今日は坂村真民の詩を並べます。

庭にいてもの思うとき、ぼくには庭の声が聞こえてきます。
時々その声は、真民の詩を聴かせてくれます。



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「 四訓 」

川は流れていなくてはならぬ
頭は冷えていなくてはならぬ
目はすんでいなくてはならぬ
心は燃えていなくてはならぬ




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「 サラリ 」

サラリと流れてゆかん
川のごとく

サラリと忘れてゆかん
風のごとく

サラリと生きてゆかん
雲のごとく



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「 出会い 」

人生とは
真実一路の道を行く
出会いのたびである

またたく星よ
わたしの旅路を守らせたまえ



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「 花 」

花には
散ったあとの悲しみはない
ただ一途に咲いた
悦びだけが残るのだ




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「 真民五訓 」

クヨクヨするな
フラフラするな
グラグラするな
ボヤボヤするな
ペコペコするな



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「 二度とない人生だから 」

二度とない人生だから
一輪の花にも
無限の愛をそそいでゆこう
一羽の鳥の声にも
無心の耳をかたむけてゆこう

二度とない人生だから
一匹のこおろぎでも
ふみころさないように
心してゆこう
どんなにかよろこぶことだろう

二度とない人生だから
一ペんでも多く便りをしよう 
返事は必ず書くことにしよう

二度とない人生だから
まずは一番身近な者たちに
できるだけのことをしよう
貧しいけれど
こころ豊かに接していこう

二度とない人生だから
つゆくさのつゆにも
めぐりあいのふしぎを思い
足をとどめてみつめてゆこう

二度とない人生だから
のぼる日しずむ日
まるい月かけてゆく月
四季それぞれの
星々の光にふれて
わがこころを
あらいきよめてゆこう

二度とない人生だから
戦争のない世の実現に努力し
そういう詩を
一編でも多く作ってゆこう
わたしが死んだら
あとをついでくれる
若いひとたちのために
この大願を
書きつづけてゆこう 




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「 今 」

今を生きて咲き
今を生きて散る花たち

今を忘れて生き
今を忘れて過ごす人間たち

ああ
花に恥ずかしい
心いたむ日々



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「 真の民とは 」 

真(しん)の民(たみ)とは
一滴の見ずが
流れて流れて
海に注ぐまで
病に苦しむ人を慰め
正しく生きようとする人を励まし
天の力を借りて
その病を癒し
その心を強くし
天国に送り届ける
一人の旅人のこと
これはわたしの最後の願い
これはわたしの一生の祈り
ああ
それも
終わりに近い




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「 念ずれば花ひらく 」

念ずれば 花ひらく
苦しいとき
母がいつも口にしていたこの言葉を
わたしもいつのころからか
となえるようになった
そうしてそのたびわたしの花が
ふしぎと
ひとつひとつ
ひらいていった




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「 ねがい 」

元気のいい時に
できるだけ多く
言葉をかけておこう
石たちに
草木たちに
鳥たちに
愛する人たちに




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「 七字のうた 」

よわねをはくな
くよくよするな
なきごというな
うしろをむくな
ひとつのねがい
ひとつをしとげ
はなをさかせよ
よいみをむすべ

すずめはすずめ
やなぎはやなぎ
まつにまつのは
ばらにばらのか




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「 本気 」

本気になると世界が変わってくる
自分が変わってくる
変わって来なかったら
まだ本気になっていない証拠だ

本気な恋 本気な仕事
ああ 人間一度は
こいつを掴まんことには



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「 声 」

人減バタバタしてすごしていると
何の声もきこえなくなる
風の声
石の声
木の声
川の声
大地の声
地球の声
星々の声
みんな声を出して
呼びかけているのに
何の声も耳に届かず
ただカサカサと生きている
そう言う寂しさ
虚しさを
ふと感じませんか



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わが家の庭には、真民さんがふらっと遊びに来てくれます。
もっと花を咲かせて、もっと居心地をよくしておこうと思います。
いつも庭にいて、出迎える準備を怠らないようにしようと思います。
いつか住み着いてくれるようになったらいいなあ。「坂村真民が住む庭」・・・うん、いいなあそういう庭。

ぼくは庭をつくりながら、この人の人生をなぞっているのかもしれないなあと、そう思うことがあります。