今年の成人たちは「さとり世代」だと言います。
ぼくらの成人の頃には「四無主義(無気力・無関心・無責任・無感動)」 というレッテルを頂戴し、「しらけ世代」と言われていました。
何となく似ています。



あっという間に今年成人式を迎えました。
いやほんと、あっという間。

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ぼくらの場合、ひと世代前の先輩たち(全共闘世代)が、時代と戦って敗れてゆく姿を目の当たりにしたことで、すべてに対して「どうせ無理なんだ」という空気が支配的だった気がします。
今年の成人が「さとり」というある種「あきらめ」のような気持を持ってしまっていることも、それと同じようなことなのかもしれません。バブル崩壊後の社会、東日本大震災や原発のことなど、個人では抗えない大きな出来事がそうさせているのでしょう。


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もうひとつ「さとり世代」を生んだ要因が、インターネット(スマホ)だと言います。
自分が興味を持つ分野のことを検索すると、瞬時に、その道のトップランナーたちの情報が入手できてしまう。
そのあまりの技量の高さや奥深さに怖じけてしまい、あるいは読んだだけでわかった気になって、興味を失ってしまうのだそうです。

読んで得た情報など、そのままではまったく役に立たない。

その情報をもとにして自分自身で体験、体感したときに、やっとそれが知識や知恵となって身に付くんですけどねえ。
だから「読んで終わり」を繰り返すことは、まったくの時間の無駄ということに気づいてほしいなあ。
料理のレシピなんてそうですよね。どんなに素晴らしいレシピを持っていても、実際に作って味わってみなければ、その情報は何の意味も持ちません。



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今年成人したわが娘の、スマホを一時も離さずに暮らしている様子に・・・大きく時間を無駄遣いしているのではないかと、ちょっと心配になります。
高校時代からの「お父さんダイッキライ」がまだ続いているようなので、ぼくが何を言っても受け入れ拒否されますから、ただただ黙っているしかないんですが。
持て余した時間を塗りつぶすように携帯を使うのは、いかがなものか。
他に何かないのかなあ、夢中になれること。
・・・いかんいかん、愚痴ってしまいました。



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考えたら、かく言うぼくも二十歳の頃はボーッとして、ひたすら無為な時間を過ごしていましたしね。
今思えば、そのボーッとしていた時間に熟成された何かが、現在の心の原資になっている気もしています。

娘よ、悟ったような気になって、ボーッとしていたらいい。そんな時間は今しか持てないんだから。
そうやって蓄えたエネルギーで、これから来る煩悩と苦悩の嵐を、見事に乗り切ってくれ。




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本当は、もっと熱く生きてほしい。高邁な理想を持って戦ってほしい。眩い夢に向かって一直線に突き進んでほしい。
でも今は、まだその時期が来ていないのだと納得するしかありません。
でもいつか、きっと、革命を志して闘ったあなたの母のように。
そんな娘にひとつ言っておきたいのは、「何かを目指すなら、スマホで検索したその道の達人のことなど鼻で笑ってほしい」ということ。
その人の成し遂げた成果や偉業などはすでに過去のもの。そんなものはあっさりと戴いちゃって、それを踏み台にして、次の世界を見つめ、そこに広がる未開の地を切り拓きながら進んでもらいたい。



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もうひとつ、スマホじゃなくて本を読んでほしい。じっくりとページをめくりながら、アンダーラインを引き、書き写し、繰り返し読んでほしい。そして感じ入ったその世界に、実働で飛び込んで行ってほしい。しっかりと感じて、どんどん動いて、感動を積み重ねて行ってほしい。

もひとつ・・・いやいや、切りがないのでこの辺で。


「恋するフォーチュンクッキー」の作曲者
伊藤心太郎さんと。
「AKBに入れて〜!」と言って、
心ちゃんに苦笑いされていました。

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まったく子どもというものは、見事に、ダメダメだった自分をなぞるように成長してくれます。
だから、まあ、遠回りもやむなし。

その姿はほろ苦く、心配は尽きません。