赤澤さんちに続いて、今日からご紹介するのは大原さんちのガーデンリフォームです。



 Before
大原邸 ビフォー1

大原邸 ビフォー2

大原邸 ビフォー6



家を建てて、とりあえず庭に芝生を張って、目隠しにと何本かの木を植えて・・・。
そのまま数年が経過し、庭は楽しい場所として機能することなく、目隠しもイメージしていたようには効果を発揮せず、さてどうしたものかということでぼくに声をかけてくださいました。
とても多いんです、このパターン。

建物にはこだわっても、庭は持て余してしまう人が大半。
家を建てる真剣さで庭を捉えたら、家族を幸せへと導く「魔法の庭」が生まれるんだけどなあ。


庭付き一戸建てを手に入れても庭をどう扱っていいのかピンとこないまま、結局雑草取りするだけの場所になってしまっては・・・あまりにもったいないです。


大原さんちの場合は、庭を楽しい場所としてイメージできない理由がありました。これです。



大原邸 ビフォー4



庭の脇に階段があります。
これは隣接する公園に上がる階段で、そこを歩くとリビングと庭が丸見えなのです。さらにその上の、公園のベンチの周辺からも、庭が一望です。

さあ、どうします?

何にも迷うことではありません。そう、目隠しをすればいいのです。

ぼくはそう思うんですけど、一般的にはそう思わない、というか大変そうなのであきらめてしまうのだと思います。
でもぼくはあきらめません。生来の我がままな性格なため、しつこくしつこく考えます。
目隠しが必要なら、目隠ししなければ庭が楽しめない立地であれば、ちゃんと目隠しをする。
何度考えてもそこに行き着きます。目隠しが基本。

大変そうに思える課題でも、基本通りに進めることが基本。

ここで基本を忘れて、公園にやってくる大勢の人から丸見えのままで庭を仕立ててしまったら・・・、庭も楽しめないし、リビングのカーテンも閉まったままの暮らしになってしまいます。

というわけで、こういうプランになりました。



Plan A
大原邸A




大原邸A-1
 


大原邸A-2



いつもよりも背の高い板塀を設置するプランです。
通常目隠し塀は2メートル程度でその役を果たしますが、今回は部分的に3mを超える高さが必要でした。
塀の強度をどうするかが課題でしたが、(プラン図では見えませんけど)いろんな方法を駆使して クリアすることができました。

基本を曲げないために悩むことで、知恵が出て、仕事のクオリティーが上がります。

何の仕事でもそう、あきらめの悪さを発揮しましょう。渡邉美樹さんも「方法は無限大、あきらめてはいけない」とおっしゃっています。


同じコンセプトで、もうひとつプランしました。



Plan B
大原邸B



大原邸B-1



大原邸B-2



大原さんご夫婦は、このプランをとてもよろこんでくださいました。
これまで「困った場所」だった庭に、ワクワク感を生み出すことができた。マイナスからプラマイゼロへの変化ではなく、いきなり大きくプラス域へとイマジネーションが広がったのでした。

数日検討していただいた結果、おふたりは Plan A を選択。
壁をレンガにし、塗装の色をお好みに変更して着工となりました。

明日はビフォー・アフターをご覧いただきます。
いつもながら、ゲキテキです!





「そんなの無理に決まっている」って思ったら、そう口に出したら、それは無理なことのままになってしまいます。
あきらめないこと。あきらめないで、まずは基本通りにやってみること。

仕事においては、あきらめの悪さは短所ではなく長所です。
 
ではプライベートではどうかというと、たいがいは短所になります。

仕事以外では、こだわらない、執着しないことが肝要。

特に家庭では、男のこだわりからは、あまりいいことは起こりませんよね(笑)。
ご主人方、家ではこだわりなんぞは捨て去って、女房を笑顔にすることにのみ精進を重ねましょうね。

男のこだわりは家に持ち帰らないこと。

方や奥樣方は、こだわりをなくさないでくださいね。

食、美容、ファッション、日課など、女性のこだわりは美しさの源です。

家では男性はこだわりを捨てること。女性はこだわりをなくさないこと。
つまりですね、家の主、主人は奥様ってことです。
ご異議のある方は?
いませんね。

これはですね、ぼくが庭を通して知り合った多くのご夫婦から学び、たどり着いた結論です。


さっ、今日も思いっきりこだわって仕事をします。