日中の撮影を終えて店に戻り、しばし設計に集中して、夕方再び撮影に向かいました。



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辺りが薄暗くなってきて、照明の自動点灯センサーがONになるこの時間帯の庭に、ぼくはいつも特別な感慨を持ちます。



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夕暮れ時の庭は、情感豊かに沁みてきます。



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それはたぶん、幼い日の記憶からきているんだと思います。



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友達とゴムボールで野球をしていて、もう楽しくて楽しくていつまでもそのまま遊んでいたいのに、日が沈んで、暗くなってきて、ついにはボールが見えなくなって、止むなく家路につく。
通りの家々からは夕げの支度のいい香りが。空腹で足が速まり、ついには駆け足に。
「ただいまー!はらへったー!」と家に飛び込む。



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そこには団らんが待っています。



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そんな記憶が、きっと、夕暮れ時の庭によって引き出されるんじゃないかなあ。



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日が暮れたあとには家族の団らんの時間が待っている。
だから夕暮れ時の庭は、人を幸せな気持ちにさせる。




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何が幸せって、愛する家族とうまい食事にありつけているときが、きっと一番幸せですよね。
これってたぶん、原始時代から、ずっとそうだったんじゃないかなあ。

人は太古の昔から、家族で囲む食卓に幸せを感じ、その糧を得るためにがんばって働き、愛情を育みながら暮らしてきた。



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庭がその団らんの舞台になってくれたらいいなあって、ね、そう思うでしょ。



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徐々に暗くなってゆく庭をファインダーで覗きながら、いつもそんな気持ちに包まれてシャッターを押しています。



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幸せって、家族で食べる夕ご飯なんだよなあ。



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この庭は、確実にそういう役割を果たしてくれます。ご家族の幸せな時間に寄与する庭になったということを実感できました。



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庭がほぼ完成して、仕上げ作業に行ったスタッフから、ちょっと興奮気味に報告がありました。



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石川さんちの庭、すごいよ!あそこには天使がいる。



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ちょっとスピリチアルなスタッフなもので・・・でも現地に立って、ぼくにも天使が見えました。



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打合せから完成まで、終止「ワクワクします」とおっしゃっていた奥様と、そんな奥様をひたすら優しく見守るご主人と、かわいいふたりのお子さんと、そりゃあ天使も住み着きたくなります。



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庭に、夜は毎日やってきます。その庭の灯りから毎日幸せを感じながら暮らせていけたら、それって最高の人生ですよね。



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ぼくは、そういう庭、天使が住み着きたくなる庭をですね、ひとつでも多く出現させたいのです。



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この庭は、1年後、5年後、10年後、時間とともに木が茂り、花が咲き、天使の数がどんどん増えていきます。間違いない。



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いやあ、ぼくの設計だけでは生み出せない「天使がいる庭」の完成に、目尻が下がりニヤニヤが止まらない撮影でした。



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しみじみと、石川さんご一家と出会えたことに感謝です。