台風直撃で、庭の花がひとつ残らず飛ばされてしまったことがありました。
葉がちぎれ、枝が折れ、鉢がひっくり返って荒れ果てた庭を片付け、閑散とした風景にやや呆然としながら、ぼくはあることを思いました。

とにかく早く花を植えなければ。急がないとろくなことにならない。

すぐに花いっぱいの状態にしないと落ち着かない、そういう感覚がわき上がってきました。 
「ろくなことにならない」って、ちょっと強迫観念めいたこの気持・・・



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「花の数と幸せは比例する」ということを繰り返し書き、いろんな場面で話してきました。たくさんの庭を楽しむ人たちとのお付き合いの中で、これまで何度も感じたことでした。 
それは単に花の数が多ければ庭が美しくて幸せ、ということではありません。

人は花を植えるときに、数ヶ月後の花咲く幸せな未来をイメージしている。



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人はイメージした方向へと舵を切り続けますから、幸せな未来をイメージする人は幸せになるに決まってます。
しょっちゅう花を植えている人は、しょっちゅう幸せな未来をイメージする思考が身に付いて、花だけじゃなくて、暮らし全般が幸せ方向へと向けて展開されてゆく、ということなのです。

ガーデニングを楽しむと、幸せな未来を思い描くクセがつきます。

ぼく自身それを実践するうちに、花が幸せの象徴のように思えてきたんですね。とにかく庭が花いっぱいなら「よしよし、これでひと安心」みたいな感覚になっています。



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ところがこれ、花いっぱいの美しい庭を維持するのって、やってみるとなかなか大変です。
花はゆっくり育って、ようやく盛大に咲いたかと思うと今度は乱れて絡み合い、花期が過ぎると急速に枯れていきます。
庭にある複数の花が、それぞれのライフサイクルで変化してゆく。庭は一時も止まってくれません。庭は絵を描くようにはいかないのです。

庭は変化し続けます。



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その変化に、最初は誰でも抵抗を感じます。せっかく咲いた花が、翌朝には枯れていることに軽いショックを受けます。
それでもめげずに庭に出続けて、何度もそれを繰り返しているうちに気持に変化が生じてきます。
他にも植えて育ててみたい花が増えてきて、早く植え替えたくて、盛りが過ぎた花をチュウチョなく引き抜いてしまえるようになるのです。
これって、ちょっとかわいそうな気がするかもしれませんが、ぼくは無理にそうなった方がいいと言っているのではなくて、じつは
これが、花いっぱいの庭を維持している人の共通点なんですよ。

花が枯れる寂しさよりも、また違う花を咲かせたいという意欲が勝ったとき、いつも花いっぱいの庭が出現します。



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これなんですよ、これ。ここに庭が暮らしにもたらす威力の本質があります。
地球上にはエントロピー増大の法則が存在していて、すべてのものはエントロピー(乱雑さ)を増してゆき、秩序は乱れていく一方で、逆はない。
生活全般そうですよね。掃除、洗濯、食器を洗うことを怠りなくこなしていくことで、快適な暮らしが維持されます。乱れることに追いつかれ追い越されたときに、気持が落ちてゆくことを誰でも知っています。

変化させ続ける。乱れるよりも早く、先回りして整える、それをやり続けることが幸せな暮らしを維持するために身につけたい、大事なコツなのです。

庭も全く同じ、いやそれ以上にエントロピー増大の法則に支配されています。なにせ屋外で、しかも動植物が存在する場所すからね。



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維持ではなくて、変化。変化!変化!変化!とにかく変えてゆくこと。
迫ってくる乱雑さに追いつかれないように、気持が立ち止まらないように暮らすことができたとき、庭も、あなたの人生も、花いっぱいになるんですよ〜。







今日は日曜日。寒さに負けずに、気合い一発!庭に出て、エントロピーの先回りしてくださいね。






「庭への夢が広がる」と大好評です。
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