むかしむかしのそのまたむかし、石器時代よりもはるかむかしに、ひとりの奇病を持った人がいました。
その病とは「いち日を25時間に感じてしまう」というもので、いち日に1時間ずつ実時間とのズレが生じてしまうのでした。
だから12日で昼夜逆転し、実際には昼なのにその人だけが真夜中で、どうにもこうにも眠くてまわりの人についていけないし、当然うまく暮らすことができずに、周囲からも「困った人だ」と思われていました。



朝の散歩で撮ったヒガンバナです。
曼珠沙華はサンスクリット語で
天界に咲く花という意味。
「幸運の兆しに天から赤い花が降りてくる」
という密教の経典に由来します。
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曼珠沙華をマンジュシャカと歌わせた
阿木燿子さんの感性に凄みを感じています。
彼女のそのひらめきによって、
山口百恵は菩薩になりました。


神様が言いました。

眠くても辛くても、毎朝同じ時間に起きて朝日を浴びなさい。

その啓示に従ううちに1時間のズレが修正されるようになり、その人は好調に生きることのよろこびを知ることとなったのです。



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ただしそれで病が完治したわけではなく、朝寝坊をするとまたズレ始めてしまいます。
その人はコンディション維持に気を配りつつ早寝早起きを続け、愛する家族とともに幸せな人生を終えました。
いち日を25時間に感じてしまう奇病は子供に遺伝して、でも子供たちも親に倣って早寝早起きで暮らしたためにとても幸せな人生を送ることができました。
その子供も、そのまた子供も。



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ぼくもあなたも、奇病に苦しみ、早起きを習慣づけることによってそれを克服した、その人の子孫です。



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実時間と体内時計のズレ、そのリセット方法、セロトニンとメラトニンのシステムなどを考えると、「毎日ちゃんと早起きをしなさい」という神様からの指示は、そうとうに重大なことだと思われます。
気候変動や天災や争い事をくぐり抜け、けっきょく今、その特性を持った家系だけが存続しているわけですからね。






もしも仕事の関係で夜更かしせざるを得ない場合でも、無理をしてでもちゃんと決まった時間に起きてください。
睡眠不足であっても、朝の体内時計のリセットによって体調は維持されます。

ちなみに睡眠学の第一人者である根来秀行教授によると、最も長生きするのは夜11時に寝て朝6時に起きている人だそうですよ。