かつて庭付き一戸建てという言葉がありました。
そこには憧れがあり、緑の芝生で遊ぶ子どもの姿や、花いっぱいの庭での笑顔の情景が思い浮かんだものです。

先日、住宅メーターの営業の方と話していたら、こんなことをおっしゃっていました。

「展示場に来るお客さんは、最初は庭のことをあれこれイメージしているんだけど、契約する頃には一切その話は出なくなるんですよ。ぼくら営業ができるだけそう仕向けているようなところもあるんですけどね」

営業職の研修では、庭や外構のことについてはほとんど何も教わらないのだそうです。
知識が少ないため、営業さんたちは極力庭の話にならないようにしているだと言います。



いい庭とは
笑顔が集う庭

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住宅屋さんというのは総じて庭への関心や知識が薄いものです。
住宅屋さんからよく聞く言葉で「庭や外構は手離れが悪いから」というのがあって、それは、建物に比べると金額が少ないわりにお客様のご要望が細かく、内容は多岐に渡っていて、設計や施工に手間がかかり過ぎる。だから極力契約から外してしまいたい、という考え方から語られる言葉です。
ぼく的には残念至極な現状があります。

家と庭で家庭。
いい庭があってこそいい家。




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昭和時代にあった「庭付き一戸建て」という憧れの言葉は、もはや死語と化してしまいました。
でもその言葉を葬ったのは住宅を提供する側であって、建て主にとってはまだ息づいている言葉であると思います。

いい家は住宅メーカーがつくるが、いい庭をつくるのは住む人の夢の力。

もしもあなたが庭付き一戸建てを夢見るなら、どうか庭への夢を消さないままで実現させてください。



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庭付き一戸建て、かつて輝きを持って語られた言葉です。
でも現実は・・・夢や輝きを感じる庭が、あまりに少ない。
日本人の家へのイマジネーションは、もしかしたら年々衰えているのかもしれません。

こんな歌がありました。
あらためて聴くと、昭和時代に「庭付き一戸建て」という言葉が持っていた幸福感がよみがえります。







パソコンも普及していなかった昭和時代、庭は、多くの人にとっての幸せな暮らしの象徴でした。



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世の住宅屋さん、そして庭屋さんも、景気がどうとか消費税がどうのって言っていないで、こういうことを何とかしなきゃ。
腹を据えて、世の中の未来を見据えて仕事をしましょうぜ!
建物や植物を売るんじゃなくて、そこから生まれる幸せを提供するのがぼくらの仕事なんですから。

これから家を持とうと思っているあなた、実際に計画が動き出すといろいろと大変ですけど、頑張って、踏ん張って、あなたが思い描く夢の庭を実現させてください。
くれぐれも途中でその夢をしぼませないように、「家と庭で家庭」ということをわすれないようにして。

庭付き一戸建てにお住まいの皆さん、その庭に思いっきり夢を思い描いてください。これ以上ないという、クラクラするほど幸せな庭をイメージしてください。
不思議なことが起こります。その思い描いたレベルまで、あなたとご家族の人生の幸福度はアップしていきます。


小雨の日曜日、庭の花が一段とボリュームを増しています。
今日も張り切って、幸せな庭を思い描きます。