黄色は、虫たちに蜜の在り処を教える色。
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虫媒花(虫を寄せることで受粉する花)は何色の花であっても、花の中央に黄色い部分があることにお気づきでしょうか。

それは蜂や蝶を呼び寄せるためです。




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蜜を求めて飛ぶ虫の目はモノトーンの世界で黄色だけが浮き上がって見えるようにできていて、それに対して、花の密ではない樹液を食料にしているクワガタやカブトには黄色を察知する必要がないため、白黒の世界で、臭覚を研ぎすましているといいます。

だから天敵の鳥が飛べない夜に這い出て、臭いに導かれて樹液をすする夜行性なわけです。

花もそれを心得ていて、夜行性の昆虫に花粉を運ばせたい花は、見た目は二の次にして強烈な香りを放っています。




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今が盛りと花咲いている虫媒花の皆様、蜜の在り処をちゃんと黄色くしといてくださいね。

アピールしないことには気付かれません。

ただし、悪い虫も寄ってくるのでご注意を。


風媒花の人は風通しのいい場所で花開いてください。

地味で目立たない花であっても、花粉をそよ風に飛ばすことで、充実の人生を送れますから。


あなたは虫媒花?風媒花?


クワガタ好きな人は、暗闇で香る樹液を、たらーりたらーりと(笑)。




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甲虫類は白黒の世界にいて、蜂や蝶は黄色が浮き立って見える世界を飛び回っている。そして植物はそれを知っていて、あの手この手で虫を引き寄せている。

見事なものですよね。

植物と昆虫の関係を知ると、必要が進化の母であるということがわかります。




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ところで、恐竜の視覚は白黒だったと推測されています。

我々人類は青・黄・赤の三原色を感知できるわけですけど、人類と猿以外のほ乳動物は、ほとんどが青と黄色の認識が強くて赤を識別できない二色型色覚だそうで、なぜぼくら猿族だけが赤を察知するに至ったのかということが生物学界で長く取りざたされてきました。

曰く木の実が熟したことを知るため、曰く発情で充血したメスのお尻を見極めるため。

最近では次のことが定説となっています。


猿はお互いの顔色を見るために赤色識別能力が発達した。


つまり相手の体調や機嫌を顔色によって判断し、コミュニケーションを良好に維持することで進化発展してきた種であるというわけです。




蝶の目には、
世界がこんなふうに見えているようです。
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さてと、ぼくも人間らしく、今日も女房の顔色をうかがいながら頑張ることといたします。