのドラマを楽しませていただきます。
つまりですね、(シミジミと言っちゃいますけど)それだけ大変なことなんですよね、夫婦って。
まず出会いにドラマがあり、夫婦になるまでにドラマがあり、夫婦になってからがさらにまたドラマティックで。
新婚さんからは眩しい初々しさと、まだぎこちない爽やかな力みみたいなものを感じますし、同世代の人たちからは共感し合えるエピソードが、そして年上の先輩ご夫婦からは、手帳を取り出してメモしたくなるような知恵や名言が飛び出します。
戦争や終戦後を経験しているご夫婦は、みなさんそれぞれに大変な苦労の時代を過ごしています。
でもその悲しみや苦しかったことを、今は笑いながら話せるようになっている。笑い話にするにはあまりに重く大きな出来事を、笑いながら話せるって、凄いことですよね。
今、辛さに喘いでいる人に伝えたい。
時間が経てば、どんなにキツい出来事も、どんなに深い悲しみも、笑って話せるようになりますって。
その証拠に、世界中のお年寄りが、いい笑顔で暮らしているじゃないですか。
あれが、試練を生き延びた人に与えられる勲章なのですよ。
だから、ね、とにかく長生きしましょう。いったんその課題を脇に置いちゃってもいいし、放り出したっていいんです。
アホの振りしてでもいいから、生き延びたものの勝ち。
誰に何を言われようとも、そんなことどうでもいいじゃないですか、百年経ったら、何もかも幻なんだし。
図太く居座りましょうね、せっかく辛い思いをしたのですから。その見返りをしっかりと手にしなきゃ。
苦労や辛さは、必ずそれ以上の幸福感になって返ってきます。
少々時間がかかったとしても、それは、必ず。
ただ息をしているだけでいいんですよ。そのうち絶対に運命は好転して、目眩がするほどの幸せな時間がやってきます。絶対ですって。
昨年ガーデンリフォームをさせていただいたご夫婦のことを書きたいと思います。70代の元お医者さんと薬剤師さんです。
医師のご主人は地域密着型の医院を経営し、奥様はそれをサポートしつつ薬局を切り盛りしてきました。
今はそれを息子さんたちに譲り、時間に余裕ができて、「さあ、いよいよ庭を楽しみましょう!」ということでぼくに声をかけてくださったのでした。
とてもいい感じの、見るからに幸せな人生を歩んでいることがわかる、様子のいいご夫婦です。
おふたりとも何にでも興味があって話題が豊富。話の掛け合いも楽しく、打合せの時はいつも庭の話はそっちのけで時間が過ぎていきます。
まるで大河ドラマのような来し方を話しながら、ふとご主人が、遠い目をして言いました。
ぼくたち夫婦は、戦友みたいなもんだね。
すてきな言葉ですよね。
奥様はニコッと笑って、その言葉にうなづいていました。
ちょっと泣けるくらい、いい笑顔でした。
夫婦にはそれぞれのカタチがありますが、この「戦友」という言い方、ぼくには長く連れ添った夫婦の、理想的な到達地に思えます。
人生を共に歩み、共に戦ってきた相棒を戦友と呼べるところに、いかに充実の道のりであったかがうかがえますよね。
またひとつ「幸せへの扉」を見つけました。
夫婦は戦友。
タッグを組んで、二人三脚で、夢にむかって戦いを挑んでゆく。
そう思えば、苦労もまた楽し。
ひとりでは耐えきれないような局面でも、となりに戦友がいてくれるから頑張れますよね。
そのお宅の庭を設計するときに、ぼくはテーマを決めました。
戦士の休息
おふたり共に大好きだというバラに囲まれて、お子さんたちやお孫さんと一緒に過ごす庭 。
完成した庭は今、設計時にイメージした以上の輝きを放っています。
たくさんのバラが咲き、芝生が美しく育ったその庭で、笑い声に包まれながら、戦士たちは存分に休息を楽しんでいます。
その様子を拝見しながら思いました。
いい夫婦、いい家族、いい人生、いい庭。
戦いの日々も、そんな未来のシーンを思い描くことができれば、頑張り通せるんじゃないかなあ。
それにしても、人生とはなかなか容易ではないですよねえ。
すべてうまくいっているように見える人ほど、波乱の歴史を持っています。
これ、たくさんのご夫婦とお話しさせていただいて、強く実感していることです。
ということはですよ、今大変な思いをしているご夫婦には、素晴らしい未来が約束されているってことですよ。
繰り返しになりますが、多少何がどうでもいいので、とにかく長生きしましょうぜ!
戦友とともに、さあ、今日も出陣!
まあたまには、戦友同士の戦い、内戦勃発もありますけどね(・・・トホホです。キッツイんだよなあうちの戦友)。
今夜からまたラジオ再開です。聴いてくださいねー。
電波状況がよくない地域でも、パソコンでも聴けますからねえ〜。 → → → radiko.jp
今夜は「しあわせ」について話します。
庭についての相談をお受けしたり、新築の外構プランやガーデンリフォームの打合せをするのですが、たいがい庭のことよりも、それ以外の話題で大盛り上がります。旅行の思い出や学生時代のこと、ご家族のこと、子育ての苦労話など。
いろんな話が飛び出す中で、ぼくが最も興味深く聴き入ってしまうのが、ご夫婦のヒストリーです。
夫婦に歴史あり。
すべてのご夫婦が、すてきなドラマをお持ちです。
これがものすごく面白く、また感動的なのです。時にはぼくも一緒になって泣き笑いしながら、そのドラマを楽しませていただきます。
今日の写真は秋の花 アスター


つまりですね、(シミジミと言っちゃいますけど)それだけ大変なことなんですよね、夫婦って。
まず出会いにドラマがあり、夫婦になるまでにドラマがあり、夫婦になってからがさらにまたドラマティックで。
新婚さんからは眩しい初々しさと、まだぎこちない爽やかな力みみたいなものを感じますし、同世代の人たちからは共感し合えるエピソードが、そして年上の先輩ご夫婦からは、手帳を取り出してメモしたくなるような知恵や名言が飛び出します。
ネコノヒゲ


戦争や終戦後を経験しているご夫婦は、みなさんそれぞれに大変な苦労の時代を過ごしています。
でもその悲しみや苦しかったことを、今は笑いながら話せるようになっている。笑い話にするにはあまりに重く大きな出来事を、笑いながら話せるって、凄いことですよね。
今、辛さに喘いでいる人に伝えたい。
時間が経てば、どんなにキツい出来事も、どんなに深い悲しみも、笑って話せるようになりますって。
その証拠に、世界中のお年寄りが、いい笑顔で暮らしているじゃないですか。
あれが、試練を生き延びた人に与えられる勲章なのですよ。
ダリア


だから、ね、とにかく長生きしましょう。いったんその課題を脇に置いちゃってもいいし、放り出したっていいんです。
アホの振りしてでもいいから、生き延びたものの勝ち。
誰に何を言われようとも、そんなことどうでもいいじゃないですか、百年経ったら、何もかも幻なんだし。
図太く居座りましょうね、せっかく辛い思いをしたのですから。その見返りをしっかりと手にしなきゃ。
苦労や辛さは、必ずそれ以上の幸福感になって返ってきます。
少々時間がかかったとしても、それは、必ず。
ただ息をしているだけでいいんですよ。そのうち絶対に運命は好転して、目眩がするほどの幸せな時間がやってきます。絶対ですって。
シュウメイギク


昨年ガーデンリフォームをさせていただいたご夫婦のことを書きたいと思います。70代の元お医者さんと薬剤師さんです。
医師のご主人は地域密着型の医院を経営し、奥様はそれをサポートしつつ薬局を切り盛りしてきました。
今はそれを息子さんたちに譲り、時間に余裕ができて、「さあ、いよいよ庭を楽しみましょう!」ということでぼくに声をかけてくださったのでした。
とてもいい感じの、見るからに幸せな人生を歩んでいることがわかる、様子のいいご夫婦です。
おふたりとも何にでも興味があって話題が豊富。話の掛け合いも楽しく、打合せの時はいつも庭の話はそっちのけで時間が過ぎていきます。
まるで大河ドラマのような来し方を話しながら、ふとご主人が、遠い目をして言いました。
ぼくたち夫婦は、戦友みたいなもんだね。
すてきな言葉ですよね。
奥様はニコッと笑って、その言葉にうなづいていました。
ちょっと泣けるくらい、いい笑顔でした。
サルビア ウリギノーサ


夫婦にはそれぞれのカタチがありますが、この「戦友」という言い方、ぼくには長く連れ添った夫婦の、理想的な到達地に思えます。
人生を共に歩み、共に戦ってきた相棒を戦友と呼べるところに、いかに充実の道のりであったかがうかがえますよね。
またひとつ「幸せへの扉」を見つけました。
夫婦は戦友。
タッグを組んで、二人三脚で、夢にむかって戦いを挑んでゆく。
そう思えば、苦労もまた楽し。
ひとりでは耐えきれないような局面でも、となりに戦友がいてくれるから頑張れますよね。
コスモス


そのお宅の庭を設計するときに、ぼくはテーマを決めました。
戦士の休息
おふたり共に大好きだというバラに囲まれて、お子さんたちやお孫さんと一緒に過ごす庭 。
センニチコウ


完成した庭は今、設計時にイメージした以上の輝きを放っています。
たくさんのバラが咲き、芝生が美しく育ったその庭で、笑い声に包まれながら、戦士たちは存分に休息を楽しんでいます。
その様子を拝見しながら思いました。
いい夫婦、いい家族、いい人生、いい庭。
戦いの日々も、そんな未来のシーンを思い描くことができれば、頑張り通せるんじゃないかなあ。
それにしても、人生とはなかなか容易ではないですよねえ。
すべてうまくいっているように見える人ほど、波乱の歴史を持っています。
これ、たくさんのご夫婦とお話しさせていただいて、強く実感していることです。
ということはですよ、今大変な思いをしているご夫婦には、素晴らしい未来が約束されているってことですよ。
繰り返しになりますが、多少何がどうでもいいので、とにかく長生きしましょうぜ!
戦友とともに、さあ、今日も出陣!
まあたまには、戦友同士の戦い、内戦勃発もありますけどね(・・・トホホです。キッツイんだよなあうちの戦友)。
今夜からまたラジオ再開です。聴いてくださいねー。
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電波状況がよくない地域でも、パソコンでも聴けますからねえ〜。 → → → radiko.jp
今夜は「しあわせ」について話します。