上奥まいこさんのライブに行ってきました。
場所は中野区新井薬師です。



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新井薬師から上落合周辺は、かつてぼくと女房が出会い暮らした場所です。
その地を離れて横浜へと移り住んで12年が経過しました。



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当時ぼくも彼女も、それぞれに重〜い課題を背負っていて、仕事も私生活もけっこうヘビーな闘争の日々で(そんな時期って誰にでもありますよね)、ふたりとも心身ともに疲れ果てて、ぼろぞうきんのようになっていました。
だから正直「もう二度とあの一帯には近寄りたくない」という気持があったのです。



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でも今回のライブの情報を知ったときに、ふと「そろそろあの頃の痛みや辛さを反芻してみるのもいいかもしれないな」という気になり出かけることにしたのでした。
自分の中にこびりついてはがれることのない嫌な記憶を、それはそれとして肯定して、思い出の引き出しに整理できるかもしれないと、かすかにそんなことも思っていました。 



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その予感めいた心の動きは、当日、思いもよらない劇的な展開をしました。



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新井薬師に到着するなり、何とも言えないなつかしさが全身にこみ上げてきて、軽い興奮状態になっていました。
そのなつかしさには、かつてそこで経験した辛さや痛みやドロドロとした感情は1ミリもなく、100%いい思い出だけがありました。
振り返ってみると当時の何もかもが素晴らしい出来事だったと、記憶のどこを引っぱり出しても笑いがこみ上げてきて、「俺たちよくがんばったよなあ」という言葉になりました。
一緒に行った女房も同じ気持だったようで、やはり少々興奮気味に、待ち合わせていた友人たちにおもしろおかしくあの頃のことを話していました。



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東京を離れてからの横浜での12年という時間が、「キツい闘争」を「幸せな記憶」へと変容させてくれたんだなあと感じました。



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ライブが始まる前からほろ酔いで上機嫌になった女房が、友人たちにこんなことを言っていました。
「もしもこの人と結婚していなくても、きっと大親友になっていたと思う」



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ぼくもそう思っています。
嵐の季節を共に支え合いながら過ごしたことで、ぼくら夫婦には愛情に加えて、友情や戦友としての同士愛みたいなものが育ったのです。



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人生がどうにもうまくいかないときに側にいてくれて、励まし合いながら一緒に闘ってくれた相棒の存在に、軽く泣けるような感謝を感じた夜でした。 



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そんな高揚感のままでライブ開始。
上奥まいこさんの歌声が、ぼくらの「記憶の変容」を祝福してくれているように心に響きました。
この日を楽しみに集まった友人たちも、口を揃えて「最高!」と。
大盛り上がりでライブが終了し、会場にいた全員が大きな笑顔になっていました。



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辛さは対価の先払い。
あとで何倍もの幸せが約束されている。

中野区新井薬師、今度は女房とふたりきりで、いやいや、あの頃ずいぶんと苦労をかけてしまった子どもたちもさそって、みんなで歩いてみようと思います。



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いろいろあるけど、人生ってわるくないな。







次回は8月24日(日)、中目黒「楽屋」で「CD発売記念ワンマン LIVE  IN  東京」です。
まいこさんの歌声は聴く人を引っぱり上げる良質な波動に満ちています。
あなたもぜひご一緒に。